議員日記  2005年4月
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   2005 年 4 月 2 日(土)                                                                            
H17年度予算特別委員会の傍聴記・・・3月18日 (金) 民生費・衛生費 

   武蔵野市議会では3月の委員会から、委員と傍聴の市議はパソコン(PC)を使うことができるようになりました。3名の委員がこの委員会でPCを使っていました。私は常任委員会の傍聴ではPCを持ち込んでいましたが、本委員会では予算書に直接メモするだけにしました。
   随分タイムラグができてしまいましたが、残り3日分の審議内容を駆け足でピックアップすることにします。

「市長は本来は市民、納税者の代表だ」・・・片山善博・鳥取県知事発言に共感

   ところで、4/1の朝日新聞朝刊に片山知事の発言が載っていました。かつて石原都知事をズバリと批判したこともあるくらいで、同知事の明快で合理的な発言には感心することが多いのですが、今回も大阪市のヤミ特別手当など、批判が高まっている「公務員の異常な厚遇問題」について、大変整理された内容でコメントされていました。特に「改革が本物かどうかを見定めるリトマス試験紙は二つある。ひとつは自分を例外としない情報公開。もう一つは情報公開や住民監査を請求するオンブズマンなど市民団体を毛嫌いするかどうかだと考えている」という下りには大いに共感しました。
   土屋武蔵野市長は、折に触れて片山知事と懇意にしていることを明らかにしていて、実際に鳥取県との市民交流事業も進めています。しかし例えば、
三多摩地域廃棄物広域処分組合の管理者として情報公開に全く後ろ向きの土屋市長と片山知事とでは、考え方が180度違うと思いました。



   この日は武蔵野市の予算額の約4割、227億円の事業や施策についての質疑が行われました。 該当する中身はこちらです。

第3款 民生費 ・・・この款(カン)の予算額合計 約172億円(全体の約31.5%)
                               @高齢者福祉・障害者福祉・国保人件費や繰出金などの経費
                               A保育園・学童クラブ・児童館などの経費 B生活保護などの経費
4款 衛生費 ・・・この款の予算額合計 約55億円(全体の約10%)
                               @保健センターの管理運営や各種検診などの経費
                               A環境対策・ゴミ減量と処理(クリーンセンターの管理運営)・清掃関係・マ
                                  ナーアップキャンペーンなどの経費
 
 第3款民生費・・・午前10:00〜午後4:45頃 

参考になった質疑一覧

民生児童委員の選出方法・地区の欠員状況と相談件数など・・・土屋委員(市民クラブ)
回答:生活福祉課長
決め方は、民生委員法で推薦会を開催するようになっている。メンバーは14名。現在98名で6名の欠員がある。公募は難しい。相談件数はH15年で4,815件。
コメント:この質問により、現在の民生児童委員が6名欠員があることがはっきりした。地域の中で、委員のなり手がいないなどの背景があり、委員の選出方法などに改善が必要だということがよくわかった。問題点を押さえた質問だったと思う。

家具転倒防止金具取付事業の具体的な予定などについて?・・・ 土屋・小林(公明)・島崎(自民)・やすえ(自民)各委員他
回答:高齢者福祉課長
3年間で市のすべての住宅に設置する予定。H17年度は1年目として、対象は全員が65才以上世帯と手帳2級以上の障害者の方がいる世帯の約1万1千世帯。シルバー人材センターに作業を委託。4月中に名簿を整理し、DM発送し、希望するかどうかを聞く。希望者は取り付け、無回答者も調査する。実際に金具を取り付ける担当者への接遇マナー研修も3日間実施。無料。詳細は市のHPで。
----家具転倒防止金具取付事業  【H17年度の予算額  約 1億8,800万円】

新設される民間の認証保育所は、三鷹駅近くのどこにできるのか?・・・向谷委員(共産)
回答:保育課長
専業主婦対象の一時保育もやっている三鷹駅北口にある保育所。
---新たな認証保育所整備事業  【H17年度の予算額 約6,200万円
コメント:わかりやすい質問で参考になった。行政側の答弁は簡単すぎて中身がよくわからなかった。第4期長期計画でも言及された事業計画なので、他の委員がこの質疑をうまく引き継いで再質問すれば、もっと具体的な答弁を引き出せたと思う。

特別養護老人ホームの待機者の数と対応は?・・・向谷・大野(市民の党)各委員
回答:介護保健課長
2/1現在で395名。待機者へ現時点で何番目かを知らせることは、流動的なので難しい。
コメント:シンプルな質問を2人の委員が積み重ねたことによって、データを引き出し、具体的な問題点を浮き彫りにした点でヒットしたものの1つだと思う。待機者としては自分が現時点で何番目かというのは最も切実で知りたい情報である。行政側としては「現状ではできない」だけで終わるのではなく、利用者の要望に対してどう答えられるか、おおよその幅で示すなど、もう少し前向きな工夫と答弁が必要だと思う。

障害者入浴サービスを夏場の回数を増やすことはできないか?・・・小野委員(公明)
回答:障害者福祉課長     現在週1回だが、検討する。

民間学童クラブの入所料金など?・・・川名委員(民主・市民ネット)
回答:子ども家庭部長・市長
一般的には、育成費は月1万〜2万プラスおやつ代。土曜日の開所は民間なので自由にやれる。
---市民による放課後児童健全育成事業への支援【H17年度の予算額約260万円】
コメント:これも第4期長期計画でも言及されている事業計画の1つで、学童クラブ関連については詳しい川名委員らしい質問だった。しかし、この他の質問数が少し多すぎたため、再質問で切り込めなかった気がする。フォローがあればもっと具体的になったはずだが、同じ会派内でもあまり連携はないようだ。

保育園ガイドラインについて・・・川名委員
回答:保育課長・児童青少年課長
公立保育園の質を高めるために「保育指針」を作る。学童クラブの育成指針は作らないが必要性については今後研究する。

高齢者虐待への対策は?・・・やすえ委員
回答:高齢者福祉課長
H16年度.シェルター1床、利用状況は4例で2週間以上。在宅介護センターが担当。利用料無料。

杉並区などでは希望者全員が学童クラブに入所できるが、本市も定員制の見直しなどの検討はしないのか?・・・大野委員
回答:市長
全員入所させて、事故が起きた場合の責任を考えなければならないので、簡単にはできない。

