工業高等専門学校(高専)について

 みなさんは、高専という学校をご存じでしょうか。中学校を卒業して5年間、高校・大学に関する科目を履修して社会の中堅技術者を養成する文科省所轄の主に国立の高等教育機関です。高専を卒業すれば、昔は殆どの学生が就職をしていましたが、高度経済成長を遂げた後、高専卒業者の需要が減り、より高度の技術者を企業が要望するため、高専を卒業して大学に編入学する者、高専の専攻科に進み大学資格を取得し、更に大学院進学する者など、上級学校への進学者が増えたため、そのための支援をする学校も増えました。したがって、現在、高専を卒業して就職する者に対する進学する者の割合は増加傾向にあります。

 高専では、5年間で高校・大学に関する科目を履修するので、学業に対する規律が厳しく、実験のレポートが多く、その学年の試験の成績が全て60点以上でなければ留年となります(大学と異なり、1科目でも不可であれば留年です)。3学年くらいで、学業ができる者とできない者との序列が明白になり、5学年にもなると、問題なく進級した者と留年した者との比率が約半々になります。それでも、卒業して企業に入社すると、多くの企業が高専卒業者を大学卒と同等の待遇で扱ってくれます。また、向上心が盛んな者には、企業から国内留学という形で、大学へ進学させてくれる企業もあるので、そういう企業に就職するのも手です。

 さて、私はそんな5年間を高専という学校で過ごし、今日に至るわけですが、高専卒で良かったこと、悪かったことなど、エピソードを添えて、このブログで紹介したいと思います。高専に進学するか否か迷っている受験生は、とりあえず飛び込んでみましょう。何かが待っているはずです。

2017年03月02日