高血圧症の治療経過について
220あった最高血圧も現在は降圧剤を飲まなくても正常範囲
(最高血圧110から120、最低血圧70〜80)に収まっております。
その経過について記載します。

 
 トアエモア

 トアエモアってグループ歌手知っておりますか?男女のペアーでフォークソングを歌っております。そのヒット曲に「ある日突然」という歌があります。この歌の通りある日突然、朝起きようとすると目まいが!血圧を測ると最高血圧220、最低血圧120、平成13年9月のことです。
 それまでは、普段、最高血圧は120〜130位でした。我家には手首と腕で測る記憶装置内蔵の血圧計が2台あり、手軽さも在って手首での測定はほぼ毎日やってました。

掛かり付け医院に

 会社を休み、近所の医師に見てもらいました。そこでもやはり血圧は200を超えており、血圧を下げる舌下錠で15分ほど横になると最高血圧が140台に下がりました。
 取り敢えず、一般的な降圧剤を2週間分処方され様子を見ることになり、血圧を記録するノートを渡され、家庭での血圧測定記録を取ることを指示されました。

安定せず

 3日ほど会社を休みましたが、朝の最高血圧も140台に下がったことから、2日ほど出勤しました。しかし、再びダウン。この間の状況は、横になっていると血圧は130台で安定しているのですが、起き上がったり、立ち上がったり、出勤しようとすると、直ぐに180〜200に急上昇する状況でした。またトイレの近い状況が続きました。

再び医院に

 処方された薬で血圧が安定せず、家で測定した上がり下がりの激しい血圧測定記録を見て、褐色細胞腫(副腎の腫瘍、ホルモン分泌が関係し急に血圧が上がる。腹部を圧迫するような姿勢をするとホルモンが分泌され血圧上昇に繋がるとのこと)の疑いがあるとして、国立病院の血圧専門医に紹介状を書いてくれました。専門医の診察日まで5日ほど日にちがあり、その間職場は休みました。北朝鮮から拉致被害者5人が帰国したのは丁度この頃で、布団の中でテレビを見てました。

国立病院へ  紹介状があると初診料が安くなることを始めて知りました。診察の結果入院して検査することになりましたが、空ベットがなく空くまで待機することになりました。この時冠血管拡張薬「アダラート20mm」を1週間分処方され朝晩1錠飲むように指示されました。翌朝、血圧は120台に下がっておりました。1週間後さらに40日分処方、入院を待つことに。診察した医師は、非常に丁寧な感じでした。
取り敢えず会社に

 比較的血圧も安定したので職場に出勤、勤務を開始しました。職場に出るとやはり血圧は高くリなりますが、170を超えることはなくなりました。

いよいよ入院

 トアエモアから1か月一寸経っておりましたが、漸く入院し精密検査と相成りました。この時病院の夜はうるさく熟睡できない所だと知りました。なにせ隣のベットのお年寄りが深夜「カキピー」をカリカリボリボリ音を出して食べるのには参りました。そう言えば彼は日中ほとんどグーグーいびきをかいて寝ておりました。それでも、「昨夜は静かな方ですよ」って別の同室の患者さんが言ってました。
 入院して数日後、救急患者が部屋に運び込まれてきました。かなり重態のようで、騒々しかったのですが、看病の家族が、明け方近くに、席を外し急に静かになったときは「もう帰ってこない所に行ってしまったのか」と思ってしまいました。でも、朝ご飯はしっかりと食べてたみたいです。人間てかなり丈夫にできているんですね。
 入院して感じたのは、この国立病院の医師、看護士は皆、やさしく大変親切でした。

検査検査の日々
約3週間
尿検査

 丸1日(24時間分)の尿を取って血圧上昇の原因」となるホルモンが出ているかどうか調べます。1週間後にもう一度行いました。丸1日の尿量ってこんなに多いとは思いませんでした。バケツにするとに半分以上になったと思います。やっぱり水分は絶えず補給しないといけないですね。

レントゲン検査

 心臓の肥大を見る。高血圧の状況が続いていると、高い圧力で血液を押し出すので、心臓に負担が掛かり心臓肥大となる例が多く見られます。そのために胸のレントゲンを数枚撮影されました。

