2005年3月市議会(第1回定例会)での一般質問


今回の一般質問の大きな項目は2つです。
1. 本市の専門委員について
2. 本市の委員会・審議会等の委員の決め方・市民公募枠の拡充などについて


○14番(三宅英子君) 
まず、一般質問に入る前に一言つけ加えたいと思います。3月4日金曜日の梶議員の質問に対する市長の答弁の内容についてです。大変僣越なんですけれども、多分、市長の勘違いだとは思うのですが、昨年の総務委員会でも同様の発言がありましたので、この場おかりしてお伝えします。どうぞ御確認ください。市長は、関東大震災で多くの犠牲者が出たのは昌平黌であると説明されていましたが、正しくは墨田区本所の陸軍被服廠跡、現在の横網町公園です。わかっていらっしゃると思いますが、たびたび傍聴していて、そのお話を聞きましたので、この場をかりてお伝えしたいと思います。


 さて、本題であります一般質問に入らせていただきます。

 指定管理者制度の導入、民間人の中途採用など、地方自治体のこれまでの業務のあり方が今、大きく変わろうとしています。武蔵野市には、これまで専門委員の制度がありましたが、昨年12月に新たに一般職の任期付職員の採用に関する条例が採択され、民間からの期間限定の一般職員の採用が可能になりました。また、自治体の各事業計画の基本方針となる、いわゆる長期計画策定に関しても、他の自治体では市民公募委員を採用するケースがふえて、平成11年から12年度に長期計画を策定した都内の21の自治体のうち、約86%に当たる18の自治体で市民公募委員を採用しているそうです。

 さて、武蔵野市では、長期計画策定以外にも、付属委員会、私的諮問機関を含め、平成15年度中に設置された委員会等の数は80を超えています。平成10年から11年度には、委員会の数は56ありましたので、5年間で約1.4倍の数となったわけです。これらの委員会・審議会等は、もちろん市の基本的な施策を決定するためのプロセスとして重要な役割があり、単なるお飾り的な存在であってはならないと思います。

 今回は、これらに関連する大きな2つの質問を行いたいと思います。

 まず、1番目のテーマは、本市の専門委員についてです。専門委員とは、地方自治法に定められたもので、市長の権限で専門知識を擁する学識経験者を選任し、特定の仕事を委託することができる制度です。市の規則によって定められた部署と業務のみに限定されていて、武蔵野市の場合は11の部署に合計14名の専門委員を設置できることになっていますが、現在は3つのポストにあきがあり、全部で11人の専門委員がいます。これらの方々は、それぞれ委嘱されたテーマについての専門的なアドバイスや研究・報告などを行うことになっていますが、勤務時間や仕事をする場所などは特に決まりはないとのことです。

 これに対して、先ほど述べた一般職の任期付職員とは、民間企業などで専門的な知識や経験を持った方々を市の一般職員として中途採用できる制度で、任期は原則3年間、最長でも5年までで、その間はフルタイマーとして武蔵野市で働くというものです。専門委員と、この任期付職員の制度は、少し似通っていますが、基本的な点で異なっています。任期付一般職員が、任期内は他の職員の方々と同一の勤務条件で働くのに対して、専門委員は非常勤で、本業が別にあってもよく、勤務体制などには特に決まりがない。また、報酬は月額約36万円以内なら、市長が決めることができるなど、随分柔軟な制度になっています。また、任期は1年となっていますが、再任も可能なため、任期付職員の場合のように最長5年までというような制限もありません。しかし、専門委員には、市長に提出した答申書や報告書が原則的には公表されるという決まりが適用されます。

 そこで、まず、本市の専門委員について3つの質問をしたいと思います。

 1番、先日、本市の専門委員の名簿を調べたいと思い、いろいろ問い合わせて、結局、総務課に名簿がありました。専門委員の名簿は事務報告書にもなく、庁内の電話帳に記載されている方もごく一部です。私の場合は、あちこち探さないと名簿を入手できなかったのですが、現在、専門委員の名簿はどのように公表されているのでしょうかお答えください。

 2番、市の規則によると、専門委員からの答申や報告は原則として公表するとなっています。これまで私が知っているのは、企画調整課の所管する公会計制度研究専門委員の方の報告書と、ごみ総合対策課の専門委員が、ごみ便利帳など、ごみの有料化に向けてアドバイスしたということぐらいで、他の方々については、報告書や活動については余り記憶にありません。そこで、現在の9つの部署の11人の専門委員が平成16年度の1年間にどの程度勤務しているかと、それぞれの方の実績や報告書の発表状況などについてもお聞かせください。公会計制度研究専門委員の場合は、勤務状況だけで結構です。

 .現在の専門委員は、これから述べる11名です。まず、都市整備部用地課に用地買収対策のための弁護士が2名。2番目は、企画調整課に1名。3番目は、緑化環境センターに1名。4番目は、情報管理課にIT専門委員が1名。5番目は、教育企画課に大野田小学校改築関連に1名と、教育施策関連に前教育長が1名。6番目は、子ども家庭課に前0123アドバイザーの方が1名。7番目は、図書館に前図書館長が1名。9番目は、教育部指導課に大野田小学校教育活動研究関係に1名。10番目に、ごみ総合対策課に前市議が1名。これで合計11名です。

 本市の規則には、それぞれの委員の抽象的なテーマは掲げられていますが、具体的な役割がいま一つピンと来ません。市長がこれらの専門委員を選んだ理由と、具体的に何をやっているのか活動状況をお聞かせください。

 次に、大きな2番目の質問に入ります。2番、本市の委員会・審議会等の委員の決め方、市民公募枠の拡充などについて。

 最近の新聞史上、で中央省庁の審議会などの委員のポストの約4割がかけ持ちの委員で占められていることなどが報じられました。審議会は、国民の多様な意見を政策に反映させるために、法律に基づいて設置されているはずですが、実態は審議会の委員が行政側にとって都合のよい人選になっていることが明らかになりました。

