一九八三年
|
|・モルダー、オックスフォード大学に入学。
| この留学で、モルダーは、心理学部に籍を置き、心理学
|位を取得するに至った。
| 留学中は、のちに、ロンドン警視庁の刑事となる、フィ
|ービー・グリーンと、恋愛関係にあった。
|
一九八六年
|
|・モルダー、FBIに入局。
| モルダーが、FBIのスカウトを受けたのは、オックス
|フォード大学を卒業して、帰国した直後の事であった。人
|間心理と犯罪の関係性に、関心を寄せていたモルダーは、
|そのスカウトを受け入れ、FBIアカデミーの訓練生とな
|った。
| 首席の成績で、四ヶ月の訓練を終えたモルダーは、行動
|科学課に配属され、ビル・パターソン課長の元で、心理分
|析を学ぶ事となった。直接の面識はないが、元捜査官、フ
|ランク・ブラックが、行動科学課の先輩にあたる。
| モルダーは間もなく、その類稀な才能から、数十年に一
|人の逸材として、将来を嘱望されるようになった。
|
一九八七年
|
|・ドゲット、ニュー・ヨーク市警に就職。
| シラキュース大学を経て、ニュー・ヨーク市警の警察官
|となった。制服警官時代は、先輩でもある相棒、デューク
|・トマシックから、警察官のいろはを、叩き込まれた。
|
一九八八年
|
|・モルダー、暴力犯罪課に転属。
| お互いに、優秀な心理分析官であるがゆえに、パターソ
|ンとの軋轢が絶えなかったモルダーは、行動科学課を離れ
|て、暴力犯罪課に転属する事となった。
| 暴力犯罪課では、レジー・パデュー捜査官の捜査班に所
|属し、ジェリー・ラマーナ捜査官と、コンビを組んだ。
| この年、モルダーの執筆した論文が、連続殺人犯、モン
|ティ・プロップスの逮捕に貢献している。
|
一九八九年
|
日付不明
|
|・ドゲット、刑事に昇進。
| 七名を殺害した連続殺人犯、ボブ・ファッスルを逮捕し
|た功績が認められ、刑事となった。
|
五月
|
|・モルダー、“ローン・ガンマン”と出会う。
| スザンヌ・モデスキーという指名手配犯を追跡中に、モ
|ルダーは、メルヴィン・フロハイキ、リチャード・ラング
|リー、ジョン・フィッツジェラルド・バイヤーズの三人と
|出会う。
| この事件をきっかけに、フロハイキ、ラングリー、バイ
|ヤーズは、米国政府の動向を監視する民間組織・“ローン
|・ガンマン”を結成するに至った。
| さらに、モルダーは、米国政府が極秘裏に開発した、極
|度の不安と妄想を誘発するガスを、誤って吸引した事で、
|地球外知的生命体の幻覚を目撃する。この体験によって、
|サマンサの誘拐という、少年時代の心的外傷が、表面化す
|る事になったものと、推測される。
|
六月十六日
|
|・モルダー、サマンサ誘拐事件の記憶を取り戻す。
| モルダーは、精神科医、ヘイツ・ヴァーバー博士の催眠
|療法によって、サマンサが、“先住民”に誘拐された、と
|いう事実を、想起するに至った。
|
一九九〇年
|
|・モルダー、X−ファイルを発見。
| モルダーは、アーサー・デイルズという元捜査官と、知
|り合った事がきっかけで、X−ファイルの存在を知った。
| すでに、ヴァーバーの催眠療法によって、サマンサ誘拐
|事件の記憶を、取り戻していたモルダーが、この事をきっ
|かけに、X−ファイルに傾倒していったであろう事は、想
|像に難くない。
|
|・スカリー、FBIに入局。
| 当初は、医師を目指して、メリーランド大学に入学し、
|人類学教授・ダイアモンド博士の元で、医学と物理の博士
|号を取得したものの、在学中に、FBIのスカウトを受け
|て、父・ウィリアムの反対を押しきり、進路を変更した。
| 卒業論文・“アインシュタインの双子のパラドックス・
|新解釈”を執筆して、メリーランド大学を卒業すると、ダ
|ニエル・ウォータストン医師との不倫関係を清算し、FB
|Iアカデミーの訓練生となった。