南町保育所の涼環境事業に関して、1年間で他の自治体など行政関係の視察はあったか?・・・大野委員
回答:保育課長
新聞社関係が主な視察で、行政関係はなかった。
---保育園における「涼」環境創出改修プラン実施【H17年度の予算額約2,000万円】
コメント:事前に「H14年度からの涼環境創出事業に対する取材及び視察等一覧」の資料要求を行っていて、上記の質問はこの資料を活用したもので、着眼点がユニークだった。多くの視察があると市長も自慢していたが、3年間で23件のTV取材などはあったものの、行政関係はゼロだったことがはっきりした。マスコミで取り上げられても、他の自治体への波及はあまり期待できないということではないだろうか。


第4款 衛生費(午後5:00〜8:00頃)


参考になった質疑一覧

H17年度マナーアップキャンペーン(三鷹駅・武蔵境駅周辺)の灰皿の設置場所・マナー推進員などについて? 吉祥寺南口のマナーポイントの設置は?・・・向谷・やすえ・島崎各委員
回答:ゴミ総合対策課参事
三鷹駅北口・武蔵境駅前の灰皿設置などについては委員会を設置して検討する。
推進員は午前7:30〜9:30迄、午後は1:00〜3:00迄、禁止エリアを移動して活動する。 吉祥寺南口のマナーポイント(灰皿)設置は現在のところ未実施。
---路上禁煙地区を3駅に拡大【H17年度の予算額約4,100万円】

マナーアップキャンペーンのデザイン料について?・・・川名・大野各委員
回答:ゴミ総合対策課参事
デザイン委員会で最終決定する。12点くらいのデザインをやってもらうので妥当だ。
---【マップやフラッグなどのデザイン料約230万円、フラッグ作成などに約180万円】

クリ−ンセンターの爆発について。過去の件数など?・・・梶委員(共産)
回答:環境生活部長
これまで10件の爆発事故があった。今回の爆発では前回設置した事故防止装置が稼働していた。今後の爆発防止対策は、不燃ごみについてゴミ回収時に1つひとつのゴミ袋を破って中身を確認する対応を取る。
コメント:つい最近起こった、今年度2回目の爆発事故についてのタイムリーな質問だった。これで20年間で10回も爆発があったことがはっきりした。

基本健康診査について、H11年度1人当たり31,900円がH17年度では34,000円になっているが、増えた理由は?・・・水野委員(民主・市民ネット)
回答:保健推進課長・市長
H14年度から、40才から5才刻みで肝炎検査を実施している。その為に単価がアップした。時期は誕生月検診に切り替えた。経費が増えていることは頭が痛い問題だ。
--- 老・成人保健事業【H17年度の予算額約9億6,000万円】
 
※  H11年度は受診者数20,685人で決算額は約6億6千万円(@31,900円)となっている。
コメント:この質問も事前に資料請求した「基本健康診査年度別受信者数」のデータをうまく活用したもの。一人当たりの健康診査費用を出しながら経費の増加を指摘したために、わかりやすく、ピンと来る質問だった。他の自治体の状況なども比較しながら、さらに突っ込んだ質問をすれば、武蔵野市の現状や問題点などがもっとはっきりしたように感じるが、持ち時間などの制約で難しかったかもしれない。

                                             


   2005 年 4 月 4 日(月)                                                                            
  H17年度予算特別委員会・・・3月22日(火)10:00〜14:20
                                              第5〜7款 労働費・農業費・商工費

ずっと予算特別委員会の傍聴シリーズを続けています。ここで再度審査日程を示します。

3/16(水):人件費と総括、歳入、第1款議会費
3/17(木):第2款 総務費
3/18(金):第3款 民生費、第4款 衛生費
3/22(火):第5〜7款 労働費・農業費・商工費    第8款 土木費  第9款 消防費
3/23(水):第10款 教育費  第11〜13款 公債費・諸支出金・予備費
                          4特別会計、水道事業会計、討論、採決


   前回の民生費・衛生費が巨額だったのに比べると、この日の前半は武蔵野市の予算額の全体の約1%、3つの款の予算合計は約5億2,000万円で、答弁する職員の方々の人数も一気に減りました。しかし、実施事業が商店会のキャンペーンやさくらまつりなど市民にも親しまれているものも多く、委員からの質問も具体的でわかりやすかったと思います。

該当する中身の主なものはこちらです。
第5款 労働費 ・・・この款(カン)の予算額合計 約4,800万円(全体の予算の約0.1%)
                               @この款に関わる職員の人件費・・・約2,300万円
                               A勤労者互助会の運営補助などの経費・・・約2,300万円
6款 農業費 ・・・この款の予算額合計 約4,600万円(全体の予算の約0.1%)
                               @この款に関わる職員の人件費・・・約2,200万円
                               A農業委員会の運営に要する経費・・・約800万円
                               B農業振興事業・市民農園の管理運営に関する経費・・・約1,000万円
7款 商工費 ・・・この款の予算額合計 約4億3,000万円(全体の約0.8%)
                               @商工振興事業などの経費・・・約1億3,400万円
                               A商工会館管理運営事業などの経費・・・約8,600万円
                               Bこの款に関わる職員の人件費・・・約8,400万円
                               C路線商業活性化特別支援事業関係・・・約1,300万円
                               D消費者対策に要する経費・・・約2,000万円     
       
   
私なりに参考になった質疑一覧
年の雇用対策としてハローワークとの提携について。・・東大和市では市役所の1階でハローワークと連携した若者への就職の情報提供などの相談会などを開催するとのことだが、本市の対応は?・・・向谷委員(共産)
(回答:生活経済課長)武蔵野商工会館などでハローワークの方々と市が相談会などを開催する予定だ。
コメント:これまでは市の前向きな答弁はなかったが、今回初めて具体的な取組みに結びついた。

コミュニティスタジオ(ハートランド富士見)の現状と今後について?・・・向谷・土屋(市民クラブ)・やすえ(自民)・島崎(自民)各委員
(回答:生活経済課長)H14年11月にオープンした武蔵境の商店会にあるスタジオで、効能はあるにしても日常的な賑わいまでは寄与できていない。専門委員を置き今後さらに検討を続ける。
(回答:市長)当初から3年やってうまくいかなければやめなさいと言っている。単に市が家賃だけを払っているだけでは駄目。物販+サービス(行政サービス・福祉サービス・医療サービス)を含めた新しい形を考えなければならない。
コメント:担当課長から比較的率直に現状の説明があった。新たに「専門委員(3月の私の一般質問で取り上げた)」も設置することがわかった。