 私が武蔵野市の委員会等のメンバーについて疑問に思ったのは、平成11年の今から6年前くらいのことです。このころ、情報公開条例について少し勉強していて、武蔵野市の情報公開関係の委員会のメンバーが特定の団体、例えば青年会議所や医師会などからの選出が、昭和61年ごろから指定席化していることに気がつきました。

 そこで、小さな1番目の質問です。

 1)平成14年以降、3年間の本市の131の委員会の委員や出資団体の理事、評議員、幹事等を調べました。市長や市議、現職の職員を除きましたが、これらのデータを収集し、分析して、次のようなことがわかりました。

 @すべての委員のポストの合計数は1,512で、委員の実数は1,058名でした。

 A3つ以上の委員会をかけ持ちしている学者や有識者などが110名いました。しかも、その110名で443の委員のポストを分けています。全体の約29%に当たりました。

 B委員の肩書を調べたところ、商工会議所、青年会議所、商店会連合などの商工関係、医師会、歯科医師会、薬剤師会などの医療関係、民生児童委員、日赤奉仕団などの特定の団体のメンバーの割合が非常に高い。

 C委員のかけ持ちランキングを出したところ、1位は、13もの委員会の委員を兼任している民生児童委員の方。2位は、9つの委員会の委員を兼任している商店会連合会の方。3位は、8つの委員会を兼任しているコミュニティ協議会関係の方などでした。このほか、ランキングの10位までには、医師会関係、歯科医師会関係、日赤奉仕団、老人クラブ連合会、商工会議所の方などがいます。

 D前述のかけ持ちランキング10位までに入っている人物で、昨年11月に設置された武蔵野市特別職報酬等審議会のメンバーになっている人は4人もいて、メンバー10人のうち4割が常連の顔ぶれに集中していることがわかった。

 Eこの報酬等審議会の名簿を見ると、医師会、商工会議所、青年会議所など、まちの名士やおなじみの団体のメンバーの割合が多い。平成3年の報酬審議会でも、これらの団体の委員が指定席となっている。市民の立場は、コミュニティ研究連絡会会長の1名だけ。特別職の報酬等を検討するなら、労働組合関係者が加わるのは当然としても、もっと民間企業に勤める市民の方などのメンバーをふやすことが必要である。

 さらに、次のようなケースがあります。

 F平成15年4月には、既に緑化環境センターで市の専門委員となっている方が、平成15年8月に始まった武蔵野市環境市民会議で公募委員2名の枠のうちの1名として選考されている。市長から選任され、市の一定の業務を任されている専門委員は、一般の市民とは言えない。

 G武蔵野市公立保育園改革評価委員会の委員になった保護者は、昨年8月1日の市報では保護者代表と書かれていたが、昨年9月8日の文教委員会で他の議員の指摘で、保護者代表というのは間違いであったとの説明が担当者からあった。その前の公立保育園のあり方を考える委員会でも、この保護者の方は委員となっていて、このときも保護者代表と書かれていて、後から訂正されたとの話だった。同じ委員の選任で、二度もこのような不透明な経緯が生じるとは、奇妙である。また、この方も3年間で4つの委員会の委員を兼ねている。

 H長年、本市の委員を務め、3年間で7つの委員会の委員を兼任している歯科医師会の方の場合、80歳を超えた高齢で、その弟も他の委員会の委員になっている。また、これ以外にも、御夫婦や親族で幾つもの委員会の委員になっているケースがある。

 I出資団体の理事・評議員などには、長年やっている人、他の委員会の委員を兼ねている人が多く、会議でほとんど発言しない人もいる。都計審でも同様で、長年委員を務めている方や団体などの代表者からの発言がほとんど聞かれない。都計審のメンバーで、他の委員会の委員を5つもかけ持ちしている方は、会議を欠席することが多い。

 J昨年3月末で債務超過などで解散した本市の第三セクター、株式会社F・Fショッピングセンターの幹事だった市の元職員の方が、翌日4月1日には、市の出資団体の開発公社の幹事におさまっている。

 K過去に、市長選挙のチラシの中で市長と対談したエッセイストの方が、その後複数の委員会等の委員になっている。

 以上、わかっただけでも、これだけの具体例がありました。選挙で選ばれた市長が委員会などの委員に自分の気に入った方を選任するというのは、一定の常識の範囲内なら認められることかもしれません。しかし、今回、私が調べた結果のように、委員会のかなりの数の委員が市長のお気に入りのメンバーで占められ、固定化しているということになると、これは大きな問題で、これでは幅広い市民の声が反映されません。委員会の存在が形骸化していて、仲間内行政と言われてもいたし方がないのではないでしょうか。

 このような状況を打破するために、国が既に実施している審議会の運営指針、兼職制限4つまで。任期は原則2年で、継続10年までとし、高齢者は選任しないなどのように、本市でも委員等の選任基準を明確にすることが必要だと思いますが、市長はどのようにお考えになりますか。

 また、委員のかけ持ちを防ぐために、庁内で統合したデータベースなどをつくったり、例えば先ほど述べた新聞報道でも示されているように、委員の選任についても、その人を選ぶ理由やそれぞれの経歴をホームページなどで事前に公表するなど、透明性を高めるべきだと考えます。この点についても、それぞれ明確に御答弁ください。

 次に、小さな2番目の質問です。2)市民公募枠の拡充と委員会の公開などについてです。

 最近、答申が出ました武蔵野市行財政改革検討委員会の報告書を拝見しました。なかなかわかりやすく、明快な分析で、この中身のすべてを受け入れることはできませんが、公会計制度研究専門委員の一貫性ある仕事ぶりには、敬服の念を持ちます。ただし、幾つか重要な部分で問題点を見つけましたので、これについてお答えいただきたいと思います。

