誰もが唖然、呆然、・・・・拍手大喝采となったライヴ
"RAY BRYANT ALONE AT MONTREUX"
RAY BRYANT(p)
1972年 MONTREUX JAZZ FESTIVALでのライヴ録音 (ATLANTIC JAZZ MASTERS 8122 737152)

前掲に続いてのRAY BRYANT。この1972年のMONTREUX JAZZ FESTIVALでのライヴ録音盤は伝説の1枚といってもいいだろう。当初、OSCAR PETERSONの出演予定だったが、キャンセルにより急遽登場したという曰く付の1枚。「慌てず、騒がず、ガツーンと放った一発。BRYANT、乾坤一擲の大立ち回り!」。
誰もが唖然、呆然、・・・・拍手大喝采となったライヴ。

@"GOTTA TRAVEL ON" いきなりガツーンと来ましたね。
A"a.BLUES #3   b.WILLOW WEEP FOR ME" 2曲目の終わりあたりまで来ると聴衆が目覚めてきた様子が分かる。
B"CUBANO CHANT" BRYANTの定番オリジナル。聴衆が目覚める。圧倒的な拍手が沸き起こる。
C"ROCKIN' CHAIR" まさに「ロッキング・チェア」の雰囲気。リラックス、リラックス。
D"AFTER HOURS" ミディアムテンポのブルース。ヒヤー!!!最高だね!このブルース・フィーリングを堪能して欲しい!

E"SLOW FREIGHT" BRYANTのオリジナル・ブルース。左手が打ち鳴らす低音部が利いている。
F"GREENSLEEVES" 心憎い演出。
G"LITTLE SUSIE" これもオリジナル。確か、娘に捧げた曲。ブギウギのブルース。拍手、歓声鳴り止まず。
H"UNTIL IT'S TIME FOR YOU TO GO" 幅の広さを見せ付けた1曲。
I"BLUES #2"
J"LIEBESTRAUM BOOGIE" 最後を締めくくるブギウギ。

ピアノ・ソロは演奏者の卓抜なテクニックと豊かなイマジネーションなくして1時間もの間、聴衆の耳を釘付けにしておくことが出来ない。そういう意味でも名盤といわれるピアノ・ソロ・アルバムを持つピアニストは一流である。今までに「manaの厳選"PIANO & α"」にピック・アップされたピアノ・ソロは下記の5枚。
@KEITH JARRETT "THE KOLN CONCERT"
ABRAD MEHLDAU "ELEGIAC CYCLE"
BGIOVANNI MIRABASSI "AVANTI!"
C KEITH JARRETT "FACING YOU"
DJOERG REITER "CAPRICE" 
今回、6枚目のピアノ・ソロアルバムとしてこのアルバムを追加した。
このアルバムこそBRYANTの真の評価を高めた最高傑作と言えるだろう。タッチの強さとブルース・フィーリング溢れる演奏を堪能いただきたい。   (2004.01.11)



RAY BRYANT

独断的JAZZ批評 173.