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韓国の風 金良洙(Kim Yang Soo)の世界 


最新情報2016年2月

最新情報

「御礼とお知らせ」

永らく私たちのホームページをご覧いただいた皆様に、この度、残念なお知らせをしなければなりません。私たちのHPの管理運営会社であるBIGLOBE社の都合で、個人ホームページサービスのFTP通信を5月中旬から新方式によるFTPS通信方式に変更する旨の通達がありました。この措置により、新方式への移行を完了しない場合、掲載記事の更新ができなくなります。もちろん新方式に移行すれば更新可能とされているるものの、移行手順が非常に分かりにくく、またセキュリティ確保上の不安があることから、残念ですが移行を断念し、今後の記事更新を行わないことに致します。これまで当ホームページをご覧いただいた皆様に謹んで御礼申し上げるとともに、以上、お知らせ致します。

                             (2023.4.11大屋記)

お待たせしました。金良洙画伯が5年ぶりの詩画集「禅画と禅詩」を出版して、ただ今、ソウル市内で原画展を開催中です!!                                                                  HOT NEWS

このところ活動を停止していたかと思われた金良洙画伯が、どっこい、2017年11月出版の詩画集「夜明けの星へ・花を伝える心」 から、ちょうど満5年を経て、5冊目の詩画集「禅画と禅詩」、サブタイトル「無碍の筆先で悟りの影を描く」を出版しました。また本の出版に合わせて、10月19日(水)〜28日(金)まで、ソウル市内の安国洞にある法蓮寺内、仏日美術館で原画展が開催されています。金さんの奥さんからの情報によれば、「おかげさまでオープンができました。スタートがいいので、結果もいいと思います」とのこと。私も大成功することを願っています。
さて新刊本ですが、現物はコロナの影響で郵便事情が悪く、残念ながら私の手元にはまだ届いていません。
しかし奥さんからプロモーション用に作成されたYouTube動画のアドレスや、展示会オープニングパーティーの様子、その他の写真が送られてきました。但し、今回の書籍が、禅詩の翻訳や解説を韓国の禅研究の第一人者で、多くの著書を持つソク・ジヒョンさんが担当し、共作という一面があることから、そのあたりに問題のない範囲でしか皆さんに紹介できないことを少し残念に思います。
尚、作品の一部は下記のYouTube動画でご覧になれますから是非とも閲覧されるようお薦め致します。
《YouTubeアドレス》
  https://youtu.be/svH-TSyUjRs



さて新刊本は4章で構成され、第一章が「空」(13作品)、第二章が「無」(16作品)、第三章が「無常」(18作品)、第四章が「無我」(15作品)、合計62作品・全152ページとなっています。厳選された「禅詩」の作者の年代は古くは西暦500年代から最新でも同1665年没となっており、禅宗の始祖と言われる達磨大師登場から、世宗大王によりハングル文字が誕生するまでの漢詩の時代を網羅しています。また、ほぼ一人一作品の掲載となっている点からみて、これは選者の「禅詩」研究の集大成と思われます。

一方、この本に掲載された禅画は全てが金良洙さんの作品であり、私が知る限り、その殆どがこの本のために描き下ろされた作品と思われます。さらに夫々の作品に付加された制作年度を見ると、私は知りませんでしたが、少なくとも3年以上も前から出版準備が進められていたようです。新刊本に掲載されている彼の絵は、夫々の禅詩と見事に調和・融和しています。従来の作品には余り登場しなかった人間の営みが強く感じられます。これは禅詩自体が、ある意味、人間臭さをテーマとしているからだと思います。この本の主役は禅詩なのか禅画なのか、変な事を考えてしまうのは私の人間臭さかも知れません。

かなり以前の事ですが、金良洙さんが日本の俳句文化に興味を持ち、簡素な短文表現への憧れを口にした事があります。その意味で、簡潔で奥深い禅詩の短文表現が金良洙さん自身が目指す境地であり、今回の仕事は結構楽しめたかも知れませんね。そう言う気分の乗りと言うか、気合が感じられる作品が多いように感じました。

                                               (2022.10.21 大屋記)


2022最初の金良洙個展「あぁ梅火だ」を、慶尚南道梁山市で開催中!!

