骨頭は再生する




1    加圧トレーニングの効果
更新日時:
2007/02/18
小田切病院院長「小田切研一」先生の話
「安心」2006年7月号から引用
 小田切先生の話を要約すると、大腿骨頭壊死の原因は不明だが、先生が今まで診た患者から推定すると、その半数が、他の病気で
    ステロイド剤
を使用している人、残りの半数が
    ヘビースモーカー
    アルコール多飲者
らしい。
 先生曰く、65歳以下でお酒もタバコもやらずステロイド剤も使っていない人で、この病気になった人は1人しか診たことがないそうだ。
かつて先生は、この病気の最終的な治療法は手術しかないと思い込んでいた。
 ところが、7年前に加圧トレーニングと出会い、交通事故で複雑骨折した人に試したところ、驚異的な回復をみせ、1ヶ月で複雑骨折の骨がくっついたのだ。
 そこで大腿骨頭壊死の患者にも試したところ、従来治らないとされていた壊死が治ってしまうという奇跡が起きたのだ。
 その後、この奇跡が口コミで噂が広まり、小田切病院に骨頭壊死の患者が集まるようになった。
 先生曰く、加圧トレをすれば大腿骨頭壊死は治すことが出来ると断言している。
 ただし、骨が再生した状態になるには
    300〜400回の加圧トレが必要(約1〜2年)
である。
 小田切先生の持論では加圧トレが骨頭壊死に効果がある理由とし
    血流が促進される
    成長ホルモンによる体の修復機能向上
を上げており、現在、加圧療法については東京大学などとの共同研究が始まっている。
2    骨切り術、人工関節を受けた人のアンケート結果
更新日時:
2007/02/25
大学病院で手術を受けた人の術後アンケート
 人工関節および骨きり術を受けた36名にアンケートの送付を行い
    27名
が回答。
 手術後もスポーツをしている人
    人工関節・・・1名
    骨切り・・・・・1名
でスイミングやウォーキング、キャッチボール、ゴルフの素振り程度の簡単な運動。
 名は走れると回答。
 日常生活では車の運転をしていた17名全員が手術後も運転継続。
 杖が必要 ・・・・・ 11名
 正座可能 ・・・・・ 25名 
 入浴が苦労 ・・・・・ 3名
 階段が登れない ・・・・・ 2名 
 ズボンや靴下を履くのに苦労する人が ・・・・・ 8名
 
 車の乗り降りに苦労する人が ・・・・・ 6名
 何らかの痛みがある人が ・・・・・ 11名
 実生活での注意点
  骨きり・・・・・重いものを持たない、太らない、あまり足に負担をかけない
  人工関節・・・・・転ばない、脱臼をしないようズボン履きや入浴、和式トイレに注意
 手術が辛かった・・・・・ 16名
最初の2〜3日が辛くその理由は痛み、動けない、トイレが主なもの。
 手術に満足した人・・・・・ 21名
 分からない・・・・・ 5名  
3    心がつくるガン、心が治すガン
更新日時:
2007/04/10
日本消化器内視鏡学会認定医 医学博士
   土橋 重隆
・和歌山県立医科大学卒業
・西日本で最初の食道静脈瘤内視鏡的栓塞療法を手がけ、その後2000例以上の
 食道静脈瘤症例に内視鏡的治療を施工する。
・和歌山県で最初の腹腔鏡下胆嚢摘出手術を行い、以後8年間で750例以上の
 腹腔鏡下手術を行う。
「乳ガンの左右の違いは性格の違いが関係している」
年間300例を執刀してきた外科医の話
1 進行ガンの治癒率は20年前と同レベル
 もしガンになったら、どうしますか?
 ガンと診断されたら、何とか治してほしいと医師を頼り、手術や抗がん剤、放射線など、
出来る限りの治療を受けようとするのでしょう。では、それでガンは治りますか?
