1−1位置図 | 1−2地形地質概要 | 1−3偏光顕微鏡写真集 | 1-4《まとめ》.岩石写真とその特徴1 | 1−5《まとめ》岩石写真とその特徴2 | 1-6調査結果のまとめと考察 | (参考)岩石区分図 |
1−3.偏光顕微鏡写真集
1
当ホームページでは樫井川の北側に位置する岩石から順に南側の岩石へと紹介しています。 |
樫井川沿いの花崗岩は、2種類の花崗岩からなる。1つは黒雲母が緑泥石化した(?)緑色の花崗岩と黒雲母も緑泥石も含まない白色の石英主体の(?)花崗岩である。これらは塊状で、近木川花崗岩にあたると見られる。 |
オープン10× | クロス10× |
(肉眼観察)全体に緑色。透明な石英(?)、やや橙色したカリ長石などが見られる。緑色の鉱物は緑泥石。見た目の半分は緑色鉱物からなる。 | |
(顕微鏡観察)粗粒な石英、カリ長石、斜長石、緑泥石からなる。長石の鉱物内に亀裂顕著。変質進む。斜長石の対称消光角は13°で、曹長石〜灰曹長石。緑泥石は多色性や異常干渉色有り。上の写真では、きれいな灰色部が石英、その下のねずみ色の中に白い部分が見えるのがカリ長石、右上が斜長石、左側が緑泥石。緑泥石は写真(オープン)では緑色が明瞭ではないが、肉眼ではもっと緑色が鮮やかでへき開が顕著である。 | |
採取岩石の写真 | (推定岩石名)緑泥石化した花崗岩(緑泥石は黒雲母の変質鉱物?) |
オープン上25、下10× | クロス上25、下10X |
(肉眼観察)乳灰褐色。粗粒な5〜7mmほどの透明色の石英粒が主体。その間を乳褐色のカリ長石(?)が埋める。黒雲母や緑泥石を全く含まない。ハンマーで崩れやすい。 | |
(顕微鏡観察)粗粒。主観的に石英35、カリ長石30、斜長石25、その他10%ほどの結晶からなる。結晶間の亀裂部分には細粒の結晶が見られる。これはたぶん花崗岩が形成後、亀裂とかができた際、生じたのだろう。カリ長石にはマイクロクリン(格子状構造)が見られる。斜長石の対称消光角は19.5°。写真上はマイクロクリンで、ねずみ色部分はパーサイト。写真下は左側がカリ長石、右横及び右下が斜長石、その間の暗灰色が石英。石英はオープンでは風化していずに、白く見える。 | |
採取岩石の写真 | (推定岩石名)花崗岩 |