☆ 炭酸飲料が原因のムシ歯はかなり独特です!!

 

コーラって、炭酸の刺激でおいしく感じますね。
味と刺激の虜になってしまう方もあると聞きます。実はこのコーラは歯にとって大敵なのです。

 

500mlのペットボトル入りのコーラには砂糖が56.5g入っていて、これは角砂糖15個分に相当します。 この糖分を炭酸の泡で歯の溝や隙間の隅々まで行き渡らせるため、コーラを常に飲んでいると半年ほどで独特なムシ歯が急に増えます。 肉眼では大した穴も見つからないのに、レントゲンを撮ると、歯の中に大きな空洞が見つかるという特徴があります。

 

 

更新情報 左のレントゲン写真はその様子を表しています。
このムシ歯の困ったところは穴の開き方だけではありません。 コーラはpH2,2 と炭酸飲料の中でも酸性度が一番強く、歯の表面の固いエナメル質から、「脱灰」と言ってカルシウムを奪うので、歯全体がもろくなってしまうのです。

 

 

試しにちょっとした実験をしてみました。
抜いた歯から2本の同じような色合い、形の歯を選び、1本はコーラに漬け、他方は水に漬けてみました。2か月後取り出してタワシで洗い、乾燥させると・・ 右の写真がその様子です。
コ−ラに2ヶ月間つけておいた左側の歯は、先端の3分の2の部位のエナメル質表面が一層溶けて、粉が噴いた様に白くなり、金属で突くと簡単に傷が付きました。
下3分の1は治療された部位で、樹脂でコーティングされているため、継ぎ目の色の濃い線を境にコ−ラの影響が出ていません。
右の歯は比較のために水に漬けておいたもので変化は有りませんでした。
体の中で一番硬い組織であるエナメル質ですが、酸には弱いのです。

 

炭酸飲料はpHのわずかな差こそあれ、どれもこの様なムシ歯をつくります。
特に永久歯になって間もない10代の歯は柔らかいので、要注意です。 炭酸飲料を常に飲むことは避けて、飲んだらその後水やお茶でうがいをすることをお勧めします。