『スタンドアップ』をめぐる往復書簡編集採録
映画通信」:ケイケイさん
ヤマ(管理人)


  2006年1月26日 19:19:57 から

ヤマ(管理人)
 ケイケイさん、こんにちは。
 拙サイトの掲示板にて柔らかく強制(笑)してもらった『スタンドアップ』だけど、一昨日、観てきましたよ〜。でも、日誌は綴る気があまり起きなくて、これについては対談していただこうかな〜と思ってのメールです(あは)。

(ケイケイさん)
 ヤマさん、こんにちは。
 えー、この作品はですね、内容に惚れなければ、粗がかなり目立つ作品かと思います。

ヤマ(管理人)
 そんな気がするよねー。それで言えば、映画日記に書いているように、まず「ジョージーのような美貌の女性が、男に媚を売る仕事を選ばず、お金のために過酷な肉体労働を選んだことに彼女の心が表れている」ってとこで、ケイケイさんが「とても立派な心栄え」を感じたのが大きいよねー。僕は、そこまではコミットしてなかったなぁ(残念)。

(ケイケイさん)
 これって女性独特の感覚なんでしょうか?

ヤマ(管理人)
 そうでもないんだろうけど、僕は、そこまでは考え及んでなかったってことですよ。

(ケイケイさん)
 私は、もう男は懲り懲り、これからは男抜きの職場でいっぱいお金が欲しいって、ひしひし感じました。

ヤマ(管理人)
 DV夫の元を出て、自分ひとりで背負って立つ決意だったよね、確かに。

(ケイケイさん)
 おかげでツッコミの部分も好意的に解釈して、無かったことにしたい誘惑に駆られました(笑)。女性はそういう人多いと思いますよ。だから男性のご意見が聞きたかったんです。

ヤマ(管理人)
 煮え切らなくて申し訳ない(苦笑)。

(ケイケイさん)
 いえいえ。
 おすぎは週刊朝日で100点出してましたけど、あれはプロの評論家としてあかんと思いますわ(笑)。

ヤマ(管理人)
 彼のコメントは、僕はまるっで信用してないし〜(笑)。いつも違和感のほうが強いもの(たは)。

(ケイケイさん)
 私ピーコは好き。ピーコには愛も真心もあるもん!(きっぱり)
 おすぎのあれってやっぱりお金をもらって魂売ってる部分があるんですかねぇ。だとしたら、プロの評論家の人、偽名でネットで本音のレビュー書いてるかもですね(笑)。


-------スタンドアップ映画の系譜-------

ヤマ(管理人)
 ところで、差別や抑圧・妨害に対して“スタンド・アップ”する女の物語としてすぐに想起されるものには、サリー・フィールドの『ノーマ・レイ』('79)やジェーン・フォンダの『チャイナ・シンドローム』('79)、メリル・ストリープのシルクウッド('83)、ジュリア・ロバーツの『エリン・ブロコヴィッチ』('00)などがあるよね。

(ケイケイさん)
 私は、裁判の場面でラモント・ジョンソンの『リップスティック』も思い出しました。『ノーマ・レイ』より古い作品を映画館で観ていると言う、この不思議(笑)。ご覧になってます?

ヤマ(管理人)
 観てるよ〜。ヘミングウェイの孫が体当たり演技!って売りだったよね、当時(笑)。

(ケイケイさん)
 確か自殺したんですよね。

ヤマ(管理人)
 そうだっけ(たは)。僕、そういう情報にめっぽう弱くって(苦笑)。

(ケイケイさん)
 当時妹のマリエルのほうが人気でちゃったんですよ。でも映画よりアオハタのCMのほうが綺麗だったので、モデルさんのほうがあってたのかも。
 『リップスティック』は、70年の半ばの作品だと記憶していますが、89年が舞台のこの作品と、必要以上に私生活を暴かれ、相手側の弁護士はどうしてもあばずれと印象付けたいところもいっしょ。でも作品の出来は・・・。まだ子供の私が観ても女性が不用意だし、裁判で負けるのは当然だと思いました。

ヤマ(管理人)
 僕の想起したやつを振り返ると、労働運動から原発・環境ときてセクハラと、時代とともに焦点となる題材が変わってくるのが、いかにも映画らしくて面白いなぁと、この1989年という時代を舞台にした作品を観て感じたよ。

(ケイケイさん)
 そうですね。全部広い意味では人権問題ですね。

ヤマ(管理人)
 そう。それと、勇敢なる社会的異議申し立てってとこだよね。


-------「〜ばかり職場」の問題点-------

(ケイケイさん)
 私の実家はメッキ業だと、前にヤマさんにお話したかと思うんですが、私が小4くらいの時でしょうか、だから70年代初めくらいですね、初めて女性も雇うことになったんです。ちょっと可愛らしいお姉さんでした。当時のメッキ業は今よりもっと大変で重労働でした。ジョージーを観て、あの時のお姉さんを思い出したんですよ。

