2023.07.06
菊篭目紋様のカット

2022.08.28
丸徳利A
2022.08.22
丸徳利@
2022.06.27
オールドグラス
2022.06.06
菊篭目紋様のスペシャルカット
2022.05.17
ぐい呑みの制作G
2022.05.11
ぐい呑みの制作F
2022.05.10
ぐい呑みの制作E
2022.05.09
ぐい呑みの制作D
2022.05.08
ぐい呑みの制作C
2022.05.07
ぐい呑みの製作B
2022.05.06
ぐい呑みの製作A
2022.05.05
ぐい呑みの制作@
2021.12.07
 
祇園 鮨忠保
2021.12..03
 
喜寿祝いのグラス
2021.06.18
 

2021.06.15
 
丸徳利等の修理
2021.03.23
 
切子鉢
2021.03.02
 
ガラスの歪み
2020年
 
切子のリホーム
2019年
 
ボトルのリサイクル
 酒器セット
 花瓶・蓋物
 祇園・鮨忠保
2018年
 
2種の八角篭目紋様
 筒型ぐい呑み
 魚子紋様のカット
 蜘蛛の巣紋様の鉢
 ピッチャー
 薩摩切子風の皿
 夜光貝の研磨

2017年
 
鮨・薪介の切子硝子
 還暦お祝いのぐい呑み
 瑠璃色被花瓶-仕上り
 沼津市役所からのご依頼品
 瑠璃色被花瓶-A
 瑠璃色被花瓶-@
 夜光貝の研磨

2016年
 
スピルナーグラス
 ボトルへの文字入れ・装飾
 飾り皿の皿立
 
ワイングラス
 10oz オールドグラス・カット
 酒器セット
 10ozオールドグラスのリフォーム
 ガラス器の歪
 センターピースの研磨

2015年
 
センターピース・カット終了
 センターピース・三番擦り
 センターピース−A
 すじ彫り-A
 
センターピース-@
 割り付け・すじ彫り
 
懐石盃のリフォーム
 丸徳利-A
 丸徳利-@
 一口ビールのリフォーム
 四寸鉢のお名前入れ
バカラグラスの修理

2014年
 
300Φ 平皿
 冷茶椀のダイヤ・三番擦り
 冷茶椀のすじ彫り
 割り付け器と冷茶椀の割り付け

切子の制作ブログ






2023.07.06 菊篭目紋様のカット

切子硝子の菊篭目紋様のカット オールドグラス 70Φ70Hに総菊篭目紋様です。
@割り付け。24分割して正方形を0.4mmのマジックで書きます。
Aすじ彫り。90度のカッチング砥石で割り付けの正方形をカット後に斜め線は目検討でカットします。
B100度のダイヤカット。私流のカットで菊と縦横のみカット。
CDE100度のカッチング砥石。篭目紋様の星の部分を揃える様にカットします。
F私のスペシャルカットで菊篭目紋様で少し残っている色ガラス部分を剥きます。
G上縁部分を30分割でカット。
ちょっとマニアックな切子硝子の私流のカット手順のご紹介でした。






2022.08.28 丸徳利A



 丸徳利A 割り付けとすじ彫りです。
割り付けはなるべく正確にカットしたいので、揃った紋様のベースの正方形を割り付けします。
正方形を基に紋様を日本篭目紋様・八角篭目紋様・魚子紋様をすじ彫りしてあります。
紋様の不揃いは少しありますが、カットを重ねていく手順で細かく修正出来ます。


2022.08.22 丸徳利@



 丸徳利 90Φ110H

小野クリスタルの生地です。
始めに上部と下部に亀甲紋様をカットします。
割り付け後にかまぼこ型のダイヤモンドディスクでカットしますが、亀甲を綺麗に揃えるために少しずつカットです。
ダイヤモンドカット後にカッチング砥石で紋様を揃えながら最終のカットをしてあります。


2022.06.27 オールドグラス





6ozオールドグラスの底部のカットです。幸運の5角形と6角形に落としてから、色々のカットです。
切子硝子で意外と手間がかかり難しいのは平らにカットして磨く事です。
という事で普通はあまり見ることはない様です。底擦りは少し色硝子部分を残してあります。


2022.06.06 菊篭目紋様のスペシャルカット



オールドグラスに菊篭目紋様と江戸切子では稀な紋様のスペシャルカットです。
通常は左側ののカットですが、篭目の目がハッキリとなるように目以外の色硝子部分を剥いてあります。
目がスッキリとした感じになって、私はこのカット方法も手間がかかりますが良いのではと思っています。


2022.05.17 ぐい呑みの制作G



手磨きの研磨をして完成品です。
八角篭目紋様を2個、魚子紋様を6個で底面は4角形と5角形です。


2022.05.11 ぐい呑みの制作F



上部は24角にカットです。今回は8個のぐい呑みを一緒にカットしました。
下段はカットに使用したものです。
左から すじ彫り(90度カッチング) 魚子紋様(110度ダイヤモンドディスク・110度カッチング)
八角篭目紋様(100度ダイヤ・100度カッチング) 底部(荒擦りダイヤ・120度ダイヤ・120度カッチング)
上部24角(角ダイヤ・角カッチング)
後日に手磨きの研磨をします。


2022.05.10 ぐい呑みの制作E



底部のカットです。Aは#180ダイヤで荒擦りです。
Bは#500ダイヤでカット後、カッチング砥石で幸運の五角形(ペンタゴン)にカット。
Cは四角形にカット。底部のカットは普通はあまりカットしませんが、私は好みなので良くカットします。


