17,8年前に製造されたDENON製ミニコンポD−100は、ミニコンポの中で大変いい音質をかもし出すコンポとして評判でした。しばらく未使用の状況にあり、電源は入るものの
@音量が小さいと右のスピーカーから音が出ない。ボリュームを上げると突如音が出る。
AチューナのFMがステレオにならない。
BCDの出し入れが全くできない。
Cカセットテープの出し入れが時々できない。
などの不具合が見られました。もう、粗大ゴミに出す寸前の状況です。当時のヒットミニコンポをなんとか蘇らせたいと修理に挑戦した経過です。
(写真をクリックすると大きくなります。)

ミニコンポD-100の構成
@プリメインアンプ
Aチューナとシステムコントロール
BCD
Cカセットデッキ

CDの不具合の修理
 左の写真のように、ゴムベルトが溶けてプリーのへばり付いてることが分かります。
このゴムベルトを交換し装着するには、CDユニット部分を本体から取り外す必要があります。デッキの歯車を指で廻しCDが取り出せる位置に移動し、デッキの両脇の爪を押し込むと容易に取り外せます。ユニット部分を取り外すと、プーリーが外せます。
 プーリーに張り付いたゴムをアルコールなどで綺麗にふき取り、新しいゴムベルトを装着し、CDユニットを本体に組み込みます。コネクターを繋ぎ、正面のopen/closeボタンを押しスムーズにCDが出し入れできることを確認しました。

カセットテープの不具合の修理
 カセットテープの不具合はゴムベルトが伸びスリップすることが、出し入れできない原因でした。カセットユニットを本体から取り外しゴムベルトを取り付けようとしましたが、中々外せなかったので、カセットユニットを取り付けたままの状態で、大きい歯車のネジを枝の短いドライバーで外し、プーリーにゴムベルトを取り付けました。
コネクターを繋ぎ、正面のopen/closeボタンを押しスムーズにカセットが出し入れできることを確認しました。

チューナの修理 
 最終的には同調ずれが原因で写真の位置の可変コンデンサーを調整しました。
この間、プリント基板を取り外しハンダの不良箇所の有無チェック、トランジスターやダイオードのチェックを行いましたが、原因箇所は不明でした。再度組み立てて、プリント基板を上から押すと、ステレオ受信が出来ることが分かりました。特にコンデンサー近くを押すとステレオに変わることから、容量値の変化が原因と気付きました。経年変化で同調がずれたと思われます。


プリメインアンプ不具合の修理
 
音量ボリュームを絞った状態で、電源スイッチONすると右スピーカーから音が出ず、ボリュームを廻すと突如音が出る不具合がありました。プリント基板に刺激を与えると復旧するので、当初半田付け不良と考え、拡大鏡で半田の目視チェックを行い数箇所の半田を付け直しを行いました。この半田付け不良はプリント基板を押したり、軽く叩いたりしたためにできたもので、経年変化不良ではどうも無いようです。チョット反省です。
 その後しばらくは症状が現れなかったので、不具合は解消されたと思っておりましたが、数週間後に再び同じ症状が現れました。根気よく調整棒等でプリント基板に刺激を与え調査した結果、リレーに刺激を与えると少ない刺激でも不具合が解消することからリレーの不良を疑いました。リレーを取り外し調べてみると、リレーの接点が黒ずんでおり、入力が少ないと接点間に電気信号が流れず、少量の音量のとき右スピーカーから音が出無かったことが分かりました。(この部分はテースター測定で正常値を示していました。テスター棒をリレーの接点に振れる刺激で不具合が解消される状況となったものと思います。ボリュームを上げると、加わる電圧が高くなるため電気信号が流れる状態になっていたと思われます。)
ヒューズ基盤を一時取り外し、リレーの半田を半田吸い取り機で取り除いて、新しいリレーに取り替えました。



結果
@D−100は現在でもメーカで修理が可能です。概算の修理費用を聞いたところ、部品代を除いて1〜2万円前後とのことでした。
A今回の修理に掛かった費用は、リレーが800円、ゴムベルトが2本で400円で、DENONのサービスから取り寄せました。
B修理時間は、故障箇所の特定に2〜3週間ほど掛かっておりますが、実際の作業時間は、1日程度です。
C今では、購入時と同じくFMチューナ,CD,カセットとも良い音質を出しております。

 

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