1−1位置図 | 1−2地形地質概要 | 1−3偏光顕微鏡写真集 | 1-4《まとめ》.岩石写真とその特徴1 | 1−5《まとめ》岩石写真とその特徴2 | 1-6調査結果のまとめと考察 | (参考)岩石区分図 |
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オープン | クロス |
(肉眼観察)淡緑灰色。基質は珪質。1mm以下の斑晶が散在。表面は風化により茶褐色化。 | |
(顕微鏡観察)組織はいろいろな大きさの結晶からなる。1mm前後の斑晶や10mm大の石質岩片の間を不等粒な細粒結晶が石基として埋める。これらは整然としているのではなく、雑然としている。明瞭な流離は認められないが、静かに結晶したのではなく激しい動きの中で結晶化したと思わせる。斑晶は石英、カリ長石、斜長石からなる。割合は感覚的に基質60,石英20、カリ長石15、斜長石5%。(写真の大きさは画面の半分が約1mm。オープンの上方は石質岩片、右下も同様、左下はカリ長石。オープンでみられるように不規則な細粒結晶が石質岩片や斑晶の間を埋める。岩片は隠微晶質な結晶からなり、オープンでは茶色に見える) 岩石名はどうつければ良いのか。斑晶、多くの中・細粒の結晶、隠微晶質な基質、岩片と見られる結晶の集合。結晶はそれぞれ独立し、雑然としている。静かな環境ではないだろう。火山灰が堆積したもの?それは違う感じがする。火砕流堆積物?あるいは地上近くのマグマ?やはりマグマの感じがする。従って流紋岩に近い斑岩が今思いつく岩石名だ。 |
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(推定岩石名)流紋岩に近い斑岩 |
(肉眼観察)淡緑灰。斑状に白色の長石や石英の結晶が見られる。基質は均質で、のっぺりした硅質な感じ。 | |
(顕微鏡観察)斑晶と基質からなる。基質は細粒の結晶からなり、やや丸みを帯びており他形。干渉色は低く、双晶等見られないので(カリ)長石と考えられる。ほとんど石英は見当たらないので花崗岩質な基質ではない。斑晶は白く見えるのが石英の自形〜半自形結晶。それと変質した六角柱状の斜長石。これが肉眼で見える白色の長石とみられる。全体に斑晶の数は少なく、石質岩片など含まない。上の写真(オープン)で褐色に見えるのは基質部分で、拡大すると小さな緑泥石が多数生じており、これが岩石が緑っぽく見える原因とみられる(下の写真)。 | |
採取岩石の写真 | (推定岩石名)石英斑岩 |