2022.05.09 ぐい呑みの制作D



切子の工程で三番擦りと言われている物です。
カッチング砥石で少し深くカットしながら紋様の不揃いの修正しながら仕上げのカットをします。
少し解りずらいですが、左側がダイヤカット、右側がカットが仕上がった物です。


2022.05.08 ぐい呑みの制作C



ダイヤモンドホイールですじ彫りに沿って深くカットします。
ここでは約80%程度のカットです。紋様の不揃いは後程のカットで修正します。


2022.05.07 ぐい呑みの製作B



すじ彫りの工程です。
魚子紋様は正方形の角から角にカットして、細かくするために中間にもカットを入れます。
八角篭目紋様は割付線の縦線と横線をカットして正方形を作ります。
斜めのカットは正方形が正八角形になるように目検討でカットします。
若干の紋様の不揃いは後程のカットで修正をします。


2022.05.06 ぐい呑みの製作A



割付の工程です。切子紋様のカットするためのベースになる図形を引きます。
割り付け器は自作で陶芸用の雲台で側面に分割用の穴を開けて、最大72分割迄出来ます。
分度器も貼ってあるので任意の度数でも分割出来ます。垂直板は端材のアクリル板です。
今回は24分割の縦線を引きます。
円周線はノギスで正方形になるように生地を回して、0.3ミリの油性ペンで引いてます。


2022.05.05 ぐい呑みの制作@



お気に入りのデザインの魚子紋様のぐい呑みの制作工程です。
左の生地から右のぐい呑みを制作します。
生地が天開で少し大きいので天開部分を約1センチ程カットしました。次回から少しずつカット等の工程をご紹介します。


2021.12.07 祇園 鮨忠保





京都・祇園 鮨忠保さんからのご依頼です。
京都で江戸前寿司のお店です。
丸徳利と銚子で、底面にお店のロゴマークを追加してサンドブラストで彫ってあります。
菊篭目紋様のオーソドックスで落ちついた雰囲気ですので、お店にお似合いと思います。

2021.12.03 喜寿祝いのグラス





喜寿お祝いでのご依頼されたものです。
ご希望で縁起の良い紫色のオールドグラス2点と黒色被せ硝子の酒器です。
カットをしてないグラスの底面には、イニシャルを花文字の裏文字でサンドブラストで彫りました。


2021.06.18 盃



 盃 70Φ 45H

緑色の被せ硝子の盃です。細かな総魚子紋様の繊細な盃です。
プレゼント用に底面にサンドブラストで名前を裏文字で彫り、上から見たときに読める用にしてあります。
飾れるように、8角の鏡板と中に鏡を入れたアクリルの小箱をセットとしました。

2021.6.15 丸徳利・オールドグラス・ぐい呑みの修理



お世話になっている、麻布十番の鮨薪介様よりの修理のご依頼です。
毎日のご使用ですので、色々とトラブルはある様です。
丸徳利は口元部分の破損でしたので、寸詰めをしてアクセントに横線を入れました。少しフォルムは変わりました。
緑色のオールドグラスは焼酎用にお使いでしたが、何かのショックで赤線部分にクラックが入りました。
残念ですが、クラック部分はカットしましたので、恐らく薬味入れかワサビ入れにと思ってます。
ぐい呑みは口元部分ののピッチ破損です。口元部分はカットをしないとそれなりの強度はありますが
私の性分でカットを入れると繊細になりますが、口元部分は制作時に歪みあるので少しの衝撃でピッチになります。
最小限の寸詰めにしました。
飲んだ時の口触りと見た目の雰囲気と使用時の破損は裏表の関係で悩みの種です。
今回はオールドグラス以外は再度変わりなくご使用頂けると思ってます。


2021.03.23 切子鉢



 切子鉢 250Φ 100H

季節がら桜の一輪をイメージして、縁は細かくカットして花びら風に底面は魚子紋様でがくの感じに。
意識してシンプルなデザインになるように菊繋ぎ紋様で花弁を表現して見ました。
少しスッキリし過ぎかなと思って、もう少し手を入れて見ようかなとも思っています。


2021.03.02 ガラスの歪み



タンブラーグラスですが、カットの途中で割れてしまいました。
割れた原因はグラスに歪みがあったためです。
一般に硝子器は約1000℃のガラスを成形してから、一昼夜程度かけてゆっくりと冷やしますが、均一でないと歪んでしまいます。
歪みのためにカットの線により、下の紫色のグラスのように割れてしまいます。青色のグラスは初めてですがカットの線でない場所が割れました。
2つのグラスに共にカット時には何もなく一晩おいて翌朝に綺麗にひび割れが入ってました。気温の変化の影響と思っています。


2020.03.15 切子のリホーム



色々と破損したり、欠けたりした切子をリホームしました。
左上から右に。ぐい呑みは縁が欠けたものを縁を全体にカットしたので少し低くなりました。
緑色の被せ硝子は懐石盃で下部だけに。オールドグラスも大きく割れて下部だけに。
瑠璃の被せ硝子は一口ビールで下部のみです。緑色の被せ硝子はぐい呑みが半分程度に縁をカットしました。
金赤色は徳利の下部だけです。透ガラスの切立盃も下部呑み。小物入れや薬味入れ等に使えるかもしれません。



2019.08.01 ボトルのリサイクル



ちょっと綺麗だった焼酎ボトルをリサイクルして見ました。
肩口の部分でカットして、4面に切子紋様を入れてあります。なかなか面白い物になったので色々な物入れに使えそうです。


