8桁周波数カウンターモジュールを使用した100KHz〜2.4GHz周波数カウンターを作成しました。モジュールのみでも動作しますがより実用性を高めるためにケースに収め中国製周波数カウンターVC−2000に劣らないカウンターに仕上げました。
 TS−830やFT−102などの真空管無線機局発の調整や動作確認には十分の精度だと思います。ケースも含め6000〜8000円程度で作成できると思います。

(写真をクリックすると大きくなります。)

8桁周波数カウンターモジュール
 
8桁周波数カウンターモジュールオークションに出品されてします。1500〜3000円程度で入手できます。
精度は±2.5ppmです。→ppmは100万分の1の精度を表します。つまり1MHz測定で2.5Hz程度のズレが出る可能性があることを示しています。
10MHzの測定で25Hz程度のズレが出る可能性があります。SSB信号受信で25Hzのズレは全く気付かないと思います。
アマチュア無線機の調整では全く問題にならない程度の精度と言って良いと思います。
電波法でも10Wを超えるアマチュア無線で発射する電波の周波数を誤差が「0.025%以内」となっているので測定精度は全く問題にはなりません。
 8桁周波数カウンターモジュールの仕様(ユーザーマニアル)はこちらをご覧下さい。

組み込むケース加工
 
ケースはタカチ製のアルミケース(15×14×5cm)を使用しました。
取り付ける部品を組み込むため加工しました。
 ケース加工にはドリル&金属加工用糸鋸(渦巻き型刃)を使用しました。
ケース加工終了後、部品を取り付けます。
カウンター数値表示を見やすくするためカウンター表示部には茶系透明アクリル板を取り付けました。

配線後のケース内部
@前方パネルにはカウンターモージュール、機能切替・設定プッシュスイッチ、電源スイッチ、BNCコネクターを取り付けました。
A後方パネルには13.8V入力プラグ×2、冷却用ヒーットシンクを取り付けました。
B電源は13.8Vでもカウンターモジュールは問題なく動作するのですが、より安定的に動作させるために電圧を9Vに落としました。
C13.8V入力プラグの片方は入力レベルが低く測定できないときに接続するプリアンプ用電源のため設置しました。

正面パネル仕様
@赤色プッシュスイッチ→機能設定スイッチ
A青色プッシュスイッチ→機能設定スイッチに設定した機能を選択設定変更するスイッチ
詳細は仕様(ユーザーマニアル)をご覧ください。

完成ケース
ケース寸法は15×14×5cmでコンパクトです。
外観も大変すっきりしております。
入力コネクターは一か所ですが60MHz以下、60MHz以上の測定は自動的に内部で切り替わるので操作が楽です。
カウンターの動作状況(電源投入直後)
 
若干のずれが生じます。
電源投入直後は初期変動があるので正確な測定はできません。
20〜30分間電源を投入し続けそれぞれの危機が安定状態になってから測定する必要があります。
入力レベルが低い場合はプリアンプをの間に挿入します。
なみにプリアンプはダイシンのプリアンプを使用しています。
カウンターの動作状況(それぞれ電源投入後30分での動作確認です。)
 SGで周波数14.175MHz、出力レベル20mVで動作確認しました。
VC−2000で表示周波数14.175001MHz、このカウンターは14.175MHzドンピシャでした。(表示周波数はトリマーで微調整が可能です。)
入力レベルですがVC−2000は7mVでカウンター表示しましたが、このカウンターは17mV以上必要でした。
その他

 価格の割に十分実用的なカウンターに仕上がったと思います。
一流メーカーの周波数カウンターは大変高額ですが韓国製は比較的安価で、それでも15〜30K程度します。
最近、韓国製など比較的安価なカウンターの販促広告はあまり見られなくなりました。これだけ手ごろな価格で高精度周波数カウンターモジュールが入手できるようになったからしょうか。
 入力レベルが20mV近く必要ですが無線機の局発発信レベルは殆ど20mV以上で実用上問題はないと思います。
入力レベルが低い場合は外部プリアンプを挿入するか、カウンター本体にプリアンプを組み込むと良いと思います。
内蔵用プリアンプも完成品が2000円前後で入手できるので利用するのも一つだと思います。

下のイラストをクリックするとそのページを表示します。


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