 
 医学が飛躍的に進歩したこの数十年間にガン細胞を発見し、診断する技術も格段に
進歩しました。ガン細胞を取り除く、対照的治療法の有効性も高まりました。
 早期診断、早期治療例が増加しています。早期ガンは、高い確率で治癒の可能性が
ありますから、きちんと治療を受けるべきです。
 しかし、進行ガンはそうはいきません。治癒率にいたっては、20年前とほぼ同じ。
多少の延命はできても、治癒は極めて難しいのが現実です。
  医師ですから、進行ガンを治せるとは思っていません。やるだけのことをやってその先は患者
さんの体の反応に期待するというのが、本音でしょう。
 何故、ガンを防いだり治したりすることが出来なのでしょう。端的にいえば、ガンという病気の
原因が不明だからです。ガン細胞は遺伝子の突然変異によって発生するといわれています。
しかし、原因は解明されていません。
 ガンに限らず、全ての病気には必ず原因があるはずだと私は思います。
 病気を引き起こす真の原因を突き止めて初めて原因に対する根本的な治療が可能となり、
治癒の道が開けるのではないでしょうか。
 私はこれまで、医学的には治癒不可能と診断されながらも進行ガンが治癒した症例を
多数経験してきました。その人たちは、どうして治ったのでしょうか?
 医師は説明できないので、「奇跡的」という言葉で片付けるばかりです。しかし、ガンが治った
のは、理解不能の奇跡などではなく、何らかの必然的な理由がそこにあったから
なのです。
 ここで私が多くのガン患者さんと接して得た結論を、先に述べておきましょう。まず、ガンの
真の原因とは何か。若年者のガンや、遺伝因子の影響が大きい一部のガンを除けばガンの
発症に最も深く関与する原因は、生活の中で生じる心理的ストレスです。
そして、原因となっている心的ストレスを解消することが出来れば、ガンを防ぐことも、治癒する
こともできる。これが私の見解です。
★トニーの意見
 我々、ION患者も原因があって骨頭が壊死したのは確かです。その原因を取り除けば、
ガンと同じように治癒に向かうのではないでしょうか。
 土橋教授は先端医療による手術を数多くこなしてきたからこそ、西洋医学の限界が判る
のだと思いました。
 しばらく、土橋教授の話を連載してみます。
4    個を捨てた西洋医学の限界
更新日時:
2007/04/14
日本消化器内視鏡学会認定医、医学博士
 土橋 重隆
 私は外科、なかでも消火器疾患が専門です。長年、内視鏡を取り入れた
先端医療に取り組んできました。たとえば、食道静脈瘤に対する内視鏡手
術(内視鏡的栓塞療法)は、西日本で私が最初に手がけました。
 しかし、外科医として20年も仕事を続けるうちに、私は次第に疑問を
感じるようになりました。先端医療による手術を数多くこなし、外科医と
しては「これだれ病気を治している」という実感があるのに、ふと世間を
見渡すと、治せない病気はたくさんある。医学がこんなに進歩しても、患
者は増える一方・・・。
 私は、外科医ですから西洋医学を否定するつもりは全くありません。外
傷や感染症などの急性疾患に対しては、西洋医学にまさる効果的な治療は
ないと思っています。
 でも、ほとんどの病気、ガンや多くの慢性疾患など、西洋医学が十分に
対応できていない病気のほうが多いのも事実です。生活習慣病といわれる
糖尿病や高血圧、高脂血症をはじめ、慢性的な病気が多々あります。これ
らの病気は、西洋医学で治すことは出来ません。
 私たち医師は、慢性疾患には「慢性疾患管理」という言葉を使います。
治せないとわかっているから、慢性という言葉をつけて管理しているだけ。
「治らないけれども、この薬を飲んでいたら、まあまあ悪くはなりません
から。」という調子で、ずっと外来で診ていくというのが、医師のやって
いることなのです。
 科学に基づく西洋医学は、人間すべてに共通するところ、すなわち外側
から物質的に見える部分だけを対象にして、効果的に扱おうとします。
 人間の病気を物質的な部分(たとえば、血液や臓器、骨、皮膚など)の
変化ととらえ、そこを治療すれば、病気が治ると考えます。ガンなら、ガ
ン細胞を発見することで「ガン」と診断し、この細胞をなんとか取り除こ
うとします。
 しかし、人間は、目に見える物理的な部分だけで成り立っているのでは
ありません。目に見えない内側、すなわち心をもって存在しているのです。