2019.06.16 酒器セット



祇園鮨忠保でご一緒だった東京の方からご依頼された酒器セットです。
金赤色の丸徳利と切立盃4つ、ぐい呑み2つの組み合わせです。薄い色合いでとても落ち着いてスッキリとした物をお選びいただきました。
私としても素敵な酒器セットになったと思っています。セットで飾れる様に楕円形の鏡板をお付けいたしました。
ご希望で切立盃の底面にはお名前をサンドブラストで入れてあります。


2019.04.13 花瓶・蓋物





公募展に出展予定の花瓶と蓋物です。
花瓶は蜘蛛の巣と菊篭目紋様のデザインです。
蓋物は八角篭目と菊繋ぎ紋様です。上の半分は細かな亀甲紋様を蓋にはかまぼこで凹凸を付けました。
詳細は後日に追加する予定です。


2019.03.21 祇園・鮨忠保





京都祇園の鮨忠保様からのご依頼のお品です。昨年のミシュランで星のお店です。
金赤色の銚子(八角篭目紋様)・丸徳利(菊篭目紋様)・緑色のぐい呑み(魚子と八角篭目紋様)切立盃(魚子と八角篭目紋様)は透きです。
底面には店名のロゴマークをサンドブラストで上から覗いて読める様に裏文字で彫ってあります。


2018.10.03 2種の八角篭目紋様



少し専門的になりますが、江戸切子の代表的な八角篭目紋様のご紹介です。多分に私の個人的な解釈・見解になります。
75Φ80Hのオールドグラスの生地です。少し細かな篭目紋様と思い、約6mm角の八角篭目をカットをします。
左の物は通常の八角篭目紋様で篭目が千鳥格子になっています。
割り付けは最初に円周を36分割してから、縦幅と同じに正方形になるように横線を引きます。
私は油性ペンの0.3mmを使用してしいます。正方形を元に斜め線は見当でカットし八角にします。
右のものは縦篭目(日本篭目)と呼ばれるものです。篭目紋様が縦・横に並んでいます。
この紋様の割り付けは、数学的にはかなり細かな寸法になりますが、私なりに考案しました。
3の倍数分割が基本になっています。左と同じ篭目紋様の大きさになるように36分割がベースです。
篭目部分は36分割、縦の二重線部分は倍の72分割で縦線を割り付けます。
縦線を割り付けたら、横線はそれぞれ正方形になるように割り付けます。
いずれも正確な正方形を割り付け付けることが、綺麗な八角篭目紋様をカットする基本です。
今回は細かな八角篭目紋様ですので、0.3mmの線でも線の幅があるので、カット時で細かなずれが。
綺麗な八角篭目紋様は篭目紋様が正八角に揃うことが目的です。
このグラスでも綺麗な篭目紋様になるように、調整をしながら同じ線を4〜5回カットしています。
左のグラスで篭目紋様部分で114本の線で構成でので、カットの手数は570本と言うことです。
細かな切子は最後は手数の仕事と言う事になります。


2018.06.14 筒型ぐい呑み




 筒型ぐい呑み 45Φ 75H

細かな魚子紋様と八角篭目紋様のオーソドックスなデザインの筒型のぐい呑みです。
友人からの依頼でプレゼントにという事で、4個のセットにしました。


2018.05.08 魚子紋様のカット




江戸切子紋様の代表的な魚子紋様のカットの手順です。
江戸切子のほとんどの紋様は正方形の割り付けを元にカットします。今回の生地は70Φの懐石盃です。
左上の割り付けの作業です。細かな魚子ですので最初に縦方向に70Φの24分割の縦線を引きます。
なるべく細い線を引きたいので、0.4mmの油性ペンを使用してしています。
次に縦線を基準に正方形になるようにに横線を引きます。下にいくほど段々狭くなります。
確な正方形になるようにすると、魚子紋様の仕上がりも綺麗になります。
カットの最初は今回は90°菱形のカッチングですじ彫り(細い線)を割り付けの正方形の交点から交点に斜めの線を彫ります。
24本の斜め線を彫ったら、間にもう1本を、左右両側で合わせて96本を彫ると魚子紋様になります。
次にカットを早くするために110°のダイヤの菱形で線を太くします。
大まかな魚子紋様が出来たら、紋様の細かな調整と研磨のために110°のカッチングで彫ります。
都合ここまでで最低3回、同じ線をカットしていますが、最後にもう一度総合的に気を付けながらカットです。
このような手順で、懐石盃の魚子紋様のカットでは384本の線をカットしたことになります。
普通はダイヤでカットした後に酸磨きで艶を出しますが、私の場合は仕上げのカットにカッチングでカットすることで、
カットの谷の部分が鋭角になり手磨きでの仕上がりもとても研磨が綺麗に仕上がります。
この魚子紋様のカットの作業はおおよそ半日仕事と言った所です。


2018.03.01 蜘蛛の巣紋様の鉢





 180Φ 90H 蜘蛛の巣紋様の鉢

ササキガラスのクリスタルの生地です。厚手の生地ですので、大きなカットを心掛けて見ました。
蜘蛛の巣紋様を100°でなるべく深くし、中心の目がしっかりと揃う様に気を付けました。
研磨もかなり手間をかけてしましたので、とても綺麗な仕上がりになりました。かなりの力作ですが、満足のいく仕上がりになりました。


2018.02.27 ピッチャー



 100Φ 220H ピッチャー

ササキガラスのクリスタルの生地です。上下にかまぼこ型のすじ彫り、中央部分は八角篭目紋様と菊繋ぎ紋様のデザインです。
取っ手の部分にも飾りを入れ、取っ手の両サイドにはサンドブラストで葡萄を入れました。
葡萄の紋様は取っ手があるので、中央部分の紋様がカットの器材が100Φあるために取っ手にぶつかりカット出来なかった部分のスペースを
サンドブラストにしました。切子とサンドブラストで賑やかなピッチャーになりました。


