日大の通信教育の思い出・・。

 大学の通信教育と言うと、印刷教材で学習し、その成果であるレポートを提出し、試験を受けて単位を修得するといイメージはありませんか?それはその通りなのですが、私が受講していた頃の印刷教材は非常にお粗末で、学習をしても理解不十分で、レポートを提出してもいつも不可ばかりで、一向に単位が修得できませんでした。そこで、手段を変え、スクーリング(通学学習)による学習に切り替えました。日大の通信教育部には、日中の昼間に授業を受講できる昼間スクーリングという制度があり、これを利用すれば、授業を受けて単位修得が可能でした。このスクーリングは、昼間大学に通学する訳ですから、仕事をしている人は利用できません。そこで私は、当時在職していた特許事務所の弁理士先生に相談し、昼間大学に通学し、昼間の空いた時間と夜間に特許事務所で仕事をするという便宜を図って貰いました。そういう訳で、昼間の大学の講義に集中できた私は、一年で大学の一般教養の履修をすることができました。

 高専卒の私が大学の一般教養を履修する必要があったのは、弁理士試験の本試験を受験するためです。その当時、弁理士試験の本試験を受験するためには、大学の一般教養を履修している必要がありました。大学の

一般教養を履修していない人は、別途予備試験を受験して合格する必要がありました。ところが、この予備試験は相当に難しく、勉強方法も分からず、結局大学の一般教養を履修した方が早道と考えたためです。

 結局、大学の一般教養の履修を終えた私は、目的を達成し、大学を中退した訳ですが、今考えれば勿体ないことをしたと思っています。日大での学生ライフは、楽しく、学友もでき、明るいものでした。それに、一般教養の履修が少ない高専卒の人間には、貴重な学習経験になります。勉強できるときにもっと勉強しておけば良かったと反省しています。大学の通信教育は、今ではメディア教材などもあり、印刷教材もレベルアップしていますが、孤独と戦うという点では昔と変わりありません。それだけに、通信教育部学生には頭が下がる思いです。学生諸君、頑張れ!

 

2019年05月17日