葉っぱの扇 雑木林
まるで緑の館 吹き抜け天井
チラリ のぞく空 旅路の涯てか
どうせ どうせ逝くなら 館のベンチ
足など伸ばして 傍らに
ほこりを払って 三度笠
女一人旅
何にもないが 夢があるの
木立大黒柱 しなやか天をつく
ポトリ 滴落つ どくだみさえも
胸に 胸に染みるの 館の女
はるかな旅路に 虹を見る
蝶々止まらせ 三度笠
女一人旅
お金も欲しい 名声も欲しい
何故に背を向けられる 嘆くな天を見ろ
ポロリ 本音出る 旅路の館
それで それでいいのよ 仕方がないわ
道草花摘み 染めてみた
見劣りしないぞ 三度笠
女一人旅