10月の将棋と児童将棋大会のお知らせ

この頃になるとさすがに朝の最低気温が一桁になることが多くなり、一気に秋に向かって10月に入りそうです。
    24日に行われた「市民フェス2023inなよろ」の将棋体験教室には、小学生から大学生・一般の方などたくさんの方が参加されました。
   参加者のほとんどが初心者でしたが、駒の動かし方とルールを覚えると、さっそく対戦を始められるなど、将棋の普及には良い機会となりました。
   お隣のブースでは、名寄市立大学生のボードゲームサークル「ほくほく」さんによる、『ボードゲームならではの学び』の体験もあって、賑やかな体験会場になりました。

   ☆☆名寄支部10月の行事☆☆

  • 10月 7日(土)  第19回子ども将棋教室
  • 10月 7日(土)  有段者会
  • 10月14日(土)  第20回子ども将棋教室
  • 10月22日(日)  朝日アマ将棋名人戦地区予選
  • 10月29日(日)  月例会
   ※会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

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 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №25】

9月最後の将棋イベントは、市民文化センターで開催される名寄市主催「生涯学習フェス」での移動将棋教室(9/24)です。
   将棋の普及を目的に毎回参加している行事で、昨年は、小学生を中心にたくさんの子どもさんが来てくれましたので、今回も楽しみです。
   また、士別や名寄での将棋大会に参加される子どもさんには、良い練習の機会になると思います。

石田 直裕五段の実戦次の一手、今回は第79期順位戦C級2組第8回戦、▲田中寅彦九段との対局からの出題です。
   問題図は、矢倉模様の出だしから、互いに飛車を5筋に構えた中盤戦、後手の△5六歩の取り込みに先手が43手目▲同銀と応じた局面です。
   ここから、手番を握った後手の攻めが始まります、石田五段が指した一手は?

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後手好調を思わせる次の一手は、「△6六歩」の突き捨てでした。(解答図)
   対して、▲6六同歩ならば、△5七歩▲同飛△6六角▲5八飛△5七歩の手筋がさく裂します。

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解答図から、▲7四歩△5六飛▲同飛△4五銀(参考図)▲5八飛△4六銀▲同歩△6七角と進んで優位にたった後手は、以後も攻勢を強め66手で勝利しました。
   なお、参考図から▲8一飛と打ち込まれても△7一歩の底歩が堅く、38手目に△7五歩▲同歩の突き捨てを入れた効果が現れています

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 第6回道北子ども将棋大会が開催されます

9月9日(土)に第18回子ども将棋教室が行われました。この日は、初参加の木村桜大君(西小4)を含めて5名の参加がありました。
   はじめに、先週行われた石田先生との指導対局で好成績を挙げた、吉田 一経君(東小4)と村山 友哉君(東小4)が特別認定され 8級と9級の認定証が渡されました。
   この後、教室は、木村君が別メニューで駒の動かし方などを学び、他の子ども達は、持ち時間5分のリーグ戦3回戦を行いました。
   士別地区将棋連盟(杉澤 悦男会長)から、第6回道北子ども将棋大会(10/15)の案内がありました。
   士別大会に続いて名寄での第30回児童将棋大会(11/4)も開催されます。上川北部の将棋2連戦、頑張ってください。

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 第17回子ども将棋教室(石田五段指導対局Ⅱ)

9月2日(土)の子ども将棋教室は、今年5月に続いて、本市出身の石田 直裕五段による指導対局が行われました。
   この日は、市内の中学校の文化祭と重なりましたが、それでもお隣の士別市や美深町などからの参加があり、小1から中1まで9名での教室となりました。
   指導対局は、石田先生が子ども達の思い思いの手合いによる”9面指し”で行われました。
   前回は、平手戦が多かったのですが、今回は、90分で六枚落ち8局、二枚落ち7局と平手戦1局のあわせて16局が行われました。
   上手は、大駒を落とした少ない戦力ですが、歩を巧みに使ったプロの指し回しを見せ、また、対局終了直後にはポイントになる局面を再現してのアドバイスは、随分と勉強になったことと思います。
   第30回児童将棋大会(11/4・名寄)には、今回も石田先生が来られるので、会場内に指導対局コーナーを設けて、将棋を楽しんでいただく予定です。

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   石田先生の指導対局で、下手が上手く指せた一局として、吉田 一経九級との六枚落ち戦をハイライト局として紹介します。
   ハイライト図は、上手が、△5八銀打ちと下手玉に迫った局面。ここからの下手の指し手順が「六枚落ちでは十分及第点」と先生から講評が寄せられました。
   ハイライト図以下の指し手▲8五金△同歩▲同竜△6三玉▲5四金△5二玉▲8二竜△4一玉▲4三成桂(参考図)と上手玉を追い込み、以下、上手の攻めを凌いで勝利しました。


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 9月の将棋は石田五段の指導対局で始まります

例年ならお盆を過ぎると気温が下がり始めるのですが、今年は異常! 24日には、初めて道内全域に「熱中症警戒アラート」が発表されました。
    25日以降は、徐々に暑さが落ち着くという予報も出ていますが、とにかく熱中症には要注意です。
   9月の将棋は、石田五段による今年二度目の指導対局(2日)で始まります。午前中は、子ども将棋教室の生徒さん、午後からは大人を対象にした指導対局になります。
   また、24日には、市民文化センターで開催される名寄市主催の「生涯学習フェスティバル2023」で「将棋体験」を行います。

   ☆☆名寄支部9月の行事☆☆

  • 9月 2日(土)   10:00~第17回子ども将棋教室(石田五段指導対局)
  • 9月 2日(土)   13:00~石田五段指導対局
  • 9月 9日(土)   10:00~第18回子ども将棋教室
  • 9月10日(日)   13:00~月例会
  • 9月24日(日)   10:00~生涯学習フェスティバル2023「将棋体験」
   会場は、子ども将棋教室と月例会が、駅前交流プラザ「よろーな」、24日の将棋体験は、市民文化センターです。