ヤマ(管理人)
 ほぅ、こういう身近体験があると、すごくそこんとこに引き寄せられるよね〜。

(ケイケイさん)
 どんな内容かは忘れたんですが、自分に対する他の男性従業員の接し方に不満があるみたいで、母に相談に来られたんです。

ヤマ(管理人)
 こういうのを身近に見聞きしてたら、ジョージーのDVからの逃げ出しやレイプ被害などといった補強材料なんか必要なく入っていけるよね。

(ケイケイさん)
 やんわり母は我慢しろみたいなことを言っていたようですが、多分今で言うセクハラめいたことだったと思います。

ヤマ(管理人)
 どの程度のことがあったのかまでは、子どもには掴めなかったでしょうが、ホントに必要なのは、行動規制よりも頭のなかの矯正だよね。

(ケイケイさん)
 これね、単に教養や教育のあるなしじゃないでしょう?

ヤマ(管理人)
 うん。心のほうの問題やからね。

(ケイケイさん)
 今でも学校の先生やえらい大学の教授も訴えられていますよね?
 何でこう不愉快に幼稚な男性が多いのか、男性としてどう思われます?

ヤマ(管理人)
 情けないっちゅうよりも、気がしれん。実際、あれってすることそのものよりも、共有するところに悦びがあるって思うから、無理やりじゃあ意味ないのにね。

(ケイケイさん)
 自分勝手な男性が多いということですよね。要するに幼稚なんですね。

ヤマ(管理人)
 稚気はあったほうがいい面もあるけど、余りに幼稚なのは問題だよね。

(ケイケイさん)
 昨日息子にネットを見せてもらったんですが、幼稚園の三十歳の保育士の男性が、一人の園児を気に入って、毎日二人きりになってキスしてたんですって。口ですよ、口!(バイキンが入るやろ!)。スカートもめくってたらしい。信じられへんでしょう? 園の中ですよ。鉱山の連中の方がまだまし。現実のほうが恐ろしいです。

ヤマ(管理人)
 なんで、幼稚園児なんよ〜(憤慨)。しかも保育士が仕事の場で!とはまた、なんたることか!
 そして、そういう現実があると同時に、相手が大人の女性となると、幼稚男の頭のなかの矯正はおいそれ簡単にはできないものだから、取りあえずは行動規制に向かうとしたもんだけど、それすら多数決の原理みたいなとこで、数の多いセクハラ側の規制より、少数ないしは一人の異議申し立て行為の規制のほうに流れやすいよね。

(ケイケイさん)
 でも、女の側にしても、例えば母は後で年配の家政婦さんたちと、「男ばかりの職場に来たのだから、あれぐらいで文句を言っていたら務まらない。」と話していたんですよ。

ヤマ(管理人)
 そういうのにしても、やっぱり「男ばかりの職場」ってとこがミソだよね〜。
 実は僕、就職して最初の職場と次の職場が続けざまに「女ばかりの職場」みたいなとこで、僕の人生における極めて特異な二年として、生まれて初めて少しばかりのモテモテ期間を味わったんだけど、いいことばかりではなくて、何かにつけ始終好奇の目に晒されている感覚が少々鬱陶しくもあったよ(笑)。

(ケイケイさん)
 あ〜、大変やったんですね。やっぱり高知のいごっそであることを求められたんですか?(笑)

ヤマ(管理人)
 そうじゃなくって、身近に若い異性がいることが物珍しくての好奇の視線って感じだった。

(ケイケイさん)
 初期のパンダ状態?(笑)。

ヤマ(管理人)
 まぁ、そんなとこだったのかな〜(苦笑)。ちょっとしたことがあちこちでネタにされ、噂的に広められるし、やっぱり男女いずれであれ、“〜ばかりの職場”に少数者として投げ込まれると難儀があるよね。

(ケイケイさん)
 お姉さんそうでしたよ。男の人も独身の人が多かったし、寄ると触るとお姉さんの話ばっかりでした。私はしたことないけど、妹はラブレター渡す役やらされてましたよ。
 母が年配の家政婦さんたちと話してたことは、母の根性が悪いのではなく(笑)、多分それが世間一般の観方だったんじゃないかと思います。

ヤマ(管理人)
 同感。

(ケイケイさん)
 それから20年近くのこの作品を観て、ますますバージョンアップしているのにビックリしましたよ(笑)。

ヤマ(管理人)
 だよね。だから、今だに「だった」という過去形ではない気がするなぁ。

(ケイケイさん)
 確かに。今でも「女性に隙があるからだ」みたいに片付けられがちですよね。相手が上司なら解雇がちらついて、なかなかダメですよね。

ヤマ(管理人)
 こういうのってホント最悪だよね。『スタンドアップ』ではしかも、とっても幼稚でがさつな手口で「ほんまかいな、これ」ってな酷さだったしね。
 僕がこの映画で、いいなと思ったのは、下品でがさつな男たちに囲まれていることでレイプ不安に見舞われるジョージー(シャーリーズ・セロン)を、同僚女性たちもが“過敏”というような観方をしている面がきちんと描き出されているところだった。

