第2章 トラップの性質

第1節 天井トラップの性質
△カビン系トラップの性質
△オオタライの性質
△カースドガスと△バーサークガス、どっちがお得?
第2節 壁トラップの性質
□スパイクウォールの性質
□コールドアローの性質
□マグネット系トラップの性質
第3節 床トラップの性質
×カタストロフボムの性質
×クロー系トラップの性質と当たり判定の「はみ出し領域」
×マグネットフロア系トラップの性質
第4節 仕掛けの性質
電気イスの性質と利用法
電撃壁の性質と利用法


第1節 天井トラップの性質

まずは、Ark倍率の高いトラップが多いのが特徴の△天井トラップについて解説します。
本サイトで扱う天井トラップの性質をまとめた表が、下の表です。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)
歩行△カビン系△カビン01.821歩行3.36ブロック、移動時間10秒、割れた後3秒間硬直
△アブラカビン01.821歩行3.36ブロック、移動時間10秒、割れた後3秒間硬直
被せると「油まみれ」状態になる
床に落下させると油だまりが発生(詳細な性質は第5章で解説)
△ヨウガンカビン552.031歩行5.03ブロック
移動時間10秒、割れて3.5秒間ダウンした後、3秒間かけて起き上がる
その他△タライ系△オオタライ202.021硬直時間4.5秒、「怒り」効果付加
△ガス系△カースドガス01.643×3「防御力低下」状態にする。そのためオーバーキルを増大させる効果がある
△バーサークガス01.843×3「怒り」状態にする、コンボ終了後に36ダメージ付加

△天井トラップで主に使用することとなるトラップは、△カビン系のトラップである△カビン、△アブラカビン、△ヨウガンカビンです。これらの△カビン系トラップはArk倍率が抜きん出ているばかりでなく、チャージ時間も短く、コンボ作りには決して欠かすことのできないトラップであると言えます。また、本書では△タライ系トラップである△オオタライも頻繁に使用します。Ark倍率が2.0倍と全てのトラップの中で最高の倍率を誇るからです。
なお、本サイトでは△ロック系トラップは一切扱いません。どれもArk倍率が1.0倍と低倍率だからです。


〈△カビン系トラップの性質〉

初めに、△カビン系トラップの性質を、△ヨウガンカビンと、△カビン・△アブラカビンとに分けて解説します。
△ヨウガンカビンと、△カビン・△アブラカビンとの相違点のうち、移動に関するものは、移動完了後の挙動と移動距離が挙げられます。まずは△ヨウガンカビンの性質から見ていきましょう。

左上の【図2-1】は、△ヨウガンカビンの性質として、ヒット後の挙動と移動距離を示したものです。
△ヨウガンカビンを被せた後の人間の挙動は、以下の3つの過程を経ます。

過程① △ヨウガンカビンを被ってから10秒後までの間、走って移動する(移動距離5.03ブロック
過程② 移動が完了したら△ヨウガンカビンが爆発し、爆発から3.5秒間その場にダウンする
過程③ 起き上がる動作を始め、体勢を立て直す。起き上がり始めてから3秒後にコンボ終了
過程①~過程③の所要時間を合計すると、16.5秒(チャージ11に相当)となります。

次に、△カビン・△アブラカビンの性質について見ていきましょう。右上の【図2-2】は、△カビン・△アブラカビンの性質として、ヒット後の挙動と移動距離を示したものです。
△カビン・△アブラカビンを被せた後の人間の挙動は、以下の2つの過程を経ます。

過程①' △カビン・△アブラカビンを被ってから10秒後までの間、歩いて移動する(移動距離3.36ブロック、歩数は7歩半)
過程②' 移動が完了したらその場に立ち止まり、体勢を立て直す。移動完了から3秒後にコンボ終了
過程①'~過程②'の所要時間を合計すると、13秒(チャージ8+2/3に相当)となります。

この2つを比べて分かることは、△カビン・△アブラカビンにはダウンする過程が無い、つまり△ヨウガンカビンの過程②に相当する過程が存在しないことです。この違いは、❶×カタストロフボム→❷△カビン系→❸×スプリングフロアとするコンボにおいて顕著に現れます。
❷△カビン系を△ヨウガンカビンとした場合は確実に❸×スプリングフロアまでつながりますが、❷△カビン系を△カビンまたは△アブラカビンとした場合は、❶×カタストロフボムでミレニアが転倒し(確率25%)時間をロスしてしまうと、❸×スプリングフロアのチャージが完了する前にコンボが途切れてしまいます。(転倒しなかった場合はぎりぎりで❸×スプリングフロアが間に合う)
また、両者の移動距離についても簡単に触れましたが、この移動距離については本書では今後頻繁に用いることとなりますので、ここでまとめておきましょう。

〈△カビン系トラップの移動距離〉
△ヨウガンカビン:5.03ブロック
△カビン、△アブラカビン:3.36ブロック
なお、数値の計測誤差は±0.01ブロック以内です。

〈△カビン系・△タライ系トラップのみが有する「落下点補正」の性質とは?〉

△カビン系トラップと△タライ系トラップには、他の系統のトラップにはない特有の性質があります。その特有の性質とは、△カビン系/△タライ系トラップが、静止した敵の真上に落下するという性質です。以降、本サイトではこの性質のことを「落下点補正」と表記します。

落下点補正の性質の概要

【図2-3】落下点補正の性質の概要

右の【図2-3】は、その「落下点補正」の性質の概要を示したものです。
この【図2-3】の左側に示すように、通常であればブロック中央に落下しますが、これとは違って図の右側に示すように敵が静止している状態で△カビン系/△タライ系トラップを設置したブロックに位置している場合は、その敵の中心地点に落下します。
敵が設置ブロック内にいるときは、落下点が敵の中心地点へと補正される。これが「落下点補正」の性質の正体です。その結果、静止している敵に対しては、△カビン系/△タライ系トラップは必ずコアヒットします
また、敵がいるマスでないとこの落下点補正の効果が現れないことから、敵の存在するマスがどのマスであるのかを特定することにも使えます。
 なお、この落下点補正の性質は、他の系統のトラップ(△ロック系など)は有していません。

〈落下点補正の弊害〉

落下点補正の弊害

【図2-4】落下点補正の弊害

しかしながら、この落下点補正の性質は弊害をももたらします。ここで言う「弊害」とは、静止していない敵、つまり移動している敵に対しては、△カビン系/△タライ系トラップを当てることは困難であることを指しています。
右の【図2-4】を用いて詳しく説明しますと、△ボタンを押して△カビン系/△タライ系を起動した時点の時刻(図の左側参照)と、起動後に落下して実際にヒットする時刻(図の右側参照)までの間には、約1秒強のタイムラグが存在します。このタイムラグが存在するために、移動している敵に対しては△カビン系/△タライ系トラップの落下地点が、敵の現在位置からずれてしまうのです。

