口説き落としは最高位者から
ジョン・Ｄ・ロックフェラーが数年前に他界した時、彼の経歴について驚くべきことが明白になってきた。氏の販売歴は十六歳のときに始まった。彼はまだ、ほんの少年に過ぎなかったとはいえ、彼の炯眼は早くも、販売には無駄が多いことを喝破した。その頃でさえ、徹底した販売上の三原則を書き下ろしていた。
その原則の第一は、大会社を目安として訪問すること。彼は大魚を追っかけた。雑魚は他のセールスマンに追わせていた。
原則の第二は、大注文に目星をつけて追求することであった。
そして第三は、常に最高幹部の人に面会することであった。
なかんずく、最良無二と思われるのは、最後に揚げた原則──最高の地位にある人に面会することである。 しかし、何故か多くのセールスマンは最高位の方に面会するのを億劫がったり、または怖じ気づいている。
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