ラップタイマープロジェクト #1
    (暫定版公開中)

IMAGE11.GIF - 980BYTES  概要
IMAGE11.GIF - 980BYTES  ハードウェア
IMAGE11.GIF - 980BYTES  ソフトウェア
IMAGE11.GIF - 980BYTES  ソフトウェアダウンロード
IMAGE11.GIF - 980BYTES  参考文献
IMAGE11.GIF - 980BYTES  ラップタイマープロジェクト #2
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変更履歴
2006年7月28日 新規作成
 
テスト中のバラックセット全容
H8/3664F基板とその上のLCD。
電源やセンサーからの信号の為のDB9コネクタ(左)。
4つのスイッチ(下)。LCD下には4個の赤色LED。
赤外線(Infrared)発光器(中央)
インターフェイス基板(左)。
左上には、スイッチ基板と赤外線受光基板。
H8/3664F基板拡大(H8はLCDの下で見えず)






Lap timer Project----- 概要
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Lap timerとは?---- 基礎情報

Lap timerは、サーキット走行をする際の周回ラップの計測をする装置です。ストップウォッチでの計測では、計測する個人差等により、充分な精度が達成できない事が考えられます。そのような場合に、今回のような装置が役立ちます。
それぞれのサーキット場は、それぞれの方法で計測精度を上げるためのシステムを構築しています。例えば、筑波サーキットでは各競技車両に発信器を取り付け、データ計測して結果印刷することが可能なようです(実際に使用した経験はありません)。
サーキット場毎に計測システムの違いがありますが、今回自作した装置は、赤外線発光器と受光器の組合せで計測するシステムで、@計測ライン上に車両通過方向と直角に設置した赤外線発光器とA車両に搭載する受光器と計測結果を表示する表示器とから成立ちます。
今回は、赤外線を利用しましたがサーキット場によっては、計測ラインに磁石が埋め込まれていてその磁気変化を検出する方法も一般的に利用されています。磁気検出か赤外検出かはそれぞれのメリット・デメリットがあり、なんとも言えませんが、素人の製作には赤外検出が有利で、サーキットを運営する側としては磁気検出が有利と思われます(動作原理の部分を参照ください)。私が赤外線方式を採用した理由は下記のような点を考慮したためです。

@ システムチェックの為にわざわざサーキット場に行かなくてもいつでも手軽に出来る。
A サーキット場に、必ず磁石が埋め込まれているとは限らない。また、コースによっては幾つかの場所に磁石が埋め込まれていて、区間計測が出来るようになっている様子(推測)だが、それを考慮して周回ラップを上手く表示する工夫が必要となる。
B 常設のサーキット場だけでなく、駐車場や特設の空きスペースでも計測できる。更に、発光器を2台用意すれば、周回コースでなくても区間タイムが計測可能になる。

Lap timer Project ---- 製作への動機

2003年8月16日にエビスサーキットの走行会に、会社の若手同僚に誘われて行って来ました。その際に、赤外線タイプの市販のLap timerを装着している車を見て、これなら作れるのではないかと始めたのがきっかけでした。
ALTEZZAが愛車です 同僚の走り 同じく
製作は、初め秋月製H8/3069F基板を使い汎用基板に部品搭載して機能確認をしました。その後、H8/3664F搭載の基板をEAGLEを使い設計し、これもWebの電子工作の世界では定番のOLIMEXに基板発注し、製作しました。
これが、ここで紹介するLCDタイプの装置です。その後、小型化と可視性向上の為に、7セグLED使用のタイプを製作しています。こちらは、秋月製H8/3669Fの基板と合わせて使いタイプです。LEDタイプはこちらを参照ください。

機能ブロック
このブロック図を、参照ください。
今後の説明には、下記の名称を使います。
No. 略語 日本語名称 機能 備考
3664F_Main ラップタイマー
本体
LCDを内蔵し、CPUの演算により各種制御を行う LEDタイプはこちらを参照
2 Ir_RX 赤外線受光器 計測ライン上に置かれた赤外発光器の信号を検出する 通常、車の屋根にガムテープ固定
3 IF_BOX インターフェース
ボックス
車両側の本体やセンサー、更に電源やパソコン(必要に応じて)等をつなぐ為の中継ボックス なるべく、邪魔にならない場所に
4 SW_IF マニュアル
ラップ計測
スイッチ操作で必要な区間の計測 シフトレーバーに装着がベストですが
5 CABLE 結線用
ケーブル類
@12V(シガーライタ)
ADB9ストレート(本体とIF_BOX間)
BIr_RXとの接続
CSW_IFとの接続
DDB9(パソコンとの接続/必要時のみ)
DB9ストレートが2箇所に使われているので注意要
6 Ir_TX 赤外線発光器 特別のパルス状の赤外光発生 三脚等で計測ラインに設置
PC パソコン シリアル通信によって、ラップデータの確認や各種操作が可能。PCがなくても、操作はもちろん可能。 ハイパーターミナルソフトで使用可