(ケイケイさん)
 現実にはそうですよね。上に私が書いたことと重なります。

ヤマ(管理人)
 ここんとこに蓋をしちゃうと、すんごく作品的に痩せ細ってきちゃうからね。少なくとも、そんなお粗末な作品ではなかったよね。

(ケイケイさん)
 そうなんですよ。現実はあの通りの筈です。

ヤマ(管理人)
 だからお粗末どころか、ケイケイさんが映画日記に書いているように「男の世界へ飛び込んだパイオニアとしてのお手本のような感じ」のグローリーをも他方で提示することで、同性女性の非難にも異性男性の非難にも偏らないよう配慮がされてて、単なるジョージーのヒロインものではなく“スタンドアップする女性を取り巻く関係性の物語”にしようとしてたね。
 それとともに、レイプ不安であれ、セクハラであれ、それらは、ダメージを受けている側の主観が先ず尊重されなければならないものであることへの気づきの促しが仕組まれていることもよかったよ。そのために、ジョージーにとってのそれらが決して過敏などではない過去の事情というものが、DV体験に加えた駄目押しのようにして明かされる構成になってたんだと思う。

(ケイケイさん)
 あー、私はここまで頭が回りませんでした。確かに大事なのは主観。子供に教えますもんね、相手がいやがることはするなって。

ヤマ(管理人)
 そうそう。大仰な言葉つかわんでも、ズバリそうゆうこっちゃ(笑)。

(ケイケイさん)
 いじめなんかでもそうですよね。

ヤマ(管理人)
 ズバリそれ、ハラスメントやもん(笑)。
 その一方でこの作品は、鉱山職場での嫌がらせのあまりにもの幼稚な下劣さや悪辣さが、主観的ダメージの尊重という本質などに目を向けるまでもない是非なさを受け手に印象づけてしまい、セクハラ問題における重要なポイントをぼやかして、二十年近く前のアメリカの北国でのひどさみたいな形に流れてしまう部分を招いているような気もする(苦笑)。

(ケイケイさん)
 それがね、私が感想文を書いた後に目にした感想では、「あれくらいのことは男性ばかりの職場では当たり前。敵対意識を持つジョージーに気分が悪かった」と書いてあるのに唖然としたんですよ。あれは普通なんですって(驚愕)。男性でした。年齢はわかりませんが。多分ヤマさんや私と同じくらいじゃないですかね。私の母の35年近く前の感想と同じなわけです。

ヤマ(管理人)
 性的関係の強要や強姦までは行われてなかったじゃないかってことかねぇ(苦笑)。しかし、ジョージーの弁当箱に男性器のディルドーを仕込んだり、女性たちの更衣室の壁に糞尿で下品な落書きをしたり、シェリーの入っている簡易トイレを揺さぶって倒して糞尿まみれにすることが普通やなんてこと、あるわけないじゃないかって思うけどなぁ。

(ケイケイさん)
 私の憶測では糞尿や簡易トイレの件は、映画的に演出してあると思ってはったんじゃないかと。

ヤマ(管理人)
 まぁ、そうだろうね。でないと、それを普通っていうのは、あまりにも感覚がおかしいもの。

(ケイケイさん)
 それでも、息子に教えてもらった保育士よりは、まともですわ(笑)。このロリータまでいかない幼時愛というの、これがこんなに多いのは、諸外国もそうなんでしょうか?

ヤマ(管理人)
   日本は特にロリータ天国みたいに言われてるよね。幼児ポルノの野放し状態という点では、世界のトップランナーみたいよ。

(ケイケイさん)
 男性ばかりの職場では当たり前っていう感想を書いてた男性は、糞尿や簡易トイレの件ではなく「いい体をしている」だの「やらせろ」だのっていうのが、荒くれ男の中に入ったら、そういうのは当たり前だと言いたかったのかなぁと思いました。

ヤマ(管理人)
 だろうね、きっと。

(ケイケイさん)
 映画であった数々の虐待は、あれは現実だと私は思いました。女性を標的にして、日頃の鬱屈を晴らしているように思えましたね。彼らだって恵まれた境遇とは言いがたいでしょう?