===アマ王将戦地区予選の成績===

8月20日(日)の午後1時から、アマ王将戦地区予選が駅前交流プラザ「よろーな」で行われました。
   参加者は6名。持ち時間20分の総平手戦4回戦リーグ形式で行われました。リーグ戦の結果、全勝者2名により決定戦が行われ、千々石五段が吉光四段に勝ち、地区代表になりました。

名 前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝敗  勝点  順位 
 勝敗  相手   勝敗  相手  勝敗  相手  勝敗  相手 
 ①千々石五段  26534-0341
 ②豊岡 六段  ×1×4362-2193
 ③香川 五段  ×45×2×11-39
 ④吉光 四段  32654-0342
 ⑤吉川 四段  ×6×3×1×4
 ⑤芳岡 四段  5×1×4×21-37

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。


 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №24】

第79期順位戦C級2組第7回戦、▲長沼 洋八段との対戦からの出題です。
   問題図は、先手の長沼八段が、129手目に▲6四銀成りと後手の桂馬の足場の歩を取り去り、△7七桂成を催促した局面です。
   △7七桂成に▲2九馬が利くのかどうか。一手を争う終盤で、後手の石田五段が指した一手は?

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 秒読みの中、石田五段の指し手は、5七の桂を成り捨てる「6九桂成」でした。(解答図)
以下、△同金に△8九金の送りの金が利き、▲同玉なら△7七桂不成が王手になります。
   実戦も△8九金に▲同玉、△6九竜に▲7九金打に△7七桂不成と進みました(参考図)。
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参考図の△7七桂不成を▲同金と取るのは、△9七桂▲同香△9九金の筋があります。
   先手は、止む無く▲8八玉とかわしますが、△7九金▲同金△同桂成りと攻めが続きました。



 第82期順位戦C級2組3回戦 ▲八代 弥七段対△石田 直裕五段戦

8月3日に第82期順位戦C級2組第3回戦が行われ、本市出身の石田 直裕五段は、東京・将棋会館で八代 弥七段(やしろ わたる)と対戦しました。
   この日の対局は、東京・大阪・名古屋の3会場で18局が行われました。
   対戦相手の八代七段は、静岡県出身で青野 照市九段門下。居飛車等で矢倉戦法を好む本格派です。
   両者の対戦成績、はこれまでに4回あり、八代七段1勝、石田五段3勝で直近の対局は八代七段が制しています。
   対局は、午前十時から持ち時間各6時間、八代七段の先手で始まりました。


八代・石田の直近10局の成績は、共に8勝2敗です。今期好調の両者、戦型は相掛かりになりました。 八代七段が1筋でポイントを稼ぎにいき、石田五段も工夫の対応を見せました。 第1図の▲1六香は1六の歩を払った手。代えて▲1六飛が形でしたが、△8六歩に▲8五歩△同飛▲7五飛を用意した意味があります。
   実戦も以下、△8六歩▲8五歩△同飛▲7五飛△8二飛と進行、難解な中盤戦に入りました。

第2図は、後手待望の△8四飛の走りに、先手が▲9五角と打った局面です。
   △8五飛は、▲7七桂が幸便、また△8一飛も▲7三角成△同金▲6五飛の二枚替えがあります。
   実戦は、△6四飛と銀に連結、続く▲8六角△5四飛に、▲7五角と先手は角の活用を図りますが、△7四歩▲8四角(次に▲7三角成から▲6五飛の筋)には、△6六角▲同角△同銀と手順に銀が進んで第3図です。

手順に銀が6六に進んだ第3図、次に後手からは△5七飛成の狙いがあり、先手は▲4六角と打ちましたが、後手は、△3四角と強烈なラインに角を据えて攻勢を取ります。

第4図は、後手が△2五角と飛車を取った局面です。
   これを▲同桂では、△7八飛と王手で打たれて、以下▲6八歩△8八飛成で、先手の反撃筋の▲8一飛が消されてしまいます。
   先手は、角を取らずに▲8一飛飛車をと先着しますが△7一飛に▲8三飛成として、攻め合いを目指しますが、後手の△6五桂~△6六香が強烈で、最終98手目の△6九銀を見て投了となりました。

投了以下は、▲6九玉△6七香成で先手玉は必至。
   終局は23時7分。消費時間は、八代七段6時間0分、石田五段5時間39分。

 棋王戦挑戦者決定T▲石田五段vs△郷田九段 & 8月のお知らせ

名寄地方も、北都王位戦のあとも連日30度超えの暑さが続いていて、どうやらこの暑さを持ち越しての8月に入りそうです。
   一昨日(7/27)、東京・将棋会館で第49期棋王戦挑戦者決定トーナメント、郷田 真隆九段ー石田 直裕五段の対局がありました。
   居飛車党同士の将棋は、相掛かり戦になり、総手数187手の激戦で郷田九段が勝利しました。
   ハイライト図は、後手の郷田九段が128手目に△8八竜と銀を取った局面で郷田九段は、ここから一分将棋に入りました。(石田五段は、残り3分)
   石田五段は、図から、2分の考慮で▲3一角(※)から入り、後手玉に迫りましたが、僅かに及びませんでした。
   ここでは、▲3三飛成から入り、△同玉▲2五桂△3二玉▲3三金△4一玉▲4二金打△同金▲同金△同玉▲3三角△5二玉▲6四桂以下(参考図)以下という順で、長手数ながら詰みがあることが局後の検討で確認されました。
   感想戦は、2時間に及んで行われました、石田五段には、序盤から積極的に仕掛け、形勢をリードしていただけに残念な一局でした。捲土重来を期待します。

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(※) 本譜は▲3一角以下△同玉▲3三飛成△3二銀打▲2二金△4一玉▲3二金△同銀▲同竜△同玉に▲3六香と進みましたが、局後、▲3六香に代えて▲3三歩なら後手玉は詰んでいたことが確認されています。