                                                                                      HOT NEWS

上の写真は、個展会場の霊鷲山(ヨンチサン)通度寺(トンドサ)の境内の梅花です。2/2に撮影された時点では蕾でしたが、今頃(2/14)になれば、すっかり咲き揃っていることでしょうね。

ところで、前回のHOT NEWSでお知らせしたYouTubeを視聴して頂けましたでしょうか。実は当初に打ち込んだアドレスに少し間違いがあり、動画サイトにアクセス出来ないことが判明し、翌日すぐに修正致しました。申し訳ありませんが、前回視聴できなかった方には、再度お試し下るようお願いいたします。

さて、YouTubeで3本の動画が公開されていますが、そのうち、BTNニュースに金良洙画伯へのインタビュー場面が出てきます。また、3本目の動画には二人の著名人が登場します。一人目は金良洙さんが名古屋市の百貨店で二人展「因縁」を開催した際にも来場された、イ・シヒョンさん(ジェリュトニー文化院長)、二人目はイ・ヒスさん(漢陽大学文化人類学科名誉教授)です。試しに彼ら三名の発言内容の要旨を翻訳アプリを利用して、私なりに日本語にまとめてみました。不十分とは思いますが、まあ参考程度にお読みください。

金良洙さんコメント要旨

「個人的な望みとしては、仏者たちの心の中に花が咲き、香りが留まる度に、仏様のご加護が一緒にあればと願っています。修行者に似た「梅」、仏教的素材として意味を増します。私たちはこの3年間を薄氷の上を歩くがごとく、身を縮めながら気を付けて生きてきました。しばらくの間、国画がコロナにより疲れている気がします。このような方々に激励と慰労を与えるために今回の個展を開くことにしました」

《イ・シヒョンさんのコメント要旨》

「金良洙の絵には飾りもないし、誇張もない。ありのまま、本当に自然の世界を表現していると思います」

《イ・ヒスさんのコメント要旨》

「最後の花を咲かせて、人のために香りと美しさを惜しみなく出す。これが周りの困っている人を助ける。この時代のメッセージのようで、私たちの暮らしを凝縮した絵でもあります。金良洙画伯が描いた、この梅花仏芸術展はそういう意味で特別なプレゼントで、私たちの人生を振り返る良い機会だと思います。梅が解脱の仏となる、珍しい作品の世界に私たちは大きな慰めとプレゼントを持ち帰ります」

                                                                                       (2022.2.14 大屋記)

                                            HOT NEWS

またもや、1年間ものブランクを経て、久方ぶりのホームページ更新となり、誠に申し訳ありません。この間、誰もがコロナウィルスの蔓延、相次ぐ非常事態に翻弄され、知人・友人だけでなく、家族間ですら緊張感を強いられ、ストレスが溜まっています。私も過去には毎年訪韓し、韓国の友人たちと交流を重ねてきたのに、この2年余りは電話とネットによる交流に限られ、本当に寂しい思いです。

さて、表題の金良洙画伯の個展情報がインターネットで送られてきましたので、金良洙ファンの皆様にご紹介いたします。今回の個展会場は慶尚南道梁山市にある通度寺聖宝博物館の展示室で、2月3日〜同24日に開催されています。梁山市は、釜山と慶州のほぼ中間に位置しており、霊鷲山(ヨンチサン)通度寺(トンドサ)は韓国33観音聖地の第24番に指定される名刹です。展示室の様子は後でYouTubeで見ていただくと分かるように、かなり広々とした立派な展示室です。展示作品は表題が示す通り、「梅花」を中心とした、大きく立派な作品群に、中小サイズの作品群が多数並んでいます。その中に、お馴染みの禅導師が可愛らしいユーモアを感じさせ、アクセントとなっています。

  君は どこから来たのか

いつもなら、個展の前後に図録冊子が送られてくるのですが、今回はコロナの影響で郵便事情が悪化しており、届きません。代わりにインターネットで図録データが届きましたから、表紙・裏表紙と一部の作品のみを掲載させて頂きます。また、金良洙個展を報じたTVニュースなどがYouTubeで配信されていますので、下記のアドレスからご覧頂きたいと思います。会場の雰囲気が伝わってきますよ。

《BBSニュース》 https://youtu.be/SkCP9e8uglw

《BTNニュース》 https://youtu.be/iaUGLmBjXS4

《その他 》    https://youtu.be/KUUMAiFqvfY     ←← 私のお薦めです。

※上記3本のYoutube動画の中で登場する、計3名のインタビューの要旨を近日中にアップ予定です。

                                           (2022.2.12 大屋記)