ヤマ(管理人)
 うん。それに職場を奪う敵という名目も彼らにとってはあるわけで、懲らしめにっていう身勝手な義を口実立ててもいたろうし、ね。

(ケイケイさん)
 私ね、職場を奪われるというのには、ちょっとびっくりしたんです。女は非力、役立たずと疎まれたり、セクハラされたりは、それなりに理解できるんですが、職場を奪うなんてと。アメリカの女性は、私が思う以上に強いんだと感心もしました。

ヤマ(管理人)
 これね、外国人労働者排斥運動とか、公民権運動に対する抗議などでも、こういう論理の元に行われてたように思うよ。

(ケイケイさん)
 そういう面からすれば、あれくらいのことは男性ばかりの職場では当たり前という意見も貴重だと思いました。私がグローリーについて書いたことと、ある意味つながっていると思いますし。

ヤマ(管理人)
 女性であることを前に立てるなってことだね。男っぽい出で立ちにして、男女になれって(笑)。つまりは、気を惹かないでもらいたいってことなんだろーなー。

(ケイケイさん)
 ジョージーとシェリー以外は年だったし、アメリカ版肝っ玉母さんみたいな人ばっかり だったでしょう? それでもあれこれ言われてたんですから、どうせえいうねん!と思いました(笑)。


-------不満だった点について-------

ヤマ(管理人)
 だけど、何よりも勿体ないというか、不満だったのは、ちょうどケイケイさんが映画日記のなかの“ネタばれツッコミ”に書いてある部分で僕も脱力させられたことだったな〜(笑)。

(ケイケイさん)
 目をつぶれなかったんや、ヤマさんも(笑)。

ヤマ(管理人)
 うん。
 ジョージーのヒロインものとしてのキャラ造形に力を入れるのではなく、人間の関係性のドラマとして描こうとしていたわけだから、ちょっと看過できなくてねー(苦笑)。

(ケイケイさん)
 私もそうですね。好きな作品だからもう書かなくていいかと思ったんですが、やっぱりそれは却ってこの作品に対して愛がないでしょう? 本当に愛しているなら、やっぱり向い合わないと(笑)。

ヤマ(管理人)
 そう。言うべきことは言ってあげる、無視しないってのは、確かに愛かも(笑)。
 実際、こういうとこでの現実感が損なわれると、ある意味、お話し全体もが既にかなり特異で逸脱度が高いだけに、でもって、程度の部分がけっこう重視されてるだけに、わりと潤色されている感じが強く出てきちゃうような気がして、勿体なかった。
 ジョージーへのレイプは事実だったわけだから、それなら少々金を積まれ、目撃者としてボビーが有利な証言をしてくれるとは言っても、さすがに証人席にゃ立てんだろーって思った(証言って任意ですよね、まして係争事案への直接証言じゃないもの)し、僕が観ている間中、そりゃあんまりじゃろ〜と現実感を損なわされそうになるほど不愉快な存在だったジョージーの父親とボビーが、あのような形で変転しちゃうと、変転前と変転自体のいずれの描き方に対しても、いささか脱力を禁じ得なかったというのが本音だったよ。ちょっと、男の描き方が乱暴に過ぎるじゃないか!って、ね(とほ)。

(ケイケイさん)
 そうなんですよ。もっと伏線めいた心の葛藤の場面の描写があれば納得できましたが、娘をレイプした教師に「娘を傷物にして!」みたいに父が殴りかかりましたが、あれも、ジョージーが「お腹の子は自分の子、レイプで生まれたんじゃない」という思いから、親にも子供の父の名前を明かさなかったと解釈したものの、16の我が子がそういう場合に親に救いを求めないこと自体、父親として情けないですよね。

ヤマ(管理人)
 そもそもあやつが教師に殴りかかったのも、娘を襲ったことに怒ったんじゃなくて、娘がレイプされたことで傷つけられた“父親たる自分の面目”のほうに腹を立てて殴りかかったんじゃないのかって思われるようなキャラだったよね?(笑)

(ケイケイさん)
 そうそう! なんやいきなりって思ったもん。それなら妊娠した時に、なんとしても娘から聞き出したら良かったんですよね。

ヤマ(管理人)
 娘の妊娠に際しても、きっとそんな父親だったから、ジョージーは事実を話さなかったんだろうね。サイテーな父親!(怒)

(ケイケイさん)
 私はそう理解したんですよ。

ヤマ(管理人)
 あれ観てると、やっぱそう思うよね。娘が鉱山で職に就くのを嫌がったのも自分の面子からだったよねー。そのくせ本当の意味での面目を立てて、逃げ帰った娘を引き取り扶養し、例えば砂と霧の家のベラーニ大佐のように突っ張ることはできなくて、文句を言うだけで鉱山への就職を黙認し、娘へのハラスメントについても、我が身可愛さから見て見ぬふりをする情けない奴でしょ。

(ケイケイさん)
 あぁベラーニ! あの人ならきっと立派に後始末しますよ。
 自分の面子も娘の面子も両方守ってくれそう。

ヤマ(管理人)
 あれこそが男の、家長の沽券だよね。それなのに、ジョージーの父親は、見て見ぬふりまでしてたのがころっと豹変しちゃう。しかも映画では、それを彼の卑しさとして描くのではなく改悛としてあっさりと肯定的に描いていたから、脱力しちゃったんだよね〜。

