切子のカット機器





4型カットマシン(黒島製作所製)

カットマシーンの概要

HITACHIの単相のINDUCTION MOTORをサカイ製作所が、変速機を付加した駆動部に黒島製作所がベース盤とスピンドルを製作をしたものです。
なんと総重量は70kgもあり分解しないと移動も困難です。
またモーターはなかなかの優れもので結線の組み合わせで、単相の100ボルトと3相の200ボルトでも運転出来る物です。
普通のマンションの一室の工房なので、現在は100ボルトで使用しています。
ダイヤモンドホイールを取り付けるスピンドル部のセンターの回転偏差は、手持ち計測器ですが1/100から2/100mmとなっています。



ガラスのカットに使用しているダイヤモンドホイールです。直径は10センチ・厚さは3センチと2センチものがあります。
ダイヤモンドの粒子は180番と500番で、3ミリの厚さのレジン(ダイヤモンド粒子と金属の合金)のものを使用しています。(ちなみに全て注文品です。)
いままでに約数百個の部材をカットしてますが、ハッキリとは計測出来ませんが、1mmも摩耗していないように見えます。



カットと研磨のおおまかな工程に使用する機材です。
@左上のダイヤモンドホイールの180番を使用して、荒ずりをして大きな紋様をカットします。
A500番のダイヤモンドホイールで細かな紋様をカットします。
B上中のカッティングと呼ばれる砥石で、研磨をしやすくするのと同時に細部の仕上げのカットをします。
C大きくて深いカットや平らなカットの部分は右上のFBBの砥石で、更に滑らかにします。この工程は多くの切子作家はあまり行っていないと聞いてます。
D左下の桐の木の盤に、研磨剤の下のシルト650番を付けながら研磨する。
E細かな紋様の部分は、下中の毛車に研磨剤を付けながら研磨する。
F仕上の研磨は、研磨剤の上の酸化セリウムを用いて光沢を出します。




  切子の細かな工程は切子の制作ブログでご紹介しています。