これより以下は2021年です。

                                                                                       HOT NEWS

さて、先ずはホームページの更新を長らく怠っていたことをお詫びいたします。この一年間は皆様にとってもコロナ禍で未曾有の困難と我慢を強いられた、大変な時期だったとお察しいたします。私にとってもコロナに限らず、夫婦で長年続けてきた父親の介護が相次ぐ病魔と怪我などにより、新たな段階に入ったこと。また大切な友人と死別したこと。自身の体調変化にも苦しめられたこと等、なかなか大変な一年でした。私が金良洙夫妻と知り合って今年で18年になりますが、昨年はついに一度も訪韓しない初めての年になりました。とはいえ、仁川市に住む友人の崔沺さんとは時々電話で話をしており、この正月元旦にも電話でお互いの無事確認をしたところです。そこで今回は同日に金良洙さんの奥さんに電話をしてみました。

以前の記事に書いたように、奥さんは現在、大学の特任教授として活躍されていますが、大学の冬休みに入ってすぐに、娘と一緒に珍島のアトリエに来ているそうで、金良洙さんは当日も絵を描いているとのことでした。珍島では前日降った雪でアトリエの回りの景色がとても美しく、ぜひ見せたいから写真を送ると言ってくれました。後で娘の茶那さんからとても綺麗な16枚の写真がメールで送られてきました。

一枚目の写真はアトリエの門ですが、右端の大きな石碑には見覚えがありません。金良洙さんの詩が刻まれていますが、おそらくこの一年の間に設置されたのだと思います。二枚目の写真は庭ですが、積雪のせいで広々と感じます。マスク姿の金良洙さんも寒そうですね。ちなみに珍島ではコロナ感染者はほとんど出ていないそうです。四枚目の写真は門から建屋に向かう竹林の通路ですが味わい深いですね。五枚目の写真は多分、ご近所の白菜畑かと。背景に見えるのは女貴山でしょうか。

ところで六枚目の写真は、雪面から飛び出た草とその影の配置が何とも金良洙画風で素敵な構図となっています。今回、私が一番好きな写真です。

                                                                       (2021.1.5 大屋記)


2020/8/1〜31珍島現代美術館で金良洙個展「心の道果てから景色を見る」が開催されました!!    HOT NEWS

報告が遅れましたが、金良洙画伯の個展「心の道果てから景色を見る」が、珍島郡庁からほど近い、珍島現代美術館で一か月間開催されました。8/3、私の手元に一冊だけ同展の図録が届けられ、同展の開催を知りましたが、コロナ禍のさ中では訪韓もままならず、ただ図録を眺めるだけでした。展示作品については最近の彼が好むカラフルな心象作品が中心で、新作だけでなく、過去に発表・展示されていた作品が散見されることから、集大成的な展示会だったと思われます。その一部を下に掲載します。

                                                                    (2021.1.5大屋記)


11/20〜25に訪韓し、珍島の新しいアトリエを訪問しました!!    HOT NEWS

今回の夫婦旅は、仁川市の友人たちと会うこと、そして珍島に出来た金良洙さんの新しいアトリエを訪問することが目的でした。先ずは、20日に仁川市で友人たちと夕食を共にし、当日は仁川市内に宿泊。

翌日は、崔沺さんのお隣に住む朴さんの運転で、お昼過ぎまで仁川市内の月尾公園で観光し、カンジャン・ケジャンの昼食後、ソウルへ移動。鍾路三街のホテルへチェックインの後、夕方5時に地下鉄「東大入口駅」6番出口へ。ここで金良洙さんの奥さんと待ち合わせて東国大学の学食で会食。実は金良洙さんの奥さんは、この大学で多文化教育・特任教授として忙しい毎日を過ごしており、翌日も片道3時間かけて講義に出かけるため、珍島に同行できないとのこと。一緒に行けないことをお互い残念がった次第。ところで食事を共にした学食が、何ともお洒落で美味しいイタリア料理を提供するところで、値段は学食並にお値打ちとのことで、毎日通いたいくらい羨ましい。下の写真は料理の一部だが、とても美味しく頂きました。             

さて3日目の朝は龍山駅から、8時20分発のKTXで木浦まで約2時間半の列車旅。実は訪韓直前になって、交通機関の労組が賃上げ等を要求してストライキを始めたことで、運航列車数が半分程度に減ってしまい、地下鉄も、K-RAILの列車もチケットが取りにくい状態だったのですが、嬉しいことに金さんが往路の予約を取ってくれました。ところで久しぶりに乗車したKTXは、前とは違い、改札や切符が必要ないという不思議なシステムになっていました。駅へ着いたら自分で予約した列車を探して、予約した際に教えられた座席に座ればそれで完了。降りる際も、そのまま外へ出てOKなのです。この間、検札もなく、一度だけ車掌が左右を確認しながら通り過ぎただけ。なにか間違いが起こらないだろうかと、こちらが心配になります。