商店会への未加入問題について?  特にチェーン店の加入が少ないと聞く、23区では加入を義務化する条例等を制定しているところもあるが本市の対応は?・・・・近藤(自民)・島崎各委員
(回答:環境生活部長)むしろ商店会へはチェーン店の方が加入している。東京都の商店会連合会で、商店会へは積極的に加入するようにという決議が採択されている。商店会連合会の調査では未加入率は市全体で11.8%と聞く。商店会連合会の理事会やイベントなどの機会に、商店会からの話を聞くように努力している。加入を義務化して条例を作る前に、商店会として主体的にやることがあると思う。それは@公明な会計基準をつくるA規約の整備をするB商店会の公的な役割をもっとアピールする。などで、こういった基本的なことをまず進める必要がある。
コメント:商店会の未加入率が全体の約1割以上であることがわかり、現状の商店会未加入問題の背景にある課題も整理して説明された。今後商店会として取り組まなければならないテーマが明確になったと思う。

吉祥寺のアンテナショップ「麦わら帽子」の現状と今後の他地区への展開、事業主の公募制について・・・近藤・やすえ・きくち(自民)各委員。
(回答:生活経済課長)H17年度に事業展開についての調査をする。H15にはお客さんへの聞き取り調査を行った。その結果、魅力的な演出・PR方法・情報力などの課題が明確になった。FFビルの地下の「お豆やさん」は売上げが厳しいため3月で撤退する。
(回答:市長)1店舗としては売上は上がっていて成功している。運営は現在は(有)武蔵野交流センター(助役が社長:市の出資200万円)が行い、店長が中心になってやっている。
コメント:事業主の公募制の提案は取り上げられなかった。公募についての市の消極的な姿勢は一貫している。1店舗として成功していると言っても市が家賃補助はしている訳で、昨年より改善された点や収支面など具体的な説明が全くなく、抽象的で不十分。

昨年のNHKの連続テレビ小説「天花」の補助金を支出した結果は?  吉祥寺ウェルカムキャンペーンの数値目標はあるか?・・・川名委員(民主・市民ネット)
(回答:市長)時期的に、地元が対応し切れなかった。調布市では「新撰組」のイベント会場を作った結果、赤字になっている。イベントの因果関係を数値で示すのは困難。可能なのは@駅の乗降客数A大型店売上日計表B定員制のある施設や店の入場数くらいだ。
コメント:イベントなどの結果についての検証が相変わらず甘い。今回も「天花」支援事業などはあまりパッとしなかったとのことだが、昨年の賀詞交歓会で、商工会議所会頭などが念頭挨拶で「天花」「新撰組」などの効果を大いに期待していたことを考えると、商店会や市としても反省点を整理して、今後に生かしていく必要があると思う。昨年も傍聴の感想として「長期的な活性化にはつながらないのでは」という疑問を書いたが、やはりマスコミなどで作られたブームは一過性で終わるということではないだろうか。
※「天花」応援事業補助金はH16年度予算600万円だったが、内390万円を使い残している(予算を補正した)。

吉祥寺サンロードのアーケード架け替えをして、天井のスクリーンに画像が出せるようになったが活用状況は?・・・土屋・川名各委員
(回答:生活経済課長)具体的に提案を出して欲しいと頼んであるが、まだ少ない。
(回答:市長)商店会で実施した事業だから、行政からはとやかく言えない。スクリーンに行政的な情報を載せろとも言えない。また、歩行者が天井のスクリーンの情報に気を取られてしまっては危険だ、ケガなどをしてはいけない。このアーケードの特徴は@通常のものより高さが高いAオープンエアー(屋根が開閉式)Bスクリーンが活用できるが主として色彩を変えて投影するくらい。
コメント:出来上がってから、歩行者がスクリーンの情報に気を取られては危険などと言うのは、どうかと思う。市だけでも合計約1億5,000万円の補助金(この他に国・都の補助金もあり)を出しているのだから、指示や命令はできないにしても、どのように活用しているかをチェックして、折角の設備の利用を促すことくらいはやるべきだと思う。

消費者相談で、相談件数はどのように推移し、啓発・啓蒙はどうやっているか?  悪質商法の中身は?・・・小野(公明)・梶(共産)・小林(公明)各委員
回答:生活経済課長)H15年−1,115件、H16年−1,657件、H17年−2,200件くらいになると予測している。半数が架空請求だ。老人会の生活相談やケアーマネージャーの連絡会などで啓発をしているところだ。悪質商法は、不当請求・マルチ商法などと多様化している。

ポイントシール事業について・・商店主が2%位負担するようになっているが、業種によって利益率が違うため、加盟しづらい業種がある。参加していない店に意見を聞いて、もっと拡がりを図るべきだと思うが対応は?・・・きくち委員
(回答:生活経済課長)そういったことはスタンプ事業を実際にやっている事業主等が検討すべきで、市が検討することではないと思う。
コメント:小売業の経験が豊富で現場を知っている人ならではの質問だと感じたが、課長の答弁は判で押したような中身だった。商店会の活性化を目的として始まった事業なのだから、このような意見を、ポイントシールを実施している事業主達に伝えることも、市の役割ではないかと思う。


                                             


  2005 年 4 月 6 日(水)                                                                            
H17年度予算特別委員会・・・3月22日(火)14:35〜20:15
                                           第8〜9款 土木費・消防費

   4日目の後半、土木費・消防費です。これらは特に計画性を要する費目だと思いますが、やり取りを聞いても各事業・施策の全体像は見えづらいものです。例えば、2款(カン)の総務費に入っている、防災安全センターの建設費は、H17年度は実施設計料として3,150万円しか計上されていませんが、実際の建設費の総額は28億円で、当初予算の20億円から8億円も増えています(総務委員会では公表済み。3/3にも書きました)。先日新聞で発表された武蔵野市の予算記事では、防災安全センターや新公共施設の建設費として1年分の数字だけが載っていて何の補足説明もなかったため、普通の読者はこれですべての建設費かと誤解してしまいそうです。大抵の施設の建設は何年にもまたがる事業なので、1つ1つの事業をわかりやすく俯瞰できる仕組みを検討するべきだと思います。
(※ 防災安全センターについては、設計料3,150万円だけでなく、H17年度の建設費として約5億500万円が計上されているのが判りましたので、上記の内容を一部訂正します    '05.4.14)

