リポタンパク
|
|
無極性物質であるトリグリセリドやコレステロールエステルは、 このままでは水(血液)に溶けることができないので、 アポタンパクやリン脂質に取り込まれ、リポタンパクとなることで、血中に存在しています。 ここで、素朴な疑問が生じます。・・・コレステロールは、そのままで水溶性なのに、 なぜ、わざわざ、不溶性のコレステロールエステルになる必要があるのでしょうか? ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【脂質の種類】・・・脂肪酸、トリグリセリド、リン脂質、コレステロール、コレステロールエステル。 (01)油脂(高3)・・・天然の動植物界に広く存在しています。 主成分はトリグリセリド。 (02)トリグリセリド(高3)・・・エネルギー不足時には、グリセリンと脂肪酸に加水分解されます。 (03)グリセリン(高3)・・・糖新生によりグルコースに変換されて、エネルギーとして利用されます。 (※)変換の反応経路は、こちら (04)脂肪酸(高3)・・・ミトコンドリアでβ酸化されて、エネルギーとして利用されます。 (※)β酸化の反応経路は、こちら (05)リン脂質・・・グリセリンにリン酸基と脂肪酸がエステル結合したものです。 生体膜として利用。 (06)コレステロール・・・食事により摂取される他、肝臓で合成されます。 (※)合成の反応経路は、こちら (07)コレステロールエステル・・・コレステロールの水酸基に脂肪酸がエステル結合したものです。 (08)リポタンパク・・・非極性のトリグリセリドやコレステロールエステルが血中に存在する手段です。 (09)アポタンパク・・・非極性脂質がリポタンパクになる時に必要。 【脂質の代謝】・・・本当に悪いのは、余分な低比重リポタンパク(LDL)です。 (10)リポタンパク・・・カイロミクロン〜高比重リポタンパクまで、トリグリセリドの量によって様々です。 (11)食物に含まれる脂質・・・小腸の細胞内に吸収された後、カイロミクロンとして再合成されます。 (12)カイロミクロン・・・トリグリセリド(TG)量が多く、粒子径が大きい(密度が小さい)です。 (13)リポタンパクリパーゼ(LPL)・・・カイロミクロン内のTGを、グリセリンと脂肪酸に分解します。 (14)VLDL・・・カイロミクロンよりも、TGの割合が減り、粒子径が小さい(密度が大きい)です。 (15)LPL・・・VLDL(超低比重リポタンパク)内のTGを分解し、IDLにします。 (16)IDL・・・VLDLよりも、TGの割合が減り、粒子径が小さい(密度が大きい)です。 (17)HL・・・LPLとともに、IDL(中間比重リポタンパク)内のTGを分解し、LDLにします。 (18)LDL・・・IDLよりも、TGの割合が減り、粒子径が小さい(密度が大きい)です。 (19)悪玉コレステロール・・・余ったLDLが蓄積すると、動脈硬化の原因になります。 (20)HDL・・・LDLよりも、TGの割合が減り、粒子径が小さい(密度が大きい)です。 (21)善玉コレステロール・・・末梢組織で余ったコレステロールを回収するHDLのことです。 「栄養素の代謝」に戻る |
|
|