独断的JAZZ批評 855.

BRAD MEHLDAU MEHLIANA MARK GUILIANA
進化のための一里塚
"TAMING THE DRAGON"
BRAD MEHLDAU(synths, fender rhodes, p, spoken voice, "ahh"vocals), MARK GUILIANA(ds, electronics)
2014年2月リリース スタジオ録音 (NONESUCH : 7559-79579-5
)

昨年末に本アルバムの2月リリースがアナウンスされて以来、何かと話題のアルバムである。年末の時点でYouTubeで演奏画像が公開されていた。一体、これはどういうこと?というのが偽らざる心境だった。
BRAD MEHLDAUがドラムスのMARK GUILIANAと組んだデュオ・アルバムを出すなんて!しかも、電子楽器を駆使している。購入すら躊躇したが、MEHLDAUということで予約注文を入れていた。
MARK GUILIANAはAVISHAI COHEN TRIOの傑作アルバム"GENTLY DISTURBED"(JAZZ批評 543.)や"NIGHT OF MAGIC"(JAZZ批評 815.)に参加していた。ここではドラムスのほかにROLANDのデジタル・パーカッションにもトライしているが、打ち込みに使っているのだろうか?

@"TAMING THE DRAGON" 何をかいわんや!言葉がない。
A"LUXE" 
B"YOU CAN'T GO BACK NOW" 
C"THE DREAMER" 
D"ELEGY FOR AMELIA E." 
E"SLEEPING GIANT" 
F"HUNGRY GHOST" 
G"GAINSBOURG" 
H"JUST CALL ME NIGE" 
I"SASSYASSED SASSAFRASS" 
J"SWIMMING" 
K"LONDON GLOAMING"
 

演奏内容については下記のURLで確認していただければ分かると思う。僕はこのアルバムについては、本来ならレビュー対象外としたいところだが、購入したアルバムは全て書くと決めているので少しだけ触れてみたい。
このアルバムはMEHLDAUにとって、進化のための一里塚に過ぎないのだと思う。きっと、これが将来の「肥やし」になるのだろう?そう思いたい。MEHLDAUだからこその話題性である。
そう言えば、MEHLDAUは時々、実験的な話題を提供してきている。"ART OF THE TRIO VOL.5 PROGRESSION"(JAZZ批評 28.)、PAT METHENYと共演した"METHENY MEHLDAU"(JAZZ批評 366.)、オーケストラを駆使した"HIGHWAY RIDER"(JAZZ批評 615.)、KEVIN HAYSとのピアノ・デュオ"MODERN MUSIC"(JAZZ批評 720.)などなど・・・。
かつてのMILES DAVIS、あるいは現在のCHICK COREAやPAT METHENYなども進化に向けて絶え間ないチャレンジをし続けている。MEHLDAUもそういった一人なのだろう。
本アルバムに限って言えば、全然面白くないし、聴くのが苦痛でさえある。でも、何回も聴いてみた。やはり、僕の対象外なのだ。
評価すると★ひとつ!なんと、このアルバム、7年ぶりの★ひとつをゲットした!これも「肥やし」だと思えば、何ていうこともない!   (2014.03.01)

試聴サイト :
 http://www.nonesuch.com/albums/mehliana-taming-the-dragon
          http://www.youtube.com/watch?v=tn6gjoMUEY4#t=22



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