<北浦和西口音楽祭「みんなでSwing Festival」>

Kechon Kechon JugBand
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2006.5.28.(土) 北浦和西口音楽祭「みんなでSwing Festival」

注)各ミュージシャンの演奏のライブレポートは下部のリンクをクリックしてください。

午前中まで雨が降っていたさいたま市は、このイベントの成功を予感するように静かに止んでくれた。
通勤ラッシュに利用している電車は昼間のダイヤと工事のため、普段より本数が少なかったためにちょっと遅刻してしまった。

一回目っていうのは、スタッフも緊張する。
こと野外イベントでは天候まで味方につけなけりゃならない。
しかもこのイベント、複数の場所で平行して演奏し、昼の部、夜の部と12時間続けてしまうのだから、最初からハードル高く行い始めたもんだ。
鬼頭さんやパラダイスロードのお店の人、スタッフの気持ちを察すると、不安だろうなぁ。
などと思いながら、今回はお客さんとして観にいく小生は、北浦和の駅に着いた。

西口を出て目の前の交差点で信号待ちしていると、演奏が聴こえてきた。
3分も歩けば着いてしまう好立地の場所、北浦和公園。羨ましい限りである。

公園に入るとジャグバンドの演奏している姿が見えた。
写真を見てもわかるとおり、PAなしで音を出している。
知り合いのスタッフに「雨止んでよかったね」と挨拶をして、立ち止まって聴いている輪の中に入ると、ウォッシュタブ・ベースの音まできちんと聴こえることにびっくりした。

演奏しているのは山形から来た「Kechon Kechon Jug Band」。
軽快な曲に乗せられて立ち止まる人が徐々に集まってくる。
犬まで興味を持って聴いている光景...
これがこのイベントの始まりである。

演奏しながらメンバーみんなが笑顔で歌う。しかも歩いている人を観客に引き込もうとしている姿。
スタッフをした経験のある小生はチラシを半分受け取って演奏を聴きながら、にわかスタッフになって立ち止まっている観客にこれからの催しの内容を説明して渡した。

この日は複数の場所で演奏があるので、一部始終を観る事はできない。
ということで、昼の部は野外で、夜の部はお気に入りのミュージシャンが演奏するところで聴くことにした。
(後から考えると昼の部もお店で聴いたほうがイベントには貢献できたかもしれない)

北浦和公園でKechon Kechon Jug Bandの演奏を聴いた後、森熊美術館駐車場へ移動。
徒歩3分ぐらいで着いた(近い!)。
交差点の角にあるこの場所は、それほど広くはないが、信号待ちしている人が立ち止まって注目するには非常に良い場所。
PAもいたってシンプル。
まだ始まっていない会場は、スタッフが準備を済ませて時間がくるのを待っていた。

演奏が始まるとあまり見かけたことのない楽器を演奏している姿、音、歌に、雨上がりに外出した人が立ち止まるようになった。
少しずつ会場内に入ってきてくれた光景を見て、椅子のない会場に森熊美術館の方が壁に立てかけてあったベニヤ板を即席のベンチにしてくれた。

この日駆けつけてくれたミュージシャンは、演奏はもちろんのこと、パフォーマンスもぴか一。
日頃見ない光景に近所の方、子供づれの家族、カップルも含めて、笑顔で音楽を楽しんでいる輪が広がっていった。
昼の部の演奏終了後、観客は笑顔と楽しかった気持ちを胸に持ちながら、この場所を後にした。

夜の部まで一時間半の時間があり、にわかスタッフとなった小生は後片付けを手伝い、夜の部のお店「赤とんぼ」に直行したが、まだ準備中だった。
このお店は住宅街の中にあるので周りの住民のこともあり、あまりお店の前でたむろするのは良くないので、散歩しながら時間を経つのを待った。
散歩すると商店街があり、小さなお店が続く。昔ながらの商店街を一回り。

再度お店へ着くと準備完了。お店に入る。
「赤とんぼ」は居酒屋です。「奥から順に入って」と勧められ、「この場所だと観客の様子が良くわからないなぁ」と思いつつ、お店の一番隅で壁を隔ててミュージシャンを横に見る奥座敷に座り、焼きそばを食べながら時間を過ごす。
開始時間に近づくとお店は店員さんやスタッフが動けないほどの満員御礼、立ち見状態。(早くきてよかったよ)
50〜60代ぐらいのお店の常連さんも来ていて、昼の部より年齢層が高くなった。

演奏が始まると常連さんは聴いたことのない曲に戸惑いを見せていたが、さすがトップバッターのてっちゃん。
MCで和ませると、老若男女手拍子足拍子状態。
「こんなに音を出して大丈夫かなぁ」と思いつつ、歓声は止むことなく、徐々に盛り上がりを見せて、最後のMooneyさんの時には常連さんも席を立って注目し、写真撮ったり手拍子、コール&レスポンス。ブギやスイング、ジャイブの演奏に一体となったお店は拍手が鳴り止まないぐらい盛り上がった。
ミュージシャンもこの光景に天にまで上り詰めてしまいそうなテンションで演奏してくれました。
演奏終了後、外に出た小生は女将さんに挨拶。女将さんは優しい笑みで喜んでくれていた。