人間の感情や感性といった心の部分は、科学では見えません。科学・西洋
医学は、言葉を換えれば、一人一人で異なる内側を、見る対象から外した
学問です。
 こうして西洋医学が捨て去ってきた部分に、実は私たちが見落としてい
る真実が隠されていることもあるのではないでしょうか。
 ガンや多くの慢性病に決定的な予防法や治療法が見つからないのは、こ
うした人間の内側へのアプローチをしなければならないことを示唆してい
るのではないでしょうか。
5    心に起こる変化がガン治癒をもたらす
更新日時:
2007/04/14
日本消化器内視鏡学会認定医、医学博士
 土橋 重隆
 ガンと宣告された患者さんは、なんとか治してほしいと医師を
頼ります。しかし往々にして、その望みは断ち切られ、医師から
余命を宣告されることになります。
 そんなとき、西洋医学的治療以外のものに、望みをつなぐ人が
少なくありません。代替療法です。また、もともと西洋医学の治
療効果に疑問を持ち、積極的に代替療法を選択する患者さんもい
ます。
 私は以前、埼玉県にある帯津三敬病院に勤務し、終末期医療を
経験しました。この病院は「西洋医学では治療の手だてがない」
と見放されたガン患者さんも引き受け、患者さんの希望に沿って
代替療法も取り入れています。
 そこでは、さまざまな発見や驚きがありました。たとえば、代
替療法にはガンを治す力はないにしても、西洋医学に見られない
ような効果があることを知りました。とくに印象的だったのは、
音楽療法です。
 音楽療法とは、音楽のもつ癒しの力を利用して、患者さんのス
トレスを和らげ、生きる力や病気から回復する力を呼び起こそう
とするものです。
 末期ガンの患者さんの多くは、心身ともに弱り果てています。
そうした患者さんを回診するのは、医師として非常に心苦しい
ものです。ガンを治せないばかりか、目の前の苦痛さえ取り除い
てあげることができないのですから・・・・。回診でのやりとりも暗
い、重苦しいものになりがちです。
 ところが、音楽療法を受けた患者さんたちは、いつもと雰囲気
が違うのです。回診に行くと、患者さんが笑顔で応対してくれて
医師の私もとても救われたものです。
 音楽によって、たとえ一時的にでも患者さんが穏やかな気持ち
になれたり、ガンの苦痛を忘れたりすることがあるのです。私た
ち医師ではどんなに頑張っても出来ないことを音楽療法はいとも
たやすくやってみせたのです。
 代替療法で、ガンが治るわけではありません。
 しかし、一方で、西洋医学の治療を受けずに進行ガンが治る患
者さんがいるのは、私も認める事実です。
 思うに、ガンの治癒をもたらしたのは、何よりも患者さんの内
側(心という内面)に大きな変化が起こったことと関わっている
のです。
※最近、トニーも音楽療法ならぬ、若いころ聞いていた音楽を聴い
て、内面から「20代に戻るぞ!若返り法」と称して朝夕の車での通
勤に音楽を聴いている。
6    右乳ガンと左乳ガンの性格の違い
更新日時:
2007/04/14
日本消化器内視鏡学会認定医、医学博士
 土橋 重隆
1 性格によってガンの部位に差異がある
 性格が、ガンの出来る部位に影響している・・・・
と聞いたら驚くでしょうか。
 ガンの原因を究明したいと思っていた私は、数
多くのガン患者と対話を通して「性格とガン」の
密接なかかわりを目の当たりにしました。その一
部をご紹介します。
 帯津三敬病院で多くの末期ガンの患者さんを診
ていた私は、患者の一人一人に「何故、あなたは
ガンになったと思いますか?」という質問を繰り
返しました。
 もちろん、普通の医師は、こんな質問をしませ
ん。しかし私は、患者自身に「自分は何が原因で
ガンになったのだろう。」と真剣に考えてもらい
そこから出てきた答えを分析することで、何か糸
口がつかめるのではないかと思ったのです。
 私が担当する患者の中で最も多かったのは乳ガ
ン患者でした。そこで、まず乳ガン患者にガンに
なるまでの生活習慣や生き方、心配事、仕事や家
庭に至るまで詳しく質問し分析した結果ある事実
が判ってきたのです。
2 右と左の乳がんでストレスの内容が違った
 右乳ガンのほぼ全員に共通していたのは「何故
あなたはガンになったと思いますか」という質問
に対して
     全く心当たりがない
と答えたことです。
 一方、左乳ガンの患者さんはこの質問に対して