Lap timer ---- 動作原理

Ir_RXには、赤外線受光モジュールを内蔵しています。、デレビやVTRなどに使用されているもので、リモコンから発せられるキーボード信号を受光するものです。モジュールは38KHzの基本波の上にH/Lの信号で変調された信号を受信するために、日光等の外乱光の影響を最小限にするような専用処理回路を内蔵しています。
今回は、Ir_TXで、PICのソフトウェアで38KHzのON/OFF信号を発生し、600uS毎のON/OFFを信号として乗せています。この信号を24個の赤外LEDから投光します。
Ir_RXの出力は、この赤外光を受けた時に600uSのH/L信号として波形整形した信号となります。これをH8/3664Fの Input Capture信号として処理します。ドライブ波形と受光波形をここに示します。
誤動作を防止する意味で、H8側では1.2mS(600uSx2)の信号検出を6回連続したところで、計測ラインを通過したと判断するようにしています。そのプログラムは、tim_w.cのソースコード内で確認出来ます。
Ir_RXは、7.2mS(1.2x6)以上の継続的な信号検出で計測ライン通過を判断していますので、例えば時速200km/hであれば、40cm程度の移動範囲で計測していることになります。
実は、今回製作した赤外線タイプの計測装置では計測精度の点で、磁気検出より劣る部分があります。それは赤外発光の到達範囲と受光器の検出範囲の広がりによって生じる誤差です。直感的には、この図を見てもらうと、(A)Ir_TXとIr_RXの装置間の距離と(B)車両の走行スピードにより、計測値がばらつきます。今回の装置も定量的に誤差を分析できていませんし、分析しても磁気検出の方法と比較すれば、劣ることは紛れもない事実です。
サーキット場では、磁気検出が主流というのもうなずけます。




Lap timer Project ----- ハードウェア
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回路構成、基板設計
No. 略称 回路図 PCB設計 基板写真 備考
3664F_Main 回路図

部品表
@シルク
A部品面
B半田面
半田面の写真はこちら

完成品概観
2 Ir_RX 回路図

部品表
両面同時 完成品概観
受光器の前には赤外線用フィルター付き
写真はガムテープの跡で汚い
3 IF_BOX 回路図

部品表
@シルク
A部品面
B半田面
全部の基板といっしょに DB9の片方は、設計間違いで半田面側に部品を付けなければならなくなった
完成品概観
4 SW_IF 回路図

部品表
両面同時 使用スイッチはNCとNOの2つの接点を持つものでなくてはならない
5 Ir_TX 回路図

部品表
@シルク
A部品面
B半田面
完成品概観
違う角度で
三脚で固定するタイプ
ケース加工は、CADでPCBのデータを読み込んで設計しました

補足説明
1.Ir_RXには、赤外線フィルターを付けていますが、どの程度の効果があるかは、チェックしていません。
2.Ir_TXの赤外線ダイオードは、発光を目視確認出来ませんが、デジカメや携帯のカメラで確認出来ます。
3.H8/3664Fは、パッケージの大きさが2種類存在します。10mm角(FP-64E)と14mm角(FP-64A)が有り、今回PCBが出来上がった後に、秋月で購入したチップが載らないことが判明して慌てた経緯があります。ご注意ください。
4.IF_BOXのPCBは、半田面に部品を配置しています。単純なPCB設計の間違いです。





Lap timer Project ----- ソフトウェア
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制御ソフトウェア

開発には、RENESAS HEW4
 High-performance Embedded Workshop
 Copyright (C)2005 Renesas Technology Corp.
 Copyright (C)2005 Renesas Solutions Corp.
 Copyright (C)2005 Renesas Technology Europe Ltd.
 All rights reserved.
 Version 4.00.03.001
の評価版を使用させてもらいました。

---- H8/3664F
<C Source file> <Assembler Source file> <Header file> ---- PIC16F84
<Assembler Source file>






Lap timer Project ----- ソフトウェアダウンロード
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Control program for H8/3664F
-------準備中

Control program for PIC
-------準備中








Lap timer Project ----- 参考
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関係するサイト

Lap Timer
この人のWebページを拝見して方針を決めました
http://kaele.com/~kashima/
http://kaele.com/~kashima/car/laptimer/laptimer.html
市販品では、下記のようなWebが参考になります
http://www.spa-uk.co.uk/design/laptimer.htm
http://hometown.aol.com/supersonicracing/supersonicracing.html
http://www.helmetharbor.com/racing/xt_racing/opening.htm
自作品では、このような作品を見ることが出来ます
http://www.asahi-net.or.jp/~tw8i-ysd/CAR/MAKE/plap-modoki.htm
http://www6.airnet.ne.jp/tanabe/LAPKUN/kattenilap.htm

関連資料
赤外線フィルター情報は、ここで入手しました。
http://www.satani.org/sur/sur079.html
赤外線利用の通信に関しては、このWebページに詳しい解説が載っています。
http://homepage2.nifty.com/irhack/

EAGLE, OMLIEX, AR_CAD

http://www.cadsoftusa.com/
http://www.olimex.com/pcb/
http://www.ar-cad.net/
具体的な利用は、ここのページで勉強させてもらいました
http://einst.hp.infoseek.co.jp/OLIMEX/eagle.html











 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

J_Laptmr

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