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   ☆☆名寄支部8月の行事☆☆
  • 8月 5日(土)   有段者会
  • 8月12日(土)   第15回子ども将棋教室
  • 8月13日(日)   月例会
  • 8月19日(土)   第16回子ども将棋教室
  • 8月20日(日)   アマ王将戦地区予選
   〇子ども将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。



 第43期北都王位戦で 辻 文彦三段(旭川市)が二度目の優勝

第43期北都王位戦が7月23日、午後1時から駅前交流プラザ「よろーな」で行われました。
   北都王位戦は、和寒町から中川町までの上川北部地域を発行エリアとしている北都新聞社の主催です。
   大会には、地元名寄をはじめ、旭川市からあわせて13名が参加しました。
   吉川支部長の挨拶の後、事前に行われた組合せ抽選により、持ち時間20分の総平手戦4回戦リーグ形式で行われました。
   4回戦が終了した時点での全勝者は3名、決勝戦は、旭川市の辻 文彦三段と名寄市の吉光和廣四段の両者で行われました。
   決勝戦の将棋は、後手番の辻 三段の角換わり棒銀戦法を先手が受け、激しい攻防が繰り広げられましたが、中盤に入り、吉光四段に失着があり、これを機に辻 三段が一気に優勢になり、一昨年の第41期に続く2度目の優勝を果たしました。

===北都王位戦の成績(7/23)===
    於:駅前交流プラザ「よろーな」:総平手戦4回戦

名  前一回戦二回戦三回戦四回戦勝 敗勝点順位
 勝 敗相 手勝 敗相 手勝 敗相 手勝 敗相 手
①吉川 明男 四段(名寄) ×2×13×3121-310
②今田 怜李 1級(旭川) 1×313×42-2167
③豊岡 正起 六段(名寄) ×42153-1274
④吉光 和廣 四段(名寄) 35624-0342
⑤江良 豊  二段(名寄) ×6×4×7×3
⑥高橋 幸雄 三段(旭川) 5×7×482-2176
⑦ 辻  文彦 三段(旭川) 86594-0341
⑧佐々木勝斗 二段(名寄) ×79×10×61-38
⑨芳岡 慎一 四段(名寄) ×10×8×11×7
⑩香川 譲  五段(名寄) 9×118123-1265
⑪今田 聡  五段(旭川) 12109134-0343
⑫大田 篤史 1級(名寄) ×11×13×1×10
⑬千々石好弘 五段(名寄) 112×2×112-2158

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

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 社告 「第43期北都王位戦」

地元の北都新聞社が主催して、7月23日(日)に開催される「第43期北都王位戦」の社告が、7月11日付けの紙上に掲載されましたのでお知らせします。
   昨年の大会には、地元の名寄はもとより、士別・旭川市からの参加もありました、今年も盤上で熱戦が繰り広げられます。
   参加には、事前の申込が必要です、7月19日までにお申し込みください。

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 第13回子ども将棋教室と7月の有段者会の成績

7月最初の子ども将棋教室(7/1)の参加者は、学校行事もあった為、中学生2名と小学生1名の3名でした。
   教室では、最初にミニ講座と5分間で3手詰8問に挑戦する「すてさん」の後、講師も参加して3回リーグ戦を行いました。
   この1月から苫小牧支部さんの「すてさん」を使っての詰将棋は、今回で10回目になりましたが、吉田 一経君(10級)が全問正解を果たしました。 また、講師も参加してのリーグ戦ですが、ハンディ戦とは言え、下手にとっては少し壁が厚かったようです。次回の教室は、7月8日です。
   今年が30回目になる「児童将棋大会」は、11月4日(土)、駅前交流プラザよろーなでの開催が決まりました。
   詳細については、改めてお知らせします。

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===7月有段者会の成績(7/1)===
名 前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝敗  勝点  順位 
 勝敗  相手   勝敗  相手  勝敗  相手  勝敗  相手 
 ①吉川 四段  ×2×5×3×0-49
 ②芳 岡四段  1×3×452-2173
 ③安達 六段  42154-0341
 ④千々石五段  ×35213-1272
 ⑤香川 五段  1×4×3×21-37

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

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  全道将棋選手権名寄地区予選の結果と7月の行事

第80回全道将棋選手権大会名寄地区予選が6月18日、市内の駅前交流プラザ「よろーな」で開かれ、豊岡 正起六段が7月16、17日に札幌市で開かれる全道大会への出場権を得ました。
   北海道新聞社と日本将棋連盟名寄支部の主催の大会には、40~80代の6人が出場して、持ち時間各25分で、勝ち数・勝点方式により、4回戦が戦われました。
   豊岡六段は、一昨年の第78回全道大会にも出場しており、2回戦で札幌市代表の小川さんに惜敗、今回は前回以上の成績が期待されます。


   ☆☆名寄支部7月の行事☆☆
  • 7月 1日(土)   第13回子ども将棋教室
  • 7月 1日(土)   有段者会
  • 7月 8日(土)   第14回子ども将棋教室
  • 7月 9日(日)   月例会
  • 7月16日(日)   夏季将棋大会
  • 7月23日(日)   第43期北都王位戦
   〇子ども将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。いずれも会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

===全道将棋選手権大会名寄地区予選の成績(6/18)===

名  前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝 敗  勝 点  順 位 
 勝 敗  相 手   勝 敗  相 手  勝 敗  相 手  勝 敗  相 手 
 ①吉川 四段  2×6×5×31-37
 ②鷲見 三段  ×14×3×61-38
 ③香川 五段  4×5213-1262
 ④吉光 四段  ×3×2×651-310
 ⑤千々石五段  ×631×42-2173
 ⑥豊岡 六段  51424-0/td>341