     思い当たることがある
と答えた人がほとんどでした。
 思い当たることがあるとは、何らかの理由で肉
体的にかなり無理をしたということなのです。
 たとえば、家族が病気になって看病に追われた
とか、以前と比べて明らかに負担の大きな生活を
送っていた。これが左乳ガン患者の回答に共通す
る点でした。
 何故、乳ガンになったのかという理由について
右乳ガンの人は心当たりがなく、左乳ガンの人は
心当たりがあるのです。
 私はここから大きな手がかりを得ました。
 左乳ガン患者の生活について詳しく調べると、
だいたいガンと診断される半年前から1年くらい
前に体をボロボロに酷使するような肉体的ストレ
スのピークがあったことがわかりました。
 性格について見た場合、左乳ガンの患者さんは
心根が優しく人のいいタイプがほとんどでした。
何か頼まれたら断れないタイプが多く、「誰かが
職場を辞めたので仕事量が2倍、3倍になった」
といった状況におかれ肉体に過度の負担をかけて
しまったのです。
 この肉体的ストレスがガンを急速に進行させる
きっかけになったのではないかと推測されます。
 では、右乳ガンの患者はどうか。発病前の生活
について詳しく聞くと、ある共通点が浮かび上が
りました。
 それは、どの右乳ガン患者も長年にわたり「家
庭内の問題で強いストレスを感じていた」という
ことです。特にその大半は、夫に対する不平不満
でした。夫との関係があまりよくなく、とくに離
婚話が出ていたとか、そこまで行かなくても、こ
とあるごとに腹が立つのを我慢していたとか、心
理的に強いストレスを感じていたのです。
 性格については、右乳ガン患者はおしなべて論
理的でしっかりと自分の考えを持っているタイプ
が多いことが判りました。
 生活習慣も比較的きちんとしているため、自分
がガンなるような覚えはないと思われた方が多か
ったのです。
 加えて心理的ストレスは日常化していたため、
本人もそのこととガンの発症を結び付けるなど、
思いもよらなかったのです。
 左右にかかわらず乳ガンの患者は、基本的にま
じめです。それが災いして、左乳ガンの患者さん
は肉体的ストレスを強いられることに、右乳ガン
の患者さんでは長期にわたる心理的ストレスにつ
ながったと見ることが出来ます。
※ガンと骨頭壊死は違うが、トニーの場合は、
「何故、壊死になったと思う?」と聞かれたら
「全く心当たりがない」と答える。
トニーの壊死は右足だから、もしかしたら、この
法則は骨頭壊死にも当てはまったりして・・・。
7    他のガン患者の共通点
更新日時:
2007/04/17
日本消化器内視鏡学会認定医、医学博士
 土橋 重隆
 肺ガンになった患者には次のような共通点がありました。
 それは病気、とりわけガンに対する恐怖心が他のガン患
者とは比べものにならないほど強かったことです。
 
 ガンをおそれるあまり、結果的に強いストレスを受けた
ことが肺ガンになった原因のひとつだと考えられます。
 
 胃がんになった患者さんには、総じて「頑張りすぎ」の
傾向がみられました。仕事で無理を続けて肉体的に過度の
負担を受けていた人が多いのです。
 また、激しいスポーツを好んでいたなど体を酷使しすぎ
ていたケースも見られました。
 大腸がんでは、肛門側の下のガン患者は、多額の借金や
ローンを抱えていたり、事業の資金繰りに追われていたり
と、金銭に関するストレスが多かったことがわかりました。
 大腸がんの上に発生したガン患者では、肉敵対ストレス
が関係している傾向がありました。
 いずれにしてもガンになった人の生活史を丹念に探ると
意識している・いないにかかわらず、強いストレスを受け
た体験が見出されます。
 性格的な共通点では、「まじめ」でしかも「がんばった」
人がガンになり易いということがいえます。
 いいかげんな性格の人は、ガンにはなりにくいようです。
8    末期ガンが治った実例
更新日時:
2007/04/22
日本消化器内視鏡学会認定医、医学博士
 土橋 重隆
 肝臓ガンと診断され、医師からは長くて1年と宣告された男性Sさん(57歳)の例です。
念のため、ほかの医師にも診てもらったが、やはり半年から1年の診断でした。
 「あと1年の命」と言われたら誰でも落ち込んでしまいます。とろこがSさんは余命の宣告
を不思議なほど冷静に受け入れることができたそうです。Sさんが普通の人と違っていたのは
