スポーツ−特に大会時の食事・水分エネルギー回復考え方−
大人では余り無いですが、学生スポーツに於いて大会での栄養の取り方のついて基本的な考え方を紹介します。
食事の取り方
食事をとる方法について紹介します。
○たとえば試合が朝8時の場合・・・
早朝は食欲が無く朝食が食べられない方は、前日の寝る1時間ほど前に糖質中心の軽食をとり、早朝の食事量を軽くする。
ただし寝る前に食べると胃がもたれる人はこの方法は避け、早寝早起きし軽くカラダを動かし朝食がとれるようにする。
○試合がお昼の場合・・
朝食後、試合3時間前までに軽食をとる。または朝食を少し控えて、軽い昼食をとる。
○試合が夜の場合・・・
昼食後、試合開始3時間前までに軽食をとる。
加えて、注意する事は運動または試合開始45分前からはエネルギー摂取しても吸収はされない。
どうしても3時間前までに摂取が不可能な場合、試合または運動前1時間にヨーグルトや果糖(果物)、チーズなどを適量とることも良い。
この場合、筋肉の疲労物質と言われてきた乳酸の血中濃度が上がります。しかしトレーニングを積んだ選手はこれもエネルギーとして活用するので
心配ありません。
これらの方法はいきなり試すのではなく,練習試合などで試しながら、身体に適量な量を判断する必要があり ます。
このように試合の開始時刻に応じて食事時間が変わるので、エネルギーや栄養が不足する事が無いよう個人の身体の特長に
あった食事計画を立てましょう。
○1日に2試合以上ある場合
1日に2試合以上ある時は、吸収の早い糖質とエネルギー代謝に必要なビタミンが含まれるドリンクを試合直後になるべく早くとること。
試合と試合の間隔が短く食事がとれない時は、おにぎりなど穀物やゼリーなど少量ずつよく噛んで食べる。
そのときはしっかり水分も補給すること。
運動時の水分摂取の方法
一般に、運動時の水分補給の目安はエネルギー1000Kcalにつき1.5〜2Lと言われています。しかしこれを測定するのは困難ですので、
運動開始(試合開始)20分から40分前に250〜500mlほど摂取しておきます。
運動中は、15分おきにコップ1杯の水分を摂取する事が望ましい。
しかし水分損失の激しい競技は、時間を決めずのどの渇きを感じる前に一口ずつでも摂取する事が良い。
温度は体温上昇を防ぐために冷たくするのも忘れずに。
○水分の過不足のチェック方法
運動時の水分摂取量が適切かどうかは、運動後の尿でチャックします。練習(試合後)1時間ほどで尿意を感じ、色の薄い尿を
ある程度排尿すれば水分補給は十分といえます。
朝練などでは食後しばらくたってからなどは水分摂取量が少ないと言えます。
○給水は水ではなくスポーツドリンクで
実際の給水ではスポーツドリンクを飲む必要がある。汗にはナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどの電解質が含まれており、
これらは汗をかくほど失われるので、水分とともに補給しなければなりません。
好みによりスポーツドリンクを薄めて飲む場合は塩を一つまみ入れて補充しましょう。
ちなみにスポーツドリンクは簡単にできます。
作り方
水1Lに対し砂糖40〜50g、塩8g、風味付けにレモン汁を加えるとクエン酸も補給出来る
試合後のエネルギー(グリコーゲン)の回復の考え方
運動は筋肉・血液・肝臓に含まれるグリコーゲンエをネルギー源として使います。
大きな大会では、連戦によりエネルギー源であるグリコーゲンが枯渇する事により選手のパフォーマンスが低下する事が予想されます。
回復の手段には、短期的と長期的がありますが子どもたちの環境に近い短期的な回復について紹介します。
○短期的グリコーゲンの回復
運動後(練習直後)出来るだけ早いタイミングで摂取。摂取する量体重1kgあたり1gが目安。
もっとも吸収性が良い糖質は、1番ブドウ糖(グルコース)2番ショ糖(砂糖)3番果糖となります。
形状は消化速度の速い液体がもっとも良い。加えて胃に消化中の食べ物がある場合は吸収が遅れます。
グリコーゲンの回復(吸収)の手助けをしてくれる物にクエン酸があり、グルコースとともにクエン酸を摂取する方が回復が早いと言われています。
最近はクエン酸含有のスポーツドリンクがあります。
1つの手段としてスペシャルドリンクを作るのがお手軽かと思われます。しかしブドウ糖の販売は限られていますので、お手軽なショ糖(砂糖)を使用し
作ります。
作り方・・体重30kgの場合
スポーツドリンクに砂糖30g、レモン汁を入れ作る(味の調整、量は好みに合わせて)。
これは練習または試合直後30分以内に飲み終える。
短期のグリコーゲン回復は摂取するタイミングが大事です。