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乳酸について考える


疲労物質として悪物扱いの乳酸ですが、最近の研究ではそうでも無い様子・・・

乳酸についてまとめてみると・・以下の通り
  @乳酸は、筋の興奮性を持続させ筋疲労を抑制する。
  A乳酸は、糖利用の過程で生産される。
  B乳酸は、糖代謝を調節し脂肪の代謝を抑制する。
  C乳酸の上昇は、糖利用の上昇でもあり、身体負担が高まり脂肪より糖利用が増えた証である。
  D乳酸産生は、筋肉疲労の原因では無くエネルギー源となる(糖グリコーゲンの利用の節約)。速筋:解糖系酵素活性の上昇
       →乳酸産生昇。遅筋:酸化能力が高い→乳酸の利用が多い。
  
  となる・・・。

じゃあ糖と乳酸の関係は???


参考までに、糖のエネルギー(kcal)としての貯蔵量は約2000Kcal (うち肝臓に500Kcal)らしい。対して脂肪の貯蔵量数万Kcalである。

糖とは、運動時の主たるエネルギー源であり、疲労とは 運動により糖が無くなった事あり、乳酸とは利用できる糖である(解糖系で無酸素下では乳酸まで分解有酸素かではピルビン酸と乳酸とに分解される)。

理論的には、運動前に糖と乳酸をとる事で糖の利用をセーブ出来、後半まで糖を保存(温存)できるとなっている。

肝臓(以下:肝)の糖(グリコーゲン)は、運動中は脳の糖供給源となるため、糖の利用を節約して肝の糖の利用を節約しないと、脳の疲労(運動パフォーマンスとは、あくまでも脳が指令を出すことで筋が効果器として機能する事であり、脳が疲労すると体は動かない)が起こり、身体が動かない状態となる。

運動を行い、血中乳酸濃度が高まりそのまま運動を終了した場合は、肝臓で糖に再合成されたり遅筋に吸収されたり、運動を続けると遅筋により利用される。

しかしこの論理もスポーツにより少しづつ考え方を変えていく必要があると思われる。
例えば短距離競技と長距離も違うし・・・。水泳、サッカーやアイスホッケーは全く違うし・・・。


またこんな現象もある・・・

血中の乳酸の濃度の高い選手は、骨格筋の糖の分解によって運動の為のエネルギー産生に優れている。
血中の乳酸濃度の低い選手は、有酸素運動により乳酸利用が優れているか又は糖を分解して利用する能力が劣っている可能性がある。

結果・・血中の乳酸値高い選手は持久的な運動に優れていると考えられる。