夜涼しく　こほろぎがないています

お祝いのかし　おいしく頂きました

すきな道　ガンバリましょう

元気で　元気でね

九十回目の　父の日の手紙

これが最後かも　しれないと

ビニールファイルに　はさみました

父の筆文字は　みおつくし

心の海で　ゆらめくのです

足腰弱った　父からの手紙

兄嫁(あね)にたくしては　出すと言う

つれあい失った　私(むすめ)思う

父の筆文字は　みおつくし

失わないで　たどっています

朝窓を開ければ　父の日の手紙

そっと頬をなで　秋風(かぜ)に飛び

心のひだ深く　止まりました

父の筆文字は　みおつくし

雲にもつんと　刺さってました

※     くりかえし

池田修二氏作曲