(ケイケイさん)
 でもあそこ、いっしょに感激するシーンだそうですよ(笑)。おすぎはそう書いてたもん。

ヤマ(管理人)
 だから、信用ならないの、彼は(笑)。

(ケイケイさん)
 私ね、素人がどんな感想書いてもいいと思ってますが、卑しくもお金貰ってる人は、もっと見所を読者にきちんと伝えなければいけないと思うんですけどね。ただあの時、見ている私たちは脱力したけれど、ジョージーやお母さんが嬉しかったのは理解できました。

ヤマ(管理人)
 そら、そーだよね。決然と積極的に味方をしてくれて、我が誇りとまで言ってくれたんだもの。お母さんも置手紙して出た甲斐があったというもんだよね。
 でも、そもそもそんな父親なれば、ジョージーはこういう境遇にまでは到らずに来ているはずなんだけどね。やっぱり肯定的に描くんなら、きちんと納得させてほしいし、でなければ、とことんの姑息な卑しさとして、痛烈に皮肉るべきほどの劇的変転だったよね。

(ケイケイさん)
 ここをきちんと描いていたら、私は傑作だったと思いますね。
 この作品は力作で愛せるのですが、傑作ではないし完成度も高くはないと思います。でもこう言うのイヤミですかね、もっと手放しで愛した方がいいのかしら?(笑)。

ヤマ(管理人)
 んなことないんじゃない?(笑)

(ケイケイさん)
 月曜日はね、『スパングリッシュ』っていう私的に100点の作品に巡り合ったんですよ。だからちょっと『スタンドアップ』には冷静なんです(^^)。だいたい娘の妊娠に、相手の名前も聞きだせずにうやむやなんて、普通は考えられません。

ヤマ(管理人)
 だよねー。でも、ここんとこ、ボビーの件にも繋がるけっこう重要なとこだと僕は思うよ。おっしゃるように「お腹の子は自分の子、レイプで生まれたんじゃないという思い」からジョージーは明かさなかったと解するしかないんだろうけど、それで済む事態か?って気がする。

(ケイケイさん)
 ここで思ったんですが、父も父ですが、ジョージーも相当頑固ですよね。この辺は似たもの親子なのかも。

ヤマ(管理人)
 なるほど。それはそうだねー。

(ケイケイさん)
 それに、相当暴君の父親だと解釈していたので、妻の家出であっさり娘の側につくのは、無理がありました。

ヤマ(管理人)
 徹底した自己チュー親父だから、妻に家出されると迷惑千万なんで、それだけは回避しようとするのかもしれんのだけど(笑)、そういう姿を肯定的に描いちゃいかんだろーって。男性客を舐めるなってことだよ(笑)。そんなんじゃあ、観ている男は救われるどころか、却って憤慨するぞ〜(笑)。

(ケイケイさん)
 わははははは! 男性をバカにした展開ですか(笑)。
 いや、これは男性ならではのご意見ですよ。女性は、これは感じませんもん。

ヤマ(管理人)
 そりゃそうだろーね(笑)。なんか、ダメ男ならダメ男なりに、悪党なら悪党なりにやっぱ筋を通してもらうというか、納得できなきゃ、なんかテキトーにどうでも描いてるっていう気がしちゃって(苦笑)。

(ケイケイさん)
 確かに結論ありきで肉付けしてるきらいはありますね。ただお母さんが「私は良い母親じゃないけれど、あなたの母親よ」とジョージーにお金を渡す場面や、夫に「あの子が銀行強盗をしたの? 子供を生むのがそんなに悪いことなの?」のシーンが、同じ母親としてすごい破壊力で(笑)。

ヤマ(管理人)
 これは僕にも大いに納得の、いいシーンだったね。
 女性同士、そこんとこの機微にはもちろん通じているってことだろうね、作り手も。

(ケイケイさん)
 ずっと夫に我慢していたのは、この人なりに生活上仕方なくではなく、本当に娘のためと思っていたのだろうなと感じて、ここも号泣してしまい、

ヤマ(管理人)
 おぉ〜、こういうふうには敢えて思い及んでなかったなー。

(ケイケイさん)
 母に泣かされたついでにお父ちゃんも許してあげようと、なってしまったわけですよ、私は(笑)。

ヤマ(管理人)
 ついでって…(苦笑)、まぁ何たる寛容さ〜(笑)。でも男なんて“ついでもの”ではあるのかも、子どもに比して(苦笑)。
 それにしても、うーん、子どものためだけに我慢している妻って、そんなに多いんですかねぇ、やっぱ(哀)。

(ケイケイさん)
 ジョージーの母は、良妻賢母たることが女性にとって一番幸せだと信じているように見えました。だから自分が娘のお手本にならなきゃ、夫にたてつくところを見せてはいけない、そういう人に感じました。冒頭家族で教会に行くシーンも加味されています。

ヤマ(管理人)
 なるほどねー。

(ケイケイさん)
 キリスト教は、離婚はダメの戒律が一応はあるんですよね?

