議員日記 2005年3月 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
日付順に掲載しています。下の日付で緑の部分をクリックしてお読み下さい。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 6 日(日) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
一般質問順延のお知らせ 3月4日、質問者10人の内最後の10番目に一般質問する筈でしたが、9人目が終わったところで午後5時半を過ぎ議長の判断でこの日は終了となり、私の質問は3月7日(月)午前10時からとなってしまいました。傍聴に来て下さった方には大変申し訳ありませんでした。7日にはインターネットによる中継もある筈ですので、お時間の都合がつきましたらご覧下さい。こちらからです。 ライブドア VS フジテレビ 私も一言二言 相変わらずマスコミ、特にテレビはフジテレビを除いて、この話題で持ちきりのようです。ニッポン放送株の買収合戦ではフジの立場がやや有利になったとも言われていますが、まだまだ先行きは不透明です。私は会社買収などについて全くシロウトですが(もっとも経済評論家と称する人たちも、ニッポン放送をニホン放送と言ってみたり、フジ・サンケイグループの元オーナー鹿内[シカナイ]氏のことをシカウチと発音したりで、あまり詳しいとも思えませんが)、素人なりに少し意見を述べてみたいと思います。 昨年の9/24の私の議員日記では「ライブドアの堀江社長はやや幼稚で思慮に欠ける」と書きましたが、まず私の立場をハッキリさせておくと、条件付きでライブドア=堀江氏支持です。条件付きというのは堀江氏側にも問題が多いという意味です。以下にライブドアの印象を箇条書きにしてみます。
以上のように、ライブドアは怪しく危なっかしい企業なのは確かですが、それでも猛烈なスピード感と、旧体制に切り込んで何かやってくれるのではないかという期待感は感じます。 次にフジテレビ・ニッポン放送について
ライブドアにしてもニッポン放送にしても、一般株主、個人株主の存在は全く無視し、置いてけぼりにしています。それぞれの賭けが失敗し、一般株主が損害を蒙ったら、何かしてくれるのでしょうか。 ところでライブドアのやり方について
そもそもグループから鹿内一族を完全に追い出したことに安心してか、フジテレビがのんべんだらりリとニッポン放送株のTOBを始めたことが間違いです。株式を公開している以上、何があってもおかしくないのに全く備えがなかったと言われても仕方がない(逆に乗っ取りを警戒しすぎて大失敗したのがコクド堤義明容疑者)。 そんなに外部から異分子が入り込むのが怖いのなら、少々資金調達が難しくなろうと、税金の扱いが不利になろうと、上場などしなければよいのではないでしょうか。現に殆どの新聞社やサントリー、出光興産、竹中工務店、大塚製薬、ロッテ、森ビル等々未上場の大企業は存在します。 フジテレビ日枝会長以下は「営々と築き上げてきた愛するフジ・サンケイグループの価値を守る」などと言っていますが、私は個人的にはフジテレビはチャラチャラしているだけ、産経新聞については「北朝鮮に渡った日本人妻」の問題、同じく「北による日本人拉致」、あるいは「行財政改革」を早くから一貫して取り上げてきたことは評価しますが、それ以外は非常に右寄りで戦前回帰的な面白くない新聞だと思っています。 来年の会社法改正で外国企業による会社買収はやりやすくなると言われています(今回の問題を受けて防衛策も強化?)。アメリカの大手テレビ局は全て異業種に支配されていますが、良くも悪くも日本でも企業買収が活発化するのは時代の流れのようです。丁度「漢字障壁」によって守られていた、高くて互換性が全くなかった日本のパソコンが、DOS/Vパソコンの出現とそれに続いたWindowsの流入によって状況が一変したのと似ているでしょうか(これは外圧が良い方に働いた例ですが、いつもそうなるとは限りません)。ニッポン放送の社員がラジオを愛し、その将来を心配するのはよく判りますが、堀江社長がメディア事業のビジョンを持っていようといまいと、現実は資本の論理(=金の力)で動くときには動く、変わる時には変わるということではないでしょうか。 堀江社長は「歩くもめ事」などと言われているそうです。ソフトバンクの孫会長、楽天の三木谷社長などだったら、政財界にもうまく話をつけて、摩擦を起こさないようにもっと上手くやるのではとも考えられますが、それはちょっと違うと思います。