 @この報告書の19ページには、付属機関と私的諮問機関の公募委員の数はそれぞれ6名、110名と表示されています。しかし、内訳を見てみますと、私的諮問機関の人数には、まちづくり推進課と緑化環境センターの4つのワークショップなどの参加者が85名もカウントされていました。担当の2つの課に問い合わせたところ、この方たちは委員ではなく、参加者だと、そういう説明がありました。また、図書館運営委員会の委員と選書部会の委員は、運営委員でなければ選書部会の委員になれないのに、実質3名が2つの委員会に所属している形になり、6名と、倍の人数を計上しています。これらを考慮すると、報告書にある110名から88名を差し引いた22名が正確な数となり、全体に占める公募委員の比率は、報告書に記載された12.7%から一気に2.5%と、がくんと下がります。このようなデータのつくり方は問題です。武蔵野市の委員会の公募実態とかけ離れた数字になっていますので、早急な訂正を求めます。市長の今後の対応をお尋ねします。

 A同じく行財政改革検討委員会の報告書で、公募委員の拡充を図るべきであると指摘されていますが、市長としては、これをどのように実現させていくつもりですか、具体的なプランをお尋ねします。また、これを推進させる担当部署はどこでしょうか。

 B昨年の第四期基本構想・長期計画の市議会での議論の中で、長期計画を分科会方式でやるというやり方もあるとの市長の発言がありました。今後の長期計画の策定に関して、委員の人数、策定方法など、修正する余地があると考えているのでしょうか。どのような方向性が考えられるのか、次の調整計画から実施するのか具体的に御説明ください。

 C最近の本市の委員会は、傍聴できないものや、議事録なども発言者名が公開されないものが多いと感じています。例えば、農水省跡地利用施設建設基本計画策定委員会では、傍聴もできず、議事録でも委員名は非公開でした。行財政改革検討委員会の報告書でも、審議会等については市政の透明性の確保を図る重要な手段であることから、公募委員の拡充を図るとともに、会議情報のより一層の公開を図るべきであると指摘されています。

 そこで、下記の3つの提案をしたいと思います。

 まず、公募委員の応募人数やパブリックコメントの応募数・内容をその都度発表する。次に、委員会の公開は原則とし、傍聴手続も、当日、簡単にできるように改善する。最後に、委員会等の議事録・要録の発表の際、委員名は原則公開とする。以上が提案です。委員として任命されたからには、名前も発言も公表されることは前提条件のはずです。委員になったけれども、匿名で発言を公開してほしいというのでは、余りにも無責任だと思います。

 最後に、自分なりの率直な意見をつけ加えます。市長は今まで、自分に反対するような人は委員にしないとか、予算に反対する議員には市政に口出しする権利がないかのような発言を何度もおっしゃっていますよね。私は、こういった姿勢にある種の狭量さを強く感じます。イエスマンや物を言わない人ばかりを集めていたのでは、市役所の中が今、問題になっているグループ企業と同じ体質になってしまうのではないだろうかと危惧しています。批判的な声も含めて、もっと幅広く市民の意見を聞く度量が必要だし、市としてそういった仕組みや体制をきちんとつくることが大切ではないでしょうか。これまでの市議会の常任委員会での陳情審査などを見ていると、市長はまるで、市のやり方に反対する人は敵で、賛成する人は味方であるような態度をとることがあります。市民を敵と味方に色分けするという、こういった発想からは、新しいものは生まれにくい、そういうふうに強く感じます。

 以上で私の壇上での一般質問を終わります。

○市 長(土屋正忠君)  
今の御質問に逐次お答え申し上げますが、まずその前提として申し上げておかなければならないのは、今、御質問いただいたことの大部分は、庁の執行権に関することで、裁量の範囲の中のことをいろいろ御質問いただきました。したがって、公選で選ばれた市長が、とりわけ最近のようにマニフェストをしっかりやろうというような時代になればなるほど、選挙民に直接選挙という洗礼を通じて約束したことについて、それを実現させていくということは当然のことですから、好むとか好まないとかという、そういうウエットな話ではなくて、自分の考え方を理解してくれる人、あるいは正確に伝達してくれる人、こういう人を中心に物事を考えていくということは当然のことであります。

 アメリカの大統領選挙などはもっと徹底しておりまして、大統領が選ばれると、全体で300ぐらいのいわゆる政治的任命ポストが全部かわるわけであります。武蔵野市に限らず、日本の場合には、官僚制はそのままにして、その上でさまざまな選挙で選ばれた市長が、あるいは選挙で選ばれた国会議員、大臣が、自分たちの選ばれた理由、選挙民に対する約束ごとを実現しようとするわけですから、当然、官僚に対する具体的な指導・指摘、そしてまた、それに伴って、さまざまなことを進める際の周知を集めるための審議会や、あるいはさまざまな市民参加の手法、あるいは専門委員、こういうふうなスタッフを使っていくということは当然のことであります。そうしなければ、選挙している意味がないわけですから。

 ですから、これは市会議員も市長も、当然のことながら自分たちが選挙民に約束したことを実現するためには、今の質問の非常にウエットなところは、好きとか嫌いとかお好みとか名士とかおなじみとか、そういう表現をたくさん使っておりますけれども、そういうウエットなお涙ちょうだい的な発言ではなくて、選挙で選ばれた人間が自分が考えていることを政策化し、実現するためには、どのような付属機関なり、あるいは委員会なりつくっていくかという、こういう基本的な政治のテーマですから、そういうテーマに従って、まず粛々とやっているということを申し上げたいと存じます。