この点でした。
 「これが自分の運命なんだ。こうなったら、残された時間を出来るだけ有意義に使おう。そ
うだ!世界中を旅して家族と楽しい思い出を作ろう。」
 そんな風に思ったSさんは銀行で資金を借りて、家族で世界旅行に出かけました。さて、世
界各地を3ヶ月かけてめぐり、帰国して病院でCTを撮りました。すると、あるはずのガンが
跡形もなく消えていたのです。CTの結果を見た医師は「確かにガンがあったのに・・・・」とけ
げんな顔をしたそうです。
 これは、私がSさんと出会う13年前の話しです。Sさんはガンが発見されてから何の治療
も受けていませんし、現在も再発の徴候は全く見られません。彼自身、まるでキツネにつまま
れたようで信じられなかったといいます。
 同時に「生命保険で払えばいいと思って旅行資金を借金したけど、これから働いて返さなき
ゃ」と頭を抱えたという事情を、嬉しそうに語ってくれました。
9    自然形体療法 1 (自然形体療法から見たION)
更新日時:
2007/10/15
創始者:山田 洋
 この病気になってから、サイトで見た自然形体療法がずっと気になっていた。俺としては加圧で、
痛みもなくなり普通に歩けるようになったので、今さら自然形体療法をやる気はないが、完治した
者がいるらしいので、どんな施術をするのかも興味があった。
 
 先日、自然形体の本2冊を手に入れたが、この本を熟読してみて、我々骨頭壊死の者が、加圧
で歩けるようになったり、痛みがなくなったりする理由がなんとなくわかってきた。
 これからしばらく自然形体療法について連載してみる。
1 大腿骨頭壊死症の原因
 股関節症の痛みは激痛である。じっとしていても痛く、動かしても痛い。夜も眠れず、痛みを耐え
るのに脂汗が出る。真に耐え難い痛みとはこのことである。
 現代医学は原因不明の難病として、手術代は無料となっており、人工関節を入れる。しかし、大
腿骨頭壊死、先天性臼蓋不全などによる股関節症は、病気ではない。
 原因は身体の脳の命令による筋肉の硬結である。この内、骨頭壊死の原因は筋肉の硬結によ
り、血管が収縮して骨頭への血液循環が悪くなり、栄養が十分に行き渡らなくなり、先端の骨頭が
壊死していくのである。
 股関節症の痛みは壊死の結果の痛みではなく、筋肉の緊張痛である。もし壊死して痛いのなら、
人工関節になってから痛みが出るはずがないのである。事実は、人工関節を入れても、数年する
と股関節周辺から下肢にかけての痛みは再発し、十年後にはまた動かなくなり、手術をしなけれ
ばならないのである。人工の骨頭が痛むはずはなく、このことからしても股関節症の痛みが骨頭と
は全く関係ないことが判る。今まで誰もこれに気づかなかったのが不思議でさえある。
2 痛みの原因について
 痛みの原因は大きく分けて2つの種類があります。ひとつは細菌やウイルスによる疾病と事故で
骨が折れる、内臓が破裂するといった外傷による器質疾患。これらは、痛みの理由がはっきりわか
っていますから、細菌やウイルスを退治する、折れた骨や破裂した内臓を修復するなどの治療が
必要です。この場合「現代医学」と呼ばれる西洋医学が有用性を発揮します。
 それ以外の痛み全てが自然形体療法のいわゆる治療範囲です。逆に言えば疾病と器質疾患以
外の痛みなら、ほとんどその場で取り除くことが出来ます。
 肩こり、神経痛、関節症といった様々な痛みは、身体の脳が環境に対して危険を感じ、保護する
ためにその部位の筋肉を緊張させ、その結果、身体に歪みが生じて起こるものです。
 自然形体療法は身体の脳に働きかけて各部位にある緊張を解消、歪みを治すとともに痛みをと
るという方向で治療を行います。 
 ※「身体の脳」と「心の脳」
    身体の脳=生命脳、つまり呼吸する、内臓を働かせる、条件反射等、本人が無意識のまま
           行う生命維持活動のこと
    心の脳=大脳新皮質、つまり、判断を伴う思惟活動
 身体の脳は環境が変化すると、最初は全て「危険だ」と受け止めます。環境というのは気温や気
圧などの自然環境だけでなく、五感に感じる全ての物事です。誰かが体に触れた場合も、触れられ
た人間にとっては「新しい環境が生まれた」ということになります。
 新しい環境に触れると誰でも一瞬、身を硬くして緊張します。現実にビクッと動くこともあれば、目に