眼底検査

 血圧が高いと眼底に出血が見られることが多いようです。眼圧測定や眼底撮影と眼球を様々に動かし検査されました。検査の人は結構若い美人で「ラッキー女医さん」と思ったら検査技師でした。眼科医も女医さんでした。でもコメントは省略します。

腎臓のコバルト撮影

 血管からコバルト溶液を注入し左右の腎臓の血管内を流れる時間の変化を測定し腎臓に血圧を上げる原因が無いか調べます。腎臓の働きと血圧は密接な関係があるようです。例えばオシッコが詰まっている状況で血圧を測ると通常よりもかなり高い値になるとのことです。計るときは気を付けよう。

腹部エコー検査  副腎の腫瘍の有無を調べます。掛かり付けの医師が褐色細胞腫も考えられると紹介状に記載したので、念のため検査したとのことでした。検査技師がエコーで検査している時に「ん!オカシイー!ここか!コレコレ!あったあったこれかー・ ・ ・ ・」とブツブツ言いながら検査をしておりましたが、不安を抱えている患者の身にもなってくれー!
 普通ここは「MRI検査でないのかな」と思いましたが患者の身おとなしく従いました。
医師が言う血圧を下げる方法

 「太っていれば体重を減らす、運動不足なら運動をする、酒タバコを飲むなら止める、これだけで血圧が30〜40は間違いなく下がる、つまり170のひとは130〜140位の正常範囲内に下がる。」とのことです。本当かな?でも本当みたいです。
 私の場合ほぼ標準体重、往復10Kmの自転車通勤(後で自転車通勤はそんなに運動にならないっと気付きました。)、酒は付き合い程度、タバコは吸いません。医師が「このような場合が一番困るんだ」と言ってました。困っているのは、こちらの方なのですが!

診断と治療方法

 検査の都度、医師から異常無い旨説明を受け気分的には「ホッ」としておりました。最終的な判断でも検査の結果に、異常は見られず、「本態性高度高血圧症」との診断になりました。原因が分からない時は、みなこの診断になるようで、薬で血圧をコントロールすることになりました。
 処方薬はアダラート20mm1錠とアンジオテンシン変換酵素阻害薬インヒベース5mm2錠を朝に飲むことになり、大枚の保釈金を支払い11月中旬に無事仮釈放の身となりました。
 アンジオテンシンは酵素の一種で、これがアンジオテンシン2に変化すことにより血圧を上げる働きをします。

平成13年11〜平成14年3月

 退院後経過観察として国立病院に月1回のペースで通院する。この間血圧は最高血圧が120〜130台で推移しており、4月以降は掛かり付けの医院で治療を継続することになりました。

平成13年4月以降の状況

 4月以降、掛りつけの医院でも最高血圧が120〜130台でしたが、8月以降、家庭内測定で最高血圧が100を切ることもあり、インヒベースを1錠に減らすことになりました。
 さらに9月にはアダラート錠のみにすることにしました。
 それでも最高血圧が110〜120の間で推移しているので、11月から思い切って投薬を一時中止し様子を見ることになりました。
 12月に入っても、血圧上昇が見られないことから投薬を中止しました。
 それ以降現在まで毎日の血圧測定で血圧の上昇は見られません。

下がった理由

 高血圧の影響かは分かりませんが入院直後に頚椎症を併発し、腕の痺れに悩まされました。退院後も。体を動かしと痺れが増すのでほとんど動かさず、自転車でハンドルを握る姿勢をすると腕に痺れが走るので自転車通勤も止め、体重が増加傾向にありました。整形外科と針灸院に通い症状が薄れたのを機会に、会社の帰りは自宅まで歩くことにしました。
 社内で丁度同じぐらいの距離を歩いて通勤している人がおり、一大決心をし、丁度5Kmを少早足で1時間、7500歩ほど歩きます。
 ふくらはぎは第2の心臓と言われ、これが鍛えられたのかも知れません。きつくて履けなかったズボンが履けるようになりましたが、肝心の体重はそんなに減りません。X曰「そんなに簡単に体重が減ったら誰もダイエットで苦労しないって!」、納得
 歩くと言うことが、こんなに効果があるものだとは思いませんでした。年齢にもよると思いますが、犬の散歩や10,20分では効果が見られないと思います。(2停留所前で下車して歩くことは続けていましたが、効果は余りありませんでした。)多少長めに、例えば30分以上早足で、毎日継続が大切です。何となく歩くのではなく、歩くことを大いに意識して手を大きく振って、歩くことが重要な気がします。
 現在、整形外科から頚椎症を治療するため血流が良くなるようにと、ビタミン剤(ユベラ50ビタミンE、メチコバール500ビタミンB12)が処方されている。ひょっとしたらこれが合っているのかも?医師は関係ないと笑ってましたが?