ヤマ(管理人)
 カトリックはね。プロテスタントは、そうでもない。というようなことだったと思うよ。昔の仏教でも、妻帯に関して宗派で違いがあったし。親鸞は妻帯者だったよね。

(ケイケイさん)
 キリスト経は離婚がダメという私への刷り込みは、実は子供の頃に観た『千日のアン』なんですよ(笑)。これと裏表の『わが命尽きるとも』といっしょに、もう一度観たいです。全然覚えてないから(笑)。

ヤマ(管理人)
 どっちも全然覚えてないや、僕(苦笑)。


-------ボビーの卑劣は何ゆえだったのか-------

ヤマ(管理人)
 で、ひとつ、ケイケイさんに質問あり!(笑)
 ハイスクール時分のボビーとジョージーの付き合いにSEXは介在していたと観てます? それとも、もったい付けるなよ〜のままでお預けを喰らっているうちに、先に教師に襲われて自分の想いは成就できてなかったと観てます? どっちにしてみたところで、ボビー・シャープは、とんでもない馬鹿キャラなんだけど、ジョージーに対するあの執拗さは、後者ゆえのものとでも見なければ了解しがたいものがあったんだよね〜(苦笑)。

(ケイケイさん)
 もちろん後者ですよ!(きっぱり)。

ヤマ(管理人)
 だよねー。僕もそう思う。

(ケイケイさん)
 あそこで自分の彼女を助けないのは、恋人として腰抜けですよね? でも、16歳の男の子でまだ未経験であるなら、やはり逃げ出す気持ちもわからなくはない。男の子だって怖いでしょう? でも時間が経つと、助けも呼べなかったとってもチキンな自分の行動は、恥ずべきことだと思ったんでしょう。
 ここで反省するのと、なかったことにしたいのでは、全然違いますよね?
 でも、ボビーはなかったことにしたかったんじゃないですか? ジョージーがあばずれだから誘ったんだ、合意なのだ、きっと処女じゃなかった、自分にはお預け喰らわせといて、と思ったほうが楽だったんじゃないかと。

ヤマ(管理人)
 なるほど、なるほど(納得)。そんなふうには考えてなかったんだけど、それは大いにありがちな話だな〜。おそらくはボビーが流したであろうジョージー淫蕩説の発端は、彼の「なかったことにしたい」思いから生じた“卑劣な自己救済策”だったわけか(感心)。

(ケイケイさん)
 だから、突然目の前に現れた彼女に、自分の長年の思いを具体化してもらわないとダメだったのかなぁと。
 説得力は薄かったけど、キーワードは「腰抜け」かもですね。そう思うと、あそこの寝返りはちょっとセーフかも。

ヤマ(管理人)
 まぁね、そう考えれば、弁護士の挑発は、その痛いとこを突いてて奏功するってことでいちばん破綻が少ないかもしれんけど、恨みにまで到ってなくて“「腰抜け」をなかったことにしたいってことでの嫌がらせ”だと病的に過ぎる執拗さだなー。まぁ、ストーカーなんてのが大流行みたいだし、そんなのもいるんだろうけどね。

(ケイケイさん)
 腰抜けで思い出したんですが、あのレイプの時『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマイケル・J・フォックス@マーティなら、助けていたと思いません?(笑)。

ヤマ(管理人)
 そりゃあ、もちろんそうですよ。むしろ普通、なかなかああいう場面で逃げ出すのは難しいような気がするもん。好きな女の前では、いいかっこするのが男の常だし(笑)。

(ケイケイさん)
 あの時は未経験の16歳というのがあったので、男の子も怖いのかと納得しました。大昔『事件』で、義父に犯される姉(松坂慶子)を観て、妹が恐ろしさに立ちすくんでたのが強く印象に残っています。まぁこのケースは少女ですが。やっぱり男子はこれではあきませんか?