木浦駅では、友人の朴勇祈さんの運転で、金良洙さんが迎えに来ていました。先ずは珍島へ向かう途中にある国立海洋文化財研究所の見学。ここは私が以前から是非行きたかった所で、昔、木浦沖で沈没した交易船から、その後、発掘した高麗陶磁器や宝物等が展示された博物館です。当時の交易船は長い間海水に浸されたことで、かなり痛んでいますが、それなりに分かる形で展示してあります。後になって詳しい話を聞いたのですが、同行した朴勇祈さんが海底発掘チームのリーダーでした。金良洙さんとは同郷で、幼馴染とのこと。朴さんは最近では珍島海峡でも潜水発掘作業を行っているようで、私は、また一人、面白い知り合いが増えたと喜んでいます。

さて木浦から珍島へは約一時間のドライブ。昼食は珍島の町で、金良洙さんが行きつけの食堂で赤辛の鯖鍋。ここで合流したのが、32年前に韓国人との結婚を契機に韓国へ帰化された瀧口恵子さん。珍島郡の観光文化課に長らく勤務されている方で、金良洙さんが通訳としてお願いしたようです。瀧口さんとの出会いも今回の旅の中で楽しく、貴重な出来事になりました。彼女はとても勉強熱心で、興味のあることは全てメモで残し、経験を無駄にしない積極的な方です。仕事柄、観光客の案内をする場面が多いらしく、どん欲に知識を吸収しています。見ていて感心してしまいます。

写真上 左が朴勇祈さん 写真下 左が瀧口恵子さん

昼食後、町のスーパーで食材を購入し、いよいよ新しいアトリエへ向かいます。アトリエは町から車で15分くらいで到着します。珍島の先端にほど近い、女貴山(標高457m)の麓にあります。昨年訪れた時は珍島の町から近く、珍島大橋からもそう遠くないと思ったのですが、今回、地図で確認すると、かなり離れています。 アトリエの入口の扉から玄関までは、うっそうと生える細い竹藪に作られた小路がうねりながら続きます。距離は20mくらいでしょうか。途中に仏像などが置かれ、いかにも金良洙好みの趣向です。

上の写真がアトリエの全景です。真ん中にドアが開いているのが玄関です。建物は3つの塊に分かれていますが、右側の塊が、手前がアトリエで奥がキッチン。真ん中の2階建ての1階が応接スペース、2階が金良洙さんのプライベートルーム、左側の塊が、私たちが宿泊したゲストルームです。ここにもシャワーと温水便座トイレが完備しています。エアコンは付いていませんが、床はオンドルで暖かいです。正面の庭はまだ未整備で、完成にはまだ時間がかかりそうです。

写真は上から 1.正面が玄関ドア  2.食事処・奥がキッチン 3.仕事場風景 4.仕事場風景

                 5.仕事場壁面  6.応接スペース  7.ゲストルーム玄関内

さて、アトリエのゲストルームには3泊して、その間、朴勇祈さんの車で珍島内をあちこち回りました。初日と2日目は瀧口さんにお付き合い頂き、国立南道国学院や珍島郷土文化会館での国楽演奏や、民謡・笑劇、パンソリ、珍島アリランなどたくさんのハイレベルな民俗芸能を堪能させて頂きました。また珍島犬テーマ・パークや現代美術館、その他、いくつかの美術館を訪問しました。その中で特に印象に残ったのは、2日目に訪れた小学校の廃校を利用した私立美術館で、併設されたカフェで大きなカップに通常の4杯分はありそうなコーヒーが出てきたのにはびっくり。主は芸術家で、独特な線描の絵が飾ってある。人柄には飾り気はなく、垣根を感じさせない、こだわりのない応対で、こちらも力が抜ける感じだ。次にもう一人挙げるとすれば、3日目に訪れた鳩岩寺の玄門(ヒョン・ムン)和尚だと思う。皆で居室に上がり込み、お茶と手作りの干し柿をふるまわれ、ゆっくりと時を過ごした。それにしても、あの干し柿の、程よい甘さは絶妙で、いくつでも食べたくなる。もう一度訪ねてみたい寺であった。