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

 第82期順位戦C級2組1回戦 ▲石田五段対△竹内五段戦

渡辺 明名人に藤井 聡太竜王が挑戦する、第81期名人戦七番勝負が終わって、第82期順位戦が6月13日のC級1組第1回戦から始まりました。
   本市出身の石田 直裕五段は、15日に大阪・関西将棋会館で竹内 雄吾五段(たけうち ゆうご)とC級2組第1回戦を戦いました。
   竹内五段は、広島県広島市出身で森 信雄七段門下。棋風は長い展開も得意とする振り飛車党です。
   竹内五段は、森信雄七段門下。対する石田五段は、所司 和晴七段門下で本局は、東西で多くの弟子を抱える大一門同士の対戦となりました。
   両者は奨励会三段リーグでの対戦はありますが、公式戦は、本局が初対局です。
   対局は、午前十時から持ち時間各6時間、石田五段の先手で始まりました。


第1図は、先手▲6八玉に後手が△3二飛と三間飛車に構えた局面です。
   先手は、3分の少考で▲2二角成と角を換え、△同銀に▲6五角から馬を作る順を選び、対する後手は△3六歩と突っかけ、▲同歩に△飛車に当てながら△5五角と切り返すなど、 序盤から乱戦模様の将棋になりました。

第2図は、後手が44手目に△7六歩と打った局面です。
   桂取りに歩を打ち、先手玉の近くに拠点を築く手筋です。
   この手に、実戦は、▲6五桂に△8五桂(跳ね違いの手筋で7七の地点を狙っています。7三に桂を成られますが△7七歩成からカナ駒の入手が見込めます。) ▲8八銀△7五金と進み、▲7三桂成には34分の考慮で△8四飛とまわって第3図となりました。

第3図の△8四飛は、△7七桂成▲同銀△同歩成▲同金△7六歩▲7八金△7七銀と殺到する狙いがあります。
   先手は、6分の少考で▲5九玉と引いて玉を戦場から遠ざけました。後手の△7七桂成には、▲8三成桂で飛車を追うことが出来ます。

第4図は、後手が64手目に△7七歩成と歩を成った局面です。
   先手は、▲同金と銀を残して金を差し出しました。(これによって△7七同桂成▲同銀に、馬に当てる△5六銀がありません)
   棋士控室では「▲7七同銀△6六金▲同銀△同飛▲6七金△6四飛▲8二と進んだ局面は、後手の角が働いていないこと、先手からは ▲3四桂の狙いがあることから、少し先手が手厚いのでは」との見解。
   実戦も▲5七金まで進み、後手は、ここで飛車を逃げずに△5六銀と打ち、互いに飛・角を取り合う展開となりました。


第5図は、先手が▲7一飛と王手を掛けた局面で合い駒請求です。
   △3二玉の逃げなら▲3四桂が▲4二桂成△同玉▲5一銀△3二玉▲4二金以下の詰めろになっています。
   後手は、△5一金と金を一枚投入して受けますが、先手は、25分を使って▲7二とと金を寄せ、以後、自玉との距離を測りながら、一手勝ちを目指します。
   後手も粘り強く指しますが、97手目先手の▲3四桂打を見て投了となりました。(投了図)


投了図以下は、▲4二桂成△同金▲4一銀△同金▲同竜△同玉▲5二金△3二玉▲4二金打までの詰めろになっています。
   終局時刻は17時3分。消費時間は▲石田五段が2時間35分、△竹内五段3時間47分(チェスクロック使用)。






 棋王戦G予選決勝 ▲森内 俊之九段対△石田 直裕五段戦

第49期棋王戦グループ予選第5組の決勝が6月6日(火)に行われ、本市出身の石田 直裕五段が129手で森内俊之九段を下し、挑戦者決定トーナメント進出を決めました。
   対局は、午前10時から東京・将棋会館の特別対局室で各4時間の持ち時間で森内九段の先手で行われました。
   両者の対局は過去に1局あって、森内九段が勝っています。

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後手優勢で迎えた終盤、第1図は、先手の▲6九香打に△5六桂と打った局面、決め手と言っても良さそうな「歩頭」桂が放たれたとの控室での評価。
   ▲5六同歩には△4七香▲3八玉△4九香成で後手良し。
   実戦は、▲3九玉△4七香▲4八歩△同香成▲同金△同桂成▲同玉に△5九銀と進みました。(第2図)

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図の△5九銀は、「王は下段に落とせ」の手筋、▲同玉は、△5七竜▲同金△4八金までの詰み。
   5九銀に対して実戦は、▲3九玉と逃げ、△5七竜に▲3七角と打って△4八竜以下の詰みを防ぎますが、△6八竜から▲同香に△4八銀成と銀を活用し、▲同角には△ △3八歩と打ち▲2九玉に△3九金の王手をかけた局面、先手の投了となりました。(投了図)



投了図以下は、▲3九同角△同歩成▲同玉△4八金▲2八玉△3九角▲2九玉△2七竜▲2八歩△3八金までの詰みとなります。
   ▲終局時刻は18時47分。消費時間は、森内九段4時間0分、石田五段3時間57分。
   石田五段は、挑戦者決定トーナメントで郷 田真隆九段・丸山 忠久九段の勝者と対戦します。

 拝見 「士別子ども将棋教室」&名寄支部6月の行事

5月28日の日曜に士別地区将棋連盟(杉澤 悦男会長)の子ども将棋教室を見学させていただきました。
   教室は、士別市民文化センターで毎月、第1,3日曜日(13~15時)に開催されています。
   この日は、お隣の和寒町からも参加があり、8名の教室になりました。
   教室は、1手詰めと3手詰めの詰将棋でウオーミングアップした後、先生2名が加わっての実戦対局、手合いは、棋力差にかかわらず全て平手で行なわれました。
   棋力差が大きいと下手には厳しい手合いのようですが、ポイントになるところでは、的確な指導がされていて、何よりも「ほめてあげる」ということが自然に実践されていました。
   第6回道北日報杯子ども将棋大会の日程(10/15)も決まり、今後は、教室も一段と熱が入りそうです。

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   ☆☆名寄支部6月の行事☆☆
  • 6月 3日(土)   第11回子ども将棋教室
  • 6月 4日(日)   月例会
  • 6月10日(土)   第12回子ども将棋教室
  • 6月10日(土)   有段者会
  • 6月18日(日)   全道将棋選手権大会地区予選
   〇子ども将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