| 四ヶ月の訓練を終えると、スカリーはそのまま、法医学
|教官として、FBIアカデミーにとどまる事となった。
| FBIアカデミーの同窓生には、暴力犯罪課のトム・コ
|ルトン捜査官、ニュー・ヨーク支局・対諜報課のマーティ
|ー・ニール主任捜査官がいる。また、教官であったジャッ
|ク・ウィリス捜査官とは、約一年、交際していた。
|
|・レイエス、FBIに入局。
| 宗教学の博士号を取得し、カルト教団などの関与が疑わ
|れる、儀式犯罪の専門家として、ニュー・ヨーク支局に配
|属された。同僚のブラッド・フォーマー捜査官とは、恋愛
|関係にあった。
|
一九九一年
|
一月
|
|・“無敵兵士”、湾岸戦争に投入。
| 米国政府の手で、交配種の一種として、開発された“無
|敵兵士”の第一世代が、戦場に試験投入された。
| 米国政府の実験台として、“無敵兵士”となった兵士の
|中には、ドゲットの戦友であった、ローラーとマクマホン
|も、含まれていた。
| しかしながら、第一世代の“無敵兵士”はついに、マグ
|ネタイトという弱点を克服できず、研究は引き続き、継続
|される事となった。
|
日付不明
|
|・ダイアナ・ファウリー、FBIに入局。
| 奨学生として、ベルリン大学で学んだファウリーは、超
|科学の専門家で、モルダーが、X−ファイルを発見した時
|にも、その現場に居合わせていた。両者は、モルダーが、
|FBIアカデミーを卒業した直後から、恋愛関係にあった
|のである。
|
|・モルダーとファウリー、X−ファイル課を開設。
| リチャード・マティソン上院議員の支援を得たモルダー
|は、超常現象を専門的に調査すべく、ファウリーと共に、
|正規任務を離脱して、X−ファイル課を開設した。
| 超常現象の謎を解明した先には、サマンサとの再会が待
|っているに違いない、と、モルダーは、考えたのである。
| そんなモルダーが、特別、熱心に取り組んだのが、サマ
|ンサを誘拐した、“先住民”に関する調査であった事は、
|言うまでもない。その調査過程で、何らかの陰謀が、権力
|中枢に存在する事を突き止めたモルダーは、その解明に、
|執念を燃やすようになった。
|
|・ファウリー、ヨーロッパ支局に転属。
| ベルリンの壁崩壊を期に、長官の指示に従い、テロリズ
|ムの監視要員として、ヨーロッパ支局に転属となった。
| この事をきっかけに、モルダーとの恋愛関係も、終焉を
|迎えたものと、推測される。
| あるいは、ファウリーの転属には、敵対するモルダーを
|孤立させようという、“タバコを吹かす男”の思惑が、働
|いていた可能性も、否定できない。
|
十二月二十四日
|
|・“ディープ・スロート”、地球外知的生命体を射殺。
| “影の政府”の一員である“ディープ・スロート”は、
|ヴェトナム・ハノイにて、目撃証言が相次いだUFOの調
|査を、CIAを指揮して、行っていた。
| 問題のUFOは、海兵隊による撃墜を免れたものの、結
|局、ウェスト・ヴァージニア州ドッグウェイに墜落し、乗
|組員である地球外知的生命体と共に、回収された。
| “ディープ・スロート”は、冷戦時代に締結された秘密
|協定・1013に基づいて、問題の地球外知的生命体を射
|殺した。秘密協定・1013に基づく処理は、これが、三
|例目であった。
|
一九九二年三月六日
|
|・スカリー、X−ファイル課に転属。
| “タバコを吹かす男”は、モルダーの調査活動を妨害す
|べく、FBIの内通者、スコット・ブレヴィンズ課長を介
|して、X−ファイル課に、監視役を送り込む事にした。
| その監視役として、白羽の矢を立てられたのが、超常現
|象に否定的な、懐疑主義者のスカリーであった。スカリー
|の科学的視点から、その信憑性が否定されれば、X−ファ
|イル課を閉鎖する口実ができる……“タバコを吹かす男”
|は、そう考えたのだった。
|
一九九二年〜一九九三年?