11/25の朝、珍島のバスターミナルからソウルへ向かって出発する高速バスに乗り込むため、朴勇祈さんが運転する車で、午前7時半にアトリエを出発した。珍島からソウル行きのバスは1日4便ある。片道380kmのバス旅行だ。所要時間は約5時間弱。午後1時頃にはソウルの高速ターミナルに到着する。スーツケースや手荷物には金良洙さんからのお土産の数々、さらに別れ際、彼から社内で食べるようにとミカンと蒸かし芋を手渡された。本当に優しい男だ。最後に二人と抱擁を交わし、私と妻はソウルへ向かった。この6日間、皆様には本当にお世話になりました。ありがとう。            

《私が今回の旅行で感じたこと》

最近の新聞やTVニュース等によれば、日韓関係が政治的にも経済的にも最悪レベルで、日韓双方の国民感情が、あたかも険悪な敵対関係に陥ったかのごとく報じられている。今回の訪韓に当たっても、「こんな時に行って大丈夫か」という人もいた。しかし案ずるまでもなく、韓国の人たちは相変わらず親切で優しかった。その話をお伝えしたい。

前述したように私たち夫婦は、訪韓2日目の午後5時に金良洙さんの奥さんと会うべく、30分前に待ち合わせ場所である地下鉄駅出口に到着した。ほぼ同じ時刻に彼女も到着していたのだが、私たちは出口の外で、彼女は改札前でという異なる場所で待ち続けていたのだ。時刻が過ぎ、私の家内が探しに出かけた時、恐らく東国大学の学生と思われる若い女性に日本語で話しかけられた。彼女は少し前から私たちの様子を見ていて、状況を理解していたようで、私たちを助けようとしてくれたのだ。その後、金さんの奥さんと無事に会えたことは言うまでもない。

親切な韓国人の話をもう一つ。最終日に高速バスでソウルに到着し、地下鉄7号線で仁川の富平区庁へ向かった時のこと。温水駅だったか、ほとんどの乗客が下車し、一部の乗客のみが社内に残った。そしてドアが閉まったのに列車は発車せず、残された少ない乗客が何やら慌てている。どうやら直行列車でなく、乗り継ぎの必要があったようだ。その時、「何処へ行くのか」と女性に尋ねられ、行先を告げたところ、「私も同じだから一緒に行こう」 と別のホームまで案内して下さったのである。

これらの人たちに限らず、私が今回の訪韓で、最近報道されているような国民感情の変化を感じたことは皆無だったし、何人も会った韓国人は皆、これまでとちっとも変わらず、優しく自然体で接してくれた。人の心は相手次第で変わるし、ほとんどの人は、優しい心で接すれば、同様に応えてくれる。この法則は何処へ行っても変わらないと思う。もちろん平和であるという前提の上だが・・・。その法則が通用する社会を失ってはならないと私は思う。 (2019年12月1日 大屋記)

                                            

10/9〜15 大邱市のBOMギャラリーで個展「遠回りの道端で」が開催されました!!                                                    HOT NEWS

今年10月に韓国大邱市で、久しぶりに開催された金良洙画伯の個展会場で配布された図録が30部ほど入手できました。これまでのように日本語翻訳版を添えて、親しい方たちに配布する予定です。作風としては今回の展示作品は先の岡崎・安城展で発表された作品の延長線と言えそうです。今回、図録の一部を紹介します。

この図録には全17作品が掲載され、作品サイズは全てが22cm×34cm、水墨淡彩と記載され、当然のごとく、全ての作品の横には彼の詩が掲載されています。ちなみに表紙の次、上から2番目の作品には次の詩が添えられています。

   

   風

   小鳥の羽ばたきは

   余白に恋しさを

   描く

大邱市のBOMギャラリーといえば、2016年秋の金良洙個展が開催された会場で、この時は私も会場を訪れています。ただ今回は11月の珍島の新アトリエ訪問を控えていたことから、残念ながら自重したものです。

尚、この際の報告記事は最新情報の2016年10月記事をご覧ください。(2019年12月1日 大屋記)                                                            


金良洙安城展は12/2に無事終了!金良洙夫妻が1/18〜20に再来日!!Hot News

岡崎展に引き続いて、11/26〜12/2まで開催された安城展は、宣伝不足と作者不在ということもあり、来場者数は過去最低の80名で終了しました。ただ来場者の皆様には熱心にご鑑賞いただき、またギャラリーのオーナーには特別なご配慮を頂き、感謝しています。

