ヤエス HFトランシーバー FT−401(S、D)
 FTDX−401 FT−400
 

 YAESUの真空管式HF固定機、FT−400シリーズは、主要信号系を真空管で構成したリグで、真空管時代中期に登場した、完成度の高い高級機でした。アナログダイヤルですが1Khz直読となっています。また、ファイナル真空管はテレビ水平出力管6JS6が使用されています。当時これに対抗する形ではTRIOがTS−500、501、TS−510があります。
 FT-400シリーズは、その後グレードアップ版ともいえるFT−401に引き継がれていきます。FT−401シリーズでは10WタイプのSモデル、100WタイプのDモデル、さらに200WモデルのFTDX−401がリリースされました。主要信号系を真空管で構成したリグで、真空管時代後期に登場した、完成度の高い高級機でした。
 これ以降のFT-101やTS-520では、ファイナルとドライバー以外は全て半導体になり、真空管が大幅に減ってしまいました。FTDX−401は終段が6KD6×2、ドライブが6GK6、マーカー、定電圧放電管、JJY水晶が内蔵されています。CWフィルター内蔵されてれば現在でも十分実用的と言えるのではないかと思います。また今どきのデジタル音質とは違い真空管独特の温もりと、柔らかい音質だと思います。

TFT−400、401シリーズレストア項目

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FT−400、401シリーズレストア項目
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・入手時の状態

・内部清掃

・100W改造

・ファンモーターの補修

・リレーの修復

・音量ボリューム・RFボリュームの修復

・IPメータの表示の不具合修理

・ロータリースイッチ不良個所の修復

・その他の修復作業&問題点

・スピーカー取り付け

・ヒーズが飛んだ原因

・QRHの調査、クラルファイヤーの不具合、局発発信周波数調整

・ACCプラグ修復

・作業完了

写真をクリックすると大きくなります。

入手時の状態

入手時の状態

@受信可能でも極端な感度低下しているものや、全く受信できないものが多いようです。
Aバンドスイッチなどのロータリースイッチには接触不良が多く見られます。
Gほぼ全てにボリュームに接触不良や酷いガリが見られます。
BVFOにひどいQRHが見られたものがありました。
Bファンモータに金属が擦れるような高い異音がしたり、全く回転しなくなったものがあります。。
A送信状態にするとヒューズが飛んだことがありました。
K内部は埃まみれですが全体的には比較的良いものが多いようです。
Hメーター切り替えスイッチが動作し無いものがありました。
Aマーカーは入手したものではすべて発振しております。

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内部清掃

内部清掃
@作業をするにしてもまずは内部清掃です。
A毛先の長い筆と綿棒を用いて丁寧に埃を払っていきました。
Bプリント基板の状態は大変良い状態を保っているのが多いと思います。
C目視した範囲では抵抗の焼き切れやコンデンサーのパンクなどは見られませんでした。
Dこれで作業を進めても指先の汚れは大分防げます。

錆付いたネジ交換・パネル等汚れ除去
@写真のようにマイク、イヤーホンなどの固定ネジの錆が目立ちます。
Aこれは手持ちの錆の無いものと交換しました。
Bパネルの汚れも落としました。

パネル等汚れ除去
@パネルの保護用ビニールは出荷時パネルを傷付かないための一時的なものでしたが、ユーザーの評判が良かったのでそのまま取り付けられることになったようです。汚れてきたので取り外しました。
Aツマミの汚れはクレンザーで落としました。
メインダイヤルの手回しノブも錆ていたので落としました。

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100W改造

回路図
電源部調査

回路図はこちらからご覧いただけます。
@100W改造に先立って回路の確認です。
Aネットで調べFTDX−401(終段6KD6×2)の回路図を見つけました。
BFTDX−401とFT−401Dの違いは分かりませんがドライブと終段の違い位でないかと思っています。
 また、FTDXはFT−401のアンテナコネクターについているバンドパスフィルターが付いていません。
C100W改造記事は見当たりません。
D配線を見比べてみました。基板から出ていて未接続の茶色線を電源トランス480Xに接続し、DC300Xに接続されている終段プレート配線をDC600Xにつなぐだけです。