ヤマ(管理人)
 あきまへん(断言)。僕でも昔、夜シャッターの下りたアーケード街を女友達と歩いてて、酔ったちんぴら三人に絡まれて仕方なく立ち回ったことがあるんですよ(苦笑)。

(ケイケイさん)
 おぉ、それは「武勇伝」(笑)。

ヤマ(管理人)
 立ち回りといっても、嫌がらせっぽく絡んでくるのがしつこくて、僕が詫びも泣きも入れないのに苛立って来つつあったようだから、なんかまずいことになったよな〜なんて内心うんざりしながら、そろそろヤバイってとこで先制攻撃しちゃったんだけどね。持ってたショルダーバッグで張り飛ばしたら、バッグの紐がちぎれて飛んだんだけど、そこで連れの女性に「逃げろ!」って叫んで、一緒に絡んできてたそばの二人を二三発殴ってから僕も後を追って逃げたの。

(ケイケイさん)
 本格的ですやん。でもヤマさんみたいな大柄な人に絡んでくるなんて、よっぽど腕に自信があるのか、ただのアホですよね(笑)。

ヤマ(管理人)
 で、表通りに逃げ出てすかさずタクシーに乗り込んだんだけど、感心したのは連れの女性がきちんと僕のバッグを拾って逃げてきてたことだった(笑)。

(ケイケイさん)
 冷静な女性やったんですね(感心)。

ヤマ(管理人)
 いや、女性ってこういうときに妙なところで冷静だったりするんだよねー(笑)。で、少し落ち着いてきてから、「後から思うに、突っ張って蛮勇に出なくても、詫びや泣きを入れてたほうが無難に事が収まっていたような気がするけど、そうも出来なくて却って危ない目に遭わせたようにも思うが、どっちにすればよかったのかねぇ。」って彼女に訊いてみたら、「そのほうが賢いかもしれないけど、賢いことが正しいとは限らないと思うわ。」って言われたよ。でもって、僕は褒めてもらった(あは)。「でも、“韓信の大勇”ってそういうことなんじゃないの?」って言ったんだけど、まぁ、そうはできなかった僕にしても、そっちを認められない彼女にしても、やっぱり凡人の領域であって“大勇”には及ばないってことだよね(笑)。いわゆる“匹夫の勇”ってやつで(苦笑)。

(ケイケイさん)
 これは立派に褒めてはるんと違いますか?

ヤマ(管理人)
 それにしても、普段は使わない拳だから、ちょっと使っただけで腫れて痛みが残ったし、少し切れてもいて、とんだ目にあったよ(とほ)。

(ケイケイさん)
 男の人の、こういう引き下がれずに痛い目にあってしまう「もうほんまにアホやねんから」っていう可愛げは、私も好きですけどね。女性はみんなそうなん違いますか? この可愛げは、男気に通じる気がするなぁ。

ヤマ(管理人)
 だからこそ、韓信は「大勇」なんだろーねー。でも、ボビーの場合はね、目の前で現にジョージーがヒドイ目に遭っているわけだから、あそこで逃げ出すのは、やはりとんでもない根性なしだよね。それだけに後でかなり応えたろうねー。


-------“故なしとも言えない逆恨み”の可能性-------

ヤマ(管理人)
 ところで、僕のほうの解釈は、ケイケイさんがおっしゃるボビーのチキン要素のことよりも、ジョージーがお腹の子の父親を明かさないことで招いたボビーへの周囲の非難みたいなのがあって、それで逆恨みをしていたようなところがあるのかもってことだなー。一度もやってない自分が父親であるかのように噂されるのは我慢ならなかったろうなと。
 でも、ジョージーは、その件については一切黙して語らないわけだから、ボビーからすれば、誰が父親なのかはさっぱり見当がつかない。教室での教師のレイプで妊娠する可能性は否定もできない代わりにSEXしさえすれば、妊娠するというものでもないから、確証もない。何度もしてれば、自ずと妊娠する率も高くなるだろうってわけで、自分にはお預けを喰らわせたくせにって思いながら、ジョージー淫蕩説を流布してたんじゃなかろうかね。

(ケイケイさん)
 あ〜、これはありっすよね。私も感心(^^)。

ヤマ(管理人)
 ありがと(えへ)。

(ケイケイさん)
 やっぱりお話していると、面白いですよね、あれもこれもと出てきて(笑)。

ヤマ(管理人)
 それが談義の醍醐味だよね〜。
 だいたい男というのは、自分が父親であるか否かへの根元的なところでの確証は持てない立場でしかないから、してないことであり得ないという場合を除いては一切が、言うなれば、相方からの“ご沙汰のまま状態”ではあるよね(笑)。となると、ジョージーからのご沙汰が誰にも下されない状態のなかで、自分でないことだけは判明しているものの、それが認知されないままに密やかに責だけが視線的に負わされるのは、かなりの苦痛だったろうと思うね。ご沙汰が下りてないから、責も視線的に負わされるだけで、その責の当否について問題にする機会も場も得られないわけだから、よけいに対処のしようがない。
 また、ジョージーには、目撃しながら逃走した彼のチキンぶりに乗じて、ケイケイさんのおっしゃる「お腹の子は自分の子、レイプで生まれたんじゃないという思い」に都合よく働く噂を放置してもいたんじゃないかという気がするよね。「あんたは、それくらいは負わされても仕方のない意気地なしよ」って。

(ケイケイさん)
 なるほどね。確かにそう思うでしょうね。でもこれって、大人の女の怒りですよね。これを当時のジョージーが抱いたのなら、すごく哀しいですよね。

ヤマ(管理人)
 いやぁ〜、女性はませてますからー(笑)。でも、なんで哀しいの?