 第9回子ども将棋教室(石田五段指導対局)

5月13日の将棋教室は、本市出身の石田 直裕五段の指導対局が行われました。
吉川 明男支部長の挨拶の後、最初に緒方 柊平君に三級の認定書が支部長から渡されました。
   緒方君は、2020年8月に14級で入会、昨年11月に4級に昇級、その後、有段者会・月例会に参加して、1~3月では所定の成績を挙げたことで昇級となりました。
おめでとうございます。
   石田先生の指導対局には、士別の将棋教室にも声掛けをして、あわせて小1から高2まで、14名の参加がありました。
   対局は、石田先生が子ども8人と一度に対局する「8面指し」で行われ、手合いも4枚落ちから平手戦までと様々で19局行われました。
   結果は、石田先生の全勝でしたが、各対局終了後には、先生がポイントになる局面を再現してアドバイスをされるなど、子どもたちには、とても勉強になった2時間でした。
   今後も機会をみて開催したいと思います。

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   今回、石田先生に平手で挑む子どもさんが多かった中で、緒方 柊平君は、二枚落ちで先生に挑戦しました。
   上のハイライトは、緒方君が銀多伝定跡で挑んだ将棋の終盤で、上手が△4七歩成りと詰めろを掛けた局面です。。
   ここで、緒方君は、上手玉に詰みがないと見て、▲4八金と守りに入りましたが、上手に△5七金と打たれて万事休す。
   局後に石田先生から、「▲4八金では、▲4二金△2二玉▲3二金△同銀▲同竜△同玉に▲4四桂(変化1図)と打てば、①△2二玉は▲2三銀△1三玉▲1四銀成(変化2図) から②△4三玉も▲5二銀からいずれも詰んでいますね」と教えられ、終盤型の緒方君にとっては、悔やまれる一局になりました。
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 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №23】

今回は、第79期順位戦C級2組第3回戦、対牧野 光則五段戦、総手数133手の熱戦譜からの出題です。
   問題図は、両者既に秒読みの中、後手の牧野五段が120手目、3五の飛車を△3八飛成りと指して、下駄を預けた局面です。
   ここで石田五段は、後手玉に迫りながら、自玉の詰めろをふりほどく一手を指しました。
石田五段が、攻めつつ自玉を安全にした、次の一手は?

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角捨てから決めにいく121手目▲4四角打が次の一手でした。(解答図)
以下、△同金▲4二飛△3二銀▲3一角△2三玉▲4四飛成と進みました。(参考図)
   この▲4四飛成が、後手玉の上部を押さえながら、▲5五玉や▲6五玉の逃げ道を作っています。
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参考図からは、△3四角▲4五銀△同角▲同歩△3六竜▲4六桂となったところで、先手の勝ちになりました。

  5月13日の将棋教室は、石田五段の指導対局があります

4月の子ども将棋教室(2回)には、あわせて14名の参加がありました。 新学期ということもあって、新1年生の参加もあるのかなと、期待していたのですが・・・・。
   教室は、子ども同士のリーグ戦がメインにしていますが、前段のミニ講座では、苫小牧支部さんの「すてさん」シリーズなども活用させていただいています。
   2月から「すてさん」を毎回8問出題していますが、その効果でしょうか、子ども達の指し手を見ていると「駒を捨ててみる」という感覚が少し芽生えてきているようです。


   「将棋・基本手筋」(写真)は、先日、生徒のお母さんから寄贈された、横歩取り「中座流」で有名な、中座 真七段(稚内市出身)が最近、出された本です。
   、ミニ講座で活用しているのですが、継ぎ歩や垂れ歩の手筋などが、とてもわかり易く解説されています。
   明日から大型連休に入り、5月となりますが、13日(土)の将棋教室は、地元出身棋士・石田 直裕五段の指導将棋が行われます、当日は士別教室の生徒さんも参加予定です。
   八枚落ちから平手まで、自分の好きな手合いで、石田先生に挑戦してください。

   ☆☆名寄支部5月の行事☆☆

  • 5月 5日(金)   節句まつり将棋大会
  • 5月 6日(土)   有段者会
  • 5月13日(土)   第9回子ども将棋教室(指導対局)
  • 5月14日(日)   月例会
  • 5月20日(土)   第10回子ども将棋教室
   〇子ども将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №22】

問題は、先日(4/19)行われた、第36期竜王戦5組昇級者決定戦の対中川 大輔八段戦からの出題です。
   両者ともに居飛車党。将棋は、相掛かりの戦いになりました。
問題図は、後手の中川八段が△6五歩と角取りに当てつつ、歩を逃がした局面です。
   この6五歩に対して、石田五段が15分の考慮で決断の一手を指しました。
石田五段が、模様のよさを生かして優勢から勝勢にまで持って行った、次の一手とは?

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15分の考慮で指した▲3三角成が勝負を決めた一手でした。(解答図)
   以下、△同角▲6四桂△6二玉▲7二桂成△同玉に▲4五桂と先手の攻めが加速して、先手の勝勢となりました。(参考図)
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参考図からは、△4四角▲6四銀△4二金に▲7四金と打ったところで後手・中川八段の投了となりました、

 石田 直裕五段の順位戦第10回戦 対△佐藤 慎一五段戦

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将棋世界5月号には、第81期順位戦最終局の特集で本市出身の▲石田 直裕五段対△佐藤 慎一五段戦の第1図が誌上で取り上げられています。
   将棋は、相掛かりの戦いになり、第1図は、その中盤戦で先手の石田五段が2四の飛車で7四の歩を払った局面です。
   第1図から後手は、△4二銀と中央を厚くして手を渡し、先手の▲8六角に、後手は△3五飛▲同銀△5五角と飛車角を一気にさばいてきました。
   この△5五角に対して先手も▲7五飛と角に当てつつ、▲7四歩と打つためのスペースを作り、途中図となりました。

