2025年度京大物理解いてみた

 京大の理科は 2 科目 180 分 で長丁場の試験ですが, 問題文が長く時間が足りないなど, 独特の難しさが
あります。今年は物理だけ解いてみましたので, 以下にその感想・対策を述べていきます。

物理問題Ⅰ(等速円運動, 重心の運動)
難易度A(やや難)
重心の運動は比較的求めやすい。質点の運動を (重心の運動)+(重心から見た相対運動) のように分け
て考えよう。良問だが, 最後の (タ) は難しい。

物理問題Ⅱ(自己誘導, コイルの自己インダクタンス)
難易度A(やや難)
誘導形式になっているとはいえ, この単元にかなり精通していないと対応が難しい。オススメ問題だが,
時間を気にせずじっくり取り組んでもらって構わない。

物理問題Ⅲ(熱力学の第一法則, 気体の内部エネルギー)
難易度A(やや難)
決して易しくはないが, 問題Ⅰ, 問題Ⅱ よりは解きやすい。とはいえ (き) や (く) は間違えやすい。出題
者の意図を汲み取ろう。

[総評・対策]
昨年より難しい。特に問題Ⅱが難しかった。ただしどれもよく練られた良問ばかりなので, 積極的に取り
組んでもらいたい。その際時間を気にすることなく, じっくり考えてもらって構わない。目標は 6だが
5 割の出来でもそこまで悪くないだろう。
(対策)結果や公式を覚えて, それを当てはめる勉強だけでは全く歯が立たない(基本練習としては勿論必要
)。できる限り数学を使って, 問題の背景に迫る練習をしておきたい。また, いわゆる典型問題といわれる
出題は少ない。普段から大学一年レベルの物理・化学のテキストに触れて, 読解力・思考力を訓練してお
きたい。

2025年04月09日