一切のしがらみや不文律を無視し、あのキャラクターで正面突破を図ろうとするからこそ世間も注目するし、あとに続く者も出てくるのではないでしょうか。そういう意味では貴重な存在です。 ベンチャービジネスは毀誉褒貶が激しい世界です。リクルートの江副浩正氏は例の事件で表舞台から消えました。アスキー創業者で日本のビル・ゲイツとまで言われた西和彦氏の名前を、先日会津大学の学長選に立候補して敗れたというニュースで久しぶりに聞きました。松下電器から理不尽な訴訟で訴えられたジャストシステムは、決算で何年かぶりに黒字になりましたが、売上高はピーク時の4割程度だそうです。 堀江社長はどうなるのか、戦後混乱期、東大の学生のまま創業し、悲しい最後を遂げた「光クラブ」社長のようにならないことを祈ります。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 9 日(水) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
7日に一般質問を終えました(大きなタイトルはこちら)。材料は豊富にあったのですが、空回り気味であまりいい出来ではなかったように思います。近日中に分かりやすくレポートしたいと思います。内容はデータが中心なので、口で言うよりむしろ文書にしてじっくり読んでもらうのに向いているかも知れませんので、ひとつご期待下さい。今日はまず、昨日の総務委員会の内容を速報します。 3月8日(火) 総務委員会の傍聴 この日の傍聴でいくつか判ったことや首を傾げることがありました。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 12 日(土) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ライブドア VS フジテレビ (その2) きのうのニュースを要約すると、東京地裁はニッポン放送のフジテレビへの新株予約権発行差し止めを命じる仮処分決定を下し、時間外取引にも違法性はないとして、ライブドアの言い分が全面的に認められたということになるでしょうか。 何と言っても、増資により2,800億円を調達してニッポン放送何をするのか、百数十億円をかけてスタジオを造るという程度の説明しかできなかったというのでは説得力に欠けます。しかもテクニック的な話でよく理解できませんが、新株予約権を購入するためにフジテレビは当面160億程度を支払えばよく(増えても1,400億円位まで)、それでいて必ず過半数が確保できるといううまい仕組みになっているらしくて、これでは「(こういうやり方を認めると)今後買収は非常に困難になり不合理」という異議申し立ても納得できます。 ニッポン放送の亀淵社長は「社員一丸となって会社を守る」と言うだけで、新鮮なものが全く感じられません。社長に就任して5年以上になる筈なのに、外見も言うこともせいぜい課長クラスとお見受けします。これではホリエモンの突進に吹っ飛ばされそうです。一方フジテレビの日枝会長のほうは、話は相変わらず面白くありませんが、鋭い目つきとドスの利いた声で、さすがに修羅場をくぐってきた貫禄と不気味さが漂っている感じはします。 ライブドアが仮にニッポン放送を支配下に置いても、ラジオそのものが面白くなるとは思えないし、どう転んでもこちらは殆ど関係ないのですが、堀江旋風によるエスタブリッシュメントのアタフタぶりを暫く楽しませてもらおうという気持です。 先日の一般質問で、ある与党議員が口を極めてライブドア=堀江氏を批判したところ、土屋市長の答弁は(正確には記憶していませんが)「若手経営者の中に一人位、こういう人がいてもいいのではないかと思う」という意味合いのもので、やや意外でした。しかし昨年市長は、映画「タカダワタル的」(フォークシンガー高田渡氏は武蔵野市在住です)を見て結構面白かったと話していましたから、新しいものに対する好奇心は還暦を過ぎても旺盛なようです。 一方、市長の大きな欠点のひとつは、何ごとでも部下に任せることができず、全て自分で取り仕切らないと気が済まない性格であること(この点は「自分以外に頭のいい奴はいらない」というコクド前会長堤容疑者と似ています)、もうひとつは、一旦決めた方針は周囲の状況が大きく変わってもテコでも変えようとしないこと(中学校給食の問題などはいい例)です。これ以外にも思い当たることがいくつかありますが、またの機会にします。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 16 日(水) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