さて金良洙ご夫妻が、安城展のため残した作品の回収のため、友人一人を伴い、1/18〜20まで再来日されました。短い滞在期間でしたが、友人である常滑の「ほたる子」さんや、安城の陶芸家、加藤克也さんの足助の穴窯、吉良々窯を訪問したり、チーム「韓国の風」メンバーと交流する等、充実した滞在でした。私はこの間、家事都合でほとんど付き合うことが出来なかったのですが、金さんの奥さんから、珍島に建築中の新アトリエの外観が出来上がり、ゲストルームも用意したとのこと。さらに、金良洙さんの友人が済州島に金良洙さんの作品や、友人自身が所蔵する中国陶磁器を展示する美術博物館を建設する計画が現在進行中との情報を得ることが出来ました。これは完成が楽しみですね。(2019.2.19 大屋記)

金良洙岡崎展が11/25で好評裡に閉幕し、引き続き、安城展がスタート!!  Hot News

11/19に金良洙画伯御一行を迎え、翌20日から始まった金良洙個展「水 追いゆけば 咲きし花よ」の岡崎展が、11/25に無事に終了し、同日午後4時から安城展の会場へと作品を移動。展示が終わったギャラリー910で午後7時前から、チーム「韓国の風」メンバーら17名が久しぶりに集合。金良洙ご夫妻と、一緒に来日された御馴染の崔沺さんを交えて懇親パーティーが開かれました。冒頭の主宰者挨拶で、「岡崎展の来場者数が安城市での最初の個展を上回る402名」だったと報告され、金良洙さんは「安城へ来て、故郷へ帰ってきた思いだ。チームの皆様に再会できて、とても嬉しい。今回の個展を開くために、お世話になった皆様に心から感謝しています」旨の挨拶が返されました。

ところで、岡崎展の来場者の方々の反応は、「このような素晴らしい絵を無料で観覧でき、さらに立派な図録を無料で貰えるなんて驚きだ」との喜びの声に満ち溢れ、また一度観覧された方が、友人などを連れて再来場されるケースも多く見られ、作品の前で感動で涙する方が複数いたことにも驚かされました。尚、個展の様子は岡崎のケーブルTV、チャンネルミクスの「タウン通信」で11/23に放映され、年末の総集編でも再放送の予定とか。また中日新聞でも、11/23朝刊の西三河版に「禅の心 詩と墨で表現」と題した記事が掲載されました。

さて、岡崎展に来場され、熱心に絵を鑑賞し、さらに解説に聞き入って下さった皆様に心から御礼申し上げると共に、26日からの安城展では、岡崎展から、いくつか作品を入れ替えて、新たに小作品(絵や扇子絵、他)を展示しました。これら新たな作品を交えた安城展にも沢山の方々のご来場をお願いいたします。

   ※今回の安城展では作品の購入もできます。売り上げは金良洙アトリエ建設資金の一助となります。

                                                         (2018.11.27 大屋記)

下の写真は岡崎市美術館駐車場前に設置された看板前でポーズする金良洙ご夫妻





上は、チャンネルミクスの取材風景と、安城展会場でのチーム「韓国の風」の懇親パーティーの写真




金良洙画伯が京畿道坡州市のギャラリー「紫雲」で10/31〜個展開催中!!  Hot News



先のHotnewsぬでお知らせした通り、金良洙さんは日本での展示会に先立ち、先月31日から今年の大晦日まで約2か月間に亘り、韓国内で個展を開催しています。昨日、金良洙さんから同個展の案内が届きましたので、ご紹介致します。個展タイトルは「君はどこから来たか」というもので、会場となるギャラリー「紫雲」は、京畿道坡州(パジュ)市にあります。坡州市はソウルから北西へ約35Km、人口が約42万人程の新興都市で、郊外には北朝鮮との境界線、板門店や3号トンネル等があります。また同市は、長崎県佐世保市と姉妹都市、神奈川県秦野市とは海外友好都市として相互交流を続けており、女優のチェ・ジウや、サッカーの韓国代表選手だったアン・ジョンファンの出身地でもあります。
余談ですが、佐世保市のホームページの中で坡州市の案内ビデオが見られますから興味のある方はご覧ください。 自然豊かで、アウトレットや芸術村等、なかなか魅力的な観光地ですよ。(2018.11.9 大屋記)






金良洙さんの岡崎・安城個展へ向けて、現在、広報宣伝活動を行っています!!Hot News



金良洙さんの個展開幕まで、あと3週間余りとなり、これまでぼちぼち続けてきた広報宣伝活動も、いよいよ終盤戦です。先週から今週にかけて、中日新聞と朝日新聞、そしてケーブルテレビのMICSを訪問して取材のお願い。つい先日発行されたばかりの西三河のフリーマガジン「咲楽」11月号のイベント&カルチャー欄にも掲載して頂き、さらに岡崎市と安城市の広報にも掲載される予定です。
現在は岡崎市美術館の駐車場前に掲示する大看板の作成が進行中で、各展示会場に掲示するパネルや、安城展の入り口に出す小看板等も着々と出来上がっています。

