メルハバ! (こんにちは)
2003年秋、自然の地形美と世界遺産の宝庫であるトルコへかみさんとともに行ってきました。
時差: | −6時間 |
通貨: | 11,500トルコリラ≒1円くらい(2003年9月) 1万円を両替すると約1億1千万トルコリラ! |
天候: | 内陸部は毎日快晴、夜は寒く(10℃以下)昼は暑い(25℃くらい)。 イスタンブールは東京よりやや涼しい(昼間で22℃、夜もさほど冷えない)(2003年9月下旬) |
言語: | トルコ語 |
更新履歴:
2003.10.5 | : | 新規作成(初版オープン) |
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トルコを旅して
最近の我々の旅では「世界遺産」を見て回る、といったひとつの目標があるのだが、トルコもまた世界遺産の宝庫である。特に自然の造形美としてカッパドキアやパムッカレ、建築物ではイスタンブールのアヤソフィアやブルーモスクなどが挙げられる。これらを回るツアーを利用して出かけてきた。
成田から飛行機で12時間で、トルコ最大の都市、「イスタンブール」に降り立った。ここからさらに1時間の空路で首都「アンカラ」に到着。旅はここから始まり、内陸部のカッパドキア地方からかつてのシルクロード沿いにエーゲ海方面へバスで移動しながら要所の遺跡を見て回り、最後にイスタンブールへ戻り、市内の美しい建築物や散策を楽しみ、最後にボスポラス海峡クルーズを楽しむというものとなった。イスタンブールではちょっとした自由行動の時間もあり、ちょっとした庶民気分にも浸るのも楽しみである。
トルコの人々は?
トルコの人の99%はイスラム教徒だそうだ。アラブ系の男性の多くはヒゲを生やしている、というイメージがあるので旅の直前からヒゲを生やし始めた。しかし、トルコに着いてみると、年をとった人は伸ばしているようだが、若い男性はヒゲを生やしていない。休暇期間約2週間でどんな姿になるかちょっと楽しみにしてたが、逆に目だってしまうので、トルコに着いた翌日にヒゲは剃ってしまった。同じイメージを持つ方も多いに違いない。まさに行ってみないとわからない。
トルコの人は親日的だ、と紹介されることが何度かあったが、今回の旅行でそれは間違いのないものだ、ということをはっきりと認識できた。出会う人は商売の人がほとんどではあるが、仕事(売り込み)のこと以外にも、日本語を勉強していることや日本にいる友人のこと、日常生活のことなど、どんどん話しかけてきて店先であっというまに何十分も話し込んでしまうこともあった。たまたま通りかかった旅行代理店で声をかけられたときは、もちろん何も買う(申し込む)見込みもないにもかかわらず、リンゴのチャイをご馳走してもらったり、トルコのお薦めの観光地の話などでこれまた何十分と本当におしゃべり好きである。
トルコ人どうしの付き合い方をみていると、知り合いを見つけると声を掛け合って握手、そして肩をポンとたたきあったりと本当に親密そうにしている姿をよく見た。バザールでは「トモダチ」などと寄ってきて肩をたたかれることもあったりした。体を触れ合わせることが仲の良いことを示しているようだ。不意に近づいてくる人には気をつけろ、というのが日本人の旅行の合言葉ではあるが、トルコでは安易にそのルールだけで動いてしまうと、せっかくの交流を阻害してしまうことにもなり残念である。
食べ物は?
トルコの料理といえば、肉料理が中心で、「シシケバブ」などが有名であるが、使う肉の種類や料理方法によっていろいろな「ケバブ」料理があった。イスタンブールなどの海沿いでは魚料理(サバが豊富)などもある。また、サラダはレタスと細切りのにんじん、酢づけの赤キャベツとトマトと決まっているようだ。
食後のデザートにはスイカやメロンなどの果物か、超あま〜いケーキの類と、砂糖をたっぷり入れたトルココーヒーかチャイ(紅茶)が一般的だ。トルココーヒーはエスプエレッソに近いが、初めから砂糖を入れることもでき、コクがあって甘いコーヒーにすることもできる。しかし、そこに粉が残っているので、上澄みを飲むもので、ついつい少なくなってきたからといってかき混ぜて飲んだら底に残ってる粉まで飲んでしまい、非常に「にがい」思い出になってしまうので要注意(経験者は語る…)
食べ物系のお土産も甘いものが多く、中でも「ロクム」というお菓子は恋の返事にも使うというくらい甘いお菓子の代表である。
お金は?
トルコのインフレ率はかつて相当激しかったそうで、旅行時点では1万円が約1億1千万トルコリラ(TL)という数字で、一瞬にして大金持ち!?というより、ゼロを数えるのが大変。目安はゼロを4つ隠せば日本円に相当する、というくらい。最も間違いやすいのは5000000TL(500万TL)と500000TL(50万TL)である。そこで特にホテルやみやげ物屋は、ドル、ユーロでの表記や、さらに円まで含んだ取引をしているところが多かった。残念ながらトルコリラに対する信用がほとんどないのが現実のようだ。今はある程度TLは必要だが、ドルやユーロの小額紙幣を併せて持参した方が便利だった。
しかし、2004年末にゼロを6個取るデノミが実施されることが決まったようで、これによりドルなどとトルコリラの価値がほぼ等価になり、旅行者も計算がラクになる。
トルコ語は?
日本ではめったにお目にかかることがない言語であり、しかも今回はツアーだったので使わないと困るといったことはなかったし、だいたい英語でも通じるのだが、やはり現地の人たちとの触れ合いを楽しみたければ、あいさつ程度の言葉を覚えておくと向こうも喜んでくれるし、話が弾む。
旅を終えて
自然の造形美や歴史的な建築物、などの美しさは日本では見ることのできないすばらしいものであったことは言うまでもない。むしろ今回最も印象に残ったのは、自然や建築といった一方的に見て回るだけではなく、人々との交流といった相互に影響を与え合うことを何度も経験でき、今までになく心が豊かになった旅だったと思う。機械化や無人化が極度に進んで、言葉を使わなくても事が済むというのは便利かもしれないが、何でも無言のままにやりとりされることが、はたして文化的に水準が高いと言ってよいのだろうか?、と今住んでいる国の姿を改めて疑ってしまう。
グランドバザールで話をしたトルコ人がこんなことを言っていた(たしか日本語で)。
「欧米の人は買い物では店員とは値段の交渉だけで終わらせようとする。日本人は雑談にも乗ってくれて楽しい」。しかし、今日本で店員との会話を楽しみながら買い物をする光景がどれほどあるだろうか。日本がどんどん失っているものをトルコが教えてくれたような気がする・・・
アッラーハウスマルラデュク!(さよなら)