武蔵野市のH17年度予算の審議が 本日より5日間(3/16〜3/18、3/22〜3/23)掛けて行われます。例によって傍聴しか出来ませんが、市役所・市政の仕組みが少しずつ具体的に分かってきたような気がしますので、緊張感と中身のある審議を期待して、しっかりウォッチしたいと思います。誰でも傍聴できますので、お時間ある方は是非いらして下さい(市役所7階の議会事務局で手続きすれば入れます)。 予算書は市役所2階の情報公開コーナーで1冊600円で買うことができます。 審査日程はまだ発表されていませんが、下記の順番に進行すると思われます。 3/16(水):人件費と総括、歳入、第1款議会費 3/17(木):第2款 総務費 3/18(金):第3款 民生費、第4款 衛生費 3/22(火):第5〜7款 労働費・農業費・商工費 第8款 土木費 第9款 消防費 3/23(水):第10款 教育費 第11〜13款 公債費・諸支出金・予備費 4特別会計、水道事業会計、討論、採決 予算特別委員会のメンバーはこちらです。 ・やすえ清治(自民)・きくち太郎(自民)・島崎義司(自民)・近藤和義(自民) ・小林清章(公明)・小野正二(公明) ・梶雅子(共産)・向谷千鳥(共産) ・松本清治(民主)・川名ゆうじ(民主)・水野学(民主) ・土屋美恵子(市民クラブ)・与座武(市民クラブ) ・大野まさき(市民の党) NHKの予算審議を見て 昨日は自民党が世論を気にして受け入れたために、衆議院でのNHKの予算案(事業計画、収支計画)の全時間中継が、前半生放送・後半録画で実現しました。 以下は私なりにわかったことです。主に後半をザッと見ただけなので、ハズしているかも知れませんが、その時はお許し下さい。番組は予想通りがっかりさせられる内容でした。会長以下NHK側の答弁者は、ああ言えばこういう式の言い逃れに終始し、危機感は全く伝わって来ませんでした。 NHK側の主な答弁
要するにこれまでやってきたことは全て正しかったと言うだけで、「新しくなったNHKはこう変わります」というようなメッセージの発信はゼロだったと思います。社民党の横光委員が締め括りで「今日はNHKが信頼回復を回復する最大のチャンスだったのに、その機会を逸した」と述べていましたが、その通りだと思いました。 結局”これから全職員が一丸となって取り組むこと”として分かったのは、「受信料未払い者の所へ何度も足を運んで払わせる」ということだけでした。その前に何故70万人にも達する未払いが起きているかには考えが及ばないようでした。 予算案は自公の賛成で承認されましたが、超党派による「信頼回復のためにもっとしっかりやれ」という意味合いの付帯決議をつけられました。 審議全体を通じて、質問者で最も印象に残ったのは、民主党のまだ1期目の西村智奈美議員でした。見た目はまだあか抜けない(どうも失礼!)田舎のお嬢さんという感じですが、堂々としていて具体的で鋭い質問を突き付けていました。そのほかでは共産党の塩川鉄也議員が短い時間の中で健闘したと思います。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 17 日(木) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
H17年度予算特別委員会・・・3月16日(水)10:00〜19:45 人件費と総括、歳入、第1款 議会費 予算特別委員会のメンバー ・委員長:与座武(市民クラブ) 副委員長:松本清治(民主) ・やすえ清治(自民)・きくち太郎(自民)・島崎義司(自民)・近藤和義(自民) ・小林清章(公明)・小野正二(公明) ・梶雅子(共産)・向谷千鳥(共産) ・川名ゆうじ(民主)・水野学(民主) ・土屋美恵子(市民クラブ)・ ・大野まさき(市民の党) 夜までかかった委員会・・・ 昨日は予算特別委員会の1日目で、いつもは持ち時間を残して終わる自由民主クラブが、委員3人で時間を使い切ったのが目立ちました。内容もトップバッターの近藤委員が「教育長人事」「市民に関わる市の職員の異動が早いとの声がある」という2つの質問をして、なかなかいい所を突いていました。 以下は私なりに参考になった質疑です。
また、組織改革や職員定数削減に関しても「柔らかな組織を目指す」というような抽象的な答弁に終始しし、具体性に欠けました。有償ボランティアと無償ボランティアについても質問が出ましたが、「武蔵野市はずっと以前から取り組んでいる」と言った自慢話で終わり、満足な回答がありませんでした。