(ケイケイさん)
 ませてるから哀しい(笑)。この手の哀しさは、もっと大人になってから抱いてもいい感情ですよね?

ヤマ(管理人)
 なるほどね。僕は、女性ってのはそういうふうにませてるもんだって思ってたからなー(たは)。

(ケイケイさん)
 現実的な恋愛より、もっと恋に恋していてもいい頃でしょう?

ヤマ(管理人)
 それはそうだね。それで言うと亀も空を飛ぶのアグリンなんか、恋に恋していい年頃以前に、もう母親にさせられちゃってて、いやはや何とも酷な話だったけどね。

(ケイケイさん)
 『亀も空を飛ぶ』ほどじゃあないのかもしれませんが、『スタンドアップ』にしても、もっと大人になってから抱いてもいい感情をたかが16歳で抱いたことが痛々しいんです。『愛人/ラ・マン』では、ジェーン・マーチが船の上で「私はあの男を愛していたのかもしれない。」と言って号泣するでしょう? これも同じ理由で哀しくて哀しくて。

ヤマ(管理人)
 あー、あれも強烈な作品でしたねー。僕の日誌は、掲示板で“「ラ・マン」にマルクス”とか言ってからかわれたんだけど(喜)。
 で、実年齢には似つかわしくないくらいにませざるを得ない状況を余儀なくされたジョージーは、お腹のなかの子の出自を守るために、父親については一切触れないという姿勢をとことん貫いたんだろうと思うよ、加賀まりこみたいに(笑)。

(ケイケイさん)
 あーあった!あの時びっくりしましたよね。赤ちゃん死産で彼女、可哀相でした。

ヤマ(管理人)
 で、ジョージーが黙して語らないから、教師ほくほく、ボビーむかむかって図ができ、彼の執拗な恨みと意趣返しに繋がったと。僕はそんなふうに思うんよ。あのタチの悪さは、そうでも考えないと了解できんもの。まぁ、そう考えて、了解できても外道やとは思うけど(たは)。

(ケイケイさん)
 ヤマさん、よっぽどボビーがお嫌いなんですね。まぁ人相も悪かったしね(笑)。

ヤマ(管理人)
 仕打ちがあまりにも下劣で陰湿でねぇ(憤)。そのくせ最後に決定的な証人の役を果たすし。もうバカヤローだよ(笑)。
 そやからね、その積年のものがあってやったことやから、あないな弁護士の挑発みたいなんでコロッと変転する?ってなとこが、これまた男を舐めとるな〜っつぅか、馬鹿にしてるよな〜って(苦笑)。まぁ、馬鹿にされても仕方がないような馬鹿ボビーなんやけどねぇ(とほほ)。そんなんやったら、ジョージーの息子の本当の父親がレイプ教師であることが公になった時点で、自分に汚名を着せたままだったジョージーには恨みがあるけれど、自分がジョージーの息子の父親ではないことがはっきりしたからってことで変転するほうが、まだしも納得がいくんだけどね。けど、そんな道理をわきまえられる奴なら、あんな幼稚で卑劣な嫌がらせに執拗になったりしないだろうし、まぁ、いずれにしても、ちょっと現実感を欠いた人物像のままになるよね。むしろ、徹頭徹尾、ジョージーを貶め続けようとするキャラのほうが了解できるよ、パーソナリティとしての是非はともかく。

(ケイケイさん)
 あそこ北国でしょう? 弁護士ハレルソンがアイスホッケーを持ち出したのが鍵なんですって。そう書いてはった素人さんがいて、なるほど、そう見るのかと。私たちにはうかがい知れない、土地に密着した落とし方だったのかもです。

ヤマ(管理人)
 瞼の母を想起させて自白を促す老練刑事の手管ってやつだね(笑)。いちばんの弱点を見抜いて突くのが秘訣ってことで、それがアイスホッケーだったわけね。

(ケイケイさん)
 それにしても、今回も長話になって、どうもすみませんでした(^^)。

ヤマ(管理人)
 いえいえこちらこそ、また長々と書いちゃったけど、おかげで映画を観た時には想起してなかったことまで触発してもらって、今ちょっと取り戻しをした気分だよ〜(礼)。

(ケイケイさん)
 こちらこそ、最初一目ぼれした作品でしたが、やっぱりもうちょっと練り上げたほうが良かったなと、私も冷静な判断がつきました(笑)。いやわかっていたんですが、思いたくないというか(笑)。
 それでも好きですよ〜!。

ヤマ(管理人)
 ジョージーの心意気に惚れたんなら、もちろんそれでOKじゃない!
 ましてや、ケイケイさんは女性だから尚のことでしょ。
by ヤマ(編集採録)



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