新潟の山々は、日本海に面した気候と豪雪によって形づくられた、
どこか静かで、どこか厳しい表情を持つ山域である。
越後山脈や魚沼山地、
頸城山塊など明確な区分はあるものの、
実際に歩いてみると、その境界は曖昧で、
深い雪、長いブナ林、湿った空気といった共通の気配が山全体を包んでいる。
冬には数メートルに及ぶ積雪が山を覆い、
春になっても残雪は長く稜線に残る。
藪に阻まれる山が多い一方で、雪の季節にはそれらが消え、
新潟の山はまったく別の表情を見せてくれる。
眺望や派手さよりも、
雪と森と水がつくる時間の厚みを感じさせる山々。
新潟の山歩きは、登頂そのものよりも、
その過程や空気感を味わうことに価値があるように思える。