2018.02.14 薩摩切子風の皿

展示会等でお客様とお話しをしていますと、必ず話題になるのは「薩摩切子」と「江戸切子」の違いは何かと言うことです。
私なりに基本的に同じ切子硝子ですが、薩摩切子は材料の生地の被せ硝子が厚く、カットは浅い角度で行っています。
紋様は江戸切子の方が細かい紋様と説明しています。
今回は少し薩摩切子風の紋様です。





150Φの瑠璃色のお皿です。上左はカットする前の瑠璃被せ(るりきせ)の生地です。
底面は170°の浅い角度でのカットです。周りは江戸切子の八角篭目紋様を100°でカットしてあります。
薩摩切子と江戸切子の合わさった紋様で市販品には余りないと思います。





銅赤色です。薩摩切子風に大きな紋様です。底面は170°の浅いカットです。
その他は120°でカットしてあります。デザインが出来れば、カットするのは手間が余りかからない物です。




瑠璃色・銅赤色・紫色と同じデザインで作りました。


2018.01.14 夜光貝の研磨





沖永良部島の夜光貝です。表面を削り、真珠層まで出し研磨しました。綺麗に仕上がりました。
島では普通は表面にクリアーの塗装をしていますが、これは真珠層そのものの輝きです。
経年変化もなく何もしないで保存出来ます。


2017.12.04 鮨・薪介の切子硝子

12月8日に東京・麻布十番に開店する「鮨 薪介」で使われる切子硝子です。沼津までお見えになって選ばれました。
江戸切子の重厚なデザインのもので、お鮨のお供にはぴったりと思っています。



左の徳利は琥珀色で日本篭目のデザインで、フルクリスタルのガラスです。
右は菊篭目紋様でカットは難しいのですが、シックに仕上がってます。




小鉢です。お店の席数が8という事で8個です。
紋様は金赤色は魚子紋様・日本篭目紋様・ダイヤ紋様・菊篭目紋様です。
紫色は日本篭目紋様・八角篭目紋様・ダイヤ紋様・菊篭目紋様です。
江戸切子の代表的な紋様ばかりです。



日本酒の色合いが解るようにと、透き硝子の切立盃です。徳利と合わせてのお使いです。



珍味入れです。きっと素敵なおつまみがと思っています。




開店のお祝いにと、縁起の良い魚子紋様のぐい呑みを2つプレゼントしました。
底面にはお店の「薪介」をサンドブラストで彫りました。


2017.11.17 還暦お祝いのぐい呑み



お客様から還暦のお祝いにと、ご希望のデザインをカットした銅赤色のぐい呑みです。
底面は覗き見にして、お名前を彫ってあります。飾れるようにと、「祝還暦」と記念日を彫った鏡板をお付けいたしました。
合わせて桐箱にとのご依頼でした。小さい物ですが、末永くお使い頂けたらと思っています。


2017.08.13 瑠璃色被花瓶-仕上り





小野クリスタルの生地を使い、「滝」をテーマにデザインしました。
大きく斜めにカット部分を滝口にとイメージに、前面は滝口から流れる水を不連続な線で表現。
大きく開いた滝口から覗くと裏見滝の雰囲気で、小丸のカットで滝水の雰囲気を、合わせて一条の水の流れを表したつもりです。
表面全面には菊繋ぎ紋様で渓流の流れをとちょっと欲張って見ました。
伝統的な江戸切子のデザインからは、少し離れていますがチャレンジという事で今までにないものに仕上がったと思っています。


2017.07.24 沼津市役所からのご依頼品





沼津市役所から、姉妹都市のアメリカ・ミシガン州カラマズー市との交流会の記念品として
ご依頼で切子の鉢(155Φ65H)と飾り付け用に楕円形の鏡板を製作しました。
鉢は紫色の被せ硝子に江戸切子の菊篭目紋様のデザインで、恩師の小林先生の代表的なものと同様の物です。
古典的な江戸切子のデザインで高度な技術を求められます。楕円形にカットした鏡板のメッセージはサンドブラストで彫ってあります。
ご依頼で桐箱をご用意しました。素敵な沼津からの記念品となることでしょう。



7月24日 沼津市役所にてカラマズー市の表敬訪問時に記念品として贈られました。
切子の鉢を手にしているのは沼津の市長さんです。


2017.06.20 瑠璃色被花瓶の制作-A







通常は予め全体のデザインと紋様をある程度決めてからカットしますが、今回は少しずつバランスを考えながらカットすることとしました。
最初は口元部分に二か所変化を付けました。
大きく斜めにカットした部分から背面が覗けるので、アクセントに丸く透きに。正面下部の裾にに二か所を平らにカットです。
次に正面部分に滝沢をイメージして水の流れの様に細かな線をカットしました。
残りの部分に菊繋ぎで川の流れのようにと思いながら3つ入れました。背面にはアクセントで一本の鋭い線です。
もう少し太くしようかなと思っています。
主なデザインはカットしましたが、まだ少し瑠璃色硝子の部分が多いのでもう少し口元部分裾部分に手を入れて見ようと思っています。


2017.06.18 瑠璃色被花瓶の制作-@



150Φ 220H の瑠璃色の被せ花瓶の生地です。小野クリスタルのクリスタルガラスの生地です。
今回は少し大胆なデザインにと思っています。



大胆なデザインということで、第一段階で口元部分をかなり大きく斜めにカットしました。
1センチ位の厚さがあるので、普通は切断機でカットしますが、何せ零細工房?のため工具はありません。
貝の研磨に使用したルーターで、時間をかけて切断をして平板研磨でカット面を整えました。
デザインの予定はカットした面を川の滝口のイメージで滝と後は全体に渓流をと思っていますが
どうなることでしょうか?少しずつ試行錯誤しながらカットするつもりです。