この問題を回避する方法は3つ存在します。

まず第1の方法は、△カビン系/△タライ系トラップを設置したブロックに敵が入らないうちから△ボタンを押して起動し、狙いを定めて移動中の敵に対して当てる方法です。
しかし、この方法は熟練を要するばかりでなく、敵のスピードによってボタンを押すタイミングが変化するため、全くお勧めできません。安定的なコンボ作りを目指すならば、この方法は禁じ手と言っても過言ではありません。

次に、第2の方法は、△カビン系/△タライ系トラップを起動する前に、必ず敵を静止させる方法です。これがベストな選択肢といえます。よほどのことがない限り、何かのトラップを当てて敵を静止させてから△カビン系/△タライ系トラップを当てましょう。
なお、静止させるのに使用するトラップとしては、×床トラップがベターです。何故ならば、×床トラップは全てのトラップ種別の中で起動からヒットまでのタイムラグが最も短いからです。

カウンターヒット狙いでカビン系を当てる方法

【図2-5】カウンターヒット狙いでカビン系を当てる方法

そして、第3の方法は、ミレニアを囮にしてカウンターヒットを狙う方法です。右の【図2-5】は、その第3の方法を解説した図です。
詳細を説明しますと、まず、ミレニアを囮として使い、敵に近距離攻撃させた状態で位置を静止させます。この間に、△カビン系/△タライ系トラップを起動するのです。そうすると、落下点補正の効果が働き、△カビン系/△タライ系トラップを難なく敵に当てることができるようになります。
しかし、この方法には4つの欠点が存在します。
まず第1に、弓などの遠距離攻撃手段を有する敵に対しては、効果が薄いこと。遠距離攻撃をする敵は、どの位置で停止するか定かではありません。
第2に、起動するタイミングが悪いと、敵が△カビン系/△タライ系トラップをかわしてしまうこと。
第3に、将軍、クラッシャーなど、近距離攻撃のダメージが大きい敵に対しては、今度はミレニア自身に身の危険が及ぶこと。このように相手が悪いと、そのダメージ量の高さ故に身が持ちません。
そして第4に、△カビン系トラップヒット後の移動方向が安定しないこと。その移動方向は、ヒット時点に敵が向いていた方向に依存するため、場合によってはヒット後に斜めに移動してしまうことがあります。

以上の4つの欠点を抱えているがゆえに、このカウンターヒットを狙う方法は、上述した第2の方法(起動前に敵を静止させる)が使えない場合の非常手段と考えて下さい。


〈△オオタライの性質〉

オオタライの性質

【図2-6】オオタライの性質

△タライ系トラップである△オオタライの性質についても簡単に解説します。
△オオタライはヒットさせると敵を怒り状態にする性質を持ちますが、本書ではこの性質は殆ど利用せず、2.0倍という高いArk倍率に着目し、累積Ark倍率を増加させる手段として用います。
△オオタライは、右の【図2-6】に示すように、ヒットさせると4.5秒間(チャージ3に相当)その場に硬直させる効果があります。また、ヒットから3秒後(チャージ2に相当)にチャージが再開しますので、△オオタライの後にコンボをつなげるときは、残る1.5秒間のうちに△天井トラップを設置してから他のトラップを当てるようにしましょう。
(つまり、ヒットから3秒後~4.5秒後は、△天井トラップが差し替え可能でかつ△オオタライの効果が残っている時間となります。)


〈△カースドガスと△バーサークガス、どっちがお得?〉

さて、数ある△ガス系トラップのうち、△バーサークガス(Ark×1.8)と△カースドガス(Ark×1.6)、どちらを使えばより多く稼げるのでしょうか?
答えはArk倍率の高い△バーサークガスに決まっているじゃないか、と思われるかもしれませんが、実はこの答えは一概には言えないのです。というのも、△カースドガスには防御力低下によるオーバーキル増大の効果が見込まれるためです。(参照:カースドガスの効果

具体例を挙げましょう。第21話の奴隷商人・ゴルドー(HP:150、DEF:15)と、第25話の騎士・ヴァルマー(HP:100、DEF:30)に対し、以下のコンボ(コンボ集のコンボ8と同一)を決め、それぞれの獲得Arkを比較してみます。

※表の見方はこちらをご覧下さい。

獲得Ark 詳細

奴隷商人・ゴルドー騎士・ヴァルマー
❽△バーサークガス❽△カースドガス❽△バーサークガス❽△カースドガス
❶~❼ 合計7011(共通)4772(共通)
❽△ガス4198374427292437
❾□アタックウォール5365477034593076
❿床のヤリ30047291352042023340
合計46621446603138033625

上の表に示すように、奴隷商人・ゴルドー(DEF:15)に対しては△バーサークガスを用いた方が合計で1,961Ark上回りますが、騎士・ヴァルマー(DEF:30)に対しては逆に△カースドガスを用いた方が合計で2,245Ark上回ります。
この違いは、トドメの❿床のヤリを当てる際の防御力の差の開き具合に起因します。具体的には、奴隷商人・ゴルドーの低下後の防御力は8なので、低下しない場合の防御力との差は僅か7(15-8=7)であるのに対し、騎士・ヴァルマーの低下後の防御力は15なので、低下しない場合の防御力との差は15(30-15=15)となり、その差の違いの分だけオーバーキルによる獲得Ark増加の効果が大きくなるのです。

一般に、敵の防御力が高く、またオーバーキルの値が小さい場合には、△バーサークガスよりも△カースドガスの方がより多く稼げます。とはいえ、上の例でも紹介したように、その差はせいぜい2,000Ark前後しかないので、気にするほどのことでもないでしょう。


第2節 壁トラップの性質

次に、全体的にArk倍率が低いのが特徴の□壁トラップの性質について解説します。
本書で扱う□壁トラップの性質をまとめた表が、下の表です。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)
強制移動□ウォール系□プレスウォール51.342×12マス押出(2.5ブロック先まで移動)、ヒットしてもダウンせず
□アタックウォール101.362×14.45ブロック跳ね飛ばした後ダウン、着地から6秒後にコンボが途切れる
□スパイクウォール351.333×13マス押出(壁から3.14ブロック先まで移動)の後ダウン
ダウンから8秒後にコンボが途切れる
拘束□アロー系□コールドアロー321.22n×1拘束時間13秒
磁力吸引□マグネット系□マグネット01.082×1吸引時間7秒弱
□パワーマグネット01.0105×1吸引時間12秒
□エレキマグネット501.0104×1吸引時間9秒
その他□アロー系□ファイアーボール651.05n×1地獄の炎を発生させる(詳細な性質は第5章で解説)