  該当する中身の主なものはこちらです。
第8款 土木費 ・・・この款(カン)の予算額合計 約76億,400万円(全体の予算の約13.9%)
@ 土木事業の共通事務に要する経費(職員の人件費など)・・・約1億2,100万円
A 交通対策費(違法駐車対策・ムーバス運行事業・放置自転車対策など)・・・約7億3,000万円
B 道路橋梁費(職員の人件費約3億2,000万円、道路維持補修・街路灯維持管理・道路新設改良事業・祥寺周辺再整備・交通バリアフリー事業など)・・・約12億2,300万円
C 都市計画費(職員の人件費約9億5,000万円・F&Fビル耐震改修・外装リニューアル事業補助金4億円・鉄道連続立体交差事業約5億9,000万円・吉祥寺駅周辺開発事業費約1億2,500万円・  武蔵境周辺開発事業費・・約6億3,200万円など)・・・約38億2,100万円
D 住宅費・・・約1億8,000万円
E 緑化公園費・・・約15億5,000万円他
第9款 消防費 ・・・この款の予算額合計 約20億8,500万円(全体の予算の約3.8%)
@ この款に関わる職員の人件費・・・約1億1,000万円
A 消防団の運営経費など・・・約6,800万円
B 防火水槽・消火栓などの経費・・・約3,500万円
C 災害対策費(防災施設整備事業約7,700万円・災害対策備蓄品など約2,600万円・直下型地震被害想定業務約840万円)・・・約1億5,000万円

第8〜9款 土木費・消防費

私なりに参考になった質疑一覧
ムーバス事業東小金井新路線について。利用者割合、その後の経過説明をして欲しい。旧路線の見直しも考えて、ムーバスのネットワークを完成するつもりはないか?「低床バス」「低公害車」の導入の考えはないか?・・・近藤(自民)・島崎(自民)・川名(民主)・小林(公明)・水野(民主)各委員
(回答:交通対策課長)バス停の数は武蔵野市・小金井市の比率は6:4。 昨年建設委員会で2回報告したほか、小金井市でもヒアリングを行った。
(回答:市長)旧路線の見直しは難しい。小型バスで現在「低床型」はない。低公害車は今後検討する。

ムーバスのデザイン決定の経緯、今後デザイン変更など考えているか?ラッピングバスの検討は?各路線番号などわかりやすくしてはどうか?・・・川名委員
(回答:市長)現在のムーバスはデザイン特別賞をもらい、斬新性がある。今後もデザインの安定性は保っていきたいので、デザイン変更もラッピングバスもやるつもりはない(車体の屋根にPRを入れたラッピングにしようかと考えたことはある)。広告料については、回数券にデパートの広告を入れて200万円の収入がある。路線番号の表示などについては、意見を参考にして今後検討する。
「ムーバスサミット」開催について、H16年度には「100万人突破キャンペーン」もやった。続けてイベントをやる意味があるのか?・・・大野委員(市民の党)
(回答:市長)違法駐車防止条例制定から15年になる。一緒に苦労した方々や他の自治体の首長などをお呼びしてシンポジウムをやりたい。
コメント:ムーバス関連質疑について
新路線の経過説明についてはほとんど回答らしい回答はなかった。一度公表した計画が、乗り入れ先(小金井市)の地元の異論で中断した訳だから、もっときちんとした説明をすべきだろう。「ムーバスサミット」については、2年続けてのイベント開催に疑問を感じる。

原文(4/6作成)
建築確認申請の問題について。昨年の6/8まで市としては何ら問題がないと言っていた建物が、その直後急に問題があると変わり、その理由も所有者には明確にされていない。何故か?  3月の一般質問で取り上げた時には、審査会で審査中なので答えられないとのことだったが、審査会で判断が出て、市が負けたと聞いている。・・・大野委員

訂正(4/9)
昨年の4月頃から地域の住民達から違反建築ではないかと市にクレームがあった建物について、市は何ら問題がないと言っていた。その後、6月初めになって市は急に違反があるという態度に変わった。今年3月の一般質問で取り上げた時には、審査会で審査中なので答えられないとのことだったが、その後審査会の判断が出て、市が負けたと聞いている。市がこのような不手際をやっておいて、地域の住民等にも説明が不十分では問題ではないか?  ・・・大野委員
(回答:市長)道義的にどうかということは、伝聞なので言えない。採決が出たのできちんと受け止める。
(回答・課長)建築確認を出したときは違反がなかった。その後、再度建物を見たときに地下の部分が最初の建築と違うとわかった。手続違反・計画変更として手続した。住民は3回来庁したので、説明はしている。
原文(4/6作成)
コメント:住民には3回説明したとのことだが、それで十分だったのか?  一度OKを出した建築確認を変更するのだから、なぜ覆ったか、もっと丁寧な説明をするべきではなかったのか?

訂正(4/9)
コメント:住民達から建物に問題があると指摘された時点で、なぜもっと適切な対応ができなかったのか、非常に疑問が残る。

耐震アドバイザー派遣が住宅の安全性の向上につながっているか?・・・小林委員
(回答:住宅対策課長)今年度派遣した内、耐震診断に進んだのが15件、その内耐震補強をしたのが5件。これまで派遣した85件の追跡調査で、15件が建替え済み(予定を含めると24件)という結果が出た。
コメント:昨年の12月の一般質問で私が取り上げたときの答弁よりも件数が若干増えている。3ヶ月間で進展したのかもしれないが、耐震アドバイザー派遣事業のこれまでのデータを、もう少し整理して説明してほしい。

まちづくり条例について、進捗はどうなっているか?・・・梶委員(共産)
(回答:都市計画部長)現在職員の検討チームを作り、検討委員会のメンバーをどうするかや、パブリックコメントなどについて研究している。
コメント:H17年度の大きな課題だが、行政側からはほとんど情報が出ていない。まだ委員会のメンバー決めの段階らしいが、条例の枠組みなど、方向性がどうなるのかなど、内々の検討だけでなく、もっと情報を出すべきだ。

防災安全センターの行政防災無線のデジタル化と被害想定について?・・・大野・川名各委員
(回答:防災安全課長)地域防災無線など億の単位が掛かる。H23年5月までにデジタル化に切り替える予定。
(回答:防災監)委託先はまだ決まっていないが、専門のノウハウを持っている民間の調査会社に委託(予算約880万円)する。直下型の被害想定を基に新たな地域防災計画を作成し、市民に公表する。
コメント:防災安全センターの建設予算28億円に無線機のデジタル化が予算として入っていないことがわかった。1つの事業計画の予算を継続的に俯瞰できないのは、単年度会計の盲点なので、始めにも述べたが、一連の施設建設関連などの経費をトータルに洗い出して説明する仕組みが必要だ。
※ 防災安全センターの建設費を安易に増やしたことについては、3/9にも触れました