ところで金良洙さんの近況ですが、何と、ソウルからかなり離れたハジュという小さな町の画廊で、10/31から、年内一杯かけて2か月間、展覧会を行うとのこと。崔沺さんの話では、金良洙さんの友人が新しくギャラリーをオープンするに当たり、金良洙さんの作品を是非、展示したい旨、所望されたとのことで、それに金良洙さんが応えたようです。ということは、私たちの岡崎・安城展と同時並行して、韓国内でも彼の展覧会が開かれている訳です。金良洙さんが岡崎展が終了する11/25夕方に、安城市のギャラリーに作品を移し、そして展示作業を終えた翌日に、急いで帰国するという忙しい日程には、そういう事情があったのですね。

いずれにせよ、あと少しで金良洙さんの日本での6回目の個展がスタートします。多くの皆さんにご来場頂き、金良洙画伯の世界を堪能して頂きたいと願っています。    (2018.10.26 大屋記)



金良洙さん訪日の日程が決まり、また展示作品の図録が到着しました! Hot News

先日の崔沺さんからの連絡によれば、金良洙さんは岡崎展初日の前日、11月19日(月)に来日し、岡崎展終了翌日の11月26日(月)には帰国するとのこと。岡崎展を25日(日)午後4時に終了した後、直ちに作品を安城展会場へ移送し、その日のうちに展示作業を終えて、翌日には帰国という強行日程です。
残念ながら安城展では全日程で金良洙さんが不在となりますが、展示作品をチーム「韓国の風」が預かり、責任を以て展示会の運営を致します。従って、どうしても金良洙さんに会いたい方は岡崎展まで足を運んで頂くか、もしくは25日の午後7時頃から安城展会場「アートギャラリー910」で開催する懇親会(オープニング・パーティー)へお越し下さるようお願い致します。
尚、岡崎展では金良洙さんがほぼ常駐しますが、現時点の予定では岡崎で俳句会訪問のため、11/23の午後1時〜4時頃までの間は会場に不在となりますのでご留意下さい。

さて一昨日(9/9)の夕方、韓国から今回の展示作品を収録した図録(A5版・全54頁)が早々と届きました。
私の実感としては、今回の図録は過去のものと比べ、質・量ともに立派なもので、金良洙さんの今回個展への気合いと誠意の表れではないかと思っています。皆様も個展会場で是非、彼の心を感じて頂きたいと願っています。尚、図録は多数用意していますが、数に限りがあることから、必ず手に入れたいと思われる方は、出来るだけ早めに会場を訪問されることをお勧め致します。
                                  (2018.9.11大屋記)



   ※上は今回個展の図録表紙です。


安城での個展開催決定に合わせ、広報新チラシを作成しています! Hot News

岡崎個展に引き続き、安城個展をリレー開催することが決定されたことで、宣伝チラシを新たに作成することに致しました。新チラシは、旧チラシを元にして、表面が岡崎展、裏面が安城展の構成とし、今後は岡崎市以外の区域では新チラシ、岡崎市内では旧チラシを配布することとし、岡崎展入場者の方々には、受付にて新チラシを配布させて頂きます。尚、新チラシは現在、印刷注文を完了し、一週間程度で納品される見込みです。また新チラシには安城展の会場情報や、その他情報を掲載し、また掲載する絵も一部変更しました。   (2018.8.23大屋記)





金良洙さん岡崎個展に引き続いて、安城市での個展開催が決定!  Hot News

このたび、金良洙さんが岡崎個展の後、引き続いて、懐かしい安城の地でも個展を開催することが決まりました。岡崎個展の日程は11/20〜25ですが、終了後、直ちに作品を安城の会場へ運び、そして同日夕方から展示作業、そして翌日26日(月)から12月2日(日)までが安城展の日程です。ただ、残念ながら多忙な金さんのこと、翌日には作品を残して帰国しなければならず、安城展は全日程が作者不在となります。従って、金良洙さんに会いたい方は岡崎展の会場(全日程在廊の予定)か、または11月25日の展示作業終了後、会場内にて午後7時から予定しているオープニング・パーティーに参加して下さい。尚、安城展の日程等は下記の通りです。また安城展では作品の購入も可能です。   (2018.8.21 大屋記)

