denneiisu of KOTANI Art Works2


現代美術家 小谷彰宏

印刷用表示 |テキストサイズ 小 |中 |大 |


Last Updated 2013-05-07


電影椅子

倉敷芸術科学大学 大学院 修士修了作品展(加計美術館/岡山)

螺旋階段上のスクリーン
P1270433.JPG
 この作品は、観覧者が作品と同化し作品の一部と成ることと、観覧者の記憶を視覚化し提供してもらう仕組みの組み合わせにより成立するビデオインスタレーションである。作者は映像素材を用意せず観覧者の携帯電話が思い出を記憶する補助装置と仮定し、思い出写真をこの作品に写メールすることで不特定多数の他者の記憶の集合と成った写真映像が増え続ける。この映像は、螺旋階段の中央に浮かび上がる様に展示した。それは、螺旋構造の階段を覗き込むと消失点から無限に続く空間を連想しその階段を下りる行為を何かを求めて謎を探しながら巡ると言う行為とし、映像の謎を解く目的地へ誘導するための空間と捉えた。目的地には、人生の終末期に座る可能性のある車椅子があり腰掛けて走馬灯現象に浸りながら思い出の一コマを送信する。これを他の観覧者が螺旋階段を下りながら鑑賞することで先の観覧者が見られる側と成り作品と同化したことの証明となる。

表 現:ビデオインスタレーション
制作年:2011年
素 材:観覧者、車椅子、ビデオプロジェクター、ビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、スクリーンシート、螺旋階段、カメラ機能搭載携帯電話
サイズ:200cm×100cm×500cm(展示空間)

IMG_1224.JPGIMG_1505.JPGP1270459.JPGP1270435.JPG
IMG_1232.JPGP1270436.JPGIMG_1187.JPGP1270446.JPGP1270508.JPG

ページの先頭へ