花が濡(ぬ)れている 梅雨(つゆさめ)に
ポツリ シトシト 胸なぞる
汀(みぎわ)のホタルに 化身(けしん)して潜(ひそ)む
言葉にならない その風情(ふぜい)
人は惹(ひ)かれる 雨の花
花は何~にも 考えず
風が吹いたら 風に揺れ
ぎらつく太陽 ぐったりと萎(しぼ)む
枯らしちゃならぬと 水くれて
人は守って あげている
人に領分(りょうぶん) その足で
喉が乾けば 岩清水
危険を冒(おか)して 岩肌を登る
花にも領分 ただ咲いて
人の心を 癒(いや)してる