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途中図からは、△6五金▲7四歩△7五金▲7三歩成△同角▲7五角△3七歩成(74手目)と進んで、後手の優勢となりました。(第2図)
   以下、▲4九金△4五飛に先手も▲7四歩と攻め合いますが、88手で先手の投了となりました。
   終局時刻は、22時44分。消費時間は、石田五段5時間52分。佐藤五段5時間30分。
   勝った佐藤五段と敗れた石田五段は、共に4勝6敗で今期の順位戦を終えました。

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誌上では、「途中図の▲7五飛では、▲3四飛△3三桂▲7四歩△3七歩成▲7三歩成△同角▲4九金(参考図)ならば激戦」とありました。
   プロの将棋の終盤の一手の重みが感じられた一局でした。

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  棋王戦予選▲高野 秀行六段 対 △石田 直裕五段戦

第49期棋王戦予選の初戦で梶浦 宏孝七段に勝利した、本市出身の石田 直裕五段は、3月31日に東京・将棋会館で高野 秀行六段と対戦しました。
   高野六段は、神奈川県 横浜市の出身で中原誠 十六世名人 門下。 棋風は居飛車本格派です。
   両者の対局は過去に1局あって、高野六段が勝っています。
戦型は、先手の矢倉に対して、後手は、早めに7四歩~7三桂と跳ねて急戦を狙う布陣を敷きました。



第1図は、後手の石田五段が△7五歩に続いて△5五の歩も突き捨て、対して高野六段が▲2四歩と合わせて、攻めの銀をさばきに行った局面(47手目)
   以下、実戦は△2四同歩▲同銀△5六歩▲2三銀成に△4四角と進みました。(第2図)











△4四角は、単に角を逃げただけでなく、△2七歩から△2六歩と連打で飛車先を止める狙いがあります。
   この△4四角に先手は、▲3五歩と角の利きを止めて、△2七歩からの連打を受けました。
   以下、△6五桂▲5三歩△同金に▲3七桂と先手も攻め合いを目指しますが、△5四金受けられると、次に後手から△7七桂成や△5七桂成を見せられて少し忙しい局面 になっています。








第3図は、後手が8筋の突き捨てから△8七歩と垂らした局面です。(62手目)
   △5七歩成を急がず、先手玉にプレッシャーを掛けた一手で、攻めの拠点になっています。
   ▲8七同金では、利かされ形のため、先手は▲5五歩と角道を止めますが、以下、△2七歩▲同飛に△5七歩成と5筋から殺到。
   先手も▲3六桂打ちからの攻め合いで後手玉に肉薄しますが、76手目の△5八銀(△6九金までの詰めろ)を見て投了となりました。








投了図の△5八銀に先手は、詰めろを消す▲8七金では、△6七銀成が△7八金までの詰めろになっています。
   終局時刻は、17時36分。娼婦時間は持ち時間各4時間のうち、高野六段3時間36分、石田五段3時間19分。
   勝った石田五段は、森下九段ー阿久津八段戦の勝者と戦います。

  4月の将棋は1日の子ども将棋教室と有段者会で始まります

天塩川の氷も解けて、穏やかな天気が続くと、この道北の地にもようやく春の訪れが感じられます。
   明後日からは4月、新年度・新学期と新たなスタートの月になりますが、HP「日々是好局」も新たな気持ちで情報発信に取り組んで参ります。
   4月の支部の行事をお知らせしますが、コロナ禍で中断されていた「道北支部対抗将棋大会(北見市/4.16)」が3年ぶりに再開されるのは、本当に嬉しいですね 。
   もちろん名寄支部もチームを編成をして参加します、久しぶりの対外試合でもあり、楽しみです。

   ☆☆名寄支部4月の行事☆☆

  • 4月 1日(土)   第7回子ども将棋教室
  • 4月 1日(土)   有段者会
  • 4月 8日(土)   第8回子ども将棋教室
  • 4月 9日(日)   月例会
  • 4月23日(日)   竜王戦地区予選
   〇子ども将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

===月例会の成績(3/19)===

名  前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝 敗  勝 点  順 位 
 勝 敗  相 手   勝 敗  相 手  勝 敗  相 手  勝 敗  相 手 
 ①香川 五段  273×63-1243
 ②吉川 四段  ×134×72-217
 ③江良 二段  4×2×1×51-37
 ④佐々木二段  ×3×5×2×6
 ⑤吉光 四段  ×64×732-217
 ⑥芳岡 四段  5×7143-1/td>262
 ⑦千々石五段  ×15623-1271

〇今回、手合いは道北支部対抗戦(4/16)を考慮して、総平手戦で行いました。

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №21】

出題は、第79期順位戦C級2組第2回戦、対今泉 健司五段戦の熱戦譜からです。
今泉五段は、広島県福山市出身で桐谷広人七段門下。
   振り飛車党の今泉五段に対して、石田五段は居飛車党、将棋は、居飛車対振り飛車(三間飛車)の戦いになりました。
   問題図は、先手の▲4五歩に後手が4四の角を△3三角と引いた局面です。
玉の堅さ、駒の損得そして手番を考えて、先手・石田五段が優位な形勢ですが、攻撃の手を休めない継続手は?