見えない程度の緊張のこともある。それは人それぞれですが、多少なりとも緊張が生じるということ
です。通常は危険が去れば緊張も解けますが、そのまま緊張が解けないと身体に異常が発生します。
この異常によって引き起こされるのが痛みなのです。
 自然形体療法は体の脳に「今は危険な状態ではない。緊張を解いても大丈夫だ。」ということを伝え
ます。すると身体の脳の命令により即座に緊張を解き内部から自分自身で痛みや歪みを修復する力
が働き、身体は痛みを消して、正常で元気な状態に戻るのです。
3 中医学、整体、カイロの間違い
 中医学では経路上のツボと呼ばれる位置に、鍼や灸、指圧を施して気の流れなるものを潤滑にしよ
うとするが、鍼は、体に金属を刺し、灸は皮膚上で火を焚く。指圧は身体を揉んだり叩いたりします。
揉んだり叩いたりすると体の内部に傷が出来ます。すべて身体を傷つけ、内部の組織細胞を傷つける
ものです。
 また、漢方薬は副作用がないと一般的に思われていますが、効果が緩やかなわりに、副作用も緩や
かなので気付きにくいのです。また、個人の体質に合わない漢方薬を飲めば副作用は必ず起きます。
西洋医学の化学薬品と何ら変わりません。
 また、整体とカイロは歪みが痛みの原因であると考えており、強制的に身体の歪みを取除き、歪みが
なくなれば「治った」と判断します。
 しかし、歪みは筋肉の扶養な緊張によって発生し、その筋肉の不要な緊張は、身体の脳の誤った命
令、または異常な命令によって起きるのですから、強制的に歪みを治しても、また筋肉の緊張によっ
て歪んでしまうのです。
 つまり、歪みは結果であって原因ではないのです。
 
10    自然形体療法 2 (痛みの原因について)
更新日時:
2007/10/15
1 痛みの種類について
 痛みには、神経痛、剥離痛、収束痛、幻痛、緊張痛の5種類です。
 神経痛は、最も一般的に知られた痛みです。原因は、神経に対する直接刺激によって起こる
激痛です。痛みの部分を押しても痛くないのが特徴です。これは身体の歪みによって、椎間板
の横にある椎間孔付近で上下の関節突起によって神経が挟まれて起きるのが一般的ですが、
椎間板の損屈(劣化による潰れ現象)、椎間板ヘルニアによる圧迫などによるものもあります。
また、歪み自体が別の痛みによって起こる場合もあり、歪みが全ての原因ではないことを証明
しています。
 剥離痛は、患部の炎症によって周辺の組織が押し広げられて剥離が生じ、その剥離が心臓
の拍動でさらに押し広げられて起きる痛みです。心臓の鼓動とともにズキンズキンとした痛みを
感じるのが特徴です。
 
 収束痛というのは、痛みが筋肉の末端に出てくるものです。したがって、患者さんは筋肉の末
端部に痛みを感じますが、実際の原因は中央部にあると考えられます。これも剥離痛と同じよう
に、自然形体療法で簡単に解消することが出来ます。
 幻痛というのは、脳が勝手にこしられえた痛みといえます。例えば、事故や戦争で右腕を失って
いるのに「右手の指が痛い」と感じることがあります。そういう場合でなくとも、「ここが痛い」と言わ
れて触ってみても、痛みの原因が全く無いケースも少なくありません。これらは身体の脳が過去の
痛みの記憶に基づいて「体を左右、同じ状態にしよう」と恒常性を求めて起こす痛みですから、反
対側の腕なり脚なりを軽く触るとその場で簡単に治ります。もちろん、患者さん自身は幻痛だとは
自覚していません。治療する側が「剥離痛ではない、収束痛でも緊張痛でもない。そうすると幻痛
の可能性が高いな」と気付いて治療を行うのです。
 緊張痛は、剥離痛の一種ですが、痛み方が違うので分類しました。判りやすく言うと、リウマチや
股関節、五十肩などが緊張痛です。緊張痛はちょうど、筋肉がつった状態のひどくなったものと考
えて下さい。自分の意思とは関係なく身体にグッと力が入っていて、それが解けなくなっている
状態から起きる痛みです。
 5種類の中では、この緊張痛の治療が最も難しい。特に重度のリウマチなど、指先が緊張したまま
曲がってしまい、その形に耐え切れずに関節がずれています。完治までに必要な治療回数はその人
の症状によりますが、重度の場合は100回近くの治療が必要なこともあります。
※自然形体療法では、大腿骨頭壊死症の痛みは、緊張痛であると説明している。
 



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