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鈴木:
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とうとう、人を雇うことになってしまいました。
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税理士:
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なんか嫌そうじゃん。
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鈴木:
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責任重大だから、ちょっと怖くって。
お前が覚えてるかどうかわかんないけど、後輩の吉田って奴でさ、人材派遣会社に勤めてたんだけど、パソコン教師の派遣やパソコンスクールの運営に興味があったらしくてさ、一緒にやりたいっていうんだ。
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税理士:
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なるほど。
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鈴木:
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それで、まぁ給料は、いまのところ、安くてもいいって言ってるんだ。
ただ、税金関係なんかは、きちんとしてあげないと。妻子もいることだし。
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税理士:
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いい心がけだねぇ。
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鈴木:
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でも、なにやっていいんだか、よくわかんなくってさ。
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税理士:
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心がけだけだねぇ。 まったく、良い友達を持って感謝しなさい。
まずさ、安くてもいいって言っても、給料については、きちんと話し合うべきだよ。後で不満が残らないように。 ところで、取締役にするの？
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鈴木:
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いや、今のところ、平の営業部長。
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税理士:
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役員の場合の給与には、税務上、ややこしい規定がたくさんあるんだ。雇用保険についても、気をつけなくてはならない点がある。
今回は、その説明は省くとして、とりあえず、所得税と住民税と社会保険だけは、押さえておいて欲しい。
まず、社会保険について。まぁサラリーマンやっていれば分かると思うけど、健康保険と厚生年金が１組、雇用保険と労災保険が１組になっていると考えれば良い。 健保と厚生については、本人と事業主の折半、雇用保険は約６対４で会社が多めに負担し、労災保険については、全額事業主負担となる。
健保厚生については、入社したときに予定の給料をもとにして決まり、昇給がない限りは、次回の改定（毎年１０月分から改定される）まで、同じ金額になる。 雇用保険は、その月の実際の給料をもとに計算する。
所得税は、その月々の給料をもとに、扶養家族の人数なんかを加味して計算する。
住民税については、前年の所得をもとに計算され、６月から翌年の５月までほぼ、同じ金額になる。
要するに所得税と雇用保険以外は、毎月同じ金額だということ。
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鈴木:
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給料から天引きするんだよな。
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税理士:
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そうそう、その通り。
所得税は、天引きした月の翌月１０日、事業所の管轄税務署あてに預かった金額の全額を納付する。住民税は、翌月の１０日までに、その従業員の住んでいる市区役所に納付する。
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鈴木:
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１０人雇っていると１０ヶ所に別々に支払うのか？
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税理士:
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そういうことになるな。結構大変だろ。
厚生健保については、天引きした金額と会社が負担する金額をあわせてその月の末日までに社会保険事務所に納付することになる。 労災と雇用は、４月から３月までの１年分を概算で支払っておいて、翌年１年後に差額を精算する仕組みになっている。この概算、確定の申告は４月１日から５月２０日までに労働基準監督署にする。
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鈴木:
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うーん。大体わかったけど、具体的に何をすればいいのか、どうやって計算すればいいのかわかんないんだけどなぁ？
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税理士:
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計算方法については、こちらをみてくれ。
手続きについての窓口は、次の通りなので、問い合わせてみるといいと思う。
- 所得税は、会社の管轄税務署
- 住民税は、従業員の住所の市町村区役所
- 健保厚生については、会社の管轄の社会保険事務所
- 労災保険については、会社の管轄の労働基準監督署
- 雇用保険については、会社の管轄のハローワーク
行政機関の電話番号をまとめたホームページを参考にしてくれ。
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