何故?突然血圧が上がったんだろう!

 病気発症には必ず何らかの原因があります。血圧が200を超えた時、医師から「何か変わったことが無かったか」と何度も訊かれました。
 振り返ってみると当時、会社のオーナー、一族の間で突然大政奉還のような人事解任劇(オーナーの息子が社長就任のため、直属上司に当たる一族の副社長が事実上解任された)があり、そのトバッチリ(副社長色をいっきする)を受けておりました。たまたま世代交代の時期にめぐり合っただけと納得したつもりでおりました。その後、「え!何で!どうして!」と言うことや配置換えが度々(半年で5回)ありましたが、幸い窓の外への配置換えだけは見送られたようです。HI!HI!
 このような中で「弱みは見せられない」といったことがあったったかも知れませんが、知らず知らずのうちにストレスとして蓄積されていったのだと思います。
 
例えば、コップにストレスという水が注がれます。そのままであれば時間が立つと水は蒸発します。しかし、コップに蓋をされその上に重しを乗せられ、漸く重しを取り蓋を開けたら、そこに、また水が入れられる。こんなことが繰り返されれば、水は蒸発できずにその内溢れ出てしまいます。体は正直なもので「そんな無理すんなよ!・ ・ ・ ・」との心と体の警告が高血圧の症状となって現われたのでないかと今は思っています
  同じ時期に、同じような立場にあった別の役員が私より1月早く、やはりトアエモアの高血圧で急遽入院したのもやはりそうでした。彼は今でも降圧剤を服用しております。
 昔から、「病は気から」とか「心身共に健康」「心身のバランス」「健康な肉体には健全な精神が宿る」などよく言ったものだと思います。

 

                            参考1

1.高血圧の種類
 高血圧症は本態性高血圧症と二次性高血圧症とに分けられます。高血圧症のおよそ90%は本態性高血圧症であり、他は二次性高血圧症です。
 二次性高血圧症というのは、高血圧の原因となっている病気がはっきりしているもので、高血圧はその病気の一つの症状として出てくるものです。二次性高血圧の原因となる病気としては、慢性糸球体腎炎や慢性腎孟(う)腎炎などの腎臓病が多いのですが、そのほかに原発性アルドステロン症やクッシング症候群などのホルモンの病気もあります。
 二次性高血圧症の治療には血圧を下げることよりも、高血圧の原因となっている病気の治療が大切です。我々が日常みるほとんどの高血圧症は本態性高血圧症ですが、これを診断するためには、尿検査をしたり、血液や尿中のホルモンを検査したりして二次性高血圧でないことを確かめなければなりません。

          参考2

2.本態性高血圧の特徴
 本態性高血圧症は原因のはっきりしない高血圧症ですが、これには多くの特徴があります。大体は40歳前後になってから少しずつ血圧が上がってくるもので、普通は症状がなく、いろいろな検査をしても血圧が高いということのほかには何も異常が見つかりません。高血圧症の家族歴のある者に多く、一般には徐々に進行して、5年も10年もたってから、また時には、20年も、30年もたってから心臓の肥大や、眼底出血、タンパク尿などが現れ、脳卒中、狭心症、心不全などが起こってきます。しかし、高血圧症が長く続いてもこのような合併症を起こさず、高血圧とは関係のない病気(偶発症)で死亡することも多いのです。
 このように本態性高血圧症にもある程度の特徴はありますが、診断の決め手となるものがありません。しかし、最近では、本態性高血圧症の原因ではないかと考えられる多くの因子についての研究が進んでいます。例えば本態性高血圧症と診断されている人の中には食塩のとりすぎのために、あるいは腎臓や、副腎から出るホルモンが多いために、高血圧になっていると考えられる場合があります。しかし、これが本態性高血圧症の原因だとされる単一の因子はまだ見つかっていません。

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