 それから、逐次お答え申し上げいきたいと思いますが、まず専門委員についての御質問がございました。

 専門委員については、その根拠は地方自治法でございますけれども、これは先ほど申しましたように、いわゆる日本の官僚制度というのは、継続性、中立性、そして安定性をたっとぶということを念頭に置いていますから、市長がかわったからといって、例えば部課長がかわるなんてことはありません。部課長は、そっくりそのまま引き継ぐわけであります。私も前の市長から引き継ぎました。もちろん、部課長はそれぞれ一生懸命頑張ってくれて、責任機構として全職員に対して指揮監督しながら有機体としてやってくれているわけでありますけれども、どうしても市役所のフルタイムの部課長だけでは、なかなか専門性のある分野や、その他の分野について、必ずしも十分でない、こういう場面が出てまいります。

 そこで、それぞれの分野の専門家を専門委員として任命し、市長に対する意見具申や補佐役をやってもらうわけでありますけれども、私が市長になってから専門委員制度を活用して、もう何年も前から柔らかい組織にすると。市役所を柔らかい組織にして、柔軟性のある組織にするということを言っておりますが、それは御提案のあった公募委員というようなものも一つの案ですけれども、同時に専門委員のようなことを活用して、さまざまな形で、従来、安定的、継続的、中立的にやってきた、そういった官僚組織とどのようにうまくなじんでいくかということが非常に大事なことだと、このように考えております。

 そこで、専門委員を活用しているわけでございますけれども、既に規則の中に書いてあるような専門委員を設置しているわけでございますけれども、これらについては、字面はこの規則に書いてあるような、専門委員の設置等に関する規則の第2条に書いてあるものでありますけれども、別表事項欄に掲げる事項について専門委員を置くと。専門委員は、委託を受けたものを調査・研究をし、市長に答申又は報告すると、こういうことになっているわけであります。

 字面はこういうことになっておりますが、主として今の専門委員の中には、態様としては2つぐらいの態様があります。

 1つは、弁護士とか公認会計士とかといったような資格を持っている方で、もちろん弁護士は顧問弁護士がいらっしゃるんですが、現在お願いしている専門委員は土地収用法に関するプロの非常にたけた人であります。用地買収にとって、土地収用法は避けて通れないところでございますから、こういうふうな専門知識を持っている方を置いているわけでございますが、一つ一つ説明すると長くなりますので、簡潔に申し上げますが、弁護士とか公認会計士とかといったような、日本を代表するような高度な資格試験の上で国家資格を持っておられる方。その上で、こういう方々は全くの非常勤でございまして、必要に応じて適宜アドバイスを受けております。あるいは、こちらから電話相談や訪問して相談すると。例えば、弁護士事務所に行って相談する、あるいは公認会計士事務所に行って相談する、あるいは来ていただく、こういったようなことをやっております。

 そのほかの方々は、専門知識を有しながら、具体的に官僚組織と日常的に密接に関係してきて、業務執行などにも実際に専門知識を得てアドバイスしていただくというようなタイプの方がいらっしゃいます。そういう方々は、例えば緑化環境の専門委員とか、それからITの専門委員とか、あるいはシックハウスの専門委員とか、それぞれ文化財とか、いろいろ専門委員がいるわけであります。こういう方々は、例えば緑化担当の方々などは、うちの緑化環境センターに必要に応じて来ていただいて、そして時には職員と一緒に具体的な作業などのアドバイスをしてもらう、こういうふうな役割を果たしているわけであります。

 このような形で、それぞれ役務を分担しているわけでありまして、御質問のありました報告、その他等については、もちろん市長が全部直接報告を受けるわけじゃなくて、市長から分任された形の部課長を経由して報告を受ける、こういうことが常時なわけであります。それが文書の報告であったり、あるいは例えば用地問題なら用地問題に関して言えば、それは文書ではなくて、例えば用地課長がヒアリングした話の結果として、市長のところに来ると、こういうふうなやり方になっているわけであります。

 次に、市長の付属機関または私的諮問機関の各委員についてでございますけれども、ちょっと間違えやすい表現で、申し上げますが、付属機関というのは、法が予定している付属機関であります。私的諮問機関と言うと、私的と言うと、何か私個人にというふうに考えがちですが、この場合の私の個人に対するものは、これは公でお金を出す話ではありませんから、私的諮問機関というのは、法や条例に基づかないで設置された委員会、こういうものを私的諮問機関と、こういうふうに言っております。こういうことの中で、総数について勘定したことはございませんけれども、1,512名というのはよく勘定していただきました。ありがとうございました。改めてうちも勘定してみたいと思いますが、その中に理事とか評議員会が入っているということでございますけれども、理事とか評議員会とかというのは、付属機関でも私的諮問機関でもございません。これは誤解があるようですので、申し上げておきますが、社会事業法がこの間名前が変わりまして、社会福祉法になったんですけれども、理事というのは、財団法人の理事とか、あるいは社会福祉法人の理事とかということだろうと思いますが、これは社会福祉法とか民法とか、あるいは特別立法による土地開発公社のようなものとか、それぞれ法律によって定められた独自の機関ですから、これは市長の私的諮問機関でもないし、また付属機関でもございません。これを混同されているようですから、理事とか評議員とかというのは必ずそういうものですので、どうぞそのように御理解いただきたいと存じます。

 市長のいわゆる付属機関というのは、例えば都市計画審議会のように、都市計画法によって定められた法律上の明記された審議会と、あるいは法律に明記されていない、さまざまな任意設置された目的別の懇談会があります。例えば、きのうもそういう集会がありましたが、団塊の世代のグループの研究会のようなものは、これは別に何法というんではなくて、広い意味で言えば、地方自治法の必要に応じて定められたもので、委員をお願いしているわけであります。このように、それぞれの目的別にやっておりますから、当然のことながら、関連するところには関連する人をお願いしているわけであります。例えば介護保険の問題や、あるいは武蔵野市の場合には、一番わかりやすいのが福祉といったようなことで、福祉の総合計画、それから介護保険計画、こういったようなものが密接に絡んでまいりますから、当然のことながら医療職とか福祉職とか、こういうところから選ばれる人が多いわけですから、兼務していることが当然あるわけであります。必要に応じて適材適所で行きたいと、このように申し上げておきたいと存じます。