□壁トラップは□アロースリットのように直接ダメージを与えることを目的とするトラップがほぼ半数を占め、それらは全てArk倍率が1.0倍かそれ以下です。□壁トラップの中でArk倍率が1.0倍よりも高いものは、□プレスウォール、□アタックウォール、□スパイクウォール、□コールドアローの4種類しかありません。しかし、この4種類のトラップですら、Ark倍率は最大でも1.3倍しかありません。これに対し、仕掛けの多くがArk倍率1.5倍であり、また△天井トラップは△ロック系を除くとほぼ全てが1.6倍以上、後述する×床トラップも1.3倍より高いものが6種類も存在します。
以上のことから、□壁トラップの濫用は累積Ark倍率の伸び悩みを招く原因となります。
しかし、だからと言って、□壁トラップを全て省略した十連コンボを作成することは不可能です。例えば、❶×コールドクロー→❷□スパイクウォール→❸△ヨウガンカビン→……とつなぐコンボがあったとしましょう。このコンボにおいて、❷□スパイクウォールを省略することはできません。なぜならば、❶×コールドクローと❸△ヨウガンカビンを同じブロックに設置することはできないからです。❶×コールドクローとは別のマスに設置した❸△ヨウガンカビンを当てるために、❷□スパイクウォールで移動させる。ここに□壁トラップの存在意義が出てくるのです。

このように、□壁トラップは、対象を移動(または拘束)させることで、△天井トラップ(特に△カビン系トラップ)と×床トラップとの橋渡しをする役目を担っていると言えます。
ここで、「対象を移動」とは、□ウォール系トラップによる直接ヒットに限定されません。トラップ設置方向に吸引する効果を有する□マグネット系トラップをも含みます。Ark倍率が1.0倍と低倍率なのがネックとなりますが、その問題も吸引途中で他のトラップを当てて直接ヒットさせない方法を取ることにより解消されます。
なお、□ファイアーボールは普通に使用する分には純然たる直接攻撃トラップですが、誰にも当たらないように射出することにより、Ark倍率が1.5倍の仕掛けである地獄の炎を発生させるという効果を有します。ファイアーボール、および地獄の炎の性質についてはここでは触れず、第5章で詳しく解説することとします。


〈□スパイクウォールの性質〉

□アタックウォールの性質は既に第1章で解説しましたので、まずは□スパイクウォールの性質から解説します。
同じ□ウォール系トラップでも、□アタックウォールには「向き・方向を補正する」効果があることは、先の第1章でも触れました。しかし、□スパイクウォール(および□プレスウォール)には、その性質はありません。
ここでは、□スパイクウォールを当てた後の「向き」の違い(壁側を向くかその逆か)、及び「進行方向の角度」の決定方法について、徹底解剖します。

□スパイクウォールのヒット後の敵の「向き」の違い

【図2-7】□スパイクウォールのヒット後の敵の「向き」の違い

上の【図2-7】は、人間の真横から□スパイクウォールを当てたときの、ヒット地点によるヒット後の「向き」の違いについて説明した図です。
この【図2-7】に示すように、横方向の中央ラインより手前かによって、スパイクウォールヒット後の「向き」が壁側となるか、あるいはその逆の壁と反対側となるかが決定されます。

具体的には、その「向き」は次のようになります。

・中央ラインより手前側でヒットさせると、「向き」は壁側
・中央ラインより先の側でヒットさせると、「向き」は壁と反対側

□スパイクウォールのヒット面表面中央の地点が、前者(手前側)の場合は敵の正面側に位置し、後者(先の側)の場合は敵の背面側に位置します。この違いが、ヒット後の「向き」の違いを生み出すのです。
ところで、敵の「向き」が初めから壁側(あるいは壁と反対側)を向いている場合は、その「向き」はスパイクウォールのヒット後も変更されません。上記の性質が適用されるのは、敵の真横から当てた場合のみです。

次に、下の【図2-8】をご覧下さい。この【図2-8】は、□スパイクウォールのヒット後の「進行方向の角度」を説明するための図です。なお、ここでいう「進行方向の角度」とは、中央ラインと進行方向とのなす角θを指します。

□スパイクウォールのヒット後の敵の「進行方向の角度」の違い

【図2-8】□スパイクウォールのヒット後の敵の「進行方向の角度」の違い

このなす角θは、中央ラインとヒット地点との距離dとの間に密接な関係があり、2つの変数θ,dの間ではほぼ比例関係が成立します。具体的な例をいくつか挙げましょう。

d=0.03のとき、θは約1°(ヨウガンカビン使用時に密接に関連)
d=0.2のとき、θは約8°(スプリングフロア使用時に密接に関連)
d=0.64のとき、 θは約17°(敵の当たり判定の端)
このように、中央ラインとヒット地点との距離dの値が大きくなるほど、中央ラインと進行方向とのなす角θの値もほぼ比例して大きくなります。

なお、□プレスウォールも上記とほぼ同様の性質を有します。しかし、□プレスウォールには敵をダウンさせる効果がないため、□アタックウォールや□スパイクウォールに比べると使い勝手は今ひとつ良くありません。例えば、□プレスウォールの直後に△カビンをヒットさせるには少々熟練を要します。というのも、□プレスウォールで2マス押し出した後も、対象は緩やかに0.5ブロック移動する性質があるからです。従って、先の第1節で説明した落下点補正の弊害を発動させないためにも、△カビン系トラップを設置したマスに対象が到達する前に△カビン系トラップを起動せねばなりません。


〈□コールドアローの性質〉

□アロー系トラップはダメージを与えるのが主目的のものが殆どであり、それがためにArk倍率が1.0倍、あるいはそれ以下のものばかりです。その中で唯一の例外が、□コールドアローです。Ark倍率がアロー系トラップの中では唯一1.0倍より高く、しかも対象を拘束する効果を有しているのが特徴です。従って、□コールドアローは□アロー系トラップの中で唯一、稼ぎに向いたトラップであると言えます。
□コールドアローは、対象を凍らせて13秒間(チャージ8+2/3に相当)拘束する効果を有します。ヒットから13秒後に氷が割れて拘束が解け、ゆっくり0.5ブロック分移動します。この「ゆっくり移動する」というのが曲者で、この性質を有するがために、□コールドアローの拘束が解けた後に△カビン系トラップを被せることは決してできません。先の第1節で説明した落下点補正の弊害が生じるためです。従って、「□コールドアロー→△カビン系」のコンボは、決してつながりません。
なお、拘束中に△カビン系トラップを当てた場合は、当たりはすれど△カビン系トラップは即座に割れます。この場合も△カビン系トラップを被せることは決してできませんので注意して下さい。

〈多くの□アロー系トラップが有する「追尾効果」とは?〉

追尾効果の詳細

【図2-9】追尾効果の詳細

□コールドアローをはじめ多くの□アロー系トラップは、一定の距離の範囲内にある敵に対して、上の【図2-9】に示すように、多少方向が逸れていようがその敵めがけて発射される性質を有します。本サイトではこの性質を「追尾効果」と表記します。
□アロー系トラップは、敵がいないときは壁と垂直に射出されますが、射出されるマスの中、あるいはその左右1マス隣に敵がいる場合は、「追尾効果」によりその敵めがけて射出されます(但し壁から2~9マスの範囲内のみ)。そのため、静止している敵に対しては、射出する際に狙いを定める必要がありません。 但し、ここでも弊害が発生します。射出方向と垂直に移動している敵で、特に高速に移動する敵に対しては、先に説明した「落下点補正の弊害」と同様の弊害をもたらし、□アロー系トラップが移動中の敵に当たらないといった現象が発生します。

