成年後見制度とは
成年後見制度とは
知的障害のある人や認知症など精神上の障害のために判断能力を欠くことが常であるような人が、家庭裁判所で後見開始の審判を受け後見人を選任してもらうことによって、健常者と同様に有効に契約を結ぶことができるようにするなどの法的な支援をする制度です。家族の顔もわからず、正常な判断がほとんどできないような状況の場合などに適用されます。
例えば、
- 介護施設に入所するのにまとまったお金が必要で、本人の貯金から拠出したいのだけれども本人に判断能力が無いため、出金が不可能である
- 遺産分割協議を行いたいのだけれども、判断能力が無いために協議ができない
- 訪問販売で高額な商品をだまされて買っているようだ
- 親族や他人が勝手に本人の年金や貯金を使っている。
というような場合に、この制度を利用することにより
本人の財産の保護を図り本人の為に有効な契約を結ぶことができます。
成年後見人は、成年被後見人の財産を管理し、また代わって財産上の行為を行うことができます。財産処分は、あくまで成年被後見人の為に行う場合に限り許されます。成年後見人は、家庭裁判所や後見監督人に対して、本人の財産状況を定期的に報告する義務があります。
後見人選任に際しては、本人の保護の観点から利益相反(後見人の行為が被後見人にとって不利益となる場合)などの怖れがないかという点が考慮されます。
成年被後見人のした財産上の行為は、成年後見人が取り消すことができます。ただし、日用品の購入など日常生活に関する行為は、それほどの不利益がないため、取り消しの対象外とされています。
上野博子プロフィール
- 趣味:山登り、マラソン
高所恐怖症なのに高い山が好き
血を見るのが嫌いなのにサスペンスドラマが好き
- 出身:登美丘東小学校、登美丘中学校
三国ケ丘高校、京都大学農学部
- ペット:ウサギ
- アピール:会社員、主婦、派遣社員等様々の経験を生かし身近な法律家として皆様のお役に立ちたいと思っています