|1土日社長の誕生| 2.初めての確定申告3.会社を辞めるとき4.個人事業主か会社の社長か5.自分で会社を設立する6.初めての帳簿7.従業員を雇うとき

 

 

1.土日社長の誕生


税理士:

この間のパソコン講習、わかりやすかったって、うちのお客さんから評判良かったよ。
これ少ないけど謝礼。

鈴木:

なんだか、かえって申し訳ない感じだな。ところで、こういう謝礼って確定申告しなきゃ駄目なのかな?

税理士:

これだけだったら大丈夫。
給与所得のみの場合は、給与所得以外の所得が20万以下の場合は、普通確定申告しなくていいんだ。
年末調整していることが前提だから、給与所得が2000万円を超える場合は駄目だけど、まさかそんなことないだろうし。

鈴木:

だけど20万円だったら多分超えちゃってるんだけど。
結構引き受けてるんだよ、ホームページ作る手伝いとか、今回みたいな初心者向けの講習とかさ、去年も結構やったんだけどやばいかな?

税理士:

どうかな?
まずね、20万円といっても、収入じゃないの、所得なわけ。 簡単に言えば入ってきた金額が収入で、そこから経費を引いたのが所得。
収入-必要経費=所得  ってわけね。
経費を引いた後で20万円だからさ。

鈴木:

必要経費って、ちゃんと仕事としてやってなくても大丈夫なの?

税理士:

おまえぐらいの副業の場合の所得を雑所得って言うんだけど、それでも、その収入を得るのに要した経費は引けるんだ。
例えば、交通費、資料代、コピー代とかさ。

鈴木:

だけど、領収書とかとってないけど。

税理士:

まず、領収書がとれないものがあるだろ、JRの切符とかさ、ああいうものは、いつ何のためにどこからどこへ行ったのかメモを残しておけば大丈夫。
ただ、一般的に領収書をもらえるものについて、領収書がないのはまずいな。証明するものがないから。だけど、本当に使ったものであれば、領収書がなくても仕方がないよ。認めてもらえない可能性も高いけど。

鈴木:

なんか、適当だな。

税理士:

適当というのは、当が適うということだよ、君。実情に即して課税は行われるべきだからな。

鈴木:

突然偉そうになるなよ。それにしても、20万超えてる気がするんだけど。

税理士:

あとは、源泉徴収されてる金額だな。 講演料の場合は、ほぼ1割源泉が引かれていると考えていいと思う。
例えば、おまえの給料の収入(税込み)550万だとするだろ。
給与の場合は給与所得控除がまずできるから、給与所得は、386万だ。
そこから所得控除という控除額をマイナスするんだけど、お前のところだと、 まぁ専業主婦プラス子供二人ってことはだいたい200万は引けるよ。
とすると、課税所得で186万だと税率((国税庁の税額表のページをみてください。)10%なのね。
それで、講演料が40万で、源泉4万円されているとするだろ、経費を12万引けるとするとさ、40−12で28万が雑所得の金額ということになる。
税率は10%だから、28万円×0.1=2万8千円が、講演料分の所得税ということだ。
源泉されている所得税4万円から2万8千円をマイナスした1万2千円を払い過ぎてることになる。

鈴木:

ということは、お金をもどしてもらえるってこと?

税理士:

還付を受けるための申告は提出期限がないから、いまでも去年より前の税金を還付請求できるよ。
ただね、時効があるから、次の年の1月1日以後5年以内に出さないと申告は受け付けてもお金は戻してくれないけど。
ただし、

鈴木:

なんかいやな予感。

税理士:

ただし、この雑所得分の住民税については、別途納める必要がでてくる。 住民税は、住んでいる地域によっても税率が若干ちがうんだが、お前の所得ぐらいであれば、5%だから1万4千円支払わなけらばならない。
いずれにしても、20万をこえているならば、確定申告はしなくちゃだめだけれどね。

鈴木:

とりあえず、計算してみるよ。
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最終更新日 : 2009/07/16