武蔵境のJR高架化について。高架下の利用計画はどうなっているか?・・・島崎委員
(回答:まちづくり調整担当課長)JRと都で検討委員会を立ち上げたばかりで、高架下の利用可能な面積がまだ出ていない段階だが、庁内ではすでに検討委員会で「駐輪場・交流広場」など、いくつかの柱が出ている。今後もまちづくりの拠点として検討したい。
コメント:市民や商店などの意見を吸い上げるのは当然なのに、相変わらず行政主導(庁内や都・JRなど)で、水面下で大筋のプランを作っている。これではまちの活性化は難しい。

「人にやさしいみちづくり事業」の成果と扶桑通りの取り組み、都道との調整などについて・・・近藤・大野各委員
回答:(交通対策課長・市長)H13年度にこの事業の報告書をまとめたが、通り過ぎる車の速度が落ちていることがわかった。扶桑通りはH17年度に取り組む。女子大通りとの調整については都と相談しながらやる。
コメント:扶桑通りは道幅が狭いため、これまでのノウハウでは難しいと思う。現場の状況をリサーチした慎重なプラン作りが必要だ。

ブロック塀の改善は進んでいるか?・・・小林委員
(回答:市長)調査して約100件の危険個所があり、その内17件を補助金を出して改修した。
コメント:これも昨年12月に私が一般質問した時には、改修件数は8%との回答だった。その後3ヶ月間で倍の件数が改修されたということだろうか? 行政側のデータ的な裏付けに少し疑問を感じる。

マンションには火災報知器は設置しているか?・・・島崎各委員
(回答:防災監)把握していない。都からは指示・要請はない。

   この日は午前と午後で計5つの款(カン)を審議したのでかなりハードでした。上記の質疑の他に、吉祥寺南口再開発・吉祥寺グランドデザイン・吉祥寺駅エレベーター設置・吉祥寺の荷捌き場・違法駐車対策・自転車対策・桜堤団地改修・市営住宅の建て替え・街路灯照度アップ事業・プレイパーク・野鳥の森公園の整備・成蹊通りの北進計画・エコラボ塾・住まいの防犯・・・など生活に密着した質問が多く出ました。質問する側も答弁する側も、疲れがピークになり、答弁も段々、簡略になった気がします。じっと傍聴しているのもかなり疲れます。

   吉祥寺南口再開発やJR高架化事業・外環道路問題・まちづくり条例など、長期的な視野で住民と情報を共有し、検討するプロセスが大切なのは言うまでもないことのはず。しかし実際には、役所の中だけでドンドン物事が進んでいる。こういったやり方には強い疑問を感じる。行政側に住民からの意見に耳を傾ける姿勢が欲しい。地域の方々との合意形成に、もっと時間とエネルギーを傾けるべきではないだろうか。

                                             


   2005 年 4 月 10 日(日)                                                                            
質問・討論・資料などを掲載しました。

   
 次の資料を載せました。参照いただければ幸いです。

3月市議会(平成17年第1回定例会)での一般質問(速報版)
同市議会でのH17年度武蔵野市予算案に対する反対討論
激辛通信(活動レポート)第3号・・・H17年1月配布



   予算特別委員会の傍聴記はまだ1日分残っていますが、ノートの整理が出来ていないので、ちょっと中断します。ところで4/6の傍聴記で、質疑のやりとりを一部誤解していた部分があり、訂正しました。こちらでご確認下さい。


                                             


   2005 年 4 月 14 日(木)                                                                            
H17年度予算特別委員会・・・3月23日(水)10:00〜20:30頃
                                           第10款 教育費  
                                           第11〜13款 公債費・諸支出金・予備費
                                           4特別会計・水道事業会計・討論、採決


   「予算特別委員会シリーズ」もようやく最後、最終日の審議の状況です。審議の後、各会派のH17年度予算に対する賛成・反対討論があるので、昨年同様、夜9:00頃までかかると考えて臨みました。

 
教育費について該当する中身の主なものはこちらです。
第10款 教育費 ・・・この款(カン)の予算額合計 約58億5,500万円(全体の予算の約10.7%)
@ 教育行政全般の管理などに要する経費(主に職員などの人件費)・・・約3億6,700万円
A 教育指導費(情報教育指導約1億4,400万、セカンドスクール約1億3,300万他)
                                                                                                  ・・・約4億8,100万円
B 小学校費(学校管理費約9億4,200万、大野田小改築経費約1億2,100万など)
                                                                                               ・・・約12億4,300万円
C 中学校費(学校管理費約6億5,400万など)・・・約7億5,200万円  
D 心身障害教育費約6,900万円      
E 幼稚園費約8,600万円
F 社会教育費(職員の人件費約4億6,200万、学校解放事業約8,300万など)・・約6億6,300万円                                                                             
G 図書館費(人件費約2億9,300万、図書購入費7,200万など)・・・約4億3,300万円
H 市民会館費・約6,800万円 
I 保健体育費(人件費と市民体育大会など開催経費)・約1億400万円
J 体育施設費(財団法人スポーツ振興事業団への補助金など)・・・約8億円
K 学校給食費・・・約6億7,000万円 
L 学校給食共同調理場費・・・約9,600万円
など。

 
第10款 教育費(10:00〜18:30)
 ◎学校の安全と地域に開かれた学校
 「学校の安全対策」について委員からの質問が続きました。教育長は学校が置かれている現状に対して危機感を持ちながら、地域に開かれた学校のあり方も模索していきたい姿勢を示していました。両立は大変むずかしい課題ですが、学校を地域の中で孤立させてしまうのではなく、地域の方々の協力を得て出来る限りオープンな場所になるよう工夫していくことが大切だと思います。高齢化と少子化問題で、これからはますます地域での人とのつながりやコミュニケーション力が試される時代に入ったと言えるかもしれません。

 ◎私立学校との差別化
   武蔵野市でも私立学校に生徒が流出していることが問題になっています。教育長や担当部署でも明確な課題として取り組み始めた感があり、H17年度ではこれまでの「きょういく武蔵野」(広報誌)の見直しが具体的なテーマです。公立学校が変化している姿を市民にわかりやすく示すのは歓迎です。HPなどでも、各学校の特徴がはっきりとわかるような個性的な中身に工夫していくことも大切だと思います。