なお、一部のトラップはこの追尾効果を有さず、射出された物体は必ず直進します。
以下に追尾効果を有さないトラップを列挙します。

□ファイアーボール、□バズソー、□ローリングボム
アロー系トラップのコアヒットについてのページで紹介している、「コアヒット成立条件」が「条件B」または「条件C」に該当するもの全て
上記以外のアロー系トラップは、全て追尾効果を有します。念のためそれら全てをここに列挙しましょう。
□アロースリット、□ファイアーアロー、□トリプルアロー、□チェインニードル、□コールドアロー、□レーザーアロー
アロー系トラップのコアヒットについてのページで紹介している、「コアヒット成立条件」が「条件A」に該当するもの全て

他に、アロー系トラップの性質として重要な点は、全体的にヒットレートが低めに推移することが挙げられます。特に、コアヒット(ヒットレートが100%)となることは滅多にありませんので、注意して下さい。


〈□マグネット系トラップの性質〉

□マグネット系トラップ(□マグネット、□パワーマグネット、□エレキマグネット)はArk倍率が1.0倍と低く、直接当てると累積Ark倍率の伸び悩みを招いてしまいますが、直接当てることなく吸引効果のみを利用することで、その威力を存分に発揮します。その応用範囲は広く、様々な利用方法が考えられますが、ここでは具体的な性質を解説した後、その応用例の一部を紹介します。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)
磁力吸引□マグネット系□マグネット01.081.5吸引時間7秒弱
□パワーマグネット01.0101.5吸引時間12秒
□エレキマグネット501.0101.5吸引時間9秒

上の表は、□マグネット系トラップの詳細な性質を記した表です。この表に示したように、吸引効果が及ぶ効果範囲の広さは、

□パワーマグネット > □エレキマグネット > □マグネット
の順であり、また吸引時間の長さもこの順となります。

ところで、どのマグネット系も効果範囲の横幅が「1.5」となっていますが、その詳細を説明します。

□マグネット系トラップの効果範囲

【図2-10】□マグネット系トラップの効果範囲

上の【図2-10】は、□パワーマグネットの効果範囲、及び吸引方向を示した図です。なお、□マグネットおよび□エレキマグネットも同様の性質を有しますので、ここでは□パワーマグネットのみを例示します。
□パワーマグネットの場合、効果範囲の縦幅は5ブロック分で、横幅はブロック中央ラインを中心とする1.5ブロック分を取ります。つまり、効果範囲は左右両隣のマスに0.25ブロック分だけはみ出して存在します。

□マグネット系トラップを起動すると、奥行0.2ブロックの板状の物体が、壁面を沿って天井から落下します。その板状の物体が地平面に到達した時点で、吸引が開始されます。
そして、吸引の中心点の位置は、上の【図2-10】に示すように、

縦方向:板状の物体の裏側、すなわち壁面
横方向:ブロック中央のライン
となります。板状の物体の表側が吸引の中心点ではない点にご注意下さい。

このように、吸引の中心点が物体の裏側に位置しているために、□マグネットと□パワーマグネットの場合は、吸引しヒットとなった後でも、この吸引方向の中心点に近づくべく、少しずつ場所を移動し続けます。しかしその移動は「方向補正」と呼ぶには不十分なものであり、完全にはその方向を壁面と垂直には補正することはできません。従って、□アタックウォールのような完全な方向補正は期待できません。
なお、□エレキマグネットの場合は、吸引されヒットした時点で電撃ショックでダウンするため、この不十分な「方向補正」ですら機能しませんので、ご注意下さい。

□マグネット系トラップの他の重要な性質としては、吸引効果を受けた人間はその吸引の中心点を背にするが挙げられます。この性質を利用したよく知られた方法が、「落とし穴の連続ヒット」です。
詳細を説明しますと、「□マグネット系トラップ」と「人間」との間に「落とし穴」がある状態で吸引を開始すると、人間は落とし穴に背を向けた状態で吸引され、そのまま落とし穴に落ちます。そしてここからが重要なのですが、落とし穴に落ちた人間は、落ちていたときに向いていた方向から這い出てきます。この場合、□マグネット系トラップと反対側の方向から這い出てきますので、這い出てきた瞬間、再び□マグネット系トラップの吸引の効果により、落とし穴に落ちます。これにより、最大4回連続で落とし穴に落とすことができます。

□マグネット系トラップの性質としてさらに重要な点は、吸引中はコンボが持続する点です。この性質を利用したコンボの一例を、下の図に示しています。

□マグネット系を利用したコンボの一例

【図2-11】□マグネット系を利用したコンボの一例

コンボスタート時、あるいは△ヨウガンカビンを被せてダウンした後に、上の【図2-11】に示したように「油だまり」の位置に①アブラカビンを配置し、速攻で①△アブラカビンを落として①油だまりを発生させます。  そして、Ⓐ□パワーマグネットにより吸引し、吸引中に❶油だまり→❷×コールドクローとヒットさせます。❷×コールドクローのヒット後、しばらくするとⒶ□パワーマグネットの効果が切れてチャージが再開されるので、その間に□壁トラップを❸□スパイクウォールに切り替え、また△天井トラップも壁と面したブロックから3マス先に❹△アブラカビンを配置します。そうすると、その後も❸□スパイクウォール→❹△アブラカビンとコンボを持続させることができます。
ここで、□パワーマグネット自体はヒットさせてない点に改めて着目して下さい。直接はヒットさせていないので、□パワーマグネットの欠点であるArk倍率の低さの問題は解消されます。

このときの注意点としては、主に2点あります。
第1に、❷×コールドクローは十分に引きつけてから起動すること。そうしないと、それ以降のコンボが間に合わなくなります。
そして第2に、足の遅い敵、すなわちSPD値の低い敵を対象にすること。というのも、□マグネット系トラップによる吸引速度は、足の速さ(SPDの値)に比例するからで、足の速い敵が相手だと吸引速度が速すぎて❸□スパイクウォールが間に合わなくなることがあります。


