汗かき峠を超えたら 頬に秋風 紅葉の舞い散る 街道筋 街路樹が 夕日にくっきり 影絵のよう 新米の 栗ご飯 土瓶蒸し 美味しく しあわせ 空高く 足取り軽く 目には張り 心にたすき 満員の電車に 乗り込んでくる かんばせ清し |
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黒いマントをひるがえし 闊歩する赤い靴 魔女の息吹に似た始動が好き それは それは秋……
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一筋縄では行かない 恋の道行き 散り行く運命の 紅葉の灯 離れない 離しはしないと 夜道を急ぐ 棘ささり 血まみれで ふくろうが 憐み 鳴いてた 色ごとと 昔の人は 言いました 芝居の世界 赤黒い泥沼に 足踏み外し 溺れる男女
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潤む瞳で見つめ合い じれながら堕ちていく 恋の吐息に似た鼓動が好き
それは それは秋…… |