シュレーディンガー方程式
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ボーアの原子模型により、水素原子のスペクトルを説明することができました(こちら)。 しかし、多電子原子のスペクトルを説明するには至りませんでした。 原子構造理論に対する更なる改良が求められたのです。 ルイ・ド・ブロイ(1892−1987)によって「物質波」の考えが提唱されると、 エルヴィン・シュレーディンガー(1887−1961)は、 「電子などの波の性質は、音波などの波の性質と同じ方程式で表されるはずだ!」 との考えから、量子力学の基礎方程式となる「シュレーディンガー方程式」を導きました。 ![]() 「シュレーディンガー」を解くにあたって、偏角に関する部分と動径に関する部分に分けました。 そして、偏角に関する部分を、水平角に関する部分と鉛直角に関する部分に分けました。 【シュレーディンガー方程式】 (※)事前に、「偏微分方程式」について学んでおくと良いです。→ こちら (01)エルヴィン・シュレーディンガー(1887−1961)・・・「シュレーディンガー方程式」。 (02)シュレーディンガー方程式・・・電子が従うべき波動方程式です。 (03)波動方程式の変位微分・・・xで微分します。tは定数扱いです。 (04)波動方程式の時間微分・・・tで微分します。xは定数扱いです。 (05)2つの常微分方程式・・・波動方程式を、xの微分方程式とtの微分方程式に分けます。 (06)定常状態の波動方程式・・・ひとまず時間的変化は置いておき、xの微分方程式のみが対象です。 (07)ウィリアム・ハミルトン(1805−1865)・・・「ハミルトニアン」の人です。 (08)ハミルトニアン・・・エネルギーに関する演算子です。 (09)極座標表示・・・(偏角に関する部分)と(動径に関する部分)に分けます。 【水平角に関する部分】 (※)事前に、「常微分方程式」について学んでおくと良いです。→ こちら また、併せて「オイラーの公式」についても学んでおくと良いです。→ こちら (10)水平角と鉛直角の分離・・・「変数分離法」を用いて、2種類の角に分離します。 (11)磁気量子数(m)・・・水平角に関する微分方程式を解くと出てきます。 【鉛直角に関する部分】 (12)アドリアン・ルジャンドル(1752−1833)・・・「ルジャンドルの微分方程式」の人。 (13)ルジャンドル多項式・・・「ルジャンドルの微分方程式」を満たす「ルジャンドル関数」の1つ。 (14)オランド・ロドリゲス(1795−1851)・・・「ロドリゲスの公式」の人です。 (15)ロドリゲスの公式・・・ルジャンドル多項式を生成する公式です。 (16)方位量子数(l)・・・鉛直角に関する微分方程式を解くと出てきます。 【動径に関する部分】 (17)(2次の)行列式・・・この値が0でなければ逆行列が存在し、0ならば逆行列が存在しません。 (18)3次の行列式・・・3次元に対処するため、次数を1つ上げて考えます。 (19)変数変換・・・積分する際、行列式を掛けておくのを、お忘れなく! (20)エドモンド・ラゲール(1834−1886)・・・「ラゲールの微分方程式」の人です。 (21)ラゲールの多項式・・・「ラゲールの微分方程式」を満たす「ラゲール関数」の1つです。 (22)主量子数(n)・・・動径に関する微分方程式を解くと出てきます。 「量子論」に戻る |
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