ところで、昨日委員会を傍聴していたら、議会事務局長から私が首に巻いていたスカーフは議会規則で認められていない、というような忠告を受けました。シルクの巾の広いスカーフで、見た目にはボリュームがありますが、わざわざ注意するようなこととは思えません。禁止の理由をお聞きしたら、理由はわからないとのことでしたので、理由も定かでないような規則で細かく言われたくないと思いました。 事務局長は「悪法も法なりです」と述べていましたが、スカーフやマフラー着用がそんなに大げさに言うこととは思えません。前の事務局長は「女性の服装は流行があるのであまりよくわからない」と細かく言われたことはありませんでした。こういった対応が普通だと思います。大昔に決まったことを守るだけが仕事というのでは情けないと感じます。先日の議会改革の話など、議会事務局の仕事としてもっと優先して取組むべきことが他にあるのではないでしょうか ?公務員の仕事の質ついて、改めて考えさせられました。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 19 日(土) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
H17年度予算特別委員会・・・3月17日(木)10:00〜19:30 第2款
総務費 最もボリュームのある総務費関連予算の質疑で、答弁する行政側の席はぎっしり満員でした。 2日目の17日は市のホームページ関連の質問が多くの委員から出され、広報課長は連続の答弁で大変そうでした。しかし、答弁の内容が割と丁寧で好感が持てました。1日目に続き、自由民主クラブの委員3人の質問は具体的な指摘が多く、比較的わかりやすかったように思います。 3/14に市役所7階の議会事務局の前の廊下が天井の水漏れで水浸しになり、緊急の工事をしていました。これを質問に取り上げた委員も数人いました。 参考になった質疑一覧
上記以外にも、ブルーキャップ・ホワイトイーグルや市民安全パトロール・吉祥寺シアターなどについても質問が集中しました。また、HPについては、2月の文教委員会で、保育園評価委員会の会議の要録が市のHPに載るのが遅いと指摘したところ、担当部長は「市のHPは月2回しか更新ができないので、締め切り直後に会議があった場合は2週間くらい掛かる。早く載せろと言っても無理」と言っていました。しかしこの日の質疑で、急ぎの場合、HP作成担当部署は元々柔軟に対応していることを知りました。所管課での実務がどうなっているか知っておかないと、委員会での答弁を鵜呑みにしてしまい、行政側にミスリードされる危険があることを再認識しました。 最初、予算書の読み上げに30分くらい掛かりました。ほとんど書いている通りに読み上げるだけなので、こういったやり方を変えることが出来ないのかと聞くたびに思います。読む側も相当に疲れるはずです。また、行政側の担当部課長等が、予算書の区切りのたびに入れ替わるので、その都度議会事務局の職員が席順の名前の確認をしなければならず、いつも手間取ります。もう少し機能的なやり方を工夫することはできないものでしょうか?
今日の答弁の中で、市長が三越横のライブハウスに行ったと語っていましたが、毎日忙しいのにマメに行動する人だと少し感心しました。 何人かの委員や傍聴者が花粉症のためか、大きなマスクをしていて、長時間の質疑はつらそうです。また、傍聴する側も8〜9時間、じっと座ってやり取りを聞くのも大変です。さすがに夕方18:00以降になると頭がぼーっとしてきて、集中力が途切れます。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 21 日(月) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
閑話休題:市長・特別職・職員の方々の ”私家版「わかりやすい答弁者」などのリスト”発表 今日はいままでと角度を変えて、行政側の答弁のわかりやすさについて取り上げたいと思います。 この3日間、朝から晩までじっくり予算審議を傍聴してきて、今ひとつわかりにくいなーと感じます。市議でさえそう思うのですから、市民の方々がいきなり審議を聞いても、武蔵野市のH17年度の施策の中身は、ピンと来ないのではないでしょうか?担当部署の職員の方々はいわばその道のエキスパートで、施策や事業について詳しく把握しているのは当然として、その中身をどんな風にわかりやすく説明できるかも重要な仕事ではないでしょうか。