第3節 床トラップの性質

続いて、様々なバリエーションのトラップが存在する×床トラップについて解説します。
本サイトで扱う床トラップの性質をまとめた表が、下の表です。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)
強制移動×スプリングフロア系×スプリングフロア151.3614マス先へ移動(3.8ブロック跳ね飛ばし)、着地から8.5秒後にコンボが途切れる
×スマッシュフロア251.3618マス先へ移動(8.4ブロック跳ね飛ばし)、着地から8.5秒後にコンボが途切れる
拘束×クロー系×ベアトラップ151.441拘束時間9.5秒
×ヘビークロー251.451拘束時間11.5秒
×コールドクロー251.451拘束時間14秒
足止め×クエイクボム系×クエイクボム01.555×5硬直時間4秒、効果終了後25%でダウン
×ボタン押下から0.8秒後に地震が発生、×ボタン押下から2.5秒後にトラップを自動起動
×カタストロフボム01.7821×21硬直時間5.5秒、効果終了後25%でダウン
×ボタン押下から0.8秒後に地震が発生、×ボタン押下から2.5秒後にトラップを自動起動
×フラッシュボム01.543×3硬直時間1.5秒
磁力吸引×マグネットフロア系×マグネットフロア01.083×3吸引時間7.5秒
×バキュームフロア01.0105×5吸引時間10.5秒

上の表を見ても分かる通り、Ark倍率の面では×カタストロフボムが群を抜いており、クセは強いものの稼げるコンボ作りには欠かせないトラップであると言えます。また、Ark倍率は決して高くはないものの、位置補正の効果を有する×スプリングフロアも非常に重要なトラップです。なお、刻の衛兵のように地震無効の敵に対しては、×カタストロフボムの代替手段として×フラッシュボムを装備させると良いでしょう。
×カタストロフボム、×スプリングフロアの他に、もう一つ装備させるべきトラップは、×スマッシュフロアまたは×コールドクローです。強制移動させる機会の多いコンボを作る際は×スマッシュフロアを装備させ、それ以外の場合は×コールドクローを装備させるのが適しています。×コールドクローは、着実に敵を足止めしコンボの安定性に寄与する×クロー系トラップの中でも効果時間が最も長いのが特徴です。

上の表ではArk倍率が1.0倍の×マグネットフロア系トラップも掲載しましたが、これは先の壁トラップの項目における□マグネット系トラップと同様の理由によります。すなわち、吸引はすれども、ヒットはさせない。この利用法は、×マグネットフロア系でも有効です。

なお、本サイトでは×ヘブンズフロアは扱いません。2ヒットし、仕掛けがなくても十連コンボを作ることができるのが利点ですが、本サイトではトドメを仕掛けに限定しており、本サイトの趣旨に反するとの理由で敢えて外しています。


〈×カタストロフボムの性質〉

始めに、床トラップの中ではArk倍率が群を抜いているものの、とかく扱いづらい×カタストロフボムの性質について解説します。
×カタストロフボムには、地震効果罠起動効果の2つの効果があります。地震効果とは、地震により人間を足止めする効果のことであり、罠起動効果とは、効果範囲内のトラップを自動起動する効果のことを指します。

下の図は、×カタストロフボムを起動したときのタイムチャートを示した図です。

地震効果・罠起動効果の時間

【図2-12】地震効果・罠起動効果の時間

×ボタンを押した後、実際に×カタストロフボムの地震効果が発動するのは、上の【図2-12】に示すように、ボタンを押してから0.8秒後です。その後、×ボタンを押してから2.5秒が経過した時点で、上の【図2-12】に示す通り罠起動効果が発動します。地震効果は発動してから5.5秒間持続するのに対し、罠起動効果「×ボタンを押してから2.5秒後」の1回のみの発動となります。

次に、下の表を参照しながら、地震効果罠起動効果の効果範囲について解説します。

トラップ名DmgArkCHG地震効果罠起動効果
×カタストロフボム01.7821×2119×19
×クエイクボム01.555×55×5

トラップ設置画面では×カタストロフボムの効果範囲は確認できませんが、実際には効果範囲が存在します。地震効果の方は設置ブロックから10マス先まで(全体として21×21ブロックであり、罠起動効果の方は設置ブロックから9マス先まで(全体として19×19ブロックです。上の表では、参考として×クエイクボムの効果範囲も記しています。なお、地震効果は設置した部屋以外の他の部屋や通路にまで効果は及びますが、罠起動効果の方はトラップを設置した部屋に限定されます。

但しここからが重要なのですが、地震効果の方は、×カタストロフボムを設置したブロックよりも高所には及びません。具体的には、設置ブロックの中心地点よりも高い場所には、地震効果は及びません(一方の罠起動効果の方は発動します)。この高低差による効果範囲の違いは、一部の×床トラップの仕様によるものです。


階段上の×床トラップの効果範囲

【図2-13】階段上の×床トラップの効果範囲

〈コラム:高低差により罠の効果が及ばない範囲が存在するトラップ〉

階段上に×床トラップを設置した場合、右の【図2-13】のように、設置したブロックの下半分には通常通り効果は及びますが、一部のトラップは上半分には効果は及ばないことがあります。
これは、ブロックの上半分が、設置したトラップよりも高所とみなされるためです。このような高低差による効果範囲の制限が課せられる×床トラップは、×カタストロフボムの他にも、×クエイクボムと、×スプリングフロア系、×クロー系(×ベアトラップなど)の各トラップがあります。

逆に、×床トラップでも×ブラストボム系、×リフトフロア系、×スパークロッド系、×マグネットフロア系の各トラップに対しては、高低差による効果範囲の制限は課せられません。


〈地震効果の有効な活用法〉

×カタストロフボムの性質の一つである地震効果は、設置ブロックよりも高所には及ばない。このことを上手く利用すると、コンボの始点を正確に定めることができます。以下ではその方法について解説します。

高低差を利用した×カタストロフボムの応用

【図2-14】高低差を利用した×カタストロフボムの応用

上の【図2-14】における青色部分は、高低差を考慮した×カタストロフボムの地震効果の範囲を示しています。なお、この【図2-14】では、地下遺跡・砂岩の部屋(電撃壁と落とし穴がある部屋)のうち、東側の出入口周辺を例に挙げており、敵が東側の出入口から砂岩の部屋に入り、西側の階段を下りようとしている場面を想定しています。ここで、×カタストロフボムは【図2-14】の中に2つある図のうち左側の図の斜線部分で示したブロック、すなわち階段上に設置しています。
そうすると、×カタストロフボムによる地震効果が及ぶ範囲は、設置ブロックの中心点を境界とする、その境界線上およびそれより低所となります。つまり、境界線よりも高所には、×カタストロフボムの効果は及びません。

さて、この境界線に敵が近づいてきた時点で×カタストロフボムを起動した際にどのようになるか。その詳細を【図2-14】の中に2つある図のうち右側の図に拡大して示しています。
×カタストロフボムを設置したブロックの中心点よりも高所を歩行してきた敵は、×カタストロフボムを起動してもその効果を受けず直進します。その後、×カタストロフボムの効果範囲の境界線上に到達した瞬間に初めて地震効果を受け、その地点で停止します。
ここで、×カタストロフボムの効果範囲の境界線は、進行方向ブロック中央の地点です。従って、停止地点も進行方向ブロック中央の地点となります。つまり、階段上に×カタストロフボムを設置することで、敵の停止位置(コンボの始点)を進行方向ブロック中央の地点に定めることができます。
そして、この停止した地点には、予め△カビン系トラップを設置しておきます。そうすると、続く罠起動効果により、停止した地点に△カビン系トラップが落下し、落下点補正の効果により、確実に△カビン系トラップをコアヒットさせることができます。