|
|・“ディープ・スロート”、モルダーに接触。
| 真実を隠蔽するためだけに、無抵抗の地球外知的生命体
|を射殺した事実に、良心の呵責を覚えていた“ディープ・
|スロート”は、同僚であったビルの息子・モルダーの存在
|を知って、救いを得た。
| モルダーの行状を、慎重に観察した上で、真実を追究す
|るその信念が、信頼に足るものである事を、確信するに至
|った“ディープ・スロート”は、“影の政府”を裏切る決
|心を固めた。
| “ディープ・スロート”は、地球外知的生命体を射殺し
|た、せめてもの贖罪として、機密情報を提供する事で、モ
|ルダーに尽力するようになった。
|
一九九三年八月十三日
|
|・ルーク・ドゲット、殺害。
| ドゲットと妻・バーバラの一子で、七歳のルークが、ロ
|ング・アイランド、ウッドバリーの自宅近辺で、何者かに
|よって、誘拐された。
| ドゲットが自ら、指揮を執った捜査には、レイエスを初
|め、FBIニュー・ヨーク支局の捜査官も加わった。
| 捜査の結果、ボブ・ハーヴィーという幼児性愛者が、有
|力被疑者に挙げられたものの、それ以上の進展はみられな
|いまま、ルークの他殺体が、野原で発見されるに至った。
| ルークを亡くしたばかりでなく、捜査が暗礁に乗り上げ
|た事で、ドゲットとバーバラの間には、すれ違いが生じる
|ようになった。その結果、夫妻は離婚に至り、ドゲットは
|単身、ヴァージニア州フォールズ・チャーチに、転居する
|事となった。
|
一九九四年五月八日〜
|
|・“先住民”の遺伝子移植手術が成功。
| テレンス・ベルービ博士の手で、交配種完成の前段階に
|あたる、“先住民”の遺伝子を移植する人体実験が、成功
|を収めた。
| しかしながら、交配種研究の進展によって、“先住民”
|による、地球への再入植開始が、早まる事を恐れた“影の
|政府”は、ベルービや被験者を殺害する事で、研究成果を
|闇に葬ろうと、画策する。
| “ディープ・スロート”の情報提供で、その事実を知っ
|たモルダーとスカリーは、捜査に着手する。
|
|・スカリー、“先住民”の胎児を入手。
| “影の政府”の追及を逃れて、潜伏していた被験者、ウ
|ィリアム・セケアを、モルダーはついに、発見するに至っ
|た。しかしながら、それも束の間、“影の政府”の暗殺者
|・“クルーカットの男”によって、セケアは殺害され、モ
|ルダーも、拘束されてしまった。
| スカリーは、モルダーを奪還すべく、“ディープ・スロ
|ート”の指示に従って、フォートマルリン隔離施設に侵入
|し、“先住民”の胎児を持ち出す事に、成功する。
| “先住民”の胎児は、一九七三年に、“先住民”との協
|調関係を締結した際に、家族を犠牲にしてまで、“影の政
|府”が入手したものである。そんな“先住民”の胎児を、
|奪還するためならば、“影の政府”も、モルダーの身柄解
|放に、応じるはずだ……それが、“ディープ・スロート”
|の思惑であった。
|
|・“ディープ・スロート”、射殺。
| “ディープ・スロート”の思惑通り、“影の政府”は、
|取引に応じ、モルダーの身柄は、解放された。
| しかしながら、モルダーを救出せんと、取引の矢面に立
|ったために、“ディープ・スロート”の背信行為は、“影
|の政府”の知るところとなってしまった。
| その結果、“ディープ・スロート”は、モルダーの命と
|引き換えに、自身の命を失う事となった。
| 誰も信じるな……それが、“クルーカットの男”に射殺
|された、“ディープ・スロート”の遺言であった。その死
|体は、アーリントン国立墓地に埋葬された。
|
|・X−ファイル課、閉鎖。
| “ディープ・スロート”の死から十三日後、“タバコを
|吹かす男”の圧力を受けた、ウォルター・スキナー副長官
|によって、X−ファイル課は閉鎖された。
| モルダーは、公安課に転属となり、スカリーは、FBI
|アカデミーの教官に復帰した。
U
U
続く
※参照
序章(1x00)
ディープ・スロート(1x01)
スクィーズ(1x02)
導管(1x03)
ジャージー・デビル(1x04)
機械の中のゴースト(1x06)
炎(1x11)
海の彼方に(1x12)
ラザロ(1x14)
再生(1x15)
E.B.E.(1x16)
三角フラスコ<終章>(1x23)
リトル・グリーン・マン(2x01)
グロテスク(3x14)
紫煙(4x07)
帰還 Part2(5x02)
アンユージュアル・サスペクツ(5x03)
クリスマス・キャロル(5x06)
旅人(5x15)
ジ・エンド(5x20)
ミレニアム(7x04)
存在と時間 Part2(7x11)
宿縁(7x17)
サーチ・フォー・モルダー Part1(8x01)
デッドアライブ Part1(8x14)
秘密(8x17)
リターン・トゥ・ウォーター(9x01, 9x02)
神託 Part2(9x10)
化体(9x12)
解放(9x17)
真実(9x19, 9x20)
|