100W改造に伴う電源部配線変更
@まだ配線はされていない100W改造用の電源トランスAC480X接続配線があります。
Aこれを480X端子&0X端子にハンダ付します。
BACCE11ピンソケット5番(緑色マル)から300Xブロックコンデンサー端子に接続されている配線をブロックコンデンサー端子(黄色マル)から外します。
C外した配線を600Xが供給されている電解コンデンサー端子(青色マルに接続します。
D左上の写真は茶色い線を480X端子に接続した様子です。
E左下の写真はDC300Xラインを外し、DC600端子に接続した様子です。
Fこれで電源部の改造は終了です。
G真空管をパラレルにする前に正常に動作するか真空管1本で動作確認した後に取り掛かることにしました。
H5KΩ抵抗などでスクリングリット電圧を低く抑えているせいでしょうか、出力は20Wほどしか出ていませんが、問題なくプレート電圧600Xで動作しています。



100W改造
@100W改造にあたっては6JS6×2、ソケット、プレートソケット、プレート&グリッドのパラ止め、100Ω抵抗、セラミックコンデンサーなどを入手する必要があります。
A6JS6は今でもオークションで入手可能ですが結構高価です。また、送信用の6JS6なのか不明です。メイドインUSA(GE製)のものは型番が6JS6でも使用できないと思った方がよいと思います。今回は以前真空管を譲って頂いたJA1のOMにお願いし中古ですがオークション相場の半額程度で入手できました。
Bいっそのこと入手が容易なS2001や6146Bなどに変更するのも一つだと思いますがプレート電圧が600Xでは出力100Wにはならないと思います。
C10W仕様で取り付けてあるスクリーングリッド抵抗、電解コンデンサーおよびグリッド入力接続の20Pコンデンサーを取り外しました。
D新たに追加する6JS6用真空管ソケットを取り付けます。
E6JS6×2仕様の回路図がなかったのでFDDXの6KD6仕様の回路図と同じにしました。

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ファン修復

ファンモーターの補修1
@電源を入れるたびにファンモーターから異音がするのでこれから気分よく作業を進められように修理作業に先立ってこれを補修してすることにしました。
Aまず、モーターを解体しました。
B汚れは丁寧にアルコールなどで落としました。
Cその後、ミシン油を抽入し再組立てです。これで動作音は風切り音だけになりました。
ファンモーターはヤエスがこの無線機のために特注し作った物のようです。

ファンモーターの補修2
@回転がよりスムースになるようにファンモーターを一旦解体しミシン油を抽入しておきました。
B配線のビニール線が一か所断線しその他にもヒビ割れが発生しています。
C写真のように継ぎ足し処理を施しました。
D再組立て後、電源を投入したところ問題なく回転するようになりました。

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リレー接点の修復

リレーの修復
 過去のFT−401S修理の経験から受信不良の原因はリレーやバンドスイッチの接点不良の場合が多いので、まず、リレー接点を調べてみました。
 リレーなどの接点は長年使用していないと接点部分が酸化被膜で覆われて接点不良となります。特に微弱電流に対しては全く導通しないことが多く見られます。
 リレーを何度か動作させたり、リレーを軽くたたくと復旧するなどはこの接点面の接触不良が原因です。
@接点が真っ黒に変色していることから接触不良の可能性大です。
A2000番のサンドペーパーで黒色が取れるまで慎重に磨きました。
Bその後接点洗浄剤を振りかけておきました。
C修復したリレーはアンテナ側と基板上部の2か所です。
Dこの結果、7MHzSSBが受信できるようになりました。
Eバンドスイッチやその他のスイッチ関係を接点洗浄剤で洗浄すればく全バンド受信できるようになるケースが多いと思われます。

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ボリュームの修復



音量ボリューム・RFボリュームの修復
@音量ボリュームにガリがあります。
A長年使用していなかったために接触不良になったようです。
B写真で分かるようにボリュームは特殊なS付構造になっており代替品の交換はまず無理です。2連ボリュームとその先に円形のPULL式スイッチが付いています。PULL式スイッチはノイズブランカーのオン・オフ用です。
C解体し接触面をずらすにしても構造上解体は難しかしくなっています。
D幸いボリュームに隙間があったので、接点洗浄剤を抽入しボリュームを回転させてみました。これを何度か繰り返したところ、ラッキーにも無事復活させることができました。
E再組立てし7MHzを受信したところ音量変化もスムースでSSBが快適に受信できるようになりました。
Fこのボリュームは10KΩと500KΩの2連構造です。500KΩは音量調整用ですが、10Kボリュームは未配線で何のために付いているのでしょうか不思議です。
G同様にRFボリュームも修復しました。