このように、階段上に×カタストロフボムを設置し、設置した高さと同じ高さにある階段上の別のブロックに△カビン系トラップを設置することにより、安定的にコンボをスタートさせることができるばかりでなく、コンボの始点を必ず進行方向ブロック中央の位置に定めることができます。

しかも、この方法は他の有用な効果をももたらします。それは、起動時間の時間的余裕が生まれることです。
具体的に説明しますと、×ボタンを押してから0.8秒後地震効果が発動し、また×ボタンを押してから2.5秒後罠起動効果が発動して△カビン系トラップが落下し始めます。この×ボタン押下から0.8秒後から2.5秒後までの1.7秒間の間に敵が×カタストロフボムの効果範囲の境界線に到達すれば、到達した地点で初めて地震効果を受け、さらにその地点には落下点補正された△カビン系トラップが罠起動効果により自動落下します。逆に言えば、階段上の進行方向ブロック中央の位置で△カビン系トラップを被せるには、×ボタンを押すタイミングは、×カタストロフボムの効果範囲の境界線に敵が到達する0.8秒前~2.5秒前のいずれかであればよく、ここに1.7秒間もの時間的余裕が生まれるのです。

このように、トラップの配置を工夫しさえすれば、神業的なタイミングの見切り技を習得せずとも、簡単確実に決まった位置に△カビン系トラップを落とすことができるのです。
なお、上図で例示した砂岩の部屋に限らず、この方法で△カビン系トラップを被せる場合は、△ヨウガンカビンを用いるのが最適です。その理由はコンボ集の項目で具体例を交えて詳述しますが、△ヨウガンカビンによる移動距離が5.03ブロックと、限りなく整数に近い値であることがその主たる理由です。

地下遺跡・業火の部屋での応用例

【図2-15】地下遺跡・業火の部屋での応用例

砂岩の部屋以外での具体例も一つ挙げましょう。右の【図2-15】は、上述した方法を、地下遺跡・業火の部屋(落とし穴と暖炉の炎がある部屋)で応用した例を示した図です。

ミレニアを階段の下で待機させておき、敵が矢印で示した方向に歩き階段へと近づいたところで、❶×カタストロフボムを起動します。すると、上述した【図2-14】の場合と同様に、進行方向ブロック中央の地点で地震効果により停止し、続く罠起動効果により、❷△ヨウガンカビンが自動起動し、ヒットします。ここでも、進行方向ブロック中央の位置への補正が働きます。
この階段を利用した❶×カタストロフボム→❷△ヨウガンカビンのつなぎ方は利便性が高いことから、本サイトではコンボ11コンボ12コンボ14などで頻繁に使用することとなります。

以上説明したように、階段上に×カタストロフボムを設置することで、言わば「進行方向の位置を補正する」効果が得られます。×スプリングフロアによる位置補正はあくまで「横方向」のブロック中央であり、進行方向のブロック中央には補正できません。また、□アタックウォールによる補正は「向きと進行方向の角度」のみであり、位置までは補正できません。
従って、上記の方法は、「進行方向」のブロック中央へと位置を補正する唯一の手段であると言えます。

なお、×カタストロフボムの起動が遅れてしまうと、その停止地点は境界線よりも先となり、正確な位置誘導は失敗することとなりますので、起動タイミングには充分ご注意下さい。


〈×カタストロフボムがもたらす弊害とその回避方法〉

×カタストロフボムが有する2つの効果(地震効果罠起動効果)は、先に紹介した位置誘導法に応用可能ですが、むしろ実際は、負の効果をもたらすことの方が多い厄介な性質です。その負の効果のうち最も大きなものは、意図しないトラップの発動、すなわちトラップの暴発です。
特に深刻なのは、×カタストロフボムの次に□アタックウォールを当てる場合です。このとき、□アタックウォールが暴発してしまうと、着地した時点で再び×カタストロフボムが重複してヒットしてしまいます。重複ヒットなので、当然ながら獲得Arkは0Arkであり、しかも1ヒットを無駄にしてしまいます。ゆえに、□アタックウォールの暴発は絶対に避けねばなりません。

□アタックウォールに限らず、トラップの暴発を回避する方法は2つあります。
1つ目には、×カタストロフボムを起動する直前に、暴発させたくないトラップを再設置すること。主に使用する方法は、こちらの方となります。
但し、上述した❶×カタストロフボム→❷□アタックウォールのつなぎ方の場合、□アタックウォールのチャージは6(=9秒間)なので、起動「直前」に再設置したのではとても間に合いません。この場合、罠起動効果が発動する時間(×ボタンを押してから2.5秒後)に□アタックウォールのチャージが完了した状態にならないように、□アタックウォールの設置タイミングを微調整せねばならず、注意が必要です。
2つ目には、×カタストロフボムによる罠起動効果の効果範囲外の地点にトラップを設置すること。この方法はタイミングを見計らう必要が無い分だけ楽ですが、場所が限定されるのが難点です。

地下遺跡・回廊2での応用例

【図2-16】地下遺跡・回廊2での応用例

右の【図2-16】は、上述した2つ目の方法で、罠起動効果の効果範囲外にトラップ(□アタックウォール)を設置することによる暴発防止策の一例を示した図です。ここでは、地下遺跡・回廊2での例を示しています。
×カタストロフボムが有する罠起動効果の効果範囲は、19×19ブロック。つまり、設置ブロックから9マス先までの全てのブロックです(高低差は無関係)

ここで、□アタックウォールに限らず、□壁トラップの位置判定については、その設置ブロックは壁に埋め込まれた「仮想的なマス」として判定されます。よって、【図2-16】に示したように設置した場合、□アタックウォールの「設置ブロック」は×カタストロフボムの11マス先となり、罠起動効果範囲外となります。従って、この場合は□アタックウォールのチャージ完了タイミングに関係なく、□アタックウォールの暴発を回避することができます

他にも×カタストロフボムの負の効果は存在します。ミレニア自身が地震に巻き込まれてしまうことです。
×カタストロフボムの地震効果の効果範囲内にいる人間は、敵味方問わず地震に巻き込まれ、その間は身動きが取れなくなります。さらに悪いことに、地震効果の終了後、25%の確率て転倒してしまいます。ここでミレニアが転倒してしまうと、3秒程度の時間をロスしてしまい、場合によってはつながるはずのコンボもつながらなくなってしまいます。
そこで、ミレニアが地震に巻き込まれないようにするために、×カタストロフボムを起動するときはミレニアをその設置位置よりも高所に避難させるのがベターです。こうすると、×カタストロフボムの起動後も地震効果はミレニアには及ばず、地震効果が持続している間も自由に身動きが取れるばかりでなく、その間のトラップの切り替えもスムースに行うことができます。
敵を誘導するなどの特段の場合を除き、×カタストロフボムを起動するときは、ミレニアを×カタストロフボムを設置したブロックよりも高所に避難させるようにしましょう。


