9R−59DレプリカGT管タイプ(高1中2)受信機

 9R−59Dのシャーシ、ケースのみをオーックションで入手し9R−59Dのレプリカ製作の経験を生かし、オールGTの9R−59Dを製作しました。9R−59Dは到来するSSB時代にあわせプロダクト検波波と2段メカフィルを採用し、選択度を高めSSB受信を容易にしております。しかし、今回もメカフィルが入手できなかったことから一般的なIFT(T−11)を使用した高1中2タイプとしました。また、9R−59Dのプロダクト検波は6BE6を使用しておりますが手持ち真空管の関係で双3極管(6SN7)を使用しております。
 前回のMT管タイプの経験を生かし、BFOはプロダクト検波管(6SN7)双三極管の片方で発振させ、設置箇所も局発や中間増幅回路から離して設置しました。


 

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配線図

回路図
 
回路図は9R−59DはIFTの1、2段にメカフィルが入っておりますが、入手できないためトリオIFT(T-11)を使用しました。またプロダクト検波部も9R−59DではMIX管6BE6が使用されていますが、手持ちの関係と真空管の本数削減のために双3極管6SN7を使用しました。6SN7はVFOおよびプロダクト検波に使用しております。また、プロダクト検波切替時の低周波増幅のゲイン不足を解消するために双3極管6SN7の2段増幅としました。

シャーシパネルの加工
 
シャーシは350×250×60mmを使用しました。もう一回り大きいシャーシの方が部品配置が楽になると思いますが、手持ちの関係でこの大きさになりました。
@シャーシにビニールテープを張り、線引き穴あけが容易にできるようにしております。このようにすると穴あけ等でシャーシに傷をつけることが少なくて済みます。
Aパネルは黒塗装を施しました。パネル面のダイヤル、Sメーター、ツマミ類の配置は9R−59Dとほぼ同じです。

ダイヤルメカの製作
@9R−59Dのメインダイヤルとスプレッドダイヤルは同一軸上で操作されるようになっております。
A6ミリ真鍮パイプに5ミリ真鍮棒を挿入し、メインダイヤルとスプレッドダイヤルを動かすことにしました。
B軸受けはL型のアルミ板を加工しました。軸の固定には鈴メッキ線を1〜2回巻いてハンダ付けし抜け落ちないようにしました。

   

主な部品取り付け
@真空管を除く主な部品を取り付けた後のシャーシ内部の様子。
Aメイン、バンドスプレッド糸ダイヤルの構造部分。
CR類の取り付け
@CR類は以前使っていた部品や5球スーパー取り外し部品などを多用しました。
Aその結果さまざまなトラブルに見舞われました。
取り付ける前にCRメーターで数値確認をしておりましたが、電圧を掛けると数値が変わるなど。写真のマイカは電圧を掛けると抵抗値がゼロ・・・・・・
BSGを使用してIFTやトラッキングの調整をしております。

 

コイルパックの調整
@入手したコイルパックは中波は受信できるものの、短波帯は局発は発振せず全く受信できませんでした。
A当初、局発発振に3局管6SQ7を使用していたので、局発発振に良く使われる6AS7に交換してみました。しかし、短波の低い周波数帯は発振するものの5〜14Mhz帯はやはり発振しません。
Bそこで一旦コイルパックを取り外し、局発発振用の回路を別に組み立てて原因を調査しました。
C調査の結果異常発振防止用に入っている33Ωの抵抗が原因と判明し取り外しました。その結果前バンドで局発の発振は確認できましたがDバンド10〜30Mhzでは発振が不安定になります。高いバンドの実用性はあまり無いのでこのままでよしとしました。

完成&結果
@中波、短波とも問題なく受信できております。
ASSBもプロダクト検波の威力か、普通の高1中2に比べ快適に復調できます。
BBFO発振でSメーターが振れることはありません。SSB、CWの受信信号でSメータが小気味良く振れます。
Cプロダクト検波時でもAF出力は充分で、以前不足気味だった音量不足を充分補うことができています。
時間ができたら格納するケースを用意したいと思っています。また、9R−59D、MT管タイプのレプリカ、このGT管タイプのレプリカの受信性能テストを行ってみたいと思っています。

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