こういった観点から、今日はここまでの審議で「答弁のわかりやすさ」について考察してみます。 予算委員会の3日間と3月の定例会の審議内容から、答弁をチェックしてみました。独断と偏見をお許し頂き、以下に自分なりの感想を書いてみました。まだ全ての審査が終わったわけではないので、中間的・暫定的なものです。 「わかりやすい答弁者」のリスト ○市民情報センター所長・・・カツゼツが良く、文章をみじかく区切ってはっきり答弁する点はポイントが高い。役人らしからぬ少し派手な雰囲気で、得している面はある 。 ○ゴミ総合対策課の参事・・・常にわかりやすく説明する。発言の訂正なども率直。答弁終了後に、サポ ートしてくれた部下にお礼を言っていることがあり、人間的。 ○保健推進課長・・・業務の把握が整理されているので、論理立っていてわかりやすい。ただ情報量が多く、流暢に説明していくので、聞く側がついていけない面がある。 ○介護保健課長・・・カツゼツが良く、短い文章で明快に説明する。相手に伝えようとする姿勢に好感持てる。 ○障害福祉課長・・・若干遠慮がちな点はあるが、相手が分からない点について正確に答弁しようとする。 ○高齢者福祉課長・・・時々曖昧な言い方をすることがあるが、比較的上手に情報を出しながら説明する点で、ポイントは高い。早口のため少し損している。 ○環境生活部長・・・前向きな答弁をしようと努力しているのがわかる。声が良いのと、割とゆっくり話すため非常に聞き取りやすい。 「今後の注目株」のリスト ○保険年金課長・・・態度が率直で、平易な言葉で説明する点は好感が持てる。 ○広報課長・・・これまでの担当者に比べると、ITに関して知識があり、説明の曖昧さが払拭された。具体的に説明するので好感度が高い。 ○児童青少年課長・・・以前の説明より大分わかりやすくなってきて、工夫が見られる。慎重すぎる点が残念。 ○環境政策課長・・・常に説明に乱れがない。勉強家で答弁を準備しているのかもしれないが、もう少し力を抜いて、時には自分の言葉で話して欲しい。 ○生活福祉課長・・・異動直後から、業務の把握が正確で、態度も堂々としているが、説明が短すぎて、情報を出 し惜しみしている点はマイナス要素。 ○戸籍住民課長・・・声が良く、態度が落ち着いている点では出色。市長に答弁を短くしろと言われても、気がつかずに続行する点など、かなり度胸が据わっていて見込みがある。 ○企画調整室長・・・時として短い説明で終了させるが、重要なポイントについて対応しようとする姿勢は見える。頭の回転が良いためか、質問された内容を行政側の思いこみで先取りして答弁することがあり、この点は修正して欲しい。 「ちょっと残念な答弁者」のリスト ●K助役・・・何をしゃべっているのか聞き取れない。説明が簡単すぎ、表情も読めないため、内容の予測がしずらい。もう少し人にアピールする話し方を勉強して欲しい。 ●E助役・・・頭の回転が良いためか、最小限の言葉での説明が多く、結果に至るプロセスの説明を省くことが多い。前助役は無愛想だったが相手にわかってもらおうとする姿勢があった。こういった人間的なテイストを求めたい。 ●保育課長・・・微妙な問題を抱えている部署のせいか、早口で、しゃべればしゃべるほど、何を言いたいのか聞く側がわからなくなる 。 ●子ども家庭部長・・・以前はわかりやすかったのに、この部に異動になってからわかりにくくなり、相手を煙に巻くような答弁に変わった。能力と情報量が間違った方向に使われていると感じる。もったいない!。 ●財政部長・・・正直そうなキャラクターは感じるものの、声が低く、いつも下を向いて答弁するので、中身が伝わりにくい。 ●住宅対策課長・・・前の課長が人間臭くて、話が面白かったのに比べると慎重過ぎる。声は良いのだが、情報を出し惜しみして答弁が常に一言・二言で終わるのがマイナスポイント。 ●福祉保険部長・・・直接話すとざっくばらんだが、答弁になると変わる。早口になり、+アルファの情報がないのが残念。 「ユニークな答弁者」のリスト ◎選挙管理委員会事務局長・・・風貌と言い、しゃべりと言い、非常にユニーク。今回も説明しながら、皆の方を向いてニッコリ笑ったのでびっくり。こういう人物がいると堅苦しい雰囲気が変わる。 ◎吉祥寺美術館参事・・・風貌、しゃべりがお役人の枠を超えている。町ですれ違ったら職員とは誰も思わない。 ◎管財課長・・・何しろ声がでかい。内容よりも声の大きさで相手を圧倒する。 「市長」 ◎相手の質問内容を整理・要約して、即座に簡潔に述べてから答弁に入ることがあり、聞いた側の頭も整理され感心することがある。元来答弁能力は高いと言える。