話し方総合コンサルティング
お問い合せ
Welcome to our website, Thank you for your access.
     

    

 
    [関心を向ける]ことについて

 人間がもっとも悲しいのは、周りから無視され忘れられることだといわれます。わたしたちは周りの人からどれだけの関心を向けられるかで、自分の存在を実感しているのではないでしょうか。乳幼児は関心の度合い(あやす行為など)によって成長度が変わるといわれます。


 つまりわたしたちは周りからの関心を、限りなく求め続けている存在です。関心を向けられたことを認知できたとき、情緒は安定し幸せな感情に浸れるわけです。
 これはひるがえって言えば、周りの人に関心を向けることの大切さを意味しています。できるだけより広く、より細やかな関心を周りに向けるように心がけていきましょう。
 交流分析ではこれらの行為を「ストローク」と呼んでいます。難しく言えばストロークとは「存在認知の一単位」だといえるのです。

 1,関心(ストローク)にはプラスとマイナスがある

 何事にもよいものと悪いものがあるように、関心にもプラスとマイナスがあります。服装のセンスをほめる、家族の様子を訊ねるなどはプラスですが、相手の持ち物をけなす、表情を消して無関心を装うなどはマイナスの関心です。
 言うまでもなくプラスとマイナスとではその後の対人関係に大きな違いを見せてきます。できるだけプラスの関心を向けるように心がけてみたいです。

 2,関心は言葉だけではない

 動作をもって示すことも大きな関心です。にっこり笑いかける、握手をする、そっと肩に手を置くなどです。まだ言葉を知らない幼児への関心のほとんどは動作によるものといえるでしょう。

 3,有形と無形の関心がある

 1輪のバラの花を贈るのは有形の関心であり、相手の話を熱心に聞く、あるいは相手の身の上に同情する様子を雰囲気で示すなどは無形の関心です。

 4,無関心も関心のうち

 無関心を装うというのも関心を示す変形です。気づかないふりをする、聞こえなかったように装う、決して相手の方を見ないなどです。しかしこれらは感心したものではなく、対人関係をよくすることはありません。
 ただ、相手が悲しみにうち沈んでいるときなど、そっと見守るだけで相手に近づかないなどは、上の無関心とはまったく別なので誤解しないことです。

 5,関心(ストローク)形態の一覧表

  関心の示し方にも、プラスの関心と、マイナスの関心があります。

プラス関心
(プラスストローク)
マイナス関心
(マイナスストローク)
言葉を主としたもの
あいさつする、ほめる、雑談する
相談を受ける、様子を訊ねる等
欠点をつく、皮肉る、叱る、
怒鳴る等
動作を主としたもの
笑いかける、優しく見る、手を握る、ほっぺをつつく(赤ちゃんなど)等
にらむ、冷笑する、強く押す、
つねる、叩く、押しとばす等
いつでも示すもの
いつもプラスに示すもの
(いつ見てもきれいだね、など)
いつもマイナスに示すもの
(あの人と会うといつも不愉快な思いをするなど)
条件によって示すもの
条件を付けて示すもの
(成績がよかったからほめてあげる、など)
条件を付けてマイナスに示す
もの
(子どもに「きちっと片づけないからケーキはあげないわよ」など)

 わたしたちは上の表のものを無意識のうちに組み合わせて相手に働きかけています。

例1;「お久しぶりです。お変わりありませんか」といって相手と握手をし、雑談をする

   このケースは「言葉を主としたもの」+「動作を主としたもの」+「いつでも示すもの」をプラス関心
  (ストローク)をもって示したものです。


例2;「君の営業成績は悪いね。今月中に目標の三分の二に達しなかったら、ボーナスはなしだぞ。
   しっかりやれ」そういって部下の背中を叩いた。

   このケースは「言葉を主としたもの」+「動作を主としたもの」+「条件によって示すもの」を
   マイナス関心(マイナスストローク)で示したものです。


 いうまでもなくプラス関心(プラスストローク)をいつでも示すように心がけるのが
最高の関心となります。できるだけおこなってみましょう。

                                                                                    このページの上へ

 

.