2017.06.11 夜光貝の研磨



友人から以前に頂いた沖永良部島の夜光貝です。約20センチ程の大きさがあります。3個の夜光貝を磨きます。



手持ちの道具で研磨を行います。ルーターに軸付き電着ダイヤの砥石で表面を削ります。
貝殻は表面から褐色層・緑層・白層、そして真珠層です。貝殻の表面が平ではないので、少しずつ気長な作業です。



一応、真珠層まで削った状態です。十分に輝きもあるのですが、後日切子の研磨と同様に研磨剤で磨く予定です。


2016.09.17 スピルナーグラス





 スピルナーグラス 55Φ 200H

ガラス工芸を始めて初期の20年以上も前にグラスリッツェンをしたグラスです。口元部分・ステムと空いたスペースにカットをしました。
菊繋ぎと泡模様をスペースに、ステム部分にもちょっと解りづらいのですがカットを底の部分には市販品にはない、珍しい八角篭目を
カットを入れました。賑やかに生まれ変わりました。


2016.09.15 ボトルへの文字入れ・装飾





お客様のご依頼で焼酎ボトルへのメッセージと模様の加工です。還暦のお祝い品にお使いとのことでした。
お名前と釣りがお好きな方なので、水色のボトルに海をイメージしてメジナをご希望でした。
ラベルをはがしてから、サンドブラストでメッセージと取り巻くようにメジナの群れにしてみました。
焼酎が中に入った状態での作業でしたので、瓶を破損させないようにと気を使いました。
世界でただ一つのボトルに。還暦のお祝いに素敵な贈り物になることでしょう。


2016.08.25 250Φ・飾り皿の皿立て


 250Φ・飾り皿・菊篭目紋様

沼津市役所のご依頼で飾り皿と陳列用のミラー板付きの皿立てをご用意いたしました。。
今年は沼津市と中国・岳陽市が友好都市になって30周年です。
市長表敬訪問の岳陽市訪問団との記念品交換に使用されるとのことです。



皿立て・底面のミラー板にはサンドブラストで文字入れをしてあります。
カットの多い飾り皿なので、背面用のミラー板もお皿に合わせて見ました。



贈答品とのことですので、桐箱をご依頼でしたので取り寄せました。良い記念品になることと思います。


2016.08.05 ワイングラス



 60Φ 150H ワイングラス

約25年程前にグラスリッツェンで彫刻のみをしてあったグラスです。
今回は上縁・彫刻をしてなかった裏面・ステムの部分を色々とカットしてみました。
賑やかになって、元のグラスの面影はなくなり、生まれ変わりました。
私が江戸切子を始めようと思った、グラスリッツェンと切子の組み合わせです。
ヨーロッパと江戸の伝統は素晴らしいと思っている次第です。


2016.08.02 10oz オールドグラス



 80Φ 90H 10oz オールドグラス
   カットまでの作業が終了したもので、カット面はすりガラスの状態です。
   この後に手磨き研磨をします。

今回はカットに使用した器材のご紹介です。



ダイヤモンドホイールです。100Φの大きさです。
楽に早くカット出来るので切子にはなくてはならない道具です。
一番左は最初に使う100°180番の「荒擦り」用です。主にグラスの下半分に使用しました。
右の4つは順番に100°・110°・120°・角型の500番の物です。角型は底面の平らな面のカット用。
110°・120°も下部のカットです。
八角篭目紋様は100°でカットしました。
ちなみにダイヤモンドホイールは全て特注品になります。
約20年程前に購入したものですが、その当時で一つ約10万円程しました。



カッチングと呼ばれる砥石みたいな感じの物です。100Φから200Φです。
「石掛け」と言われるカットで、紋様の細かな最後の調整カットと研磨のためにカット面を滑らかにします。
ダイヤモンドホイールと同じで、左から100°・110°・120°・角型です。
ダイヤモンドホイールがなかった時代は全てカッチングでカットしたと聞いてます。カッチングは一つ数千円です。
切子のカットの器材の紹介でしたが、今回は9種類を使用しました。
カットマシンは一台ですので、カット面に従い道具を付け替えてとの作業となります。


2016.05.25 酒器セット



 60Φ 100H 一口ビール ・ 50Φ 85H 酒器 ・ 45Φ 55H ぐい呑み

三種類の透きガラスの酒器をセットにしました。八角篭目と魚子の紋様をカットしてあります。
酒量に合わせて、好みのグラスでと思ってます。下には飾れるように楕円形の鏡板です。



このセットは小田原でお世話になっているお店へのプレゼントなので、店名をサンドブラストで彫ってあります。


2016.05.07 10ozオールドグラスのリフォーム

連休の間は溜まっていたカット済みの物の研磨を片付けました。全部で47個ありましたので、なんだかんだで10日間かかりました。
ひと段落したので、少し気分を変えて次の制作にと思ってます。



前回ご紹介した割れたオールドグラスです。割れた部分を平らにして、縁を加工しました。高さは60Hになりました。
ちょっとあまり普通にないサイズになりましたが、豪快に冷酒とか大きめの氷を一ついれて、オンザロックでも趣きがあります。









ここ半年間位の間にカット中に割れてしまったオールドグラスのリフォームです。
全てに共通しているのは、概ね紋様のカットも終わり仕上の修正をしている時に割れてしまいます。
リフォームはなるべく多く残すようにしているので、同じような処理になっています。
右側の割れて残った輪の部分は何か頭をひねって、再利用する予定です。
 

