袖振り合うも・・・(Ⅲ)
ハワイの今様花咲か爺さん・小山鐵夫博士
子供のころ、小山鐵夫博士は、日本の大植物学者だった牧野富太郎博士の家に週に二回通い、教えを受ける少年だった。高校生になると、埼玉県の田島ヶ原へ通い、自生するサクラ草の研究に没頭する。・・・
ボブ・ディランの翻訳者、片桐ユズル氏
現代詩に興味を持ち、知り合いを求めて新聞の三行広告に出ていた詩人の集まりに出掛けたことがあった。場所は東京の荻窪で、ビルのアパートに若者たちが十名ほど集まって、自作の詩を朗読しあったりしていた。主催者は都会っ子風の片桐ユズルさんという大学出たての方であった。・・・
天山文庫で会った上村占魚氏
詩人・草野心平氏は、中年から晩年にかけて天山文庫という図書館付の山荘を持っていた。正確にはいわき市の川内村にで、現在は原発被爆地として話題にのぼった地域である。村のなかを清流木戸川が流れる美しい山村で、そこには平伏沼という天然記念物に指定された沼があり、日本の固有種のモリアオガエルが生息している。・・・
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