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IPメータの表示の不具合修理







IPメータの表示の不具合修理
送信時表示されるプレート電流計が動きません。常時0表示です。PO、ALCメータ表示は問題ありません。以前整備したFT−401Sで発生したトラブルと全く同じです。古いリグは大体同じ個所に不具合が発生するようです。
@切り替えスイッチの不具合がないか調べるためにスイッチを取り外しました。
Aこのスイッチを取り外すにはメータを取り外す必要があります。
Bテスターで当たっても接触不良はありません。配線の断線も確認されませんでした。
CPO、ALCメータ表示は問題ないので送受信切り替えリレーは考えづらいのですが、念のため別のFT−401のリレーと交換してみました。正常に表示します。リレーの接点不良です。
Dリレーケースを外し2000番紙やすりで磨いた後、例によって接点洗浄剤をスプレーしました。
Eテストの結果今度は表示します。やはりリレーの接点不良でした。

IPメータだけ何故表示の不具合が発生したのか
@メータの表示の仕組みは送信時はリレーでSメータ表示を切り替えてIP(プレート電流計)PO、ALCを表示します。IP、PO、ALCはパネル面のスライドスイッチで切り替えます。スライドスイッチには問題ありません。断線もなしです。
Aリレーに不具合があればIP、PO、ALC何れも表示されないはずです。しかしPO、ALCに切り替えるとメーター表示します。回路図を見てもメーターをリレーで切り替えその先にスライドスイッチがあるだけです。それでも、リレーを交換すると正常にIPメータを表示します。
B明らかにリレーに原因があることは分かっています。送信時PO表示からスライドスイッチでIP表示に切り替えるとIPメーターを表示します。その状態で送受信を切り替えると表示しないことが分かりました。
C以前デノンのオーディオで音量ボリュームが絞った状態ではスピーカーから音が出ないトラブルに遭遇したことがあります。ボリュームを少し回していくと急に大きい音が出るようになります。
D一旦音が出れば今度はボリュームを絞っても大丈夫ですが、電源を再投入すると同じ現象が起きます。これもリレーの接触不良が原因でした。ボリュームを上げるとリレー接触面の電圧が上がり導通が可能になるようです。微小電圧による動作不良です。一定以上の電圧の場合導通状態になり、その電圧まで達しないと導通状態にならない現象です。
Eリレーの交換がよいのですが、この種のリレーの入手は難しそうです。
F接点が黒く変色しているので紙ヤスリで磨くのも一つですがリレーは精密な構造です。逆に接点不良となり使用できなくなることもありますので注意が必要です。今回は写真のように2000番のサンドペーパーを使用して接点を磨きました。
Gその後接点洗浄剤を振りかけて接点不良を解消することができました。
H予防的に同型のもう一個のリレーも同様に接点を修復しております。
Iリレー本体をケースから外す場合はケースのプラスチックが経年変化でもろくなっているので注意が必要です。

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ロータリースイッチ不良個所の修復

ロータリスイッチの修復
@接点洗浄剤でロタリースイッチの修復を行いました。
A接点洗浄剤は揮発性の溶剤を使用していて接点復活剤と違って溶液が残りませんが溶液が蒸発するまで電源投入は厳禁です。









ロータリースイッチ不良個所の修復
@送信部ミキサーコイルに接続されている1KΩ抵抗が破損し割れて写真のようなっています。
A割れることはめったにないのですが、急激な発熱によって壊れたものと思われます。
B急激な発熱で考えられるのは過大な電流が流れた時です。
C過大な電流でまず考えられるのが配線のショートです。この抵抗には210Xが供給されているので、1KΩ抵抗の配線先でショート箇所があればこのような状態になると思います。
Dこの抵抗の配線先はロータリースイッチです。ロータリースイッチがショート?????通常は考えられないのですが以前2バンド5球スーパーを修復していた時に、バンド切り替え用ロータリースイッチの一部が炭化してショート状態になっていたものを修復したことがあります。
Eロータリースイッチの端子とアース間をテースターで測定したところ約2KΩでショートに近い状態です。これだと1KΩ抵抗に流れた電流は70mAで破損も頷けます。
Fロータリースイッチのどこかが炭化しているのではと考えてみました。一番可能性があるのは両側の固定取り付けネジと端子の間です。
G一番良い方法はロータリースイッチを解体し問題の部分を目視し炭化しているのであればその部分を削り取ってしまうことです。
Hしかし、ロータリースイッチの取り付けネジが硬くなっていてどうしても取り外せません。
Iそこでアルミ板を磨き上げカットして写真のような鏡を作りました。(歯科医にあるようなものです。)
Jやはりロータリースイッチのシャーシ側にある固定取り付けネジと端子の間が黒く炭化しております。
K問題はこれをどうやって取り除くかです。歯科医にある歯石除去用カンシのようなものがあればよいのですが。
Lそこで1mm鈴メッキ線の先を写真のようにカットしたものを作り根気よく削りました。
Mこの作業を繰り返すたびに端子アース間の抵抗値が10KΩ、100KΩ、1MΩと上がっていきます。これで何とか復活の可能性が大きくなりました。
N最終的には50MΩ程度になるまで削りました。抵抗値が∞にならないのはコンデンサーのリークだと思います。
O破損した1Khz抵抗を交換し電波が問題なく出ていることを確認しました。