しかし、話をそらすのは自己防衛術としてある程度は仕方がないとしても◆何度も聞いたことがある逸話や自慢話を交えるので答弁が長すぎることが多い◆かなり強引な解釈により、武蔵野市政は何についてもトップレベルと主張することがしばしば◆都合の悪い質問にはまともに答えず相手の揚げ足を取って攻撃する・・・など、改めて欲しい点は少なくない。また時々事実関係で間違えることがあるが、まわりの誰にも指摘されないためか繰り返されることがある。先日も池田勇人元首相について「貧乏だった」と語っていたが、実際は造り酒屋の息子で貧乏ではなかった。こういった点はまわりがドンドン助言すべき。 日本の社会は「たこつぼ型」だと指摘した有名な学者がいましたが、今回の予算委員会を傍聴して、その言葉を実感しました。この日もある部長が公立保育園改革の説明の中で、「ビルド」という言葉を使い、何か煙に巻かれたような気分に陥りました・・・この後、O委員からそれに関して質問され、専門用語ではわかりにくいとの指摘されて、部長も謝っていましたが。市議になってから、市議会などの答弁などで使われる言葉や日常的な問い合わせなどで、行政側の説明はチンプンカンプンのことがしばしばあります。もちろん、担当職員と質問する側とに情報量や知識にギャップがあるせいかもしれませんが、素朴な質問にこそ本質的な問題が含まれているものです。知識を大量にひけらかして煙に巻いて終わりではなく、相手が何を知りたいのかを整理して、わかりやすく説明する力をつけて欲しいと考えます。土屋市長は少し単純化し過ぎる傾向はあるにしても、割とわかりやすい物の言い方をします。こういう点は評価できるので、わかりやすく、シンプルに説明する姿勢・技術をもっと職員は磨いて欲しいと感じます。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2005 年 3 月 25 日(金) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
市長・特別職・職員の方々の「わかりやすい答弁者」リスト発表 その2
前回に続いて、予算特別委員会の内、後半の22日・23日の2日間の審議内容を傍聴して「答弁のわかりやすさ」という観点から、いくつかのカテゴリー別に作ったリストをUPします。前回は意外と反響があったようです。 私は都計審(武蔵野市都市計画審議会)の委員をしているので、まちづくり推進課の担当職員の方々とは多少顔見知りです。また文教委員会に所属していて、最近は教育委員会の定例会の傍聴も続けているので、教育部・教育委員会の方々のことも大分わかってきました。顔なじみになってきた分、客観的な採点の難しさを感じました。あくまでも私個人の独断と偏見ということでお許し願いたいと思います。 「わかりやすい答弁者」のリスト ○教育長・・・元市立第一中学校の校長も務めただけあって、大勢を前に話をすることには慣れているように見える。声も大きいし、簡潔な言葉で明確な答弁をする(話が長かった前教育長とは対照的)。躊躇せずキッパリ答えるため、市長も突っ込む場面がない。相手の雰囲気や質問の意図を察知する能力も高いようで、23日の教科書採択に関するかなり微妙な質問に対しても、笑みを絶やさず、安定した答弁をしていたのはさすが。まわりの職員にも答弁の役割分担を指示して、リーダーシップを発揮していた。 ○教育部長・・・質問側の発言をよく聞いて、うなずきながらメモをとるので、誠実そうだと錯覚してしまう。しかし、よくも悪くも最後は行政側の主張は断固として崩さない。教育部の答弁の要の立場にあり、各担当者に発言を割り振る役割も担っている。まわりの職員に対して気配りを感じる。 ○道路課長・・・声とカツゼツが良い。親分肌なのか、ムーバス関連の質問が集中した24日には隣の席の交通対策課長の助太刀をしていた。いつも落ち着いていて、焦ることがない。頭の中が整理されているのかもしれない。 ○クリーンセンター所長・・・声が良く、落ち着いた話し方をするので、前回「わかりやすい答弁者」に入れた環境生活部長と共通する雰囲気を感じる。委員会では市長からのプレッシャーを感じると、時々困惑した表情をする。 「今後の注目株」のリスト ○まちづくり調整担当課長・・・声が大きく、結構堂々としている。優等生的なところがあり、わかりやすい話し方をする。答弁は一本調子で面白みに欠けることが多いが、中越地震の報告で自分の感想を率直に語っていたのが印象に残る。 ○ 教育企画課長・・・声が低く、切れがある話っぷりで、割と正直に情報を出す点で信頼感が持てる。