 また、具体的な御指摘があった特別職の報酬審議会についてでございますけれども、特別職等報酬審議会というのは、これは伝統的に武蔵野地域でさまざまな形で生活している人々を代表に選ぶということですから、例えば商工会議所、商工業の代表とか、それから若手の経営者を代表して青年会議所とか、あるいは商店で日々の零細な商店活動をしているような人たち、それから例えば労働組合代表、あるいは企業人としては、横河電機の人材労政部長、それからコミュニティの立場の人、医師会など、こういうことですから、それぞれ必要な人だと思っております。名士であり、毎度おなじみの人だなんていう言い方は、まことに下世話な言い方で、おなじみかどうかは別にして、文学的な表現ですけれども、そういう下世話な言い方じゃなくて、私たちは特別職の報酬審議をする人はどういう人がいいのか。地域で経済活動をやっている人、コミュニティ活動をやっている人、労働組合、企業の経営者、あるいは武蔵野市議会の活動など、よく御存じの元議長とか、こういうそれぞれ適任の方々を選んでいるわけでありますので、そのように御理解いただきたいと存じます。

 さて、それから、お気に入りとか固定化している。固定化しているかどうかは別にして、お気に入りなんていう表現は、これは答弁に値しないと、このように考えております。

 それから、高齢者は選任しないというのは、何をもって高齢者かどうかわかりませんけれども、例えば65歳以上の人が武蔵野市民で2万3,000人とか2万4,000人とか、言ってみれば5分の1ぐらいいるわけで、未成年を除くと全体で30%近くが65歳以上の人です。こういう高齢者を除外するなどということを言ったらば、それは年齢による差別であると、こういうことになるんじゃないでしょうか。私は、公の場で高齢者を除外するなどということは、到底申し上げるわけにはまいりません。

 また、公募枠についてでございますけれども、公募枠を何名にするかということについては、それぞれ目的的に、その設置された会合の設置目的によって決まってくるだろうと、こんなふうに考えております。長期計画の中に公募委員を入れたらどうかというようなことでございますけれども、私は長期計画こそ、公募委員になじまない委員会だと、このように考えております。基本構想や長期計画を論ずる人を公募するようだったらば、しかも公募委員が大勢来るんだったら、それは何のために選挙したんだと、こういうことになるわけですから、基本構想とか長期計画というのは、長がこれから10年とかという単位で見て、何が大事と考えているかということですから、その中身について公募委員で皆さんにお任せしますじゃ、こんなことあり得ないわけであります。したがって、民主主義の原則から言って、基本構想・長期計画のようなものは、それぞれの専門家分野、専門家であると同時に、市長の考えていることを少なくともきちっと受けとめて理解し、その上で豊かな社会生活を、地域社会をつくることに情熱を持ってくれている方。いたずらに反対、反対と言っているような方や、あるいはどういう方だかよくわからないのに、ただペーパーだけで、肩書だけで、例えば何々大学卒何とかなんていうことで到底選ぶわけにはまいりません。したがって、全くそういう考え方は持っていないと、はっきりと申し上げておきたいと存じます。

 ただ、前回の論議の中で申し上げましたのは、今回のように市民代表で6名の大学の先生方をお願いしましたけれども、また助役が2人入りましたが、この方式というのは武蔵野方式と言って、非常に計画論としてはすぐれた、実質的な論議ができる、極めて練度の高いものだと、このように言われているわけでございますけれども、前にも申し上げましたように、この方式ができたのが昭和46年でございますけれども、もっと正確に言うと、昭和46年から始まった長期計画をつくるために、45年ごろ設置されたわけでありますけれども、この時代と武蔵野市政の持つ守備範囲というようなものが物すごい拡大しております。このころは、福祉と言ってもほとんどなかったし、例えばスポーツもなかった、文化活動も事実上なかった。それから、国際交流とか環境とかといったようなこともほとんどなかった。こういう時代に、この方式をとりました。

 ところが、新しい分野がどんどん出てきて、ボリュームが物すごい大きくなっていますので、果たしてこれだけでいいのか、もう少し分科会方式のようなやり方もあるのかということについては、今後の課題だろうと思っております。ただ、どういうやり方をやるかは、この次の市長が考えることですから、私の任期の外ですから、あれこれ言うことは差しさわりますので、この程度にしておきたいと存じます。

 次に、本市の委員会の中に傍聴ができないような委員会があるということでございますけれども、こういうことについては、ほとんど傍聴は許可しているはずでございますが、農水省跡地に関して言えば、基本的なあらあらの方向については、市議会の中で特別委員会が設置され、なおかつ市民参加で一定の方向が出ていますので、あとは庁内でどれだけ詰めた話ができるかということで、今、助役を中心とする委員会がやっておりますので、これらについては一々広く傍聴するということじゃないということでございます。こういうものは特殊なものだと思いますが、どうぞそのように御理解いただきたいと存じます。なるたけ公開していくという方向については、依存がございません。

 それから、御提案がありました公募委員数、要録原則公開、こういうことについては、可能な限りやっていきたいと思っております。

 それから、市長の発言の中に、市政に反対する人は参加する権利がないと言わんばかりの発言があるということですが、そんなこと、いつ、どこで言ったのか、どうぞ御指摘いただきたいと存じます。大事なことは、私が言っているのは、もう既にページがめくられて次のところに行っているにもかかわらず、それをさかのぼって、また同じことを繰り返そうとしている人に対して、それは反対のための反対じゃないですかということを申し上げている。もっと先へ進むべき建設的な意見があれば、それはそれで大いに取り入れていきたいと思います。私は、別に人によって差別するなんて、そんな大それた考え方は全くありません。ただ、先ほど言いましたように、代議制という基本がありますので、私が選ばれた以上、政策目的を持って何かやろうとするときは、当然、私が考えていることを理解してくれる人を選ぶのは当たり前であります。

