相続税
無申告・期限後申告
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掲載(更新)日:
2015年12月3日
申告義務のある者が相続税・贈与税の申告をしなかった場合、または法定申告期限までに申告書を提出しなかった場合(調査による申告を含む)の取り扱いについて説明いたします。
これらはその形態により、扱いが異なります。
☛ 他税目の全般的な扱いについてはこちら
Ⅰ 決定
決定
とは、税務署長が、納税申告を行う義務があると認められる者に対して、納税申告書を提出しない場合、その調査により課税標準等及び税額等を確定する処分をいいます。
なお、決定しても納付税額が生じないときは、その実益がないので、決定は行われないことになります。
ただし、贈与税の
相続時精算課税制度の適用を受けている者
は、決定処分が行われます。
相続税
決定の場合は、相続財産が未分割として民法の法定相続分により取得されたものとして計算されるため、次のような軽減処置の特例の適用などはありません。
配偶者の税額の軽減の特例
小規模宅地等の課税の特例など
贈与税
相続時精算課税の適用を受ける者は、特別控除以下であっても決定処分が行なわれます。
また、贈与税の各種特例の適用はなく計算されます。
納税額が生じる場合は加算税等の賦課があります。
賦課される加算税は、
無申告加算税
又は
重加算税
(脱税と認定された場合)です。
Ⅱ 期限後申告
相続税
期限後申告とは申告提出期限までに申告書が提出されず、その後提出された場合をいいます。
相続税の法定申告期限は、「その相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。一般には、
「相続の開始があったことを知った日とは被相続人の方がなくなった日」
を言います。
遺産分割が未分割の場合でも、必要な場合は申告しなければなりません。
ただし、新たな事情(後発的な事由)により事実関係が変わることがあるので、新たに提出用件に該当することになった者について次の特則をおいています(次の事由が生じた場合には、修正申告又は更正の請求をすることにもなります)。
特則
共同相続人によって未分割財産の分割が行われ、課税価格が変動したこと
認知、推定相続人の廃除に関する裁判の確定、その他の事由により、相続人が異動したこと
遺留分による減殺の請求に基づき返還又は弁償すべき額が確定したこと
遺贈に関する遺言書が発見され、又は遺贈の放棄があったこと
条件付で物納が許可された場合でその条件が成就されないために許可が取り消され、又は取り消されることとなるときにおいて、物納に充てた土地について、土壌が特定有害物質等により汚染されていること又は除去しなければ土地の通常の使用ができない廃棄物等が地下にあることが判明したこと
相続若しくは遺贈又は贈与により取得した財産についての権利の帰属に関する訴えについての判決があったこと
分割後の被認知者からの価額請求があったことにより弁済すべき額が確定したこと
条件付の遺贈について、条件が成就したこと
贈与税
毎年申告期限である3月15日(同日が土日にあたる場合には変わります)までに申告がなされなければ、期限後申告ということになります。また、申告期限後に上記1.から8.の事由が生じた場合で新たに贈与税の申告が必要になった場合には、期限後申告を提出することになります。
また、次の特例1.及び2.は受けられないことになります。
住宅取得等資金の贈与
祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度利用における教育資金口座の契約満了
夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除は、23年12月2日以後に申告期限が到来するものから当初申告の要件が廃止されました。
期限後申告の場合、無申告加算税が賦課される場合があります。
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