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▲4四歩の突き捨てが手筋でした。
   △同角は▲5四金があって、中央が支えきれません。(解答図)
実戦は、△4四歩と取りましたが▲5三銀△同銀▲同角成△4二銀▲4一銀△同銀▲同馬△2五飛▲3五歩(87手・参考図)と攻勢を取って優位を拡大し、 以下103手で後手の投了となりました

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 子ども将棋教室と有段者会の成績

第5回子ども将棋教室(3/4)には、7名の参加がありました。
   ミニ講座の前半は、以前、教室で行なった資料をもとに「先手を取る受け」について、5つの例を挙げて説明をしました。
   また後半は、捨て駒のある3手詰です。問題は、苫小牧支部さんの「すてさん」シリーズから8問を選びチャレンジしてもらいました。
   教室の後半は、講師1名も参加してのリーグ戦を行いました。
   3回リーグの結果、森田 健介8級が3連勝して、通算8勝2敗の成績で昇級を決めました。

   第6回子ども将棋教室(3/11)も、7名の参加がありました。
吉川支部長から、昇級規定を満たした森田 健介君に7級の認定証が渡されました。、
   また、特別認定によって江越 充渉君の10級昇級が認められました。
年度替わりの最後の教室、ミニ講座では、対局時計のセット方法について行いました。
   リーグ戦で使うことが多くなった対局時計、「持ち時間20分、以後30秒の秒読み」を例にして、その設定の仕方を学びました。(写真)
   デジタルに強い今の子どもたち、早速、このあとのリーグ戦用に、手早く持ち時間7分、以後30秒の秒読みをセットしていました。





===有段者会の成績(3/4)===

名  前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝 敗  勝 点  順 位 
 勝 敗  相 手   勝 敗  相 手  勝 敗  相 手  勝 敗  相 手 
 ①吉光 四段  2×7363-1261
 ②緒方 6級  ×1×3×4×7
 ③吉川 四段  42×1×52-215
 ④千々石五段  ×352×62-217
 ⑤緒方 4級  6×4733-1261
 ⑥香川 五段  ×57×142-2183
 ⑦芳岡 四段  1×5×622-217

   ◎ 緒方 柊平4級は、3勝1敗で、1月の成績と合わせて、通算5勝3敗は、優秀な成績です。

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

 棋王戦予選▲石田 直裕五段 対 △梶浦 宏孝七段戦

現在、第48期棋王戦五番勝負の進行中ですが、3月2日に第49期棋王戦の予選があり、本市出身の石田 直裕五段が、梶浦 宏孝七段(かじうら ひろたか)と対戦しました。
   梶浦七段は、東京都新宿区出身、鈴木 大介九段門下です。居飛車党で横歩取りを得意としています。
   対局は、東京・将棋会館で午前10時から。持ち時間は4時間、振り駒の結果、石田五段の先手で始まりました。


居飛車党同士の対戦は、相掛かりになりました。
   第1図は、後手の△5四角に石田五段が14分の考慮で43手目、2六の飛車を▲2五飛と浮いた局面です。
   △5四角には、先手の桂頭狙いと△8七角成りからの強襲も見据えています。
   ▲2五飛は、△3六歩には▲4五桂、△7六歩には、▲6五桂(△同角は▲3五飛が角金両取り)と受けようとするものです。
   ただし、△8七角成に対しては、(1)▲8五歩△7八馬▲8四歩は△7六歩が入り(2)▲8七同金△同飛成▲3五飛△3三銀▲8五飛△同龍▲同桂も先手陣が薄くて大変と見られています。




第1図の▲2六飛に後手は、1時間17分の長考で△8七角成と角を成り込み、これに対して先手は、3分ほどで45手目▲7五角と用意の一手を放ちました。(第2図)
   以下、△7八馬▲8四角△7六歩▲6五桂△7七歩成▲7三歩成△同桂▲同桂成△6八と▲4九玉△7三銀▲同角成△6二銀と直線的に進みました。(第3図)









45手目の▲7五角から十数手も続いた読みと読みのぶつかり合いの終着点が第3図です。
   ここから先手は、20分考えて▲6四桂を決断、検討陣はこれを「△6四同歩の一手」と考えていましたが、後手の指し手は△4二玉でした。、
   以下、▲5二飛△3一玉▲6二馬△4一金に▲3九玉と進みました。(第4図)









第4図の▲3九玉の早逃げが冷静な対応と謂われました。これにより先手玉の懐が広くなって勝勢になったようです。
   第4図以下、△6二金▲同飛成△6四歩と後手は桂を払いますが、先手は幸便に▲4五桂と置き駒の桂馬を活用、その後も着実に後手玉に迫り 85手目▲4二金打を見たところで、後手の投了となりました。(投了図)










   投了図以下は、△4二同金▲2二銀△同玉▲2三飛成△3一玉▲4二金△同玉▲4三銀成△5一玉▲5二金までの詰みがあります。
   終局時刻は、18時9分。消費時間は、石田五段3時間21分。梶浦七段4時間0分。
   勝利した石田五段は、2回戦で高野 秀行六段と対戦します。




  道北支部対抗将棋大会と3月の行事

「一月往ぬる二月逃げる三月去る」と言いますが、そんな二月もまもなく終わり、明後日からは少し春めく3月ですね。
先日、北見支部(古田 忠支部長)から第52回道北支部対抗将棋大会(4/16)の案内が届きました。
   同大会は、道北の各支部が持ち回りで開催している伝統のある大会です。
   名寄支部で2019年に開催された第51回大会を最後に、コロナ禍により3年間開催延期を余儀なくされましたが、ようやく開催のゴーサインが出されました。
   北見支部の皆様には、第46回大会(2013年)以来、10年ぶりの開催となりますがよろしくお願いします。


   ☆☆名寄支部3月の行事☆☆

  • 3月 4日(土)   第5回子ども将棋教室
  • 3月 4日(土)   有段者会
  • 3月11日(土)   第6回子ども将棋教室
  • 3月12日(日)   名寄支部名人戦
  • 3月19日(土)   月例会
   将棋教室は、10時から正午迄、月例会は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。

===支部長杯の成績(2/16)===
名  前 一 回 戦二 回 戦三 回 戦 四 回 戦 勝 敗  勝 点  順 位 
 勝 敗  相 手   勝 敗  相 手  勝 敗  相 手  勝 敗  相 手 
 ①千々石五段  ×2×53×41-39
 ②香川 五段  1×34×52-2163
 ③吉川 四段  ×42×1×51-38
 ④芳岡 四段  3×5×212-2172
 ⑤吉光 四段  14324-0341

※当支部では成績を「勝数」「勝点の合計」の順で決めています。
なお、勝点は1回戦に勝つと7点、2回戦8点、3回戦9点、4回戦が10点で全勝は合計34点になります。

 石田 直裕五段の【実戦次の一手 №20】

今回は、第79期順位戦C級2組第1回戦、長谷部 浩平四段(現五段)からの出題です。
将棋は、先手の矢倉模様に対して後手の雁木となりました。問題図は、先手の長谷部四段が27手目に▲3五歩と仕掛けて、△同歩▲同角と進んだ局面です。
   ここから後手が△4一玉~△3一玉と動くのは、3筋が戦場になりそうなのでかえってマイナスになる恐れがあります。
   後手は、この3五角出を逆用する積極的な一手を指しました。
   石田五段が指した機敏な一手とは?