参考になった質疑一覧

市が独自に実施した学力テストについて・・・向谷・きくち・島崎各委員
(回答:指導課長)
都で実施した一斉学力テストでは問題用紙も回答用紙も返却されず、全体的な結果のみの返却だったが、市の独自テストはベネッセに委託し、全国的な位置づけがわかるようになっている。(都の設問には問題があると指摘されているが)市独自テストの「問題の内容」は学習要領の範囲で、ベネッセのノウハウで適切な設問になっていると思う。小5年生で4教科、中2年生で5教科で5月に結果が発表される。今後、個々の授業でテストの問題を取り上げる時間を持ち、学年で分析して今後の授業改善プランを作り、保護者にも説明する。

都の学力テスト・・・各学校の平均点で比較
市独自の学力テスト・・・基準値を設定してその到達度で比較

修学旅行について、京都・奈良で5〜6万円は高い。また生徒タクシーで神社をまわるのはどうかと思う。費用を抑える対策をすべき・・・小野・川名各委員
(回答:教育長)見直しのため、業者・校長・教職員で打合せをしている。
コメント:
以前、本会議で同様の質問があり、「見直す」とはっきりと答弁していたが、今回の教育長の答弁は簡単だった。全国的にも修学旅行費用については問題視されているので、見直しの検討には当然保護者も入れるべき。業者は打合せには入れず、ヒアリングだけで良いのではないだろうか?

@図書館のインターネット予約の予定は?・・・大野委員
Aリファレンスの現状は?図書館のどこでPRしているのかがわからない。・・・向谷委員
B新聞社のオンラインサービスについて・・・やすえ・島崎各委員
(回答:図書館長)
@今年(05年)の7月に新システムの導入し、HP検索時間の短縮が可能になる。AV(ビデオ・テープ類)は10月から予約可能に。来年1月からインターネット予約をスタートさせる。

A
中央図書館の3階で相談事業をやっている。リファレンス専門の係長も設置した。
B1館にインターネット専用PCを1台設置し、新聞社のオンラインサービスが利用できる仕組み
コメント:
@インターネット予約が来年の1月からというがわかったが、なぜ、今年の7月に一斉に始めることができないのだろうか?こういった事業にこそ、IT専門委員などの力を借りて集中してやるべきではないか?
A中央図書館の3階には時々行くが、リファレンスを積極的に進めている様子に気がついたことがない。これから改善していくつもりなのだろうか?館内での表示や標識をもっとわかりやすくする工夫が必要だと感じた。
Bインターネット予約もこの専用PCについても、概略をHPや図書館でのチラシ・掲示などで知らせるべきではないだろうか?言葉での説明では、今後の予定や仕組みがわかりにくい。

小中学校の学区制の見解について。別の学区へ通いたいという希望があった場合、現状では認められるのか?・・・土屋委員
(回答:教育企画課長)指定校変更の手続きをすれば認められる。

部活動が指導者不足で困難だと聞くが現状は?・・・土屋・小野各委員
(回答:指導課長)
外部指導員の制度を取り入れ、一部の学校ではスタートさせている。指導員の登録リストを作っているが、個人種目の人材は多いが、学校側は団体競技の人材を求めていて、需要と供給にミスマッチがある。平日に活動できる指導員の確保もむずかしい。現状では人員の穴ができたところを補充し、今ある部活をつぶさないように努力している。

中学校の業者の「デリバリーランチ」の状況は?・・・川名・小林各委員
(回答:給食課長)
栄養的には給食のような中身はむずかしいが、今後、中学校には支援策を考えていき、安全性重視でやっていきたい。保護者へはデリバリーランチ実施の際にはチラシなどで知らせている。
・三中は検討中で、来年度早めに実施する。
・五中ではこれまでやっていたパン屋さんがやめたいと言ってきた。
・二中・六中はバランス良い弁当が実施できている。
コメント:
五中では、弁当業者撤退の話があることがわかった。結局業者任せでこれまでと何も変わっていない。第4期長期計画策定過程で、市議会の中でもあれだけ論議された課題が、全く何も改善されていないのは納得できない。

シックハウス対策専門委員の活動内容は?・・・向谷委員
(回答:教育部長)
4月から6ヶ月間、月1回の「シックハウス検討委員会」に出て関係部署との打合せに参加してもらう。(6ヶ月で60万円の報酬)
コメント:
月1回の委員会に出るだけが仕事なら、「委員」ではなぜダメなのかがわからない。「専門委員」として委嘱すれば月10万円の報酬になる(「委員」だと1回の報酬でよい。)。「委員」以上の役割が見えない。

(公立学校の良さをアピールするための)教育のPR誌の発行について?・・・土屋・やすえ・大野各委員
(回答:教育企画課長)
「教育むさしの」の特集号として発行させたいと考えている。現在、若手の研究チームを作り、イメージ面などリフレッシュさせたいと検討中。

セカンドスクールの指導員の募集について?・・・小野委員
(回答:指導課長)
選抜は、教員免許保持者か養成過程にある人が対象。校長に決定権がある。近隣の大学などにも広報活動をしている。

@中学校の教科書選定について・・・梶委員
A教科書選定調査委員のメンバーについて・・・島崎委員
(回答:教育長)
教育委員会の権限で選定していく。直接利害関係者は委員に加われない。今後は5〜6月に回覧などして協議会で検討した結果選ばれた教科書を中央図書館などで展示し、7・8月に教育委員会定例会で決める。
コメント:
島崎委員が東郷平八郎(    )を取り上げ絶賛したのを受け、市長も世界的な人物と評価したのには驚かされた。同委員は予算特別委員会の場を、自分の政治的な見解を吐露する機会と考えているようだ。生徒の学習発表資料などまで細かくチェックし、委員会などでその文章を読み上げたりする姿勢には、子供達まで自分たちの考えの枠に押さえ込もうとする、ある種マニアックな雰囲気を感じる。

武蔵高校の「中高一貫校」の取り組み状況について・・・きくち委員
(回答:教育長)
中学は120名で3学級となる予定。設置者は東京都だが、市内の地域の中学校と連携して欲しいと要望を出している(交換授業や連合行事など)。
 
   この日は、午後6:30で教育費の質疑が終了し、その後第11〜13款の公債費・諸支出金・予備費・4特別会計・水道事業会計についての質疑があり、午後8:30頃から討論・採決となりました。さらに3/28に本会議での討論・採決が行われ、賛成多数で可決されました。