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その他の修復作業&問題点











@ヒーズ交換
A音量・RFボリュームのほかにマイク・キャリア、RF、BASEなどのボリューム接触不良が見られました。接点洗浄剤を振りかけ何度か回転させることにより修復しました。
Bバンド切り替え・モード切替ロータリースイッチ接触不良が見られました。これも接点洗浄剤を振りかけ何度か回転させることにより修復しました。
 バンド切り替え操作の状態によっては接触不良状態になることがあります。ツマミを若干動かすことにより解消できます。
 接点洗浄剤は揮発性の溶剤を使用していて接点復活剤と違って溶液が残りませんが溶液が蒸発するまで電源投入は厳禁です。
C同様にスライドスイッチ接点不良を修復しました。
D真空管のチェック
 6JS6、7360を除き真空管チッカーでチェックしました。12BY7が若干劣化している以外全てGood表示でした。
 6JS6、7360は手持ちの真空管チッカーではチェックできませんでした。
E各バンドコイル調整はコイルに蝋状の詰め物がされていてコアーを動かすことができません。この状態でも何とか使用できるのですが完全な調整には程遠い状況です。コアーを固定するための処置だと思いますが、後々に調整することは考えなかったのでしょうか。
 調整するには蝋を除去する必要がありますが容易ではありません。ヘアードライヤーなどでコイルを温めて蝋を溶かし調整するのが良いと思います。
 60°前後で溶け始めると思いますが、あまりQRVしないバンドのコイルでテストして問題ないことを確認してから行うと良いと思います。
Fまた、無理に動かそうとしてコアーが壊れてしまった場合,、元の状態に戻すことはできません。また、このコイルは接着剤で固定されています。力を入れて回すと接着剤の劣化によりコイル自体が回転し断線の恐れがあります。
Gコアー調整を行う場合は接着の状況も把握した上で行う必要があると思います。
H各バンドのコアーを調整すれば受信感度&送信出力は一致します。
Iこのコアーに蝋が流し込んであるのはこの入手したFT−400だけでなくFT−400、401シリーズ全体で行われていたようです。
J8ピンマイクコネクターが付いていたのでオリジナルのステレオイヤホーンジャックに変換しました。
K7MHzCWモードでは100W近い出力が得られています。
Lプリント基板上の送受信切り替えリレーが送信状態のまま復帰しないトラブルが時々起りました。原因は復帰用スプリングのバネが弱くなったためと思われます。強さを調整できる範囲で調整し復帰するようになりましたが、再発の可能性は残ったままです。以前整備したFT−401Sでも同様の現象が見られました。やはり経年変化で同じような症状がみられてのだと思います。
Mまた、スライドスイッチの接触不良解消によりマーカー発信が正常になりました。25Khz、100Khzとも正常に発信するようになりました。ダイヤル指針の表示も正確です。ダイヤル100Khz回転でもほとんどずれはありません。TS−520などでは1〜2Khzのずれが常でしたので半世紀たった今でも表示の正確さには驚きです。
NSメータのゼロ点設定を調整しました。FT−400ではSメーター触れの調整(感度調整)はできないようです。100μXでS9を示すように設計されています。
Oマイクのインピーダンスの問題かSSBトーク出力が少し少ないかもしれません。それでも口笛入力では100W近く出るようです。スピーチプロセッサーが備わっていないのでこのようなものなのでしょうか。
FT−400、401のマイク入力はハイインピーダンス仕様マイクです。600Ωマイクの場合トークパワーは極端に少なくなってしまいます。