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スーツと△8六歩と突いたのが機敏な一手でした。(解答図)
   これを▲同歩と取ると△8五歩の合わせが嫌み。以下▲同歩は△同飛が3五の角取りと△8九飛成の両狙いで先手が収拾困難になります。
   実戦は、▲8六銀と応じましたが、後手が△6五桂(参考図)とあえて銀取りにならない形にしてから桂を跳ねたのが盲点でした。
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   参考図からは▲6六歩△8五歩▲7七銀△同桂成▲同桂と進み、後手としては、攻めの桂で守りの銀と交換ができて不満のない展開になりました。
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 石田 直裕五段の順位戦第9回戦 対▲今泉 健司五段戦

2月2日に第81期順位戦C級2組の第9回戦19局が、東京(10局)・大阪(6局)・名古屋(3局)で行われました。、
   本市出身の石田 直裕五段は、東京・将棋会館で今泉 健司五段(いまいずみ けんじ)と対戦しました。
   今泉五段は、広島県福山市の出身、桐谷 広人七段の門下で振り飛車を主戦にしています。。
   両者の対戦は、これまでに2局あって、いずれも順位戦で石田五段が連勝しています。
   本局は、両者の棋風通り居飛車対振り飛車(先手向かい飛車)の戦いになりました。


第1図は、中盤戦で後手の石田五段が1三の角を3五に出た局面です。
   ▲3六歩と突かれると角取になりますが、△2四角と引いておき、△3五歩の反撃を狙う構想があります。
   実戦も▲3六歩△2四角▲3七銀に△3五歩と進みました。
   この3五角は、3筋に争点を作って反撃に転じる高度なテクニックでした。








第2図は、後手が8筋に狙いをつけた局面。
   3筋で歩の交換を果たした後手が、△8六歩と突き捨て、▲同角に△同飛と飛車を切った局面です。
   以下▲同歩に△6八角成と角を成り込みました。
   後手には、△6七角や5九馬▲同金△7九飛の攻めがあり、攻めが切れる心配がありません。
   この△6八角成に先手は、▲5七飛と浮いて後手からの攻めを緩和し、△8八角打ち(△9九角成~△8九馬)に▲7二飛と打ち込み反撃に転じました。






先手は、後手の巧みな序盤での仕掛けに苦しんだまま終盤を迎えました。
   第3図は、△6七馬引に▲5四歩と急所に突き出した局面です。
   △5七馬引から▲同金△同馬に▲5三歩成△同銀に▲5五桂の反撃を見た勝負手ですが、駒損が大きく居飛車が優位を拡大できそうです。
   第3図からは、△5七馬引▲同金△同馬に先手は、急所の4三金を狙っての▲6一角と打ち、対して後手は、△1五歩と突いて第4図になりました。






第4図の局面での残り時間は、先手2時間26分、後手1時間0分。
   手薄な端に手をつけた後手の△1五歩。▲1五同歩は、△1六歩と垂らして攻めが続きます(△1五香~△1一香の狙い) また、△1六歩に▲同香には、△2四桂からの香取りが厳しいと言われています。
  図以下、▲1五同歩△1七歩▲5三歩成△同銀▲5五桂△5四銀▲4三桂成△同銀に▲5三金と金を張り付きますが、後手は、ここで△1六桂と王手を利かし▲2七玉に △5二歩と打ち、▲同金と呼び込み△1五香と走りました。(第5図)





この走りが攻防の一着になって後手が勝利を収めました。
   第5図から、▲5八歩△2八桂成と進んで先手の投了となりました。(図略)
   投了以下、▲2八銀は△1六金▲3七玉△2五桂打▲同歩△同桂まで。
   ▲2八同玉も△1八飛▲同香△同歩成▲2七玉△1七金▲同桂△同香成まで、いずれも先手玉が詰んでいます。
   終局時間は、21時37分。消費時間は、今泉五段4時間39分、石田五段5時間37分。
   勝った石田五段は4勝5敗、敗れた今泉五段は7勝2敗になりました。




【写真協力:日本将棋連盟】



 2月の行事です

第2回子ども将棋教室(1/14)には、11名の参加がありました。
   ミニ講座では、詰将棋を行いました。問題は、苫小牧支部のすてごまのある3てづめ 「すてさん」を使用させていただきました。
   3手詰を制限時間内で何題解けるかに挑戦してもらいましたが、どの子も一問でも多く解こうと真剣に取り組んだ4分間でした。
   講座のあとのリーグ戦では、久しぶりに上級クラスを受け持ちましたが、将棋を指してみて、「このクラスになると将棋がしっかりしている」と感じました。
    後日行われた月例会(1/22)には、教室から3人が参加してくれました、実戦4局と感想戦での上手からのアドバイスは、とても勉強になったと思います。
   まもなく2月、昨年は2,3月とコロナ禍のため全て中止になりましたが、今年は、予定通り行なえそうです。

   ☆☆名寄支部2月の行事☆☆

  • 2月 4日(土)   第3回子ども将棋教室
  • 2月 4日(土)   有段者会
  • 2月18日(土)   第4回子ども将棋教室
  • 2月19日(日)   月例会
  • 2月26日(日)   支部長杯争奪将棋大会
   将棋教室は、10時から正午迄、有段者会等は、午後1時から行います。会場は、駅前交流プラザ「よろーな」(東1南7 ℡01654-9-4607)です。
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