   H17年度予算案について、各会派や会派に所属しない議員の賛否、賛成・反対討論をしたかどうかを下記の表にまとめました。4/10のところでもお知らせしましたが、私の反対討論の内容はこちらです。

各会派のH17年度予算に対する態度
会  派 一般会計 下水道事業 国保事業 老人保健事業 介護保険事業 水道事業 討論の有無 本会議での討論者
自民 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 島崎議員
民主 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 川名議員
市民クラブ 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 土屋議員
公明 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 小林議員
共産 反対 賛成 反対 賛成 賛成 賛成 梶議員
市民の党 反対 反対 反対 反対 反対 反対 大野議員
会派に属さない議員(桜井議員) 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 賛成 × −−−
会派に属さない議員(三宅) 反対 反対 反対 反対 反対 反対 三宅



                                             


   2005 年 4 月 19 日(火)                                                                            
最近気になるニュース(1)

   先日突然亡くなられたフォーク歌手の高田渡さんは、武蔵野市中町の古いアパートにお住まいで、数年前までは愛犬を連れて散歩されているのを時々お見かけしました。最近犬は一緒ではないようでしたが、たまにテレビに出演されているのを見ると、ご本人は一時より随分元気になられて、声にも張りが戻ったように思っていたのに、まことに残念です。合掌。

             □△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○□△○

   このところマスコミ関連で気になるニュースがいくつかありましたので、少し書いてみたいと思います。
1)朝日新聞社長は責任を取るべき
   週刊文春が2週連続で報じた「週刊朝日が武富士から5千万円もらっていた」というスクープについて、他のメディアは文春の記事を紹介する程度で、あまり話題が広がっているとは感じられませんが、「朝日よ、お前もか!」という気持です。朝日新聞は急に記事にして、いろいろ言い訳しましたが、全く説得力がありませんでした。何と言っても文春が発売される前日になって、慌てて事実を公表したからです。

   週刊朝日と朝日新聞が一体であることを疑う人はいないのに、「箱島信一社長(経済部出身)は責任をとって直ちに辞めよ」という声が盛り上がらないのはなぜでしょうか。他のマスコミも似たり寄ったりの弱味があるからでしょうか。すぐに思いつくのは、個人の預金金利は10年以上ゼロ同然が続く一方、消費者金融やクレジットカードのキャッシング
などの貸出金利はバブルの頃から高率に張り付いていて、金融業界は個人の得るべき利益(利息分)の大部分を自分達のものとしているのに、大手マスコミでは殆ど報じられないことです。闇の癒着があることを改めて感じました。銀行・消費者金融業界に限った話ではないはずで、読者・視聴者は増々ニュースを疑ってかかる必要がありそうです。

   朝日新聞と言えば、4年前のNHKの番組「 ETV2001シリーズ・戦争をどう裁くか」の番組について、自民党特に安倍・中川両衆院議員から、放送前に圧力が掛けられたのではないかと1月に報じた問題で(この日記でも取り上げました)、NHKや自民党から申し入れや公開質問状(  )が出ているようですが、朝日新聞は一度紙上で回答したきりで、その後は一向に明確な返事をしていないようです(   )。裁判になったら出すという腹づもりかも知れませんが、ここは恥を忍んで(過去に朝日は無断で録音したものを当事者の一方に聞かせたことで問題になり「   」、その後録音するときは必ず了解を得てからにするとしたようです)、録音テープなりメモリーカードなりを公開して、黒白をハッキリさせてもらいたいものです。個人的にはNHKの理事や両代議士の嘘を明らかにしてもらいたいと思います。


   次回はNHKクローズアップ現代(卒業式、入学式における日の丸・君が代斉唱問題)のことなどを取り上げてみたいと思います。

                                             


   2005 年 4 月 22 日(金)                                                                            
最近気になるニュース(2)

   4/19に「朝日新聞の社長は武富士問題で責任を取るべきだ」と書いた途端、偶然ですが丁度その日に5千万円の返金と幹部の処分を発表しました。但し、社長を3カ月間減給3割というのでは処分とも言えないような気がします。

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2)都教委・自民党などの「クローズアップ現代」批判には全く根拠がない
   3月28日に放送された、同番組の「国旗国家 卒業式で何が起きているのか」について、都議会自民党は批判声明を出し、東京都の教育委員会はNHKに遺憾の申し入れをしたということです。(参考ページ

   いろいろ問題のあるNHKですが、「クローズアップ現代」は最も好きな番組の一つです。もちろん週4回もあるので、内容や質にバラツキはありますが、感心することもしばしばです。年に何回か司会の国谷裕子さんは長期のお休みを取りますが、その間の代わりの人の司会では、番組の雰囲気が
がらりと変わり、魅力も半減すると感じるのは私だけではないと思います。国谷さんの個性でもっている面がかなりあると言えるのではないでしょうか。

   さて、この日は私も番組を見ました。録画しなかったので100%正確に憶えてはいませんが、横槍が入ることも意識した慎重な番組作りで、自民党などの言う「著しくバランスを欠いている」というような部分は全くなかったと思います。下町のある都立高校をじっくり取材して(これには都教委の口添えもあったらしく、「せっかく協力してやったのに何だ」ということもあるらしい)、先生や校長の心情を引き出していました。何人かの先生がインタビューに答えていましたが、先生たちは「自分は君が代斉唱時に起立することに抵抗はないが、敢えてそうしないという人を処分するというのは理解できない」という点で、考えが共通していました。大部分の教師もそういう考えなので、自然にそうなったと思います。校長たちも違反者が出ないよう気苦労を重ねていて、学校全体が重苦しい雰囲気に包まれているのが、わかりました。
   横山教育長もかなりの時間、国谷さんに問われて答えていました。「良心(内心)の自由は認めるが、公の儀式で規律を乱すことは許されない」というもので、全然納得できませんでした。ハレンチ事件を起こす教師が続出していますが、そういう連中は実名を出して、ドンドン馘にするなどの処分をすればよいでしょう。そういうことと、この問題を同列にしてほしくありません。

   番組の個々の部分には、偏向もツケ入れられる隙もなかったと考えます。しかし番組全体から、あるいは国谷さんの表情から「憲法で認められた自由よりもセレモニーを優先し、処分までするというのは変だ」という気分、印象はにじみ出ていました。しかしそれはそれでいいのだと思います。材料は提供するが、判断は視聴者に任せるというルールでよいのではないでしょうか。