そして最後の会場、「パラダイス・ロード」へ向かった。
既に開演していたから、すし詰め満員状態。
扉の外でも熱気が凄く、一番目のバンド、「フロミズワンダー」は会場入りをあきらめた。
フロミズワンダーの演奏終了後、帰る人がお店を出るのを見計らって会場入り。
丁度ミュージシャンのすぐ近くのテーブルに一席空いていたので、そそくさと座ってしまった。
夜も遅くなってきたので年齢層が下がった状態。

それにしても熱気が凄かった。
窓が曇るほどの熱気でむんむんしていた。
昼の部から観ている人もちらほらいる。
小生もそうなのだが、何故か疲れよりも期待のほうが大きい。
松田ひろゆき&あきこさんの滲み出るようなカントリーブルースをはじめ、飯山ガキデカJugStompersの軽快なリズム、いぶし銀のオーラで豪快にかき鳴らすMooneyスペシャルセッション、 この日再結成の豪腕、ザ・ブタメガネ。
そして最後に、地元ミュージシャン、鬼頭つぐるさんが歌い上げてこの日のイベントは幕を閉じた。

スタッフ、ミュージシャンにねぎらいの言葉をかけて、北浦和を後にした。

それにしても同じ曲をいろんなバンドで聴かせてもらったが、どれもバンドのカラーがあってパフォーマンスも違う。
ぜんぜん飽きないんだよね。
この日はのべ8時間ぐらい手拍子打ちっぱなし。演奏聴きながら鼻歌歌いっぱなし。
コール&レスポンスも最高でお天道様よりハッピーな一日でした。

そして最後に。
このイベントの一部始終をお伝えできないのは非常に残念だ。
イベントとしてはあまり規模にこだわらずに、お店や周りの住民を巻き込んで盛り上がっていくのが一番だな、と感じた。
埼玉の北浦和、周りが住宅街の土地で有志によるこのようなイベントが開催されたことは、それだけでも価値がある。
どんな場所でもステージがあれば演奏して通りすがりの人を釘付けにするミュージシャン、イベントを開催したいという想いを実現してくれたスタッフ、場所を提供してくれたお店や森熊美術館、条件の悪い中、必死にいい音を提供してくれたROXYのスタッフ、そして、大きな音にもかかわらず温かく見守ってくれた近所の住民の皆さん、本当にありがとう。
そして、お疲れ様。
是非、続けて欲しいね。


【KAMINの出演ミュージシャンのライブレポート】
Kechon Kechon Jug Band
飯山ガキデカ Jug Stompers 
JAMBLES
松本耕司 &
小林創 (KansasCityBand)
鬼頭つぐる&VENN & massy
藤縄てつや
下田卓 & 小林創 & 大沢公則 (KansasCityBand)
松田ひろゆき&あきこ
Mooney スペシャルセッション
ザ・ブタメガネ
鬼頭つぐる



当日のタイムテーブルは以下の通り。(リンクは各HPへ飛びます)

〜 昼の部 〜

【北浦和公園】
12:00〜 Kechon Kechon Jug Band

インドカレー「さらじゅ」
12:00〜 飯山ガキデカ Jug Stompers
12:40〜 石岡 美保子
13:20〜 ホワイト&ぶるー
14:00〜 松田ひろゆき&あきこ
14:40〜 西広しょーた
15:20〜 藤縄てつや

森熊美術館駐車場】
13:00〜 飯山ガキデカ Jug Stompers 
13:40〜 JAMBLES
14:20〜 松本耕司&小林創
15:00〜 Kechon Kechon Jug Band
15:40〜 鬼頭つぐる&VENN & massy

【Bar 「パラダイスロード」】
13:00〜 松本耕司&小林創
13:40〜 石岡 みほこ
14:20〜 ホワイト&ぶるー
15:00〜 JAMBLES
15:40〜 下田卓 & 小林創 (KansasCityBand)
16:20〜 フロミズワンダーズ

〜 夜の部 〜

【居酒屋「赤とんぼ」】
18:00〜 藤縄てつや
18:45〜 Kechon Kechon Jug Band
19:25〜 下田卓 & 小林創 (KansasCityBand)
20:10〜 Mooney

【Bar 「パラダイスロード」】
20:30〜 フロミズワンダーズ
21:05〜 松田ひろゆき&あきこ
21:40〜 飯山ガキデカ Jug Stompers
22:15〜 Mooney スペシャルセッション
23:00〜 鬼頭つぐる



飯山ガキデカ Jug Stompers



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