以上が私が所有する×カタストロフボムに関する情報の全てです。知識とは、こうやって活用して初めて意味を為すものです。他人から情報をパクっておいて知識を活用することを知らない忍人(証拠画像)ごときに「知識のひけらかし」呼ばわりされる覚えはありません。


〈×クロー系トラップの性質と当たり判定の「はみ出し領域」〉

次に、×クロー系トラップ(×ベアトラップ、×ヘビークロー、×コールドクロー)の性質と、×クロー系トラップを含む多くのトラップが有する真の効果範囲(当たり判定)について解説します。

下の表は、×クロー系トラップの詳細な性質を示した表です。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)はみ出し領域の幅
拘束×クロー系×ベアトラップ151.441拘束時間9.5秒約0.03ブロック
×ヘビークロー251.451拘束時間11.5秒0.14ブロック
×コールドクロー251.451拘束時間14秒0.14ブロック

上の表において、最も右側にあるはみ出し領域の幅」に注目して下さい。実は、トラップの当たり判定は設置したマスの中だけでなく、通常は隣のマス(斜め隣も含む)に0.14ブロック分だけはみ出して存在しています。この当たり判定のはみ出した幅が「はみ出し領域の幅」の意味するところです。(※注:範囲の詳細は事実誤認の可能性あり。現在調査中)

はみ出し領域と当たり判定の範囲の詳細との因果関係

【図2-17】はみ出し領域と当たり判定の範囲の詳細との因果関係

はみ出し領域についてもう少し詳しく説明します。上の【図2-17】は、「はみ出し領域」と「敵の当たり判定の範囲の詳細」との因果関係を説明する図です。
【図2-17】に示した2つの図のうち左上の図の斜線で示した部分が、その「はみ出し領域」です。通常はその幅が0.14ブロックです。
【図2-17】に示した2つの図のうち右上の図は、敵の当たり判定の詳細を説明した図です。敵の当たり判定は、敵の座標中心点を中心とする「一辺0.28ブロックの正方形」という図形を為しています。
一辺が0.28ブロックということは、中心から辺までの距離は、その半分の0.14ブロックです。この数値「0.14」が、はみ出し領域の幅「0.14ブロック」を生み出す正体なのです。すなわち、×床トラップを仕掛けたトラップの隣のマスに敵がいて、その当たり判定の一部がその×床トラップを仕掛けたマスの内部にかかっているとき、つまり敵の位置の座標中心点が0.14ブロック(=0.28ブロック÷2)以内の範囲だけその×床トラップを仕掛けたマスからはみ出しているときに限り、敵がたとえその×床トラップを設置したマスに位置していなくてもヒット可能となる。これが上記の「はみ出し領域」を生み出す原理です。
(なお、上で「通常は」幅が0.14ブロックであると説明しましたが、例外が存在します。そのうちの一つが×ベアトラップです。×ベアトラップの場合、そのはみ出し領域は約0.03ブロックとなります。これは×ベアトラップの当たり判定の範囲が他の×クロー系トラップより狭いためと考えられます。)

このはみ出し領域は、×クロー系トラップ以外にも多くのトラップに存在しており、ほぼ例外なくそのはみ出し領域は0.14ブロックの幅を取ります。
以下に、幅0.14ブロックのはみ出し領域を有するトラップを列挙します。

△天井:全ての△ガス系トラップ、全ての△ロック系トラップ
□壁:全ての□ウォール系トラップ
×床:「×スパークロッド系、×マイン、×ベアトラップ」を除く全て

□壁トラップのうち□マグネット系トラップについては、先の第2節で説明したように0.25ブロックもの「はみ出し領域」を有しますので、上記の一覧からは除外しています。
また、床トラップのうち×スパークロッド系と×マインについては、はみ出し領域は存在しません。従って、当たり判定は1.0×1.0ブロックとなります。


〈×マグネットフロア系トラップの性質〉

設置トラップの解説の最後となるのは、×マグネットフロア系トラップ(×マグネットフロア、×バキュームフロア)です。×マグネットフロア系トラップの性質は、基本的には□マグネット系トラップと同様ですが、前者は×床トラップであるのに対し、後者は□壁トラップである点が異なります。
以下では、□マグネット系トラップとの違いに重点を置いて解説していきます。

効果分類トラップ名DmgArkCHG範囲備考(具体的な効果など)
磁力吸引×マグネットフロア系×マグネットフロア01.083×3吸引時間7.5秒
×バキュームフロア01.0105×5吸引時間10.5秒

上の表は、×マグネットフロア系トラップの詳細な性質を示した表です。
この表で注目していただきたいのは、チャージ時間の長さです。×マグネットフロアはチャージが9(=13.5秒)、×バキュームフロアに至っては、なんとチャージが12(=18秒)となります。ゆえに、×マグネットフロア系トラップを組み込んだコンボを構築する際は、このチャージ時間の長さを考慮に入れねばなりません。

次に、吸引した後に停止する地点、すなわち当たり判定について解説します。下の図は、×マグネットフロアの当たり判定を示した図です。なお、下の図では×マグネットフロアの場合を示していますが、×バキュームフロアも同様の当たり判定を有しています。

×マグネットフロアの当たり判定

【図2-18】×マグネットフロアの当たり判定

×マグネットフロアの吸引効果の効果範囲内にいる敵が吸引され、停止(ヒット)する地点は、上の【図2-18】に示すように、設置したマスの中心地点から0.2ブロック先となります。すなわち、吸引効果の停止位置を全方向で図示すると、設置したマスの中心地点を中心とする、半径0.2ブロックの円を為します。
このように、×マグネットフロア系トラップによる吸引の停止地点は、設置したマスの中心ではなく、中心から若干離れた位置となります。

実用性は乏しいのですが、×マグネットフロアの応用例を1例だけ紹介します。下の図は、その応用例として、×マグネットフロアを利用した落とし穴コアヒット範囲への誘導方法を示した図です。

×マグネットフロアの応用例

【図2-19】×マグネットフロアの応用例

ここでは、落とし穴から5マス先に×マグネットフロアを設置し、落とし穴から□アタックウォールのある壁の方向へと△カビン系トラップを被って歩いているところで、×マグネットフロアで敵を吸引する場合を想定しています。
このとき、敵の停止位置、すなわち×マグネットフロアのヒット位置は、上の【図2-19】に示すように、マスの中心から0.2ブロック手前です。この位置は、落とし穴の中心点を基準に取り直すと、4.8ブロック先となります。
さて、第1章でも説明しましたが、落とし穴で「4.8ブロック先」といえば、落とし穴におけるコアヒット判定の中心点を指します。つまり、×マグネットフロアにより停止したところへ□アタックウォールを当てると、その後の落とし穴には必ずコア&エリアルの2つのテクニカルボーナスが同時に付きます。
すなわち、❶マグネットフロア(壁側に吸引)→❷アタックウォール→❸落とし穴の3連コンボは、必ず❸落とし穴にコア&エリアルの2つのテクニカルボーナスが同時に付くのです。
しかし、このコンボには致命的な欠点が1つだけ存在します。それは、×マグネットフロアのArk倍率が1.0倍と低倍率であり、稼ぎに適さないことです。それゆえ、初めに「実用性は乏しい」と断ったのです。

