YouTubeで大津波のビデオを見る

3月11日、私はこれまでの個人的避難訓練のとおりに避難した。
20分ほどで海岸線から2200メートルの山裾の避難場所に到着した。
その間、避難行動と思われる人に一人も出会わなかった。

大津波は、地震後およそ50分後に石巻の海岸線に到達した。
私の避難は十分余裕があった。 このため、自分の家が津波で
「全壊判定」 にもかかわらず大津波そのものは見ていない。

YouTubeで大津波の様子を初めて知ることができた。
身近な場所の津波のビデオをまとめてみた。
そして、実際にその現場に出かけた。

最後に、どうして、2、3、4 の人たちは津波のビデオを
撮影することができたのかを考えた。
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すべてYouTubeへのリンクです。 どれも私が撮影したビデオではありません。

1. 石巻市立 鹿妻(かづま)小学校
    (太平洋の海岸線から 1100 メートル、 およそ 60 センチメートル 浸水) 

2. 石巻市立 渡波(わたのは)中学校近くの陸側  
    (太平洋の海岸線から 600−800 メートル、 200-250 センチメートル 浸水)


3. ヨークベニマル石巻湊鹿妻(みなとかづま)店
    (太平洋の海岸線から 700 メートル、 およそ 300センチメートル 浸水)


4. 石巻ガス(KK)本社事務所ビル
    (魚市場の岸壁から 470 メートル、 460−510 センチメートル 浸水)

5. 自宅の半径500メートル以内の大津波のビデオ(YouTube)は見つからない
   石巻市の長浜町、松原町、(旧)肴町などの全壊地区の大津波のYouTubeビデオがない。
   自宅の近所の町内でかつ太平洋の海岸線から200-300メートル以内の町内です。
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   浜松町、大宮町、幸町、渡波町三丁目などの全壊世帯と半壊世帯が混在した地区の
   大津波のYouTubeビデオがない。 全壊地区に隣接する陸側の町内でかつ
   自宅のある町内です。

6.
 北上川、内海(うつみ)橋 を遡上する津波

     (太平洋の海岸線からおよそ2000メートル上流で、石巻の中心部の商店街に最も近い位置:
     大津波が石巻市に到達した時刻が 「地震から50分後」 であることが はっきりとわかる。)
     
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     石巻の北上川の川口周辺では50分後に大津波が到達した。
     わたしの家にもおよそ50分後に津波が到達したはずだとこれでわかった。

     被災直後の避難所(渡波(わたのは)小学校)や町内では、
     「津波はあっという間に来た」がもっぱらであった。
     たしかに、津波が来たことに気が付いてからは、「あっという間」であったかもしれないが、
     大地震の揺れが収まってから津波が来るまでは、「あっと言う間」ではなかった。
     およそ50分後に津波が石巻に到達したのだ。 

     津波の到達時刻は、地域により異なる。 
     三陸海岸沿いの町では20-30分後に津波が到着した。 それは、
     津波の進行スピードが、海の深さが深いほど速くなることに理由がある。
     仙台湾、石巻湾は浅いのに対し、三陸海岸沿いの海は深い。
     津波の伝播速度は、(津波の波長を単位として測った)海の深さの平方根に比例して速くなるから
     三陸海岸沿いの町には津波は短時間で到着した。

     避難のため戸締りをして家を出発するまでにおよそ10分ほどかかる。
     わたしの避難訓練の場合、朝、置時計で目を覚まし、服を着て、家の戸締りをして
     荷物を背負って、家を出るまでの時間は、時計を見ながらなんども計っているが
     7−8分間の時間が必要。

     東海、東南海、南海地震では、15分ほどの短時間で津波が到達する地域もあるときいている。
     大きな津波が予想される地域の人は、津波が到達するまでの予想時間も
     しっかりと頭に入れて行動して生き延びてください。

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