2016.04.24 ガラス器の歪

今回はちょっとガラスの専門的なブログです。
テレビ等でガラス器の制作模様で、形を整えたガラス器を炉の様な物の中にいれ徐冷するというのをご覧になったことはあると思います。
ガラスは約1200度位から800度位の高温度で形を作り、出来た器等は半日から一日をかけて徐々に温度を下げていきます。
徐冷時に器全体が均一に温度が下がらない時は、器に歪が出来てしまいます。
歪がある器は見た目の外観上は解りません。(特殊な光線では解ります)歪のあるオールドグラスにカットをすると、綺麗に割れてしまいます。
前に同じグラスをカットして割れてしまったので、今回は全周に回るカットをしないようにしたのですが、
カットした昨日の夕方は何もなかったのですが、今朝見ると綺麗にクラックが。



ちょっと解りずらいのですが、上部から2p位の所に光った横の線がクラックです。



軽く手で引っ張ると、割れてしまいました。



どうもこのロットのオールドグラスは不良品が多いのかも知れません。
割れたグラスは縁を処理して、リホームでちょっと寸足らず?のグラスの予定です。


2016.01.06 センターピース・研磨の作業終了







  センターピース(DAVINC製) 300×300 70H 2.6Kg

新年最初のアップに久しぶりの大作にしました。このセンターピースは昨年の12月に研磨を行いました。
色々と他の物の作業しながらでしたので、カットを始めてから約2ケ月程かかりました。
研磨の作業は太い線の部分は桐の木の木板やセリウム盤に研磨剤を付けながらの研磨です。
多くの細かい紋様部分は毛車と言われるブラシを回転させ、研磨剤を付けながら紋様の細かい線に沿いながらの研磨になります。
一本のカットの線について4回、逆方向に4回の研磨を行っています。
このセンターピースの場合は大きく5面があるので、約160回の研磨をしています。
センターピースの研磨に要した時間は約8時間程でした。大きなものは大きさ以上に時間と労力が要求されるという次第です。
センターピースの延べの全作業時間は39時間になりました。
これだけを連続してカット等を行なえば、約1週間の工程に計算上はなりますが、同じものばかりの作業はなかなか集中ができないので、
色々と他の物もしながらになりました。
今回は私の作風で、繊細な代表的な江戸切子紋様を全面的にデザインしました。
もう一つ同じ生地がありますので、次はちょっと変わったデザインと思っています。
 

2015.11.21 センターピース・カット作業の終了





上のがカット前の生地で、下部の写真がカットの全作業の終了したものです。
三番擦りの後に更に細部に細かな修正を加えて、底面に江戸切子らしくと菊紋様を加えてカットの完成としました。
このカットの最後の修正は約4時間でした。
生地の状態から、デザインして全てのカット作業に要した時間は延べで約31時間(4日と半日)かかりました。
後は研磨の作業を予定しています。研磨はある程度カットが終わった作品がまとまってから、一緒にします。


2015.11.13 センターピース・三番擦り





すじ彫りの次の工程です。ダイヤモンドホイール 100°ですじ彫りに沿って、深くカットします。
当然ですが、カットの目的は八角篭目は中央の篭目が正八角形になるように細かな修正をしながらです。
菊篭目紋様も中央部分がなるべく八角形にと気をつけながら、カットの交差する菊もきっちりと集まるようにします。
ダイヤモンドホイールの後は三番擦りと言われる、昔ながらののカッティングとよばれている砥石で最終的なカットします。
ここでも紋様の細かな修正をしながらのカットです。カッティングでカットすることにより手磨きが可能となります。
ダイヤモンドホイールでカットしたものは酸磨きでしか研磨は出来ません。このカット作業時間は約12時間(1日半)でした。


2015.10.26 センターピース・すじ彫り-2



すじ彫りの詳細な手順です
八角篭目紋様です。正方形の角の部分を目検討で正方形から正八角になるようイメージして斜めの線をカットします。
通常は直線になりますが、今回は右程小さな紋様にしため曲線になってます。次に反対方向の斜め線カットして、八角篭目紋様となります。



菊篭目紋様です。江戸切子紋様で一番難度の高い紋様です。
最初に横方向の正方形2つ分の交点を狙って浅い角度の斜め線をカットします。
次に立て方向に正方形2つ分の交点を狙って斜め線をカットします。ここで菊篭目紋様をカットする時の私の発見した極意です。
上のカットするときに篭目部分を正確な正方形にすることです。このことにより、この先の小さな篭目が綺麗な八角形になります。
次に浅い角度と深い角度の逆方向をカットします。





すじ彫りの完成です。菊篭目の中央の八角形と八角篭目も綺麗な揃った八角形とはなっていませんが、
何回もカットして深くするときに、微妙に調整をして揃えるので多少は問題ありません。
中央部分の菊繋ぎ紋様は菊篭目に×線を加えたものです。このすじ彫りのカットの作業時間は約7時間、今日1日の仕事でした。
小さい物のカットは生地をカットマシンに押しながらですが、重い物は自重でカットし過ぎるので反対に手で支えながらの
カットですので、ある意味力仕事となります。男仕事でこればかりは女性では難しいのではと思ってます。


2015.10.23 センターピース



 300×300 80H 2.6Kg

DAVINCI の24%クリスタルガラス製のセンターピースです。久し振りに大きなものをカットします。
大きな物をカットする時の最大の難関は重量との戦いです。当然ですが手で持ってのカットの仕事ですので、持ち支えるのが大変です。
疲れたら他の作業をして、休憩しながらになります。



