受け入れなけりゃ―八十路(やそじ)の観念 

 

空にむらくも 星三つ

吊るした 短冊 八十路の 憂い

ブラウス 襟元 すっきり しない

後ろ鏡で 何度も な~んども

おやまあ 私の 肩が うそっ 曲がってた

受け入れなけりゃ ねー 前行けぬ

 
   
   
 

雨戸開けりゃ まっさきに

飛び込む 小春の 明るい 空よ

パンツを ひきずる どーれも これも

ミシン踏みふみ 5センチ (すそ)をあげ

おやまあ 私の 背丈 うそっ 縮んでた

受け入れなけりゃ ねー 前行けぬ

 

   
   
   

キュッとくぼんだ ウェストも

八十路(やそじ)の 年輪 重ね着 あああ

まるきり パンクの タイヤの ようだ

歳をとったら 太った 方がいい   

おやまあ 他人は しょせん うそっ きれいごと 

受け入れなけりゃ ねー 前行けぬ