テレフォンカード

最近は携帯電話の普及によってめっきり馴染みが薄くなりました。公衆電話を利用するためのプリペイドカードで、テレカと略称されることもしばしば。

公衆電話が世に出た当初から現在もなお、100円硬貨を投入して電話をすると、時間に余裕をもって電話を切ったとしても、お釣りはでません。

それに対して当時の人は不満を感じて、どうにかならないかという意見から、検討の末テレホンカードが誕生しました。テレホンカードが使われるようになってからは、「大量に硬貨を持ち歩かなくてすむ」「電話を利用した分だけの料金だから無駄がない」という意見に加え、設置者側も「公衆電話に貯まった硬貨収集の経費を抑えることができた」と非常にたくさんのメリットをもたらし、現在に至っています。

テレフォンカードが全盛のころ、あらゆるものの景品にオリジナルの絵柄がプリントされた「オリジナルテレホンカード」が利用されていました。

それは、人気キャラクターであったり、アイドルの写真を印刷したものであったりと種類は様々ですが、中には非常に希少なものまであって蒐集家といわれる「カードコレクター」がそれらの蒐集に力を入れています。レアなものでは、テレホンカード1枚に対して何十万もの値段で取引されていることもあるようです。

テレホンカードの種類にICテレホンカードというものもあります。通常の公衆電話で利用しているテレホンカードは磁器媒体を利用したものですが、このICテレホンカードはICを利用したものです。当時、テレホンカードを偽装する事件が多く、その対策として1999年に誕生しました。

しかし、この当時から携帯電話が普及し始め、公衆電話自体に目を向ける人も減り始め、専用の公衆電話からでしか利用できないため利便性に欠け、さらには磁気カードと違って有効期限が存在するなど、いろいろなことが重なって大きく普及するにはいたらず、2006年の3月に役目を終えることになりました。