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スピーカー取り付け

スピーカー取り付け
@FT−401シリーズまでは外付けスピーカーが一般的でした。
A持ち運びの容易さは何といってもスピーカー内蔵の方がベターです。
B写真のようにVFO部分への取り付けと天井裏にゴミ除けの布を張ったスピーカー取り付ける方法があります。
C接続はピンジャックで大型の外部スピーカーも使用できるようにしました。
Dスピーカーの取り付けケースに新しい取り付け穴を開けない方法で取り付けます。

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ヒーズが飛んだ原因

ヒーズが飛んだ原因
@送信状態にするとヒューズが飛んだ原因は12BY7の不良で、プレートに過電流が流れたためでした。
ACWモードではヒューズが飛びません。
BSSBモードにするとプレート電流計が振り切れヒューズが飛びました。
Cベース電流調整用ボリュームを絞るとプレート電流が流れません。少し回すと振り切れてしまいますのではじめはボリュームの不良を疑いました。ボリュームにガリや接触不良は見られませんでした。
D12BY7の不良でなぜ終段プレートに過電流がな流れるのかは不明です。同じように不良の12BY7に差し替えても再現しませんでした。

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QRHの調査、クラルファイヤーの不具合、局発発信周波数調整





QRHの調査
 VFOのQRHは大変ひどく、数十HZ単位で上下に変動します。また時には数百Hz、数Khz単位で変動します。送信状態から受信状態に戻しても元の周波数に戻っていません。数Khzズレて徐々にもとの周波数に戻ってきます。
@周波数カウンター付オシロでVFO発振波形を見てみました。
 発信周波数と波形が時々めまぐるしく変化します。やはりVFO発振に問題があります。
A9X電圧に変化があるか見てみました。9Xは安定化電源回路から供給されています。異常はないようです。
Bオシロで波形と表示周波数、供給電圧を見ながら取り付けてある部品を根気よく叩いてその変化を見てみました。
C変化が見られないので供給電流の変化の有無を見ようと9X電源の貫通コンデンサーVFO側を外しテスターを繋いだところQRHは完全に消えました。
D9X電源のハンダ不良が原因のようです。ピンにしっかり絡めてハンダ付けしてあったのですが、ハンダし直したらQRHなしで極めて安定して発振してます。
Eこんなこともあるんですね。普通はTR、コンデンサー、チョークやクラリファイヤーボリュームの不良が多いのですが!
F送受信切り替え時に9X電圧にちょっとした変化がありますが、発振に異常は見られません

クラルファイヤーの不具合
@クラリファイターをオンにすると周波数が飛んだりQRHし安定しません。
Aクラリファイヤーは30KΩVRで供給電圧を変化させて発信周波数を数Khzの範囲で上下させます。
B不安定の原因はほとんどの場合VRの接触不良です。
CVRを交換するか、接点洗浄剤でVR接触面を洗浄すると解消する場合があります。
D今回は接点洗浄剤を30KΩVRに抽入し数回VRを回したところ解消することができました。
E長時間未使用状態が続くとVR接触面が変化し接触不良になることが多いようです。

局発発信周波数調整
@局発周波数はLSBは3178.5Khz、USBは3181.5Khzになるようトリマーを回し調整します。
ACWはLSB水晶に並列に入っているコンデンサーで自動的に300Hz高く発振するようになっています。
B発振調整は12AT7の1番ピンに10Pのコンデンサーを巻き付けオシロの入力としました。
C100Khzマーカーについても校正しました

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ACCプラグ修復

ACCプラグ修復
@トーグルスイッチ改造で6JS6のヒーターオンオフと冷却ファン電源のオンオフができるようになっていました。この改造に伴いACCEコネクター1、2のジャンパーがカットされていました。
Aこの状態だと6JS6のヒーターに電源が供給されないので電波がでません。
BACCコネクター1、2ピンを再度ジャンパーし直しました。

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作業完了

作業完了
@受信感度は内部ノイズも少なく大変良いと思います。
ACWモードで7、14、21MHzで100W出ております。
BSSB変調も問題なくかかっています、
CCWフィルターの切れも問題なく混信の無い受信ができております。
Dプリント基板のシルク印刷は鮮明で全体的には大変良い状態を保っていると思います。
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