時に率直な感想を交えることはあるが、担当部署の性格のためか、きれいごとの結論が多いのが少し気になる。 「ちょっと残念な答弁者」のリスト ●収入役・・・説明が非常に簡潔すぎる。声に迫力があるせいかもしれないが、答弁を聞いていて、なんとなく聞く側が軽視されているように感じてしまう。 ●用地課長・・・担当が土地開発公社がらみのことなので、市長の目を気にしてか、発言がひどく慎重。 ●水道部長・・・部長に就任したばかりのせいかもしれないが、説明が棒読みしている感じがして残念。もっと本来の持ち味を発揮して欲しい。 「ユニークな答弁者」のリスト ◎交通対策課長・・・ムーバス事業担当者。武蔵野警察に行ったり来たりで結構大変そうだが、ひょうひょうとしている。まわりの職員に対して結構低姿勢で、盛り上げてもらっている様子が見える。委員会では答弁中、常に市長から、発言を「短くしろ」と指示されるため、かなり中途半端な説明になることが多いが、持ち味で笑いを誘うこともしばしば。 ◎緑化環境センター所長・・・今回は市長の目を気にしてか、ややいつもの精彩を欠いたが、本来は自分の言葉で伸び伸びと発言し、時に質問者にさりげなく切り返す機転が働く。今の仕事を楽しんでいる雰囲気がある。 ◎スポーツ振興副参事・・・イベントの報告について、失敗や反省点なども正直に説明する。しゃべりがざっくばらん。 ◎生涯学習スポーツ課長・・・ちょっとマニアックと思われるほど、自分の専門分野についてはとても詳しい。 ◎吉祥寺まちづくり事務所長・・・声が高く、時々、ポロッと本音の発言をすることがあり、キャラクター的には面白い。 ◎指導課長・・・都庁からの出向で、結構気を使っている感じがする。最初は発言が堅苦しく、お役人的だと感じていたが、その後割と率直に情報を出して説明することがわかり、最近では感心することも多くなった。質問を聞く時の集中力が際だって高い。どんな時にもほとんど表情を崩さない。 ◎給食課長・・・給食担当なので、昨年は長期計画がらみですごく苦労したと思うが、ほのぼのした持ち味がある。説明は正直で丁寧だが、ちょっと焦るところがあり、すごく早口で聞き取れないことがあるのが残念。 「その他の答弁者」 ○まちづくり推進課長・・・最初は取っつきが悪かったが、質問に行くと、いつでもざっくばらんに教えてくれるので正直助かる。但し、ちょっと早口なのと、事情通なのでスラスラと流されて、こちらが問題点を見失うことがある。委員会の答弁では、なぜか背中を丸くしていて姿勢が悪いため、少し損をしている。 今回改めて感じたのは、予算特別委員会で行政側が答弁する作業は、事前通告もなく実際かなりハードだということです。他の人たちが笑っている時にも、実際に質問されている担当の職員たちはニコリともせずに集中して聞き、質問項目を書き留め、必要とあればスタッフにデータや資料をすぐに持ってきてもらわなければならない。2年間こうしたやり取りを客観的に見ていると、段々行政側の苦労にも気がつくようになるから不思議です。今回は教育部の予算審議を見て、職員間の連携と役割分担が実に見事だったので感心しました。新しい教育長のもとで、空気がリフレッシュされたのかもしれません。 さて、市長はと言うと、この委員会に限った話ではありませんが、期間中ずっと職員の発言を取り仕切っていた感があります(6期目を誇る市長ですが、こういう点を含め、品位・風格(dignity)には大いに疑問があります)。市長に指摘されると、ほとんどの職員が焦ってしまい、説明の途中でもやめてしまうことがしばしばでした。職員から市議になった期間を入れて、約40年間も武蔵野市に関わってきた事情通の市長がトップにいるということは、ある面で職員にとっては不幸なことかもしれません。 ヤミ残業、デタラメ手当が顕在化して最近話題の大阪市役所の問題では、「市職員の真の使用者は、税金を払っている市民であることを肝に銘じて仕事をして欲しい 1 2 」という声がますます強くなっているように感じます。 武蔵野市の職員も市役所のトップである市長の目だけを気にするのでなく、真の使用者(タックスペイヤー)である市民を頭の中心にしっかり据えてほしいと思います。そして自分達の言葉・説明が「市民にとってわかりやすいかどうか」という基本に立ち返っていただきたいと考えます。 これからも、行政側が市民に対して正しくわかりやすい説明をしているかどうか、チェックを続けるとともに、説明の仕方や報告書・資料の作り方などについて、ドンドン具体的な意見を発信していきたいと思います。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||