 しかし、そうじゃなくて、一般的な意見の開陳とか受付とかということならば、それは大いに結構でしょう。しかし、1つのことで価値観が違うことについて、しかも一定の評価が出て、例えば陳情が不採択だとか、そういうはっきりしていることを、繰り返し、繰り返し同じことを言う、こういうことについては、それは少しおかしいんじゃないですかということを申し上げているわけで、そういうふうに凝り固まっている人も現にいますからね。だから、それはそのように判断を。だって、その人たちの言っていることが正しいならば、その方向が正しいならば、市議会だって大半の人たちがそういう方向に行くはずですよ。そうじゃないわけですから、市長が1人無視しているんじゃなくて、陳情も含めて一定の方向が出ているわけであります。

 ただ、どの段階でどれだけ幅広く議論するかということについては、それぞれの段階がありますから。例えば、吉祥寺グランドデザイン委員会のようなものというのは、これから10年、20年の吉祥寺のあり方について衆知を集めましょうという委員会だから、物すごいオープンにして、参加者50人、60人の傍聴者に対しても全部資料を用意して、それで、何かいい提案があったら、委員会の中では発言できないですけれども、どんどん文書で提案をくださいということも言って。つまり、最初の構想や意見交換のときは、幅広く可能な限りやりましょう。だけれども、何かやる際にはだんだん絞られてくるわけですから、だんだん絞られるということは、何かをとる。何かをとるということは、何かを切り捨てるということですから。その切り捨てたものを、また3年前、5年前もさかのぼって同じようなことを言う、これはちょっと論議がおかしいんじゃないですかということを私はたびたび−−同じことを10年前から変わらず言っている議員もおられますけれども、これは議事録を見ればわかるわけですけれども、だから、それはもうちょっと前向きな議論をしましょうよということを申し上げているわけでございます。別に敵とか味方とか差別するとか、そんなことは全く考えておりません。いろいろな意見がある。そのことは許容しましょう。だけれども、とれない意見もありますよ、こういうことでございます。

○14番(三宅英子君)  答弁漏れを指摘したいと思います。

 まず、データについて。公募委員のデータのつくり方について問題点を指摘したんですが、全く御答弁がありませんでした。そこについてお答えください。まず、データが間違っていると、私の方から指摘したことがそっくり抜けておりますので、それについて御答弁をお願いいたします。

○市 長(土屋正忠君)  公募委員のデータのつくり方というのが、どういうふうなところで、一応のお話がありましたけれども、これらについては御意見として承って、今後参考にしたいと思っております。

○14番(三宅英子君)  それでは、再質問させていただきます。

 市長は、私の指摘に対して、大変ウエットだとおっしゃいましたけれども、ウエットなんでしょうか、私の指摘というのは。私は、結局、今まで3年間の委員会の委員のメンバーをすべて洗い出して、その中で110人の方が3つ以上の委員会を兼任しているというデータを指し示しました。その110名の方々が、400以上の委員会をかけ持ちしているという実態を市長に対してお尋ねしているわけです。そのことは、私は全くウエットだとは考えていません。逆じゃないですか。きちっとした裏づけに基づいて、こういった固定化とか偏りがあるということを指摘しているので、もっとそこの部分について、本質的に前向きにお答えいただきたいと思います。

 私は、委員会の委員がすべて市長の気に入った人で占められてはいけないということは、全く言っていないですよ。選挙によって選ばれた市長なんですから、ある程度、市長の気に入っている、理解してくれている人を選んで、それはいいというふうに思っています。ただ、問題なのは、1人、2人、3人、4人、それぐらいの人が、例えばエッセイストの方と市長選のときにチラシで対談されていますよね。その方を採用しても、そういうことを聞いたとしても、普通の方だったら、ああ、そういうこともあるんじゃないかな程度だと思いますよ。しかし、きょう私が指し示した12の実例、こういった偏りが起こっている一個一個のことを、すべてが複合的にある。その実態というのは問題じゃないんですか。国の審議会と同じように、約3割のこういった委員会が偏っている。それは、私は大変問題だと思っています。市長は、選挙でもちろん選ばれているんですから、そこら辺の権限はあるとしながらも、しかし、こういった指定席化、偏り化が現実にあるということを指摘しているわけですよ。

 市長は、今までこういった委員会のメンバーとか、委員会を数えたことがないとおっしゃいましたけれども、そういったことも問題じゃないですか。きちっと庁内にデータベース化して、こういった審議会や委員会などの委員が幅広い人たちから選ばれているか、偏りがないかというようなことはチェックするというのが、一番上に立つ方のやるべきお仕事ではないんでしょうか。そういったことに対して、今後どのような方法、私は幾つか提案しましたが、そういったことを実現させるお気持ちがあるのかどうか伺いたいと思います。

 それから、専門委員についてです。専門委員について、先ほど弁護士とか、そういった専門性のある立場にある方をまず使うと。それから、2番目には業務に精通している方、そのことは大変よくわかりました。その具体例として、都市計画事業等用地買収対策専門委員、ここには2人の弁護士の方がなっています。この方2名は、たしか私が市長市役所交際費の裁判のときの市長たち、被告側の弁護士2名であったというのは私もよく存じ上げております。市の顧問弁護事務所というんでしょうか、中村法律事務所というのと契約していらっしゃいますよね。そういった弁護士の方と、この専門委員の弁護士の方というのは、どういった使い分けと言ったらおかしいですけれども、役割の違いがあるのか、そのことをまず伺います。