   思い出すのは昨年のプロ野球パリーグ存続をめぐる大騒ぎの時、逃げ回って何もしない根来コミッショナーに国谷さんが同番組でインタビューした時のことです。丁寧な言葉で「こんなことで良いのでしょうか」と訊いていただけでしたが、表情などから「この人は信用できない」と考えていることが十分に分かりました。ニュースステーションをやっていた頃の久米宏氏が、直接的には何も言わなくても自民党支持ではないことは明らかでした。テレビとはそういうメディアであり、自民党なども言葉以外の部分で感じるからこそ騒ぐのでしょうが、批判以上のことは出来ない筈です。また今回批判している人たちの大部分は、ロクに番組を見もしないで人の尻馬に乗って大騒ぎしていると考えて間違いありません(私もこのHPについて過去何度も批判された経験がありますが、聞いてみると実際にこのHPをきちんと読んで批判している人はごくわずかで、その他の人は伝聞で批判している場合がほとんどで、大変ビックリしました)。またまたNHKの理事どもが米長邦雄などの愚かなオドシに屈して説明に走り回ったり、制作現場のスタッフが萎縮したりしないことを心から望みます。

   石原都知事のもと、東京都教育委員会のやり方を見ていて、20年以上前の「羊たちの季節」(題名も不正確かも知れませんが、日テレ系列で放送したドキュメンタリー番組で、ギャラクシー賞か何かの賞を受賞したはずです)という古い番組を思い出しました。愛知県の公立小学校を取材した番組で、雨の日も小学生に日の丸掲揚台に向かって敬礼させるという一場面が、今でも強く印象に残っています。愛知や千葉の教育が最近どうなっているか、あまり聞きませんが、日の丸・君が代を巡って、東京都と同じようなことをやっているのは広島県ぐらいのようです。早く常識を取り戻して欲しいものです。

                                             


   2005 年 4 月 26 日(火)                                                                            
   昨日午前9時過ぎに発生した、JR西日本福知山線脱線事故は目をそむけたくなるような悲惨な状況で、被害者や家族の怒り、悲しみは察するに余りあります。新たに、事故直前の伊丹駅でのオーバーランは8mではなく、本当は車両2両分の40mだったのに、運転手の要望で口裏合わせし、車掌がウソの報告をしていたことも明らかになりました。
   JR西日本では早い段階で置き石が主原因のように主張したり、病院に見舞いに訪れた幹部が、背広のポケットに両手を突っ込んだままだったりと報じられたりで、どこまで事故と正面から向き合おうとしているのか疑問です。
   事故原因を運転手の資質や技術の未熟さだけのせいにすることなく、組織の安全管理上の問題や、軽量化された車両の問題など、徹底的に究明してほしいと思います。これから事故調査委員会が出来るのでしょうが、JR寄りでない、第三者が中心となって厳しく真相に迫ってもらわなければ、犠牲者は浮かばれません。
   脱線車両は反対線路にも大きく乗り上げていましたが、緊急防護無線連絡により対向電車は現場に接近する前に急停車し、二次災害を免れたのは僅かな救いでした。
 

最近気になるニュース(3)

3)ライブドア VS フジテレビ   株を上げたのは?
   北尾という偉そうな人が出てきてから急に話がつまらなくなり、結局「大人の解決」とやらで、2月以来の大騒動は一件落着という様相です。「誰が得したか、損したか」などとも言われたりしましたが、今ではこの話題そのものが急速に過去のものになりつつあります。現時点で私なりに感想をまとめてみますと、

@ 結局今回の結末は、孫正義ソフトバンク会長らがテレビ朝日の株を買収しようとした(北尾氏も孫氏の下で画策した)時とそっくりなのではと思います。ライブドアがニッポン放送株を取得価格でフジに買い取ってもらうというのは、テレビ朝日の時のケースと同じです。またライブドアはフジに第三者割り当て増資を引き受けさせることで、440億円の出資金を得ることになり、この点は先のケースとは違いますが、フジとライブドアの業務提携が進むことなど到底考えられず、ライブドアは金を貰って体よく門前払いされたと言えるのではないでしょうか。

A あれほどテレビに出まくっていた堀江社長は急に口をつむぐようになり、「マスコミは発言の一部をつまみ食いするだけで真意を伝えていない」「妄想だ」などとマスコミ批判することが多くなりましたが、過去の自分の言動に責任を取らない、情けない言い訳でした。またメディア事業に対するビジョンなどなく、「女子アナを云々」など、発想には相変わらず幼稚な面が見られます。しかし堀江氏がその程度の人物としても、かつての横井英樹などとは違い、単なるIT乗っ取り屋とは違うでしょう。新しい扉を開けた経営者として記憶されると思います。

B 去年はプロ野球への参入を試みて、何事にもつるんで行動するオーナーや球団社長などの、嫌らしさや無能さを、古田選手会長と共に結果的に明らかにした堀江社長ですが、今回は標的としたフジ・サンケイグループを含め、企業のトップ連中には緊張感も哲学もなく、仲間内のもたれ合い経営を続けていることを暴露しました。フジ側は「電波の公共性」などを持ち出していましたが、他局を含めロクでもないバラエティばかり作ってきて、そんな偉そうなことを言える立場ではないと思います。またフジテレビやニッポン放送では、この件の途中経過がニュースとして取り上げられることも殆どなく、マイクを向けられた社員も大部分が何も答えず逃げ去るような有様で、このグループの度量の狭さ、客観的に見つめようとする姿勢の無さを改めて感じました。

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   私は個人的にはライブドアがニッポン放送の経営権を握った方が面白かったのではと思います。「焦土作戦」が噂されましたが、余程のことがない限り、平均年収推定1,164万円(平均年齢39.4歳)のニッポン放送の社員が簡単に辞めるとは思えません。ライブドアが経営権を握れば、泥縄式でも何かメディア融合のチエ、新しい動きがが出ていたかも知れません。

   共同記者会見ではスタイルの違いが目立ちました。堀江氏は相変わらずTPOを無視した、Tシャツ姿で現われました。しかしここまで徹底すると、ひとつのスタイルと言えるかも知れません。
   フジの日枝社長がキレイ事を並べた原稿を読み上げたのに比べ、堀江氏は、内容には目新しさは少なかったものの、原稿なしで堀江節をまくし立てそれなりに迫力がありました。ニッポン放送の亀渕社長も原稿なしで喋っていたようでしたが、「堀江さんとは別の形でお会いしたかった」と、猫なで声で話すのでちょっと気持が悪くなりました。