こころ歌

 

人はだれも 音楽がなければ 生きていけない

歌って 生きていく 無常な 憂き世(うきよ)を 

負けては ならないぞ くじけちゃ おしまいだよと

口で言うのは (はばか)れる 

(ひそ)かに 歌い 涙で 歌い 情けなくって 歌う

こころ歌 こころ歌

 

人はだれも 心の(みずうみ)に マリモ 沈める

ふとした 拍子に 浮き上がり 手に取れば

胸元 熱くなる 言の葉(ことのは)が 風に舞いだす 

口で言ったら 気障(きざ)っぽい

拾って 歌い 下手でも 歌い 元気出せよと 歌う

こころ歌 こころ歌

万葉人(まんようびと) 心の(みずうみ)に 映り行く四季(しき)

初雪 桜吹雪(はなふぶき) 万緑(ばんりょく) 照る紅葉(もみじ)

翼が あったなら お身元(みもと)へ 飛んで行きたい 

(ふみ)行き交う(ゆきかう) 相聞歌(そうもんか) 

語って 歌い 伝えて 歌い (さち)多かれと 歌う

こころ歌 こころ歌