 それから、先ほど、この2人の弁護士の方は用地収用ですか、そういった土地収用法などについて大変詳しいというお話がありましたが、それはそれで納得できるお話です。しかし、この同じ専門委員に、これまで元職員の方がなられていますよね。その職員の方は、専門性をお持ちだったんでしょうか。そういった、今までの専門委員と、今度は弁護士だから、それは理解できますけれども、どういう役割だったのか、そのことについてもお聞きしたいと思います。

 まず、その2点お願いいたします。

○市 長(土屋正忠君)  110人の方が3つ以上かけ持ちして400とかおっしゃっていますけれども、110人が3つ以上なら、掛け算すれば最低330ですから、それは結果としてそういうことになるでしょう。ただ、問題は、先ほどもお答えいたしましたように、福祉の3計画などというのを、障害者計画、介護保険計画、高齢者計画、そしてそれの総合計画。例えば、こういうものをやった場合には、当然のことながら、高齢者も障害者も、それから地域福祉も、医療と密接に関係してくるんですから。それは、例えば医師会なら医師会の代表が入ってくるのは当たり前のことですよ。それで、医師会は医師会で役割分担しているわけですから、だれか推薦をお願いしますと言った場合に、じゃ、この副会長とか理事の何とかさんというふうに指定してくる。そうすれば、3回ぐらい関係するところなんか兼ねるのは当たり前じゃないですか。だから、単なる数字合わせで3回と言わずに、ここと、ここと、ここのポストはどうなんだということになれば、具体的にお答えしますよ、それはこういう理由だと。だから、一般論としてお答えすれば、それぞれ目的に合ったような適材適所でお願いしていると、結果としてこういうことになったと、こういうことですから、別に重複することが悪いことだとは一つも思っておりません。それよりも、重複しないことばかりを心がけて、適材適所の人材が得られないことの方が問題だと、私はこう考えております。

 次に、専門委員の弁護士のことですけれども、弁護士は2名しか当初からお願いしておりません。もう1人が欠員だというのは、だれを指しているのかよくわかりませんので、また具体的に御説明いただければお答えいたしましょう。

 まず、この弁護士と顧問弁護士の役割の違いということですが、顧問弁護士というのは、武蔵野市の地方自治体としての顧問契約を結んでいるわけで、幅広くさまざまな御相談を申し上げます。時には、これが損害賠償事件であろうとか、いろいろなケースが考えられるわけであります。

 一方で、この専門委員としてお願いしている都市計画事業にかかわる用地買収に関することについてでございますけれども、この専門委員は2名で弁護士でございますけれども、これは吉祥寺駅前の土地収用のときに全面的にお力をいただいたり、あるいは女子大通り等の合流点の土地収用のときにいただいたり。土地収用というのは、過去の判例も含めた、極めて専門的な分野ですから、またそれに至る前のさまざまなことがトラブルが予想されるようなときには、こういう方々にお知恵をおかりしているわけであります。非常に有効であります。

 なお、吉祥寺駅前のときに15件の土地収用をかけたわけでございますけれども、これは都内で土地収用をかけた最大の件数でございました。その後、日の出町で2,500人という異常な件数の持ち主に対してかけましたけれども、まともな話としては一番多い件数で、これは大変な苦労がありました。こういうことを含めて、いつも土地の取引などについて適正なアドバイスをいただいているわけであります。

○14番(三宅英子君)  答弁漏れについて、もう一度指摘したいと思います。いや、答弁漏れというか、再々質問でお願いいたします。

 専門委員の名簿をどうやって公表しているかということについてと、あと、勤務状況についてのお答えがありませんでしたので、次に伺いたいと思います。

 それで、私は、市長が先ほどお答えになった、市長が言う当たり前のことというのが、私にとっては全く当たり前じゃないんですよ。先ほどから、固定化しているかどうかは別にしてとか、おなじみかどうかは別にしてとか、そういった非常に感覚的な発言が市長からもありました。私は、固定化しているということを、一つの私が調べたデータで指し示したわけですよ。こういったメンバーがおなじみだけでやられているんじゃないかということで指摘しているわけですから、そういったことに対して、やはりきちっとこういう理由でなっているんだとか、今後こういうふうに改善していくというような御答弁があってもいいと思います。

 それから、高齢者に対してですけれども、私は65歳以上の方をすべてやめさせろということは一度も言っておりません。例として、80歳以上の歯科医師会の方を挙げておりますけれども、そういった高齢の方とか、10年以上やられている方とか、そういったような形で一つの選考基準というのをつくってはどうかということをお示ししているわけで、全く私の違った考え方というか、そういうのを無理やりおっしゃらないようにお願いいたします。

 先ほどの用地買収の専門委員ですけれども、市長がちょっとおわかりにならないようでしたけれども、ここには弁護士ではなくて、以前、市の元職員の方がなっていらっしゃるでしょう。それについて、一体どういう位置づけでそういった方を、今は弁護士の方がやっていらっしゃるそうですけれども、先ほどの論理と大変矛盾しておりますので、お答えください。

 それから、最後の方のことで、私は言ったことはないとか、人によって差別とか区別はしていないというふうにおっしゃいましたけれども、予算に反対する議員は市政に口出しする権利がないとか、しょっちゅうおっしゃっています。委員会等でおっしゃっていますよ。そういうような態度をおっしゃっています。それから、自分に反対するような人は委員にしないというのは、過去の議事録もはっきりと残っておりますので、そういったことはもう一度お調べください。

 それから、市長は、委員の固定化というのは全く問題がないというふうに思っていらっしゃるようですけれども、私は大いに問題があると思っています。3年間で3つ以上の委員会をかけ持ちした方々110名が約3割の委員のポストを占めていたわけですよね。これに対して、委員の公募枠というのは非常に微々たるものです。こういった固定化で、実際に市の事業に新しいアイデアが出にくいという現象があるんじゃないでしょうか。既に、私は弊害があると思いますよ。