 金良洙個展(安城展) 「水 追いゆけば 咲きし花よ」   入場は無料です

  会場 アートギャラリー910
      安城市小堤町5-14 絵本専門店「花のき村」の隣  п@0566-75-5083
        ・ JR安城駅から徒歩で約12分
        ・ 安城市役所から南へ約150m (市役所南交差点から約10m)
   会期 11月26日(月)〜12月2日(日) 13:00〜18:00 ※最終日は16:00終了
《問合せ先》
  チーム「韓国の風」 大屋満男 Hp 090-3837-1885 E-mail  oyasan2002@gmail.com



金良洙岡崎個展の宣伝用チラシが完成し、配布活動が始まりました !!  Hot News

先のHotNewsでお知らせしていた11月個展の宣伝用チラシが予定より早く、8/5に印刷所から配送されてきました。これから順次、配布活動に入ることになります。第一号は常滑のやきもの散歩道、登り窯前に店を構える「ほたる子」さんにお願いしました。。店主のひげおやじこと、小池正さんは金良洙さんとは旧知の仲であり、店内には金良洙さんの絵も飾られています。8/5には、めでたく創業16周年を迎え、店の看板店長は猫のとらじ君。今や店主の小池さんより有名な猫で、猫雑誌の常連でもあります。常滑に行かれた際には、ぜひ「ほたる子」に寄って下さいね。    (2018.8.7 大屋記)






金良洙岡崎個展のタイトルが変更されました!!  Hot News

1週間ほど前から、金良洙さんに対してEメールで、岡崎展の宣伝用チラシの最終チェックを依頼していたのですが、7月30日になって、個展タイトルを変更したい旨の回答が届きました。
 変更前⇒「入れた・抱いた」
 変更後⇒「水 追いゆけば 咲きし花よ」 ・・・と変更されました。
まあ、私も先のタイトルはちょっと難解だと感じていましたから、新しいタイトルの方が分かりやすく、作品にマッチしていると思います。尚、その他については提案通り了解されました。早速、印刷所に入稿し、後は出来上がりを待つだけです。8月10日頃には届くと思います。お楽しみに・・・。
                                             (2018.8.1 大屋記)



11月20日から始まる金良洙岡崎展のタイトルと作品写真が届きました!! Hot News

金良洙画伯の日本での4年ぶりの個展となる岡崎展まであと4か月余りとなり、彼の準備は着々と進んでいるようだ。少し前に、崔沺さんを通じて、個展のタイトルが「入れた・抱いた」となったとの電話連絡があったものの、作品を全く見ていない私には、個展作品のコンセプトが何なのかさっぱり分からず、一人でヤキモキしていた。

7月12日に、作品の写真データが突然E-mailで届き、急ぎ、絵を見て、すぐに彼の思いが理解出来た気がする。ちなみに別の言葉に言い換えるとすれば、「包容・抱擁」という事だろうか。

さて届いた作品は全23点、花器に抱かれた花々も、自然に抱かれた花々も、ともに明るく咲き誇り、山・水・
光で表現された自然の有様は、森羅万象あらゆるものを抱き、包み込む。これこそが真理というものだ。

今回の作品群は、色使いや画面構成において、これまでの作品とは趣がやや異なる。カラフルで、余白がなく、最初に見たときには、実験的にすら思えて正直驚いた。さらに大胆かつ丹念な描写により、金画伯の作品表現が一段と進化・洗練された感がある。私は過去15年間に亘り、数多く彼の作品を見続けてきたが、今回の作品群は最高部類に入ると思う。

尚、その後、作品のプリントと、横に添えられる短詩が郵送されてきたので、その一部を掲載するとしよう。
残りは、皆さんが直接会場へ足を運び、鑑賞して頂きたい。
                                                (2018.7.16大屋記)







8/1〜31まで全羅南道の華厳寺城博物館で金良洙招待展を開催!!  Hot News

8月1日(木)〜31日(金)まで1ヶ月間、韓国全羅南道求礼郡にある華厳寺城博物館において、金良洙画伯の第29回目の個展「カエルの無蓋法門」が開催されるとの案内状が届いた。またもやカエルである。本当にカエルが好きなんだね。会場まではかなり遠いけれど、興味のある人は訪れてみてはいかが。
《華厳寺城博物館》  Tel 061-783-7610   Fax 061-782-9990
                                             (2018.7.16大屋記)







《訃報》
2003年6月に金良洙画伯と私が、ソウルの仁寺洞で奇跡的な出会いを果たした際、その仲介役となって頂いた、崔晟洙(チェ・ソンス)さんが、7月12日にご逝去されました。慎んでご冥福をお祈り申し上げます。とても寂しいです。