なお、このArk倍率の問題は、×マグネットフロアの代わりに×バキュームフロアを用いることで回避することができます。具体的には、下の【図2-20】のように、設置位置を変え、下の図に示すように壁と隣接するブロックに×バキュームフロアを設置します。そして吸引開始後に、落とし穴から4.8ブロック先を中心とした半径0.1ブロックの円内の地点へと吸引されるタイミングを見計らって、□アタックウォールを当てます。

×バキュームフロアの応用例

【図2-20】×バキュームフロアの応用例

そうすると、

Ⓐ×バキュームフロア→❶□アタックウォール→❷落とし穴
の2連コンボが成立し、❷落とし穴にはコア&エリアルの2つのテクニカルボーナスが同時に付けられます。この利用方法を応用した例を、コンボ14で紹介しています。
但しこの方法にも難点があり、その難点としては、上記の「4.8ブロック先」の位置を正確に記憶しておかねばならない点と、アタックウォールを起動してから実際に当たるまでの間もバキュームフロアによる吸引は続き、対象が移動し続けている点とが挙げられます。


第4節 仕掛けの性質

最後に、仕掛けの性質について解説します。ここでは、第1章で紹介したトドメに適した仕掛けではなく、コンボの中途段階で挟むことのできる仕掛けに限定します。

コンボの中途段階に挟むのに適した仕掛けとしては、電気イス電撃壁が挙げられます。電気イスのある部屋にはトドメに適した回転ノコギリが存在し、電撃壁のあるは部屋にはこれまたトドメに適した落とし穴が存在するからです。
仕掛けの中では他にも油のタルがコンボの中途段階に用いるのに適してはいますが、場所が王宮・階段の部屋のみと限定されるため、解説は割愛します。


〈電気イスの性質と利用法〉

電気イスは、拷問部屋(西の森の館、王宮)に設けられたトラップであり、この部屋には他にペンデュラムと回転ノコギリが存在します。このうち、回転ノコギリは第1章で述べた通り、コア&エリアルの同時付加が容易に可能です。つまり、電気イスは、この回転ノコギリをトドメとしたコンボを構築する際に、ダメージ増加手段、および累積Ark倍率増加手段として、中途段階で用いるのに適しているのです。
電気イスは、ダメージが35(防御力無視)、Ark倍率が1.7倍の仕掛けです。防御力無視でダメージが与えられる点も重要ですが、ここではむしろArk倍率の高さに着目して下さい。この「1.7倍」という値は、仕掛けの中では2番目に高い値です。ゆえに、電気イスは累積Ark倍率増加手段として大いに寄与するのです。

電気イスをコンボの中途段階で用いる、すなわち安定的に後へとコンボをつなげられる形で電気イスをヒットさせるには、実質的に次の2つの方法しかありません。

① ×スプリングフロアを用いて当てる
② □スパイクウォールを用いて当てる(その際、電気イスを破壊)

電気イスの利用法

【図2-21】電気イスの利用法

①の×スプリングフロアを用いる方法は、西の森の館では上の【図2-21】に示した2つの図のうちの左側に示すように、電気イスの2マス北、または3マス南のブロックに設置するのが適しています。
また、②の□スパイクウォールを用いる方法は西の森の館限定で、上の【図2-21】に示した2つの図のうちの右側に示すように、電気イスの北側に設置するのが適しています。
さらに、この2つの当て方を組み合わせることで、❶×スプリングフロア→❷電気イス→❸□スパイクウォール→❹電気イスとコンボをつなぐこともできます。
他に有用な当て方はありません。(敢えて挙げるとすれば、西(図の左側)から□プレスウォールで2マス押し出して電気イスに当てつつ電気イスを壊し、“□プレスウォール→電気イス→×フラッシュボム→△カビン系”とつなぐか、或いは“□プレスウォール→電気イス→×クロー系→(△ガス系)→□スパイクウォール→△カビン系”とつなぐ方法が考えられます。)
一方、□アタックウォールを用いて電気イスに当てようと試みる方法は、一見すると×スプリングフロアと同様の要領でできそうに思えますが、□アタックウォールは×スプリングフロアよりもヒット後の軌道が高いため、電気イスに当てられないことのほうが多く、実際には使いものにならないのが実情です。

なお、電気イスは25%の確率でヒット後に壊れることを付記しておきます。


〈電撃壁の性質と利用法〉

電撃壁は、地下遺跡・砂岩の部屋に設けられたトラップであり、この部屋には他に落とし穴(蓋あり)が存在します。落とし穴についても、蓋を開けることでコア&エリアルの同時付加が可能であることは、第1章で述べました。つまり、電撃壁も、落とし穴をトドメとしたコンボを構築する際に、ダメージ増加手段、および累積Ark倍率増加手段として、中途段階で用いるのに適しているのです。
とはいえ、電撃壁は、実際にはコンボの中途段階で用いるよりも、むしろ敵を瞬殺するのに適したトラップです。例えば、電撃壁と隣接したブロックに設置した×スプリングフロアを起動することで、最大3回連続でヒットさせることができます。

電撃壁は、ダメージが70、倍率が1.5倍の仕掛けです。どちらも、仕掛けの中では標準的な値を取ります。

電撃壁の性質

【図2-22】電撃壁の性質

上の【図2-22】は、電撃壁がヒットした後の挙動を示した図です。この【図2-22】に示したように、電撃壁の当たり判定は、高さは身長の約3倍、横幅2ブロック、奥行0.4ブロックの空間を形成しています。
△カビン系トラップを被せた敵を電撃壁めがけて歩かせると、当たり判定の境界線(奥行0.4ブロックの地点)に到達した時点で電撃壁がヒットとなり、仰向けで約0.2ブロック跳ね返されます。このときの跳ね返される方向は、電撃壁のヒット地点と、電撃壁の中心点とを結んだ直線の方向を為します。ブロック中央の地点で当たった場合はぎりぎりそのブロック内に留まりますが、端に寄り過ぎると、隣のブロックへと跳ね飛ばされる場合もあります。
なお、電撃壁がヒットした後は、×スマッシュフロアを用いるのがベターです。詳細はコンボ15の項目で述べますが、下の【図2-23】に示すように、落とし穴と南北方向で同一のラインとなるブロックに飛ばすことができるからです。

電撃壁の利用法

【図2-23】電撃壁の利用法


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