任意後見と法定後見との関係
任意後見と法定後見との関係
任意後見と法定後見とでどちらが優先されるかということですが本人の自己決定権尊重の観点から、 原則として任意後見を優先させることになっています。
2つの制度を併存させることは混乱を招き本人の保護にも第三者の保護にも問題を生ずるためできません。
任意後見契約が登記され、 本人の判断能力が不十分になり申立権者による申立てがなされれば、 任意後見監督人の選任がされ 任意後見人が任意後見事務を開始することになります。
それまでに、法定後見開始の審判がされていれば、 それは取り消されることになります。
しかし、「本人の利益のために必要があると認める場合に限り」 法定後見の審判が維持され、任意後見監督人の選任はされません。
任意後見人は、取消権が無いので例え財産の侵害がなされても本人のした契約を取り消すことができないことから、本人の保護を充分にできないような場合です。
つまり基本的には、任意後見が優先するのですが、 本人の利益のために法定後見を優先させることもできるようになっているのです。
上野博子プロフィール
- 趣味:山登り、マラソン
高所恐怖症なのに高い山が好き
血を見るのが嫌いなのにサスペンスドラマが好き
- 出身:登美丘東小学校、登美丘中学校
三国ケ丘高校、京都大学農学部
- ペット:ウサギ
- アピール:会社員、主婦、派遣社員等様々の経験を生かし身近な法律家として皆様のお役に立ちたいと思っています