創始者:山田 洋
この病気になってから、サイトで見た自然形体療法がずっと気になっていた。俺としては加圧で、
痛みもなくなり普通に歩けるようになったので、今さら自然形体療法をやる気はないが、完治した
者がいるらしいので、どんな施術をするのかも興味があった。
先日、自然形体の本2冊を手に入れたが、この本を熟読してみて、我々骨頭壊死の者が、加圧
で歩けるようになったり、痛みがなくなったりする理由がなんとなくわかってきた。
これからしばらく自然形体療法について連載してみる。
1 大腿骨頭壊死症の原因
股関節症の痛みは激痛である。じっとしていても痛く、動かしても痛い。夜も眠れず、痛みを耐え
るのに脂汗が出る。真に耐え難い痛みとはこのことである。
現代医学は原因不明の難病として、手術代は無料となっており、人工関節を入れる。しかし、大
腿骨頭壊死、先天性臼蓋不全などによる股関節症は、病気ではない。
原因は身体の脳の命令による筋肉の硬結である。この内、骨頭壊死の原因は筋肉の硬結によ
り、血管が収縮して骨頭への血液循環が悪くなり、栄養が十分に行き渡らなくなり、先端の骨頭が
壊死していくのである。
股関節症の痛みは壊死の結果の痛みではなく、筋肉の緊張痛である。もし壊死して痛いのなら、
人工関節になってから痛みが出るはずがないのである。事実は、人工関節を入れても、数年する
と股関節周辺から下肢にかけての痛みは再発し、十年後にはまた動かなくなり、手術をしなけれ
ばならないのである。人工の骨頭が痛むはずはなく、このことからしても股関節症の痛みが骨頭と
は全く関係ないことが判る。今まで誰もこれに気づかなかったのが不思議でさえある。
2 痛みの原因について
痛みの原因は大きく分けて2つの種類があります。ひとつは細菌やウイルスによる疾病と事故で
骨が折れる、内臓が破裂するといった外傷による器質疾患。これらは、痛みの理由がはっきりわか
っていますから、細菌やウイルスを退治する、折れた骨や破裂した内臓を修復するなどの治療が
必要です。この場合「現代医学」と呼ばれる西洋医学が有用性を発揮します。
それ以外の痛み全てが自然形体療法のいわゆる治療範囲です。逆に言えば疾病と器質疾患以
外の痛みなら、ほとんどその場で取り除くことが出来ます。
肩こり、神経痛、関節症といった様々な痛みは、身体の脳が環境に対して危険を感じ、保護する
ためにその部位の筋肉を緊張させ、その結果、身体に歪みが生じて起こるものです。
自然形体療法は身体の脳に働きかけて各部位にある緊張を解消、歪みを治すとともに痛みをと
るという方向で治療を行います。
※「身体の脳」と「心の脳」
身体の脳=生命脳、つまり呼吸する、内臓を働かせる、条件反射等、本人が無意識のまま
行う生命維持活動のこと
心の脳=大脳新皮質、つまり、判断を伴う思惟活動
身体の脳は環境が変化すると、最初は全て「危険だ」と受け止めます。環境というのは気温や気
圧などの自然環境だけでなく、五感に感じる全ての物事です。誰かが体に触れた場合も、触れられ
た人間にとっては「新しい環境が生まれた」ということになります。
新しい環境に触れると誰でも一瞬、身を硬くして緊張します。現実にビクッと動くこともあれば、目に
見えない程度の緊張のこともある。それは人それぞれですが、多少なりとも緊張が生じるということ
です。通常は危険が去れば緊張も解けますが、そのまま緊張が解けないと身体に異常が発生します。
この異常によって引き起こされるのが痛みなのです。
自然形体療法は体の脳に「今は危険な状態ではない。緊張を解いても大丈夫だ。」ということを伝え
ます。すると身体の脳の命令により即座に緊張を解き内部から自分自身で痛みや歪みを修復する力
が働き、身体は痛みを消して、正常で元気な状態に戻るのです。
3 中医学、整体、カイロの間違い
中医学では経路上のツボと呼ばれる位置に、鍼や灸、指圧を施して気の流れなるものを潤滑にしよ
うとするが、鍼は、体に金属を刺し、灸は皮膚上で火を焚く。指圧は身体を揉んだり叩いたりします。
揉んだり叩いたりすると体の内部に傷が出来ます。すべて身体を傷つけ、内部の組織細胞を傷つける
ものです。
また、漢方薬は副作用がないと一般的に思われていますが、効果が緩やかなわりに、副作用も緩や
かなので気付きにくいのです。また、個人の体質に合わない漢方薬を飲めば副作用は必ず起きます。
西洋医学の化学薬品と何ら変わりません。
また、整体とカイロは歪みが痛みの原因であると考えており、強制的に身体の歪みを取除き、歪みが
なくなれば「治った」と判断します。
しかし、歪みは筋肉の扶養な緊張によって発生し、その筋肉の不要な緊張は、身体の脳の誤った命
令、または異常な命令によって起きるのですから、強制的に歪みを治しても、また筋肉の緊張によっ
て歪んでしまうのです。
つまり、歪みは結果であって原因ではないのです。
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