デザインは私の定番ですが、底面は最近ちょっと気にいっている菊繋ぎとして4つの側面の八角篭目と菊篭目としました。
側面は少し高度なデザインで、右に行くほど紋様を小さくして変化をつけています。
簡単なように見えるかも知れませんが、やってみると以外に割り付けもカットも手がかかります。
江戸切子紋様の基本は正方形で、割り付けも正方形のみを引きます。






すじ彫り後の第一段階の状態です。割り付け線に沿って、なるべく正確な正方形になるように注意してカットします。
割り付け線も少しずつずれているので、カットしながら修正をします。
0.3mmのマジックで割り付け線を引いていますが、線の右側と左側をカットするだけで0.5mm位はすぐにずれてしまいますので、
あくまで正方形を意識しながらです。
ここでの正方形の制度を出しておくと、後で正確な紋様のカットが楽になります。



ここまでの割り付け・すじ彫りの作業時間は色々考えながらやりましたので約8時間の作業でした。


2015.10.06 懐石盃のリフォーム



以前に友人に差し上げた懐石盃(60Φ 90H)です。ワイングラスとして、毎日のようにお使い頂いてたとお聞きしています。
残念ながら破損してしまいましたので、青線部分でカットしてリフォームです。



大きさは70Hの大きさになりました。長年お使いでしたので小さなキズや欠けもありましたので
少ししカット加えてから、底面にお名前を入れてから全体を磨き直しました。
小さな酒器または珍味入れやドレッサーの前に置いて、ピアースや小物入れにと思ってます。



2015.10.01 丸徳利-A





すじ彫り後の作業です。真ん中部分の八角篭目は100°のダイヤモンドホイールでカットを深くします。
その後に100°のカッチングという砥石で、紋様を揃えながら最終のカットをします。
八角篭目の周りの線は110°のダイヤモンドホイールでカットした後に110°のカッチングで仕上のカットします。
上下の亀甲紋様はかまぼこ型のカッチングで仕上のカットします。
底面は110°のダイヤモンドホイールで菊紋様をカット、110°のカッチングで仕上します。
以上でカットは完成しました。
カットのみ延べ作業時間は2個で約24時間程かかりました。
ここからは研磨の作業になります。
亀甲紋様と八角篭目の周りの矢来、底面の菊紋様はFBBの砥石で滑らかにしてから
セリウム板に磨き粉を塗布して研磨しました。





2015.09.28 丸徳利-@



かなり以前にカットした丸徳利をつくづく眺めていたら、なかなか纏まってると思い、同じものを在庫の生地があったので、色違いでカットします。
デザインは真ん中部分に小さめの八角篭目紋様、上部と下部は、ちょっと変形の亀甲紋様です。



割り付けです。八角篭目紋様部分は40分割。
少し立て方向につぶれた亀甲紋様は8分割としました。



八角篭目紋様部分のすじ彫りは90°の500番のダイヤモンドホイールでカットです。
変形の亀甲紋様はかまぼこ型の500番のダイヤモンドホイールでカットしてあります。
簡単なようですが、亀甲紋様はなかなかの難敵です。均等にするのは・・・・・・・・・
唯一のコツは全体に少しずつカットして、揃えるように気を配ってするしかないようです。



瑠璃色も同じようにカットするつもりでしたが、うっかりミスで八角篭目の最初の正方形で余計に正方形の1/2の線をカットしてしまいました。
切子硝子の悲哀です。カットしたものは残念ながらもどりません。
さっさっと諦めて4面ある八角篭目の内、2面は魚子紋様に変更となった次第です。
以上、ここまでの作業は土・日曜日のアプリでの実演時間と今日1日の仕事です。
亀甲紋様は他の紋様くらべて、以外に手間のかかるカットです。延べ時間で2個でここまでで約14時間かかってます。
 

2015.09.24 一口ビールのリフォーム



懐かしい高校時代の同窓生からの依頼の修理(改造)です。
カガミクリスタル製の 55Φ 120H の一口ビールです。
口元の破損と赤線迄にクラックが入っていたので、最初に赤線部分でカットします。



ぐい呑みにするために、口元部分が少し厚かったので、加工しました。
底の部分も瑠璃色の部分を6角に落として、変化を付けました。



底面が覗きになっていたので、ご依頼の「敬」の文字入れをします。
文字を準備して、底面をマスキングテープ(ビニール素材)を貼ります。



ぐい呑みの上から読める様にとの事でしたので、底面に裏文字にしてカーボン紙等で文字を写します。



文字部分をカッターナイフで切り抜きます。保護のため全面をマスキングします。
サンドブラスト(高圧エァーで金剛砂を吹き付ける)で、切り抜いた文字部分を2〜3ミリ程彫って完成です。
一口ビールからぐい呑みにリフォームされて、元の原形はなくなりましたが世界でただ一つの珍品?となりました。




2015.09.01 四寸鉢のお名前入れ



プレゼント用にとのご依頼により、お名前入れをしました。使用したのは完成品の菊篭目紋様の四寸鉢です。
底の部分に残っていた、リング状の瑠璃色硝子に沿って、マスキングテープを貼りサンドブラストで彫らせて頂きました。


2015.05.01 バカラグラスの修理



Baccarat の MASSENA タンブラーグラス(55Φ 60H) の修理依頼です。口元にチップと言われるぶつかり等により欠けたキズです。
口元は徐冷の終わったグラスをバーナーで加熱して切断しているので少し硬質になってます。
このため見た目は丸く厚くなっているのですが、衝撃には以外と弱くなっています。このグラスは5ミリ程のチップがありました。
普通の修理方法はキズが無くなるまで口元から下方に全体を削り寸詰めをします。
今回は高価?なグラスなのでなるべくベースを残そうと思い、キズの部分を半円で削りました。
一か所だけではバランスが悪いので、呑み口も考えて、もう2ヶ所デザインとして附加してあります。