 具体的に指摘します。吉祥寺のまちの商業が停滞しているという大きい問題です。昨年のアーケードのかけかえで、まちを訪れた人がふえたとの報告がありましたけれども、長続きするかどうか、先行きは不透明だと思います。実際の商売は、相変わらず停滞ぎみじゃないですか。アニメフェスティバルやジャズフェスティバルなど、最近の新しい試みというのは、固定化した委員の中からではなくて、商店街の中の中堅の方々が企画を練って活動したことで実現につながったと聞いています。

 吉祥寺には、多くの漫画家が住んでいますが、意外と知られていませんよね。杉並区は、アニメにいち早く着目して、もう区の事業として着手している。この点でも、武蔵野市は一歩も二歩もおくれをとっています。ジブリ美術館は三鷹市に行ってしまいましたが、吉祥寺から歩いてすぐの距離ですよ。海外からも観光客が来るジブリ美術館、何でもっと市の事業としてバックアップしていかないんですか。例えば、三鷹市とタイアップしたり、吉祥寺のまちとしてももっとアピールすれば、新しい商売につながるはずではないでしょうか。しかし、商店街でジブリ美術館をマップに入れてはどうかと提案したら、当初は随分反対とか抵抗があって、やっと実現したんだというふうに聞きました。ジブリ美術館は三鷹市にあるからというのが、その理由だったそうです。こういう狭い考えでは、新たな芽は育たないんじゃないですか。新しい委員をふやして、人材をもっとシャッフルして、新たなアイデアがどんどん出てくるような雰囲気をつくることこそ、これからの新しい武蔵野市をつくるために必要だと私は考えます。

○市 長(土屋正忠君)  ウエットと私が言ったのは、別に私が言ったんじゃなくて、あなたの言葉を引いたわけであります。あなたの質問の中に、お気に入りだとかおなじみだとか名士だとか、こういう議員らしからぬ御発言があったんで、それはいかにもいかにもの御発言じゃないですかと、こういうことを申し上げているわけであります。

 まず、専門委員の氏名の公表でございますが、これは別に隠しているわけじゃありませんから、これを公表してもいいんですけれども、その公表をどういう格好でするかについては、ほかとのバランスを考えてやっていきたいと思っております。

 勤務条件については、先ほど申し上げました。不定期にこちらからお願いする場合もあるし、それからある程度継続的に来ていただく場合もあると、こういうことでございます。

 それから、高齢者は選任しないというのは、65歳以上ならいいけれども、80歳以上はだめだという、こういう趣旨なのかどうかよくわかりませんが、80歳以上という人はだれのことをおっしゃっているのか、よくわかりませんけれども、具体的に御指摘いただければ、その理由について御説明申し上げます。

 それから、専門委員の中に元市職員がいたではないかと。質問の趣旨がようやっとわかりました。今はいないけれども、過去にいたというお話なら、最初からそのように御指摘いただければいいわけで。この人物は、40前半ぐらいから60ぐらいまで、ずっと土地の用地買収を担当した職員で、言ってみれば土地交渉の非常に専門家、高度な知識を擁している、こういう職員だったので、その後で、まだ後任の指導も含めて、具体的にまちづくりの用地買収のことで力を貸してくれよと、こう言ったら、いいでしょう、こういうことになったんで、やったわけであります。したがって、それぞれ理由があるわけであります。

 それから、市長は、予算に反対する議員は意見を言う資格がないと発言したというのは、どこで発言したのか。これは議長にお願いしたいんですけれども、市長の名誉にかかわる話ですから、これは後で具体的に調査をお願いいたしたいと存じます。そもそも、選挙で選ばれた議員に発言する資格がないなんて言うはずがないじゃないですか。そんなことを言ったら大変なことですよ。本当は、もし市長が公の場でそんなことを言ったら懲罰動議ですよ。また、そういうことを言ったということを本会議でもって、そのような御発言をされるということ自体もかなり問題ですよ。いやしくも代議制で選ばれた者は、賛成もするし、反対もするでしょう。また、反対したら反対したなりに批判を受けるのは、それは当然ですよ。また、賛成したら、反対側から見れば、またそれも批判されるかもしれない。ただ、地方自治法の第96条には、議会の権限として、予算を議決すると書いてあるんですから。ですから、いずれにせよ議決するんですよ。

 そういうことを前提にした上で、建設的な話をすることが大事なんで、ましてや私が意見を言う資格がないなんて、一体、いつ、どこで言ったのか、まことに心外な話だと、このように申し上げておきたいと存じます。(「賛成してくれ」と呼ぶ者あり)市長が賛成してくれと言うのは当たり前のことで、反対してくれなんて言ったら大変な。こういう非常識な話が、正式な発言じゃないから、あえてあれしませんけれども、それはぜひ御賛成をお願いしますというのは、そんなこと当たり前じゃないですか。賛成はしなくていいですなんて市長がいたら、会ってみたいものだ。それは余計なことでございますけれども。

 それから、最後に御質問のあったことは、ジャズフェスティバルがどうだこうだということは、これは委員と全く直接関係のないことであります。ジャズフェスティバルがどのようにできたかは、三宅議員から聞かなくたって、私が市長になってから若手といろいろな議論をして、働きかけの中から始まったんですから、そんなことよく知っています。私が市長になってから始まったことですから。ですから、それは付属機関の委員をどうするかとか、あるいはいわゆる審議会の委員をどうするかとかと、全く関係のないことであります。それをあたかも関係があるかのごとく言うことは、まことに実態と違いますので、吉祥寺の振興策の意見としては御意見として承るけれども、質問の御趣旨とは全く関係ないと、このように申し上げておきます。

○議 長(田中節男君)  以上をもって一般質問を終わります。

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