1.3mパラボラ用反射器共用Type1.2Gと2.4GダブルバンドPatchアンテナ
(写真をクリックすると大きくなります。)


完成したパッチ(正面)

 作成した、1.2G、2.4Gパッチ給電部。一番大きい板が1.2G用反射板、真中が1.2G輻射板・2.4G反射板、小さいのが2.4Gの真鍮輻射板。


寸法図(原寸大)

 反射器共用Type1.2Gと2.4GダブルバンドPatchアンテナの寸法図」7K1OBK局が作ったPATCHアンテナ)から、それぞれのバンドの反射板、給電版を原寸大で、なるべく用紙の上部に印刷します。(何故上部印刷かは、先を読んで行くと理解できると思います。)印刷にあたっては最初適当に印刷し、印刷された図の寸法と原寸との比率を出し、印刷プロパティーの出力サイズの比率を調整し印刷するか、または、図形を拡大、縮小することにより、原寸大に印刷することができました。勿論コンパスを使って自分で描いてもOKです。アルミ板に直接描くのは余りお薦めできません。間違って描いた図形は消しゴムでは消せませんし、何度もやり直すとどれが本物か分からなくなってしまします。


1.2G反射板
穴明け完了


反射板の切り出し


反射板の切り出し完了


完成した反射板

 印刷あるいは描いた図形用紙を加工するアルミ板、真鍮版にセロテープで貼り付けます。

 穴空け位置をセンターパンチでまずパンチします。

 次に、アルミ板に貼り付けた用紙とビニールが張ってあればそれを剥がします。

 1.2G反射板を例に取れば、コンパスを利用し反射板の外枠、1.2G給電部コネクター取り付け用穴(16孔)2.4G用コネクターが通過する穴(25孔)を正確に描きます。外枠は糸鋸で切り出すとき、切り出し位置を分かり易くするために、描いた外枠の少し外側に極細油性マッジクで目印となる線を描きます。

 いよいよパンチされた位置にドリルで穴を開けていきます。この時1.2GSWR調整用ネジ穴(M6タップ)は、まず4mmの穴を空けその後6mmのタップ切りでタップを作ります。このとき垂直にタップ切りを差し込むように注意します。当局の場合、少し斜めにタップが切られてしまいました。すごく反省!

 16孔、25孔はコンパスで描いた通り、リーマとヤスリで加工します。糸鋸で大まかに切取、リーマとヤスリで加工しました。ちょっと高価ですが電動ドリルに装着し20〜80mmの穴を空ける用具がDIYにあるようです。当局は全て手回しドリルとヤスリ、リーマで加工しました。

 コネクター取り付け用ビス穴は3.2mmのドリルで空けた後で8mmのドリルで皿ネジが綺麗に入るように3.2ミリ穴周りを加工します。

 全ての穴の加工終了後反射板を糸鋸で切り出します。結構根気のいる重労働です。

(注)何故最後に切り出すのか・・・・最初に切り出すと穴あけの時に反射板がくるくる廻り加工し難いからと、万一穴あけで失敗してもあまった片方でやり直せるからです。切り出してからでは寸法が足りずNGです。(A4大のアルミ板の場合)

 切り出した反射板を描いた寸法通りにヤスリで削ります。最初は目の粗いヤスリでゴリゴリ削り、その後、目の細いヤスリで寸法通り整えます。反射板の中心に長目の5ミリボルトで円盤を固定してドリルのチャックに差し込んでしっかりと締め、回転させながらヤスリでやさしく真円になるよう削りこむ方法もあるようですが、充分安全面の注意が必要と思います。今度挑戦してみたいと思います。

 これで、1.2G反射板が完成しました。

(注)どんな糸鋸を使ったか・・・・・糸鋸にも色んな種類があります。当局では、刃が直径1mmピアノ線のようなものにスパイラル状に刃がついた糸鋸を使いました。これは、糸鋸の向きに関係なく力を入れた方向に切ることができる優れものです。糸鋸の向きを変えずに前後左右斜め何でもOKです。

1.2G輻射板・2.4G反射板の製作

   同じように、切り出し形を整えます。

2.4G輻射版の製作
 2.4G輻射版は厚さ0.5mmの真鍮版を使用します。金鋸よりもハサミでまず四角に切り出し、その上で、描いた線の外枠に従い円形に切り出します。その後ヤスリで設計寸法通りに形を整えます。金鋸は真鍮板が薄すぎてNGでした。また、ハサミで真鍮板から直接切り出そうとすると切り出し部分が歪んでしまうようです。寸法に合わせ一旦四角切り出した上で円形に切り取るのが良いようです。事務用ステンレスハサミを使用しました。


切り出し完了

 組み立ては難しい所はありませんが、1.2G輻射版・2.4G反射板のアルミ板は厚さが2mmです。そのまま皿ネジでコネクターを取り付けると、ネジタップが無い部分がアルミ板の先に出てしまい、アルミ板とコネクターに多少隙間が出る場合があります。コネクターのネジ穴を4mmドリルでほんの少し削るとピッタリと固定することができます。コネクターの取り付け穴はあらかじめ4mmのネジタップ処理がしてあり、コネクター取り付けにナットは使用しません。各板の間隔調整は、図面ではナットで行いっていますが、当局ではワッシャー等を利用し間隔調整を行いました。


作成した3mmビス

ダイスでのネジ切り

ネジのハンダ付け

ネジのハンダ付け

 コネクターと輻射板の取付は3mmビスで行います。鉄製のビスをコネクターピンにハンダ付けしても良いのですが、当局はハンダのりの良い4mm銅線をダイスでネジ切りし3mmビスを作成しました。


使用したケース

穴あけの様子

取付用アルミ板

完成

防水用ケースの作成
 パッチアンテナは雨に濡れると性能が著しく低下します。当局では100円ショップから味噌を入れるタッパーを購入し使用しました。ケースとパラボラの接続には1センチ幅、厚さ1mmのアルミ板を加工し使用しました。防水ケースは太陽の紫外線で劣化するので塗装などの対策が必要かもしれません。

  ⇒ 

 当初、水周り補修用の充填剤で反射板と防水ケース蓋を接着しようとしましたが、中心部が中々固まらないことが分かり、結局両面テープで接着し、周りを充填剤で固めました。

防水ケースの蓋を反射板に接着しパッチを組み立てます。
 1200MhzSWRの調整は調整用ネジで行います。給電部に近い方のネジと輻射板の間隔が1.5mm以下になるとゲインが極端に落ちると言われておりますが、作成したパッチの場合は0.5mm位に近づけるとゲインの低下が見られました。S9の信号がS5に低下します。当局ではSWR最小値1.1のところから調整用ネジを半回転ほど戻した所で固定しました。SWRは1.3です。ゲインチェックは、マーカー信号を使うのが一般的ですが、当局の場合はリピター信号を活用し確認しました。2400Mhzも同様に調整します。受信信号は50.03Mhzをダイオードで48逓倍し2401.44Mhzのマーカー信号を取り出し調整しました。

 防水ケースに入れ完成したパッチ給電部。後は春になって、暖かくなったら紫外線対策を施しパラボラに取り付けたいと思います。


完成したパッチ(裏面)
 つづく
     それでも、AO40が元通りに動いてくれないと困ります。「祈る復活!」

下のイラストをクリックするとそのページを表示します。


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