世界でただ一つのバカラグラスになりました。これはこれで趣きが出たかな思っています。


2014.10.14 300Φ HOYA製の平皿



以前はクリスタルの品質のよいガラス器の高級品を作っていた保谷硝子の300Φの大きな上面が真っ平らなお皿です。
保谷硝子は現在はガラス器は制作していません。埼玉県の入間工場の跡地はアウトレット店になっています。
厚さは約1p程あります。



デザインは周り全体に少し大きめの魚子紋様。60分割してあります。中央部分には中心を小さくした蜘蛛の巣模様をアレンジしました。



すじ彫り後の状態です。ここまでの割り付け・すじ彫りの作業時間は約1時間です。



カットの概要は今回は110°のダイヤモンドで少しずつカットして紋様を揃えています。
3〜4回ほど同じ線をカットします。その後カッティングと呼ばれる110°の砥石でつぎの研磨作業のためのカットをします。
カットの作業時間はおおよそ7〜8時間ほど要しています。その後、研磨に2〜3時間ほどかかりました。
カットの途中と研磨の過程はいずれご紹介するつもりでいます。



研磨作業に使用している、自作の研磨用の箱と毛車です。研磨剤を付けてカットの溝に沿って研磨します。
おおよそ一本のカットの溝を6回程研磨しています。マンションの工房?ですのて防塵のため、フィルターを通してから排気をしています。


2014.10.03 冷茶椀のダイヤ・三番擦り





すじ彫りされた生地を、作業が早いのでダイヤで一度カットします。
つぎの工程は更にカットを深くするのと、紋様の整える事に注意をしながらの作業です。
三番擦りと呼ばれるもので、カッティングと呼ばれる砥石でします。生地の厚さを考慮して100°でカットします。
八角篭目を揃えるために、同じ所を3回全体的ににカットしました。縁の部分の波模様もカットして仕上ます。
底面の8本の菊すじ模様もカットします。合わせて底面の被硝子を少し平面カットをしました。
少し金赤をぼかし気味に残してあります。以上でカットは終了しました。今回の作業時間は約3時間程度でした。
平面の研磨は下の機材を使っています。
本来は刃物等研磨に使用されるものですが、200Φの電着のダイヤモンドの粒子の研磨板を使っています。
番手は200番・400番・600番があります。



2014.09.27 冷茶椀のすじ彫り



すじ彫りの最初の工程です。割り付けられた線に沿って縦線と横線をカットします。今回は100°の砥石でカットしています。
0.5mm幅の線で割り付けてありますが、たった0.5mm幅の線ですがなるべく正確に線の中心をカットしないと、
のちのち細かな修正をする事になります。
カットした所は表面に被せてある金赤のガラス削られて、下地の透明なガラスとなります。
但しカット面はすりガラス状態なので透明ではなく白く見えます。右は八角篭目紋様のベースの正方形がカットされた状態です。



次の工程は斜めの線をカットして八角篭目紋様の八角形を作ります。
斜めの線は割り付けがないので、左の様に正方形の角を目検討で狙ってカットします。
ここで技術を要するのが、砥石の山に茶椀の丸い面を直角になるようにカットする事です。
斜めになると片山といい、紋様が乱れることになります。回しと言って茶椀を少しずつ回しながらカットします。
切子の二番目に習得しなければならない技術です。ちなみに一番目は直線をカットすることです。



左が八角篭目紋様のすじ彫りが終わった状態です。篭目の中心部分が八角形になっているのが、わかると思います。
若干の乱れはありますが、だんだんとカットしく過程で細かな修正を加えていきます。
右は底面に8分割の溝をすじ彫りした状態です。すじ彫りの工程の作業時間は約一時間でした。


2014.09.25 割り付け器と冷茶椀の割り付け作業



割り付け器

市販品の陶芸で使用する250Φの手ろくろと呼ばれている物です。色々と試行錯誤しながら自作したものです。
ベース盤と垂直板は、廃品のアクリル樹脂板を加工しました。
そのために以前使用されていた穴が空いていたのを埋めてあります。
ろくろの上面には分度器を拡大コピーした上に、ガラスの生地を置くときに中心がでやすい様に同心円をたくさん引いてあります。
分割する時はまち針と度数表示を使用する方法と側面に開けたロックの出来る小穴でする方法でしています。
側面の小穴は最大で上段は60分割と80分割・中段は100分割・下段は48分割と72分割が出来ます。
側面で対応出来ない時はまち針で希望の度数に合わせています。

生地に割り付ける工程



今回制作する 85Φ 65H の冷茶椀で、中央部分にちょっと細かい八角篭目紋様と
底面には8本の溝を入れた上の茶色の色違いをカットします。



左がベースとなる金赤色の被硝子の冷茶椀です。
中央部分の八角篭目紋様部分は正方形を正確に割り付けることがカットを容易して綺麗な仕上りにつながります。
この作品は小さい八角篭目紋様で繊細さをと思い、約6ミリの正方形を割り付けます。
生地の85Φの大きさから右の用に垂直板に沿って40分割で縦線を引きます。



つぎにノギスにペンを固定したもので、左のように正方形になるように生地を回転させて横線を書きます。
ノギスを使用する事で1/10mmまでは正確な寸法で割付が出来ます。
今回は4段の正方形と上下に二重線、上縁の部分にも補助線を書きます。
八角篭目紋様には斜めの線もありますが、斜めの線は